【マンガ化】焼肉スコスコスコティッシュフォールド【進行中】 作:goldMg
研究室に寄った後は授業を終えて、ラウンジで不味いコーヒーを啜っていた。今日は依頼を受ける気はないし、三船くんも用事があるようだから、何もすることがない。
そういうわけで、1人こうしてテーブルの上に魔石を並べ、使い道に悩んでいた。
すると、ポワポワした空気が廊下から漂ってきた。
顔を向けると、見覚えのある美人がいる。
1人だ。
「おーい、広瀬さん」
「あ、加賀美くんこんにちはー」
「授業?」
「うん! あ、もう終わりましたよー」
「じゃあ……この後はサークルとか?」
「はい!」
俺の好奇心をくすぐる、お餅サークルなる謎の組織。
そこに所属している彼女がどんな活動をしているのか、実は知らない。
「加賀美くんは……うーん、何をしてるんですかー?」
机の上を見ても、やっていることに類推が及ばなかったらしい。
確かに、大学生は魔石を見る機会は少ないもんな。
周りに座っているやつらもチラチラと見てくる。
キラキラしてると気になっちゃう感じだ。
カラスかな。
「魔石、こんなところで出したら危ないんじゃないですかー?」
「危ない? ……ナイスジョーク!」
「ジョークじゃないです」
「お、おう」
緩い感じの子がいきなり真顔になると怖いな。
まあ座れ。
サークルまで時間があるなら落ち着けよ。
「道端に大金を置いているようなものじゃないですか」
「でも、俺より生物的に強い奴とか大学内にいないし」
「そういう問題なんですか……?」
そういう問題だ。
もう成人しているんだから、責任さえ負えれば何をしても良い。
「うわー」
「なんだよい」
「ミツキちゃんが苦労しているわけが分かりました」
「なんの苦労だよ」
「考え方が野生動物なのですねぇ」
「そんなわけないが?」
この大学内で一番社会を理解しているのは俺だが?
「サークルはこのあと行くんだろ?」
「あ、話を逸らしましたねー……ふふっ」
「うっせ」
「……サークル、興味ある感じですか?」
「めっちゃある」
「ほんとーですかー!?」
「うん」
無いわけないだろ。
むしろ、この機会をずっと待っていた。
何をするところなんだよ、お餅サークル。
お餅をつくのか?
米はどこだよ。
食わせろ。
お餅にする前に俺に米を食わせやがれ。
「じゃあ今から来ます!?」
「ほんじゃあ、行きますか」
やったー、お呼ばれしたー。
これで合法的にお餅サークルを見に行くことができるぜ。
わざわざサークルを覗きに行くのもなんかなあって感じだったから助かる。
「こっちですよー」
「3号棟か」
「こっちこっちー」
「急ぐなって」
「久しぶりに新しい人が来るから嬉しいの!」
「まあ、新歓の時期とかとっくに過ぎてるしな」
そういえば、彼女と同じサークルにタクヤがいたよな。お金は足りているのか、ダンジョンに潜りたいというお誘いは特に無かった。
もしかして、元気にお餅をついているのか?
「うん……」
「どしたん」
「みんな、あんまりサークルには参加しないのです」
「え? なんで?」
「呑み会の時は来るんですけどねー……」
「ふーん」
まあ、大学生なんてどれだけ不真面目に過ごしたかがステータスみたいなところあるからな。
とはいえ、淋し笑いをしている彼女を見ると同情せざるを得ない。
少しだけ口数の減った広瀬さんに着いていくと、さして時間もかからずにサークル部屋に着いた。
「鍵開けるのでちょっと待っててくださいね? えーと、鍵は……あったー」
ガチャリと扉が開く。
なんか、すごいものがみえるんだが。
「いらっしゃーい!」
「お邪魔しまーす」
中はカーペット敷きで、ソファーやらが置いてある程度にはしっかりと部屋作りがされていた。
サークルが使うには丁寧すぎやしないかとも思う程だ。
こんなにしっかり作っちゃうと、このソファーでおっ始めるやついるだろ……とか余計な想像をしてしまう。
だけど、一番気になったのはこれ。
「鏡餅……」
「──知ってたのですかぁ!?」
なぜか鏡餅があった。
多分作り物だけど。
絶滅したと思ってたぜ。
登場したキャラクター等の名簿的なものは必要か否か
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いる
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いらない