【マンガ化】焼肉スコスコスコティッシュフォールド【進行中】   作:goldMg

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6_飲み会、それは呑兵衛の誘蛾灯

「魔素魔素魔素……あった」

 

 ここは大学の図書館。

 今日も今日とて、講義の後に調べ物。

 アキのルーティンワークだ。

 私はその付き添い。

 

「魔素が動物に引き起こす変異、だっけ?」

 

「ああ、頭に叩き込まないとな」

 

 こうしてアキは、ダンジョンや変異に関する本を読む。

 魔素やダンジョンに関する本は日夜増え続けているから、目ぼしいものを見つけると書店とかに漁りに行く事もある。でもアキは自分の目で、耳で、その内容が正しいかを確かめることができる。

 間違っていたらメモを書いて、二度とその本は手に取らない。

 命に関わることだから当然だってさ。

 ……うん、私もそのほうが安心する。

 

「耳からビームを発射することもある……んふっ」

 

「なになに?」

 

「これ」

 

 見せられたのは、ウサギの挿絵。

 解説に、耳の部分が変異してビームを発射する器官となった事例が書いてあった。

 初めて見た。

 

「あの可愛いウサギもこうなっちまうんだな」

 

「可愛い……?」

 

 ウサギと言えば、音も無く探索者の背後を取って腎臓を抉り出す恐ろしい生態が知られている。

 そんなウサギを可愛いなんて……

 という思いが顔に出ていたのか、アキは慌てて弁明をし始めた。

 

「ほら、見た目だけなら可愛いだろ?」

 

「可愛い……かな……?」

 

 大きな耳は近付いてくる獲物の音をよく聞くために発達している。

 脚には鋭い爪が備わり、首は360度自由に動く。

 後ろ脚が発達しているのは、瞬発力を出すためだ。

 この見た目を可愛いと思えるかは……人によると思う。

 

「あ、あれ……女の子はウサギみたいな可愛いものが好きな筈だよな……?」

 

「なにそれ、変なの」

 

 面白くて、笑ってしまった。

 口元を手で抑える。

 

「可愛いものは確かに好きだけど……あははっ、ウサギを可愛いって思うのはアキだけだよ」

 

「そうなのか……カルチャーショックだ」

 

「カルチャーショックって、私たち同世代じゃん」

 

「そうだな、それもそうだ」

 

「また変なこと言って……そんなんだから友達少ないんでしょ」

 

「うん」

 

 厨二病という病気がある。

 医学的に分類されるものじゃないけど、背伸びしがちな人に見られる特徴。

 自分が何か、特別なものであると思うことが多い。

 一般的にはアキはその厨二病なんだろうけど……厄介なのは、アキが本当に特別な人だという事だ。

 本当に特別な人が、自分を特別だと思い込んだ言動をする事は果たして厨二病なのかな。

 あと、友達が少ないのを全く気にしないのはどうなの? 

 

「忙しかったからな……仕方ない事。それに、そういうのは──」

 

「満足してるんでしょ、分かってるって」

 

「……ははっ」

 

 何笑ってんだか。

 小学生の時は、子供に混じってドッジボールをしたりしていた……最初だけ。

 1ヶ月も経たずに飽きたと言って、図書室の本を漁り出した。

 児童向けの絵本や小説、漫画なんかが置いてあった。

 それを私に、隣で読み聞かせてくれた。

 聞いていたらいつの間にか寝ちゃって、気付いたら家なんて事もあった。

 

「少ないけど友達はいる。それに、大人になった時に友達のままのやつなんて、その数人でいいだろ」

 

「えー……」

 

 友達は多いほうがいいと思うんだけどなあ。

 

「そこは否定してないぞ。ミツキはいっぱい友達作れるだろ? 作ればいい」

 

「いるよ、いっぱい」

 

「じゃあ良いじゃん」

 

「私、飲み会に行ってみたいなぁ……」

 

「行けば良い──待て、そもそも親父さんの許可は?」

 

「アキが一緒なら良いってさ」

 

「ほ、保護者の責任は一体どこへ……」

 

「お父さんは『監督者責任だ』だってさ」

 

「えぇ……」

 

 飲み会、行きたいけど1人だと怖くて……だって、女の子が1人で行ったら酷いことされちゃうんでしょ? 

 でも、アキがいれば大丈夫! 

 

「……じゃあ、行くか? その友達と」

 

「うん!」

登場したキャラクター等の名簿的なものは必要か否か

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