【マンガ化】焼肉スコスコスコティッシュフォールド【進行中】 作:goldMg
「今日はこれで」
「……私が言うのも何ですけど、大丈夫ですよね?」
「慣れてるんで」
名称:ミニマスモンスター駆除業務
属性:討伐
場所:第49セクター 第六区画 マスダンジョン
詳細:特記事項無し
商工会の受付。
三船くんを連れて、とある依頼書を受注した。
釣り堀が変質したダンジョンだ。
遥か深くまで続く湖で、ボスとしてマスモンスターという存在がいる。
「マスモンスターはとにかくでかい。出会したとして……真正面に立ったら潰されるもんだと思って行動しろよ」
「はい」
ボックス席で軽い打ち合わせをする。
知識のすり合わせだ。
難易度自体は、アンダーの第一階層よりもこちらの方が高い。
あそこで苦戦していた三船くんがここに来たことがないのは当然だ。
だけど、マスモンスターはともかくとして、ミニマスモンスター自体は大したモンスターではない。
「大丈夫、戦闘自体は一瞬で終わる。ソレより気にしなきゃいけないのは──」
「ブリンク、ですよね?」
「知ってたのか」
「…………みんなで行こうって……調べてたから」
「……そうか! じゃあ、持ち物が足りてるかを確かめようか!」
「はい」
携帯ボンベ(500ml)
ボンベ用マスク
耐圧ゴーグル
とりあえずこの三つは必須だ。
水中や海中専門の探索者なら必要ないだろうけど、俺も三船くんも陸上生物を辞めたわけじゃない。
そして三船くんは、持ち物に関してはキチンと準備を完了させていた。
「うん、大丈夫だな!」
「…………」
キリリリ、と駆動音の鳴る機械腕。
見た目はほとんど人間のソレと変わらない。
「耐水、防水性に関しては問題無いはずだったな」
「はい」
「違和感とかはあるか?」
「大丈夫です」
「ナイフは試してみたか?」
「……今から、やってみます」
今回は俺も三船くんも自分の武器は使わないので、馴らさなくても支障は出ない。
だけど、試すというなら見ようか。
商工会には、武器を試す訓練場が併設されている。
もちろん商工会だけじゃなくて、武具屋の多い地域にも公営の訓練場は整備されている
当然だ。
こういうのは公的に整備しとかないと後々問題が出るんだから。
「…………加賀美さんも、ここで訓練したんですか?」
「したっていうか、今もしてるぞ」
武器を振るとか、どう考えても日常的な行為ではない。人間はやらないことをすぐに忘れてしまうので、少しずつでも身体に覚えさせないといけないのだ。
「ふぅ……」
逆手に構えたのは、腕の逞しさに比べると少し大きくも見えるナイフだ。
元々使っていたという直剣よりは小さいが、耐久性、耐酸性、切れ味など、間合い以外の全てにおいて上質だ。
直剣は型を聞いて調べたら、二束三文の──それこそゴミみたいな──お遊びでも買う気にならないような品だった。
「──しっ!」
的に目掛けて、一度振るう。
スパッと、鶏肉を切ったときみたいに切断面が開いた。
的の仮想レベルは10
三船くんが研修生ということを考えると、ちょうど良いぐらいだろう。
そして、切ったそばから再生していく的。
わざわざこの為に魔素で進化させているらしい。
金かかってんねぇ。
「────」
元の武器より良いといえど、ただのナイフだ。
どれだけスムーズに動かしたところで、的を両断することはできない。
それでも、黙々と撫で切りにして傷跡をつけていく。
「っ……!」
最後にナイフを突き立て、試し切りを終わらせた。
何かの鬱憤をぶつけるような、そんな試技だった。
「…………どう、でした?」
的から押し出されたナイフが地面に落ち、カランと音を立てる。
それを拾い、差し出す。
「なかなか様になってたな」
ナイフ捌きとしては悪くないんじゃなかろうか。
このナイフが育った時に、その動きがどう活かされるかの方が大事だけど。
……果たしてこのナイフは、どんな風に育つかな?
登場したキャラクター等の名簿的なものは必要か否か
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いる
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いらない