【マンガ化】焼肉スコスコスコティッシュフォールド【進行中】 作:goldMg
「アリサ」
「なーんでーすか」
「こんな時に悪い、話したく無かったら良いんだけどさ」
「なんでも聞いて下さい! なんでも話します!」
「出会った頃の話がしたいんだ」
「……じゃあ、一旦こいつを片付けてからって事っすね」
「そうだな」
対峙しているのは、ドラゴンのなりそこない。
受注時の書類によるとサラマンドラという名前だった。
「コフー……コフー……」
俺が覚えてる限りだと、こいつの元はニホントカゲに間違いない。
だって、ニホントカゲを大きくしたような見た目なんだもん。
懐かしいなあ。
でも、恐竜が地球を支配した理由も分かるわ。
トカゲって、大きくなるとこんなに強そうなんだもん。
微妙に違うところもある。
ニホントカゲにはこんなデカい牙生えて無いし、片方だけの翼は生き物としてあり得ないし、そもそも翼も生えかけだ。
息をするたびに黒煙を漏らしているから、炎だって吐く。
こんなのがウヨウヨしてるんだからすげえな、山は。
第126セクター
俺の住んでる場所からはだいぶ離れてるけど、たまにはアンダーグラウンドじゃないダンジョンにもいかないとって事で、今日は山にやってきた。
「うわっち!」
炎が吹き荒れ、木々へと降り注ぐ。
俺の下半身を丸ごと覆い尽くせるような巨大な火。
浴びせられた木は、パチパチと弾ける音を鳴らす。
火力自体は生命を焼き尽くすほどだが、当たらなければどうということはない。
……まあ、そんな単純な話ならダンジョン探索で死人が出ることは無いんだけど。
「……足場代わりってことっすか」
「デカいなあ」
ファイアブレス何するものぞ。
お前達動物がデカくなるなら、俺たちはもっとデカくなっちゃうもんね!
というわけで、山に来るとジャイアントセコイアみたいな木がわんさか生えてる。
枝もぶっといの。
それが意味するところ。
「ちょうど良い太さですか、そうですか」
「ヒロさん、取り付きましたよ私!」
「え」
アリサも、戦闘というカテゴライズの日常にだいぶ慣れてきた。
スルスルと幹を這う巨体には今、そのアリサが跨っている。
手にはオーダーメイドの手斧。
尖った鱗の根本を片手で掴んで取り付いているみたいだな。
そういえば、トカゲの鱗って元々はのっぺりしてたような……もう本当に、パッと見のところ以外は全然違う。
「えいっ、このっ!」
手斧を親の仇かってくらい振り下ろしているけど、トカゲの顔に変化は無い。
そりゃそうだ。
なんのために鱗があるんだって話だよ。
それでも、背中の上に異物があることには気付いたようだ。必死に顔を曲げて舌を伸ばしている。
さすがにあの体勢だと爆炎は吹けないんだな。
残尿みたいな炎が下に垂れてって枯葉にわ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!!
あぶねえ、なんとか踏んで消したぜ。
「おわっ、あっ、ひっ、あああああああ」
今度はブンブンと体を揺さぶり始めた。
アリサも一緒に揺れている。
ちょっとした面白映像だが、状況としてはあまり面白く無い。
「コマちゃん、頼んだ」
「ワンッ」
シタッ、シタッ、と軽い音を立てて地面から幹へ飛び移る。うちのコマちゃんは壁ジャンプだってお手のものだ。壁に爪を食い込ませての壁走りもできる。
俺はとりあえずエアーガン撃っとこ。
目とか狙っときゃ良いでしょ
「ほい一発…………なるほど」
試しに撃った圧縮空気弾は、ブンブンと体を揺するサラマンドラの目を正確に撃ち抜くことはできなかった。
しかし鱗にあたり、若干の欠けを生じさせたようだ。
「わんっ」
そこにコマちゃんが飛びかかった。
腕への噛みつき。
まずは機動力を奪いにいった。
…………うん……まあ、そういう計画だったんだけど。
アリサ、逸りすぎちゃったね。
登場したキャラクター等の名簿的なものは必要か否か
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いる
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いらない