【マンガ化】焼肉スコスコスコティッシュフォールド【進行中】   作:goldMg

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70_シャワー浴びてきな

 いつもみたいに、お買い物を済ませて帰ってきた。

 この前アキが食べたがっていた、サンマって魚もたまたま見つけて買ってきたよ。

 旬じゃないから痩せてるっぽいけど。

 

「ただい──」

 

 玄関で見つけたのは靴。

 玄関だからそりゃあ靴くらい見つけるけど……こんな靴あったっけ。

 

「ただいまー」

 

『おかえり〜』

 

 リビングから声が飛んできた。

 声色におかしなところはない。

 気にし過ぎか……? 

 

 スーってリビングの扉を開けると、

 アキは一人用のソファーに座っていた。

 

「やぁ〜」

 

「…………」

 

 目の前で手を振っても反応しない。

 物思いに耽っているお腹にドーン! 

 

「ただいまー!」

 

「グエッ」

 

「グエッとか言うな!」

 

 こいつデリカシーないんか!? 

 

「……サンマ買ってきたよ!」

 

「おお! ありがとう!」

 

「んふふ〜」

 

「いいこいいこ」

 

 頭を撫でてもらったので許してやった。

 私が懐広くて良かったなっ! 

 

「……で!」

 

「ん?」

 

 ソファについてる両サイドの肘掛けに、正面から手をついた。

 逃げられないように。

 

「あの靴、誰の?」

 

「……なんかちょっと怒ってる?」

 

「怒ってないよ?」

 

「本当に?」

 

「うん」

 

 私が怒るわけない。

 だってこの家はアキの家だもん。

 特に相談無く誰かを家に連れてくるのは当然自由だし、家で何してようが自由だし、知らない香水の匂いが漂っていても全然おかしくない。

 

「誰?」

 

「……例の男の子」

 

 それは予想外だった。

 

「あ、そ、そうなんだ……」

 

 せらぴぃ? の一環だったのかな。

 じゃあ、逆に変な勘ぐりになっちゃったかも。

 

「今は何してるの?」

 

「シャワー浴びてる」

 

「……おい」

 

「えっ」

 

 聞き捨てならないこと言ったぞ! 

 

「──ぐえええ!」

 

「ヤッたんか! お前! ヤッたんか!」

 

 胸ぐらを掴んで揺さぶった。

 

「なになになになに!」

 

「イケメンが好きっつっても限度があるだろーが!」

 

「なにが!? しょうがねえだろ! 寝汗結構かいてたんだから!」

 

「寝汗!!!??」

 

 汗めっちゃかくようなことしたんだ! 

 ……やっぱりやったんだ、エッチな事。

 私たち、折角色々考えてたのに……

 

 手から力が抜けて、脚からも力が抜けていく。

 アキの身体に倒れかかって、そのまま床に座り込んだ。

 

「……ひぐっ……うっ…………うわぁぁぁぁあん!!」

 

「ど、どどどどうした!?」

 

 許せなかった。

 でも、既に起きた事は変えられない。

 嫌な気持ちになって、声と涙が勝手に漏れ出てくる。

 我ながら子供みたいだってわかってるけど。

 

「──す、すみません……一体どういう……」

 

「うぇぇぇええええ!」

 

「三船くんっ! ……いやっ、これはなんか! 俺も良くわからん! と、とりあえず一旦部屋で待っててくれ!」

 

「……は、はい」

 

 大慌て。

 アキがこんな風にしているのはあんまり見ない。

 私がもっと子供の頃、わがままを言うとこんな風にしていた。

 

「ほら、ちーん」

 

「ずびぃぃぃぃ!」

 

「……ミツキ、どうしたんだよ?」

 

「…………」

 

 体育座りの腕の中に顔を埋める。

 顔を見たくなかった。

 言いたくないことをたくさん言っちゃいそうだったから。

 

「……俺はホモじゃないぞ」

 

「…………」

 

「少なくとも、三船くんとセックスはしてない」

 

 なんだこのセリフ……とボヤきながら釈明を始めた。

 

「体調が悪そうだったから、ゆっくりできる家に連れてきただけだよ」

 

「……ぐすっ…………なんであの子、香水なんかつけてたの」

 

「それは俺に聞かれても……」

 

「…………本当に、童貞のまま?」

 

「う、うん」

 

「……キスもしてない?」

 

「お前マジで俺のことをホモだと思ってたのか……?」

 

「答えて」

 

「してないよ」

 

「……好きだったり」

 

「ねえよ! ……いや、そういうとちょっと語弊があるな…………少なくとも、変な気持ちは無い」

 

「…………私のことは?」

 

「好きだよ」

 

「!」

 

 流れで。

 流れで聞けば間違えて答えてくれるかもって思ったけど、本当に答えてくれた。

 顔を上げると、仕方ないなって表情でこちらを見ている。

 

「本当に?」

 

「本当だよ」

 

 ペタペタとアキの顔を触る。

 

「なんだよ」

 

「……本物だよね?」

 

「失礼なやつだな」

 

「だって…………」

 

「……俺も色々と複雑なんだけど、でも好きだよ」

 

「…………アリサちゃんにも教えてあげなきゃ」

 

「なんで!?」

 

 だって、そういう約束だし。

 

登場したキャラクター等の名簿的なものは必要か否か

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