【マンガ化】焼肉スコスコスコティッシュフォールド【進行中】 作:goldMg
「ただいま」
ウチの大黒柱()がランニングから帰ってきた。
──きったなっ!
「ああ、明宏いたんだ……おかえり」
なんか、色とりどりの液体で汚いんだがこのおっさん。
絶対なんかのモンスターの体液だろこれ!?
こんなんで家に入ってくんなよ。
「うわぁ、きったない! くさい! 早く風呂入って!」
「あーい」
母さんが、ばっちいものを追い払うように手をヒラヒラと振る。
しかし、その顔は笑んでいた。
「……へっ」
「お兄ちゃん……何その笑い方」
「いいや、なんでも?」
落ち着く。
やはりここは、俺の家だ。
家族と一緒にいるってのは、いいな。
懐かしさと、今を過ごす暖かな気持ちが同居していた。
茜は、きもちわるぅ……という顔をしている。
まだ分からないだろうな。
この瞬間がどれだけ短い期間のことでしかないか。
それでいいさ。
「お兄ちゃん、いつまでいるの?」
「明後日」
「じゃあ明日は買い物行こっ!」
「買い物? なんか欲しいのか?」
「うん!」
「……まぁ、いいよ」
「やたっ、決まりね!」
「はいはい」
「じゃあ勉強するから! ばいびー!」
「ばいびー」
2階にドタドタと上がっていった。
あいつ、部活とか入ってないんだっけ。
生徒会だから入ってないだけか?
でも、勉強するのは感心感心^^
「はぁ…………」
ため息つくと幸せが逃げるぞ母さん。
「お金入れてくれるのはありがたいけど、将来のことはちゃんとしてよね」
俺のことかい。
そもそも将来とか一択しかなくて笑う。
今更そんなもん気にしてどうするんだよ。
「就職しろとか言うつもりはさらさらないけどさ……また子供に目つけたんでしょ?」
唐突な質問に、顔の筋肉が否応なしに反応した。
「げっ…………ミツキか」
言い方にも色々言いたい事はある。
「ほどほどにしないとまた刺されるよ? あんたタダでさえトラブルメイカーなんだから」
トラブルメイカーはあんたの夫なんだよなあ。
「あの人はトラブルメイカーじゃなくて、トラブルそのもの」
嫁からこの言われよう。
しかし、それも仕方あるまい。
愛した女にひもじい生活をさせていたのだから。
「──いやあ悪いね! また仕送りしてもらって」
「気にすんなよ、運が悪いのはどうしようもない」
「確かに」
そう、しょうがないのだ。
父さんは何も悪くない。
これを個人の責任と言うなら、世界からしょうがないという概念が消えるだろう。
そして父さんはそれをちゃんと認識している。
だから、折れない。
メンタルも強い。
「最近どうだい?」
「ぼちぼちだな」
「そうか、悪くないなら良いね」
「はんっ」
会話終わり。
父さんの俺に対する興味はこんなもんだ。
実に気楽だね。
俺も、俺に気を割くよりは茜に気を遣ってやってほしい。
今が大事な時期なんだから。
「……そういえば3級になったんだよな? なんかお祝いとかいる?」
「それ結構前じゃね?」
「だって帰ってこないじゃん」
「まあ、うん」
「うぅ〜ん……じゃあ、厄払いで行った神社のお守りでもあげるよ」
「え?」
リュックの奥にしまってあった、なんかよくわからんお守りをもらった。
鼻血が出た。
呪われてんだろこれ。
中に何が入ってるのか非常に気になる。
だけど、開けたら開けたで取り返しのつかないことになるような予感もした。
多分なんもないけど。
「そもそもこれ、効果あったのか?」
「僕は無かったけど、明宏ならあるんじゃないかな?」
「すでに呪われてるみたいなんだけど……ティッシュちょうだい」
「はい」
こよりを鼻に詰めた。
暫くほっときゃ止まるだろ。
……でもこれ、マジで俺が持たなきゃいけないの?
登場したキャラクター等の名簿的なものは必要か否か
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いる
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いらない