【マンガ化】焼肉スコスコスコティッシュフォールド【進行中】 作:goldMg
明日は成長の章をまとめて、明後日新章(成長の章のラストの続き)に入ります。
生誕
繊細で傷つきやすい
アキヒロは、しかし、ただの少年ではなかった。
100年前、この世界を襲った大災害。そのはるか以前の世界に生きていた男の魂が赤子の身に宿ったのだ。
知らぬ世界。
知っている言語。
受け継がれた技術。
失われた文明と牛。
それらを追い求めることは必然だった。
序章 AC(地殻変動後)102年1月〜
知ると知らざるの混在に戸惑いながらも逞しく育った少年は、この春から大学に進学した。
その目的は──神学、そしてモンスター学における権威である永井文俊の研究室に所属する事。
金持ちのガキばかりで学内派閥争いが絶えることはないが、所詮は人間。探索者として生物的に格が違うアキヒロを止められるものはいない。
幼馴染である
あまり仲は良くない二人(アキヒロ's VIEW)と共に人生を謳歌しつつ、人生の目標である牛の一般流通化の為、魔素に対する知見を深めていた。
さて、アキヒロは探索者だ。ダンジョンに赴いて、肉と骨を削りながら業務をこなす職業人。何故そんな事をするかと言えば、魔素の深きを知る為には現場に行き、その身で味わう必要があると考えたからだ。
かつての世界には存在しなかったモノを直に触れる事で、分からぬものがわかるようになっていく。
──出会い
そんな彼は、とあるダンジョンにて一人の少年を見つけた。少年は片腕を失い、失血で命を落とす寸前だった。
名を
日頃から利用している第32セクターの商工会支部。併設された医院にて、これまた顔馴染みの受付である
それは、レイトを見守るというもの。
驚き、渋るアキヒロだったがナナオの説得によって承諾。彼との日々が始まった。
うまくいかないことも多々あった。
彼には戦う才能が乏しかったのだ。
だが、どこの世界でも就職というのは早いもの順だ。既に正常な道からドロップアウトしているレイトが食い繋いでいく為には探索者として生きるしかない。
アキヒロとレイトはいくつかのダンジョンに挑んだが、露わになるのはレイトの弱腰ばかり。それに加えて、家族を失ったことが後を引いていた。身体も強くはなく、心にも瑕疵がある。それでも少しずつ後進に背中を見せるしかなかった。
探索の章 AC102年 9月〜
──2人目のメンバー
突破口を探して向かったのはセクター100。キリ番のセクターは特別であり、セクター100は初心者育成に特化して完全管理されていた。常に魔素の濃度を監視し、高まれば人払いがされる。
そんな場所で出会ったのが
ツンと尖った耳。
美しく流れる薄金の髪。
日の光を浴びたことがないのかというような白い肌。
エメラルドのように輝く瞳。
確約された未来を持つシエルはレイトを役立たずと酷評した。
だが、何故かレイトはシエルの真意を見抜いた。
彼女を仲間にすることを決め、パーティーを組んだ。
こうなっては次の段階に行くしかない。
口は悪いがセンスがあるシエル。
性格は良いがセンスがないレイト。
しかし、2人ともそのままダンジョンに放り出せばモンスターや不埒者どもの餌食になる可能性は高い。何せこれだけ顔がいい2人なのだから。
──山田家への来訪と、そして
アキヒロは知己を頼った。
高校時代に知り合った元不良。
顔面をぶん殴って更生させた親友だ。
第235セクターの霊領を管理する山田家の次女である
彼女の実家は道場を開いており、日向とその姉である
また、実質的な総代として道場も含めて全てを取り仕切っている。父親が既に亡くなり、母親も原因不明の病で入院していたからだ。
久しぶりに会った親友の変わらぬ姿に安堵するが、顔を見るだけが目的ではない。レイトとシエルを鍛える為にやってきたのだ。道場に2人を預け、アキヒロはダンジョンへ向かった。
──永井からの依頼
ナメクジだらけのダンジョン、名を貝殻の洞窟という。彼らの粘液が岩盤を溶かし、その上に粘液の層が積み重なって形成されていることが由来だ。
その奥には山がある。
遺品の山だ。
犠牲者を削り、吸い、食べ、溶解液で溶かし尽くした後に残る金属やモンスターの素材。それらはいずれも探索者達が遺したもの。
ダンジョンの最深部で待つ主や、その取り巻きは強力なモンスターであり、そこまで足を踏み入れればアキヒロの現在の装備や実力では生き残るべくもない。
踏破する見込みもないのにそこへ向かった理由は永井准教授からの依頼。かつて彼が地図まで作ったダンジョンが、年月を経てどれだけ変わったかを調べる為だった。
──束の間の平穏
調査を終え、今度こそ山田家で過ごす。
微妙に体調が悪いという不運には見舞われたが、レイトとシエルがしごかれている様を見たり、ヒナタの意外な一面を垣間見たり、サナエと遊んだり、平穏な日常を過ごした。
だが、そういう日常だけが彼の人生ではない。
比較的簡単だと言われている地下洞窟型のダンジョン、通常アンダーがこのセクターにも存在した。
そこに潜ることにしたのだ。
──越生アンダー
入り口の滑り台を抜けると手すりすらない空中回廊が彼を迎えた。
陽光から隔離された広がりの中で天井の星々が煌めいていた。
ダンジョンを進めば進むほど、彼の知るものとは違う。
しかし撤退するタイミングを見誤り、爆発を用いるモンスターの襲撃によって叩き落とされた。
目を覚ましたアキヒロは記憶がはっきりしない中で、自分が巨大なモンスターの上にいることに気付かなかった。そして、普段ならば砕ける程度の大きさの石がびくともしない。どれだけの深部にいるかも分からず、とにかく脱出の為に動く。
深層にいるのは不可思議なモンスター達だった。
滲み出る影。
ワームの幼体。
etc.
それらに追い回され数日。
戦闘ではなく飢えによる死が視野に入り始めたところで、更なる異常な存在が現れた。
──悪意に満ちた存在
彼がまっくろくろすけと呼ぶ、黒く浮かぶモヤ。高校の時の後輩である秋川ロイスの自宅周りの霊領でしかなかったそれが、この深層にもいたのだ。それらに流しそうめんの如く流され、アキヒロは最深部に辿り着いた。
美しい空間で待ち受けていたのは
浴びせられる謎の風は、なんでもないかのように思われたが彼の防具や武器を進化させ、そうして彼の肉体を破壊し尽くした。
同時刻、外の世界においても異変が。
世界を覆う黒々とした大気。
不安に押しつぶされそうなレイト達は、突如として現れたコマちゃんの真の姿を知った。
アキヒロは間も無く、サナエ達、そして街の人間が信仰する神によって命を落とすであろうと予言を放つと、彼を救う為に瞬間移動を敢行した。
その足にしがみついてきた姉妹は、神の真意を知った。
悍ましき思いと願いを抱いた神は、呪いによってアキヒロを滅殺し、街を丸ごと作り替えようとしていた。
衝突した両者はステージを地上に移し、そこで早苗達は目にした。
文明を原初に帰す緑色の風。
黒き嵐の中に潜んだドラゴンの群れ。
あらゆる物体を無視して突き出した岩。
始まったそれらは、土地神を殺したとて既に止めること叶わない。人の思い、信仰の全てを吸収して風が巻き上がり、彼女達の愛した故郷は誰も住めぬ土地に変貌しようとしていた。
故に2人は選んだ。
信仰を捧げる相手を鞍替えし、全てを元に戻すことを願った。
その願いは聞き遂げられ、残されたのは突き出た岩と、異常な現象に見舞われたという住民達の記憶。
ただ1人、アキヒロだけはそれを忘却の彼方にしまいこんで、全ては叶えられた。
ヒナタ達を連れ帰ったアキヒロは、四門家に洗いざらい話した。未だ昔のことを引きずっていたこと、それらは全て自らの前世が理由であると。
夢だと、そう誤魔化したが。
その上で、3人に対してどう向き合うかということを決めた。浮気者だ尻軽だと謗られようと、決めたのだ。
──地面下で蠢く者達
山田家の一件を終えて、不可思議な者達が現れ始めた。
エリュシオンと名乗る団体が演説をしている姿がよく見られるようになったのだ。
その容貌はフードに隠れてよく見えず、しかし人を惹きつける何かを持っている。身振り手振りを交え語る彼らの言葉を、何故かアキヒロのみが上手く聞き取ることができなかった。
しかし、あくまで道すがら。
目的は鍛治師だ。
いつの間にか持っていた素材を持ち込むと、そちらではなくアキヒロの魔剣もといナイフに興味を持った。
神器と呼ばれる位階に達しているという。
武器に目がない鍛治師によって、彼は秘密の鍛冶場に招待された。いつまでも置いてけぼりはごめんだと譲らなかったミツキを伴って、彼らの王国へ赴いた。
それは、イルヴァの牙と呼ばれるドワーフの棲家。
秘密主義な鍛治師たちの正体はドワーフだったのだ。
『姫』
『牙』
地下帝国を築いていた彼らの世界を目の当たりにしたアキヒロは、ドワーフと約束をした。
即ち、神器の譲渡。
彼の目的が果たされたならば、その時は神器を彼らの手元へ。
行きは2人で、帰りは3人。
ドワーフの子たるハシュアーは探索者になるべく、アキヒロに付いて外の世界へ出たのだ。
しかしアキヒロのレベルは魔素の強制摂取によって50オーバー。
ロイスとソフィアのパーティーに、新たなメンバーが加入することとなった。
──竜のすくつ
レベル50は一つの指標だ。
100の半分というだけでなく、ドラゴンを討伐できる人間の最低レベルと言われている。実際はもう少し低くてもいけないことはないが、とにかくアキヒロのレベルは50を超えた。
ドラゴン討伐の為に竜の谷と呼ばれるダンジョンを目指した。
かつては人の住むセクターが存在したそこを通り過ぎ、謎の霧の森、深い原生林、蔦の天楼へ上る。
レベル50の探索者すらが死に直面する天候を乗り越え、語りかける何者かの声に従って、黄金の竜の目の前に躍り出た。
ブンブンと鳴く巨大な竜の背に乗ると、渓谷にたどり着く。
穏やかに時が流れるそこでは多くのドラゴンが生活を営み、さながら村のようであった。
挨拶までこなす知性に驚いているアキヒロの度肝をさらに抜いたのは、竜が人の姿をとったような少女だった。
竜殺しを成しにきた筈のアキヒロは彼女の小さなボロ庵で話を聞いた。
そこは竜の谷とはまた違う秘境だったのだ。
そして、アキヒロを呼んだのはその少女だとも。
ドラゴン達の為に肉を焼いたり、寂しがり屋な少女の話を聞いていると一週間ほど時間が流れ、そうして竜の村を立ち去る。
もちろんドラゴンの討伐は失敗だ。
そして、永井文俊は行方不明となった。
荒すぎるよ、このあらすじ……
登場したキャラクター等の名簿的なものは必要か否か
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いる
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いらない