【マンガ化】焼肉スコスコスコティッシュフォールド【進行中】 作:goldMg
「なんで鏡餅を知ってるんですか?」
「なんでって……」
なんか文句あんのかコラ。
正月が無くなったって知ってても良いだろ。
お正月の必須アイテムだぞ。
「なんでですか?」
「……調べたからな」
「じゃあ、加賀美くんも前からお餅が好きだったんですねー!」
「まぁ、うん」
お雑煮とかあんこ餅とか好きよアタクシ。
頻度高く食べるようなもんじゃないけど、アレを食べると正月来たなって感じがするし。
そもそも美味い。
そんで、角餅と丸餅だと圧倒的に丸餅が美味いのなんなんだアレ。
表面の粉のせいか?
「これ、私のひいおばあちゃんがのこしてくれたモノなんです」
「えぇっ」
「本当に小さい頃しか会ったことなくて……だけど、大好きだったんです」
「おん」
「これがなんなのか、お母さんも知らなくて……」
「…………」
「だから、これがなんのために作られたのかを知りたいんです」
「なるほどな」
「何か、知ってます?」
「いや……ごめん、何も知らない」
愛おしそうに鏡餅を撫でる広瀬さんの顔を見ると、正月の飾り付けだと単純に教えるのは違う気がした。
ただ、そのひいおばあちゃんが鏡餅を知っていた理由はわかる。
第一期の生き残り。
そうとしか考えられない。
「そうですかー……」
「期待外れでごめんな」
「いえいえー、そんなこと思って無いですー」
「ひいおばあちゃんからは何か直接聞いたりしてないのか?」
「…………」
力無く首を横に振る。
「大好きだったのに……あんまり思い出せないんです」
「そう、か……」
10何年前のことなんて、そんなものかもしれない。
だけど、本人は覚えていなくても他の人なら。
「お母さんとかおばあちゃんは?」
「2人とも、何も思い出せないって」
「あー……」
案外何も無かったのかもしれない。
「何か手紙とか」
「それは…………」
「おっ」
何か、微妙にあるような反応だった。
口頭じゃなくて手紙なら何か実はあったり?
「手紙はあった……らしいんです」
「無くなっちゃったのか?」
「はい」
手紙なんだから失くす事だってあるだろうよ。
でも、残念だな。
「ひいおばあちゃんの家にあったんですけど、街ごとダンジョンに飲み込まれて……」
「──なんだって?」
それは、かつては多く見られた現象だった。
第二期まで生き延びた人間たち。彼らはまず、食料を確保しなければならなかった。
簡素なログハウスを建て、野をかける獣を獲り、食べられる果実とそれ以外を見分ける。そうして、次の日の命をつなぐ。ありし日の世界に戻ることを夢見て。
だけど世の中の人間の大半は、食べられるものと食べられないものの見分けがつかない。精々が、食べる前にまず自分の皮膚に塗るとかそういう程度の話。
安定的に食糧を確保するにはどうする。四季では済まなくなった世界で、どうやって生きていく。
簡単だ。
農耕ってやつをやってみよう! となった。たとえ過酷であっても、同じ季節に植えたら基本的には同じ周期で生えてくる。計画を練ることができる。
やることに目処がつく。次にやることを作ることができる。
つまり、文明の復興だ。
彼らは、当然のように知っている。
実行したことはなくても、勉強したことはある。
だから、彼らは農耕を進めた。
直近の食料問題は狩猟でなんとかしていけばいい。もっと先のことを考えなければいけない。
そうして畑を作り、野菜を育てた。
圧倒的な速度で科学技術の復元は進み、10年も経てば人口も爆増した。そうすると、食糧確保のためにもっと広い農地が必要になる。当然、耕地面積を増やした。
面積を増やせば、効率はあまり変わらなくとも収穫量は増える。
理屈の上で言えばそうだ。
では、結果としてどうなったか。
ーーダンジョンの完成だ。
登場したキャラクター等の名簿的なものは必要か否か
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いる
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いらない