【マンガ化】焼肉スコスコスコティッシュフォールド【進行中】   作:goldMg

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79_ぶっさwコミュ抜けるわw

「ぶっさ、コミュ抜けるわ」

 

 加賀美さんがいきなり変なことを言い出した。

 

「え?」

 

「見ろよこいつの顔、めっちゃ不細工だろ」

 

「……怖いです」

 

 確かに顔の中心が膨らんで鼻みたいになっている。

 それを人間的な容姿に当てはめると不細工ってことになるのかもしれない。

 だけど……それ以上に、鋭い牙が恐ろしかった。

 目も、人間のそれとは違ってどこを見ているかわからない。

 それに大きい。

 

 僕たちは水中だと満足に動けない。

 そんな状況であんな大きさのモンスターと戦うなんて、とてもじゃないけどできっこない。

 万が一、この中に入ってきたらと思うと、あまりにも不安だった。

 

「怖い? ……不細工だろこれ、どう見ても」

 

 まぁいいやと銛を持ち上げ、ぶん投げた。

 

「────!?」

 

 身体を貫いた銛に驚いたモンスターは、もがき始める。

 長い身体をくねらせ、必死に銛を抜こうとしているようだ。

 だけど、かえしのついた先端は肉に食い込んで抜けなかった。

 

「イキがいいねえ」

 

 刺したら後は見ているだけとばかりに笑う。

 モンスターは銛が身体に刺さったまま離れていく。

 

「よいよいよいのよい」

 

「うわ、うわ……」

 

 座った三脚椅子ごと持ち上げられて、モンスターが逃げて行ったのとは反対の方向に動かされた。

 

「ロープにぶつかったら危ないからな」

 

「あ……そうですね」

 

 巻かれたロープがすごい勢いで伸びていく。

 このままいけば、近いうちに残りも引っ張られおわる。

 一つ、心配なことがあった。

 

「あ、あの……留め金、壊れません?」

 

 ロープが伸び切った瞬間、留めている金具が破壊されないだろうか。

 

「大丈夫だよ、人類の科学ってすげえから」

 

 本当に大丈夫だろうか。

 不安になって、もう少しだけ離れる。

 

「そろそろ伸び切るな」

 

「っ……」

 

 果たして伸び切ったロープは強く金具を引っ張り、僕らのいる空間全体にガィンという嫌な音を発生させた。

 

「ほら、大丈夫だろ?」

 

 どうやら今のは大丈夫という判定だったらしい。

 加賀美さんの後ろに隠れて見に行くと、金具もロープも、なんともなかった。

 

「流石に商工会の奴らも、ぶっ壊れるようなもんを置く事はないよ」

 

「そう、ですね……」

 

 それはそうかもしれないけど、実際にここにいる身としては音も抑えて欲しかったり。

 

「鳥肌立ってんな」

 

「ちょっと、びっくりしました」

 

「そか……じゃあ、ロープも伸び切った事だしウナギを引っ張りますか」

 

「え!?」

 

 正直、冗談だと思っていた。

 加賀美さんは──本当にあれを引っ張るつもりだった? 

 あんな大きな化け物をどうやって? 

 死んだ後に手繰り寄せるとかじゃなくて? 

 

「どうする? 君もやる?」

 

 なんでそんな、楽しそうな顔で言えるのか。

 ロープは張り詰め、左右に動いている。

 今もあのモンスターが生きている証拠だ。

 

 靴と靴下を脱ぐと、なんの躊躇もなく掴んだ。

 

「むっ」

 

 腕が1.5倍くらいになった気がした。

 ギチギチギチと音を立てるロープを、ゆっくりと自分の方へ寄せていく。

 胸元まで寄せたら、もう少し前を掴む。

 そうして、だんだんとモンスターを手繰り寄せる。

 

「三船くんも! これくらい! 簡単に! できるように! なるんだぞ!」

 

 出来ない。

 少なくとも、今の自分にはその未来へ辿り着くビジョンが見えなかった。

 

 ──最後までロープを手繰り寄せた加賀美さんの足元に、モンスターの死体が転がっている。いや、その元になった生き物? 

 これは……何? 

 

「ただの鰻だな、あたりだ」

 

「うなぎ?」

 

 聞いたこともない生き物だ。

 今度調べてみよう。

 

「食いてぇ〜……けど……ちっ……」

 

「た、食べる!?」

 

 この得体の知れない生き物を!? 

 

「せっかくだから蒲焼が良かったけど……まぁ、白焼きでもいいか」

 

「お、美味しいんですか?」

 

「うん」

 

「…………」

 

「そんな顔すんなって、焼いちまえば寄生虫もいねえよ」

 

 そんな事は気にしてないんだけど……

 という僕の気持ちを他所に、加賀美さんはうなぎ?を手際よく捌いて行った。

 

登場したキャラクター等の名簿的なものは必要か否か

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