4Gやってて書くの遅れてました←
駄文ですが見てやってください
どうも皆さんこんにちは。アビオルグです。
さて、私は今これまでに無いほど戦慄しています。
それはもう、火山の火口に足を滑らせて落ちかけたときより、雪山で猛吹雪で動けなくなり全身が凍えていくときより、うっかり火竜夫婦のテリトリーに侵入して夫婦に揃って追いかけられたときよりも何よりも恐怖を覚えている。
その恐怖を抱いている対象はあの黒い髪に真紅の目の女性だ。一見すれば普通の人間だが私は、私とイビルさんは忘れてない。彼女の逆鱗に触れ人生が終了しかけたことを。
そう、今この店にアンノウン様が降臨なさったのだ。
「ありゃ?珍しいじゃないかリルス」
「食材の買い足しに来たついでに寄ってみようと思いまして。お久しぶりです霞さん」
リルス、というのはアンノウン様の愛称だろうか。どちらかといえばそちらの方が可愛らしく愛着が持てる。よし、これからはアンノウン様改めリルス様と呼ぶことにしよう。
「それに、アオさんたちにも会いたいと思ってましたので」
(いいいイビルさん、私たちやっぱり殺されるんじゃないですかね!?会いに来ちゃったみたいですよリルス様!?)
(おおお落ち着けアオ!全力で逃げれば生き残れる可能性はまだあるぞ!!)
「…顔色が悪い上に震えてますが、風邪でもひいてるんでしょうか?」
「うん、多分あれ恐怖心の現れ」
「何か怖い事でもあったんですか?」
「リルス、時折鈍いよねぇ」
「……霞さん、こういう時何か聞いても間違いなく教えてくれませんよね」
「よくわかってるじゃないか」
ケラケラとナズチさんは笑った。そしてリルス様が少しムッとしている。いや、こんな美人さんがこの表情してるのは普通の人から見ればそれは素晴らしいものだろう。しかし、彼女の機嫌を損ねたが最後、その元凶はおそらくこの世に影も形も残らず灰にされてもおかしくない。その恐怖を目の当たりにしたことがある私たちは気が気じゃなかった。
「何かとんでもないモノが来てるな?」
「あっ、アルバさん。珍しいですね」
「たまには出ないとリオンが煩い。しかしマズイ事になった」
「マズイ事?何か物壊しでもしたのか?」
「ほら、見ろ」
アルバさんが指を指している方を見ると黒い笑みを浮かべたリルス様がこちらを見ていた。あの溢れ出している黒いオーラのようなものは殺意だろう。
「ヒィイイイイイイイイ!?!?」
「おいおいおいオレたち本当に死ぬんじゃないかこれ!?」
死んだ。これは死んだ。まだ何もしてないのに殺意の波導が伝わってくる。いや、これからも何もするつもりはないけれども。
しかし、私が絶望に浸っている前でリルス様は予想外のところにその殺意を向けた。
「アルバトリオンが何故こんなところにいらっしゃるんでしょう?ルーツ様に封じられた筈でしたよね?」
「…偶然だろうな」
「ご自分の力のことは理解しているのでしょう?」
「愚問だな」
「ではその行動が招く事態は何かも理解していますね?」
「お前が死んじまうとかか?」
アルバさんが明らかに挑発的な発言をした直後、目の前で炎が爆ぜた。
青い極高温の炎と赤い灼熱の炎がほぼ同時に。
当然、近場の私たちはもちろんナズチさんも巻き込まれる。
「ぎゃぁぁぁぁぁぁあああ!!あっつい!!熱いというかもう痛い!怖い!!」
「まてまてまて!!古龍と化物格との戦闘なんて洒落にならねぇぞ!!」
「ちょっと待ってここ私の店かつ家ぇええ!!」
私たちの必死の叫びは届くことはなく、戦闘が始まった。
「やはりあの時トドメも刺しておくべきだった。ルーツ様の慈悲で命だけは救われたのに、勿体無いことをしましたね煌黒龍」
「祖龍ならまだしもお前に殺される程脆くないぞ紛い物」
「試してみましょうか?」
「試させて欲しいんだろう?」
「ええ、お願いしましょうか!」
言うと同時に、リルス様が黒い棘をとんでもない速度で投げた。
まるでハンターの使う弓のような速度で飛んだ棘をアルバさんは片手で弾き飛ばしてしまった。
「あ、あれが古龍ですか……」
「流石に化物だな…」
攻撃が弾かれると、リルス様は手に特大の青白い炎を溜め始めた。
そう、あれは私たちが殺されかけた時のブレスと同じだろう。ただサイズが桁違いだが。
それを見てアルバさんも炎を溜めていく。火と龍殺しの力を使うアルバさんの炎も相当強力なものだろう。
こんな馬鹿でかい力が衝突したりすると、下手したらこの辺り一帯が焦土と化すのではないだろうか。
「死になさい罪深い古龍種」
「死ぬのはお前だ紛い物の命が」
お互い最大限に溜め込まれた炎を放ち、私たち含めてこの辺りの命を焼きつくそうとした瞬間、
「いーーーい加減にしろぉおおおおおおおおおおお!!!」
バシュン………
「ウグッ…ち、力が入ら、な、く…」
「な…んだこりゃ……」
ドサッ、バタン…
ナズチさんが怒鳴り散らしながら緑色の煙を、ナズチさんのブレスを2人にぶち当て2人を倒してしまった。
「な……あの2人を一撃って……」
「な、ナズチさん!?何したんですか!?」
「全身を疲労させるブレスを超高密度でぶち込んだだけだよ。まったく……私の家が……」
「疲労ブレスなんてものが……」
疲労ブレスなんてものは初耳だった。鱗や鎧を溶かす攻撃や、水や氷を使ったスタミナ面への攻撃は聞いたことがあるが、疲労を促すブレスは初耳だった。さすがは古龍種、謎が多い…
「イビルちゃん、アオちゃん。この大崩壊の修復手伝ってくれたら借金チャラにしてあげるよ……」
「ほ、本当ですか!?是非やらせてください!頑張ります!」
「まじかよ!もちろんやるぜ!」
「流石にこれは私だけじゃどうしようもないし、そこのぶっ倒れてる2人は祖龍にでも回収してもらわなきゃだし…重労働になるし特別にねぇ」
「が、頑張ります…というかこれ建て直しに近いんじゃ…….」
「とんだ災難だよまったく、まあ何千年と生きてればこんなこともあるさ…」
「古龍っつーのは怖いもんだなやっぱり。スケールが違いすぎる」
「さっ、よろしく頼むよ二人とも。材料はこっちから指示するからさ」
「わかりました」
「おう」
修復、いや改装と言うべきだろうか。とにかく私たちが手を加える前より少しでも綺麗にしたいと思った。
さすがにあの自然(?)災害に巻き込まれたのは辛すぎる。もし私がナズチさんの立場なら放心くらいはしてしまうだろう。
突然の最後のお仕事、家の大修理が始まった。
少々短めでした。
次回からまた別のところへ旅を始めます!