【マンガ化】焼肉スコスコスコティッシュフォールド【進行中】 作:goldMg
三船くんとのデート(ミツキ曰く)に来た。
義手を見るだけなんだけどな。
頭が真っピンクで非常によろしい。
あの父親在りて、あの娘あり、だ。
ミナさん? ……あの人はコウキさんに付いてくるだけあるよね。
しっかりものだ。
照りつける日差しの下で仁王立ちをしていたら、小走りで中性的なイケメンがやってきた。
汗が額から鼻を伝っていく様すら美しい。
俺が女だったら惚れているんだろうな。
「よう」
「すいません、お待たせしちゃって」
「なんの! これくらいは気にすんな」
腕が無いせいで色々手間取ったんだろう。
本当に申し訳なさそうな顔をしている。
服は名前とか知らんけど可愛い感じだな。
俺は普通にスウェットファッションなるもので来た。
一人で出かけるなら半袖短パンで良いんだけど、誰かと出かける時はストップが入る。
『アキはセンス無いから、私が選ぶ!』
失礼しちゃうわね。
俺のセンスの何が悪いんだ。
ふにゃふにゃドラゴンTシャツ、めっちゃ良いのに……
『そういうとこだよ!』
『そうですよ!』
うるさいぞ。
俺は生前からそれで通してたんだ。
「えっと、じゃあ、行きますか?」
「取り敢えず飲み物買ってから行こうぜ、日差しがあちいや」
「あ、はい」
夏場真っ盛り。
地軸のズレの影響で季節はズレ混んでいるが、それでも春夏秋冬の名残はある。
暑いものは暑い。
来週は二人と一緒にプールに行く約束もしている。
それぐらいには暑い。
──チャリーン。
俺はアイスコーヒー。
三船くんには店員がお勧めしたちょこふらぺっち……もか……ちっぷ……なんとかを買った。
多分甘い。
「ふふっ」
美味しそうに飲んでいる。
美味しいなら今度買ってみようかな。
注文は茜にさせりゃいいだろ。
呪文だよ本当。
「……ぐすっ」
泣いちゃった。
糖分がきつすぎたのかもしれない。
そんなわけない。
始まって早々不安だ。
静かに泣く三船くんを座らせて背中を撫でていたら、普通に職質された。端末を見せたらすぐに照合して引いてくれたけど。
今、業務中だってわかってもらえてよかったよ。
……無給のなあ!!
一応、方目さんからの依頼だ。
嘘だろ? これ、無料なんだぜ。
とはいえ、どう考えても仕事じゃ無いから気にして無い。
俺も好き勝手してるし、個人的な頼みだからな。
報酬は「わたしとでぇと(はぁと)」だそうだ。
普通にお金よりも嬉しい。
フィールド調査の手伝いをさせるつもり。
准教授と一緒にモンスターの排泄物の標本を採取するから、人手が欲しかったんだよな。
頭がおかしい人は嫌いじゃ無い。
むしろ、みんながマトモすぎてドン引きだよ。
もっと振り切れていて欲しいというのが俺の切な願いです。
この世界の金とかマジで興味ない。
面白い体験をさせてくれ。
いっそのこと、地殻変動が起きた時に社会すら破壊されて、完全にプリミティブな世界になっていたら俺ももっと楽しかったのかもしれん。
中途半端に社会体制が残っているから俺も従っちゃうんだ。サラリーマンの悲しいサガだね。
「……もう、大丈夫です」
「おう! じゃあ〜行くか!」
「はいっ」
目元は少し赤いけど、それでも笑顔なら問題は無い。
折角なので、客引きをしていたグレートピッグの引く車で店までやってきた。
「毎度ありぃ!」
「ピギィィッ」
「ここがセントバックス……なんかすご──高っ!?」
三船くんはこういうところには来たことが無いらしい。
まだ研修生だから仕方ない。
セントバックスは、汎用探索者用装備開発としては日本で3番手だ。
3番とは言っても売上の話であって、良し悪しとは違う。
ホームセンターみたいな広さの建物に、ホームセンターみたいに装備が並べられている。
盗もうなんて考えるなよ?
入り口で見張ってるのは元探索者だ。
強さの程は知らんけど、俺よりは強いだろ。
変異してるし。
頭部の骨がねじくれて角になってる。
「義手のコーナーはあっちだな」
「…………」
「ん?」
目指す先を指差しても特に反応が無い。
迷子になったかと思って振り返ると、盾を見ていた。
守るための装備。
機動力や攻撃を犠牲に、自分を、誰かを守る。
シンプルだ。
「…………」
片腕の状態だと盾は向いてないだろうな。
登場したキャラクター等の名簿的なものは必要か否か
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いる
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いらない