こっちあっち…いや逆だ?!×名探偵コナン×東方魔弾戦記~新・沈黙の15分~ 作:Dr.クロ
勇儀の爆弾発言から暫くして、小五郎やみいこ、キクヱと合流した伊御達とコナン達はロッジに戻り、夕食を食べ終え、お土産を選んでいる所であった。
榊「しっかし驚いたな伊御」
伊御「ああ。まさか迷い込んでいたとは…」
選びながら声をかける榊に伊御もその気持ちが分かるので同意して呟く。
あの後、勇儀はレティとチルノと同じ部屋に泊まる事になった。
無論、ちゃんと受付に話して1人追加を話して通した結果だ。
同じロッジなので一緒にいてレティやみいこと共に自分の所の面々のお土産を選んでいる所だ。
真宵「お~、可愛いのが色々あるんじゃよ♪」
伊御「これは白鳥かな?」
隣で真宵が手に取ったのマグカップに描かれたのを見る。
真宵「おお、ペアの白鳥なんじゃよ」
榊「んでIとハートマークでアイラブ白鳥って面白いな……そういや元太達がこれをもってなんかはしゃいでいたな」
そうなの?と聞く伊御におうと榊は頷く。
榊「そういや、あっちの知り合いに読みは違うけど同じ名前の刑事さんいたよな?」
真宵「そう言えば…」
あーーーと3人ははしゃいでいた理由を大体予想できた。
榊「もしも刑事さんに恋人がいるんなら」
真宵「いいプレゼントになるんじゃね」
ほっこりしていると勇儀が近寄って来る。
勇儀「おお、伊御にお前等、チビーズ3人組見てないか?」
榊「チビーズ3人組……ああ、歩美ちゃんに元太と光彦ッスか?」
伊御「いないんですか?」
聞き返す伊御にそうなんだよと勇儀は頷く。
勇儀「チルノの奴がなんかスノーモービルって言うバイクっぽい奴を話してから見てないらしくてよぉ、どう思う?」
真宵「スノーモービル…………あっ」
聞かれた事に声を漏らした真宵に3人の視線が集まる。
榊「おい真宵。なんだよそのあっは?」
真宵「いやーそれが……」
ちょっと口籠った真宵だが、3人の視線に耐え切れずに自白する。
真宵「じ、実はと言うとですね……今この村にあるスノーモービルはワタクシめが手を付けた物でして、身内ならただで乗せてあげるってココの偉い人が言ってくれまして……」
伊御「……つまり元太君たちはそれに…」
勇儀「乗りに行ったって事か……不味くね?明かりはあるだろうが、辺りが真っ暗な中で乗るって」
指をちょんちょんしながらの真宵の告白に勇儀は真剣な顔で呟く。
勇儀「ちょいと心配だね。真宵、スノーモービルが置いてる場所まで案内しな」
真宵「は、はい」
伊御「榊は一応このロッジ周辺を見て置いてくれ。つみき達にも頼んでな」
榊「ってかいつの間にそんなことしてたんだよ;」
呆れながら了解と返した榊に頷いた後に伊御と勇儀、真宵はロッジを出る。
その際、何かを見ている蘭とすれ違ったが、今は3人のを優先して外に出ようとして……コナンとばったり出くわす。
コナン「あれ?3人とも」
伊御「コナン君」
勇儀「おお、眼鏡の坊主、ちょいと聞きたいんだがチビーズ3人組を見てないかい?」
目を丸くするコナンに丁度良かったと勇儀は問う。
コナン「それだったらさっき見かけて、追いかけようとしていた所だけど」
伊御「どっちに行ったの?」
あ、いや……それが……と伊御の問いに対し口籠ったコナンの様子からそこまでは見てないかと察する。
勇儀「とにかくスノーモービルの所まで行くしかないさね」
コナン「スノーモービル……!まさかあいつ等、乗りに行ったのか?」
伊御「さらにそのスノーモービルを作ったのが……」
真宵「ノ」
挙手した真宵にマジかよとコナンは顔を抑える。
コナン「あいつ等!知人とはいえ、やって良い事と悪い事位分かるだろうが!」
真宵「あ、なんとなく分かる?言ってないんじゃけども」
呻いたコナンは真宵のに頭をガシガシ掻く。
コナン「どうせあいつ等の事だからお前が村長さんと話してる所を聞いてた可能性がありえそうだからな……ホントにあいつ等!伊御ちょいと待って「はいこれでしょ?」くれ、うお」
そう言って引き返そうとして反転したコナンは投げ渡されたのを咄嗟に受け止める。
投げ渡されたのはスノボーで、それを投げ渡した哀はふうと息を吐く。
哀「事情は榊君から聞いたわ。行くならスノボーの方が早いでしょ」
伊御「もしかしてこのスノボーってあのスケボーの…」
前に見せて貰ったターボエンジン付きのスケボーを思い出しながら問う伊御に哀は頷く。
哀「そ、それのスノボーバージョン。後、音無君にもプレゼントよ」
そう言ってコナンに渡したのより大きめのスノボーを伊御に渡す。
哀「江戸川君の大人バージョンよ。性能チェックついでに使い心地を聞かせてくれると嬉しいわ」
伊御「うまく乗れるかな?」
真宵「伊御さんなら大丈夫なんじゃよ!」
それは良いんだけど……伊御は困った顔で哀とコナンを見る。
伊御「これって、法律的に大丈夫なのかな?」
コナン&哀「…………」
凄く心配そうに見る伊御のにコナンと哀は揃って目を反らす。
ちなみにリアル的に言えばアウト。
道路交通法の法第76条第4項第3号で【交通のひんぱんな道路において、球戯をし、ローラー・スケートをし、またはこれらに類する行為をすること】は禁止されているので、コナンのスケボー移動はリアルでやれば子供であろうとダメになる。
(まぁ、そこは青山先生ワールドなので)閑話休題
とりあえず3人を探しに行こうとした時、ピピピと言う音が鳴り響く。
それにコナンと哀は探偵バッジを取り出す。
元太『コナン!返事してくれ!困った事が起きちまったんだよ!』
コナン「お前等!こんな夜中にスノーモービルを子供だけでやるなんてあぶねえだろうが!!」
早速出た元太に対し、コナンは怒鳴る。
光彦『す、すいません。それで、そのスノーモービルなんですが……操縦を誤って公道に出ちゃって……』
勇儀「あれま」
真宵「やっちゃったんじゃね;」
このバカ……とコナンと哀は痛くなった頭を抑える。
コナン「……俺達が行くまでそこで待ってろ。追跡眼鏡で場所は分かるけどもちゃんと分かる様に目印も付けておけよ」
伊御「迎えに行ってあげるんだね」
そりゃあそうだろとコナンは通信を切った探偵バッジを仕舞いながらスノボーを地面に置く。
コナン「こんな寒い中、しかも車が通るか分からない時間帯だ。早く行ってやらねえとな」
哀「それに小嶋君は大人を呼ばないで欲しい感じみたいだから呼ぶのは3人と合流してからって感じね」
勇儀「んじゃ迎えに行きますか。真宵どうせだし私の後ろに乗れ」
真宵「ほーい」
そう言った勇儀にコナンと哀は訝しむ。
哀「乗れって。あなたバイクは?」
勇儀「そりゃあ今から呼ぶんだよ」
コナン「呼ぶ?」
伊御「呼ぶってどうやって?」
これこれと勇儀は1本の電池を取り出す。
哀「電池って……ふざけてるの?」
勇儀「見てりゃあ分かる。ブレイブイン!!」
呆れ顔の哀にそう言って勇儀は電池の右上の突起を叫ぶと共に押すと恐竜の咆哮と共にプレートが回転して絵柄が変化する。
勇儀「来い!ディノス!チェイス!!」
そう言って電池を上に投げ飛ばすと地面から黄色いボディのメカ恐竜と黒いボディのメカ恐竜が飛び出してくると落ちて来る途中で大きくなった電池を挟みこむような形で合体するとバイクに変わる。
ガブリンチョ!ディノチェイサー!!
勇儀「ほい、バイク登場」
コナン「んなアホな;」
哀「……ホントあなた達の知り合いって常識を吹っ飛ばしてくれるわね……」
真宵「まあそれを言うなら…」
伊御「……小さくなる薬や博士の発明も常識外のものじゃないのかな?」
呆れ果てる哀はそっちの方が大きいわよとぼやきながらコナンの後ろに立つ。
まぁ、試しで良いかと伊御はスノボーに乗ってみる。
勇儀「ほいヘルメット」
真宵「お、ありがとうなんじゃよ」
どこからともなく取り出したヘルメットを真宵に渡し、自分も角用の穴が出た専用のヘルメットをかぶる。
コナン「それじゃあ僕が先頭で行くから付いて来て」
勇儀「OKだよ」
伊御「…と言うかコナン君たちもヘルメット…」
細かいねぇと呟く勇儀に怪我しないようになので……と伊御は返す。
勇儀「予備ならまだあるが使うか?」
コナン「どこから出したの;」
伊御「…どんどんツッコムと進まなくなるから;」
再び取り出した勇儀にコナンは呆れて、伊御が困った顔で言う。
仕方ないかとコナンと哀がヘルメットを被ったのを見て伊御も被る。
コナン「それじゃあ改めて行くぞ」
伊御「ああ」
改めて5人は移動を開始する。
勇儀「雪も降って来たね」
真宵「これはかなり積もりそうじゃのう」
異動してる最中に降り出した雪を見て呟く勇儀に真宵は推察する。
コナン「ったく、あいつ等、勝手な真似しやがって……」
伊御「まあ子供は遊ぶのが仕事だからね」
哀「限度もあるけどね。特にこんな夜にスノーモービルはね」
ぼやくコナンに伊御はフォローしようとしてズバッと切られる。
暫くするとコナンは明かりを見つける。
コナン「あそこか……」
真宵「即席のかまくらを作ったみたいじゃね」
持っていたのか、真宵は単眼鏡で明かりの所を見て言う。
音に気づいたのか、かまくらから元太、歩美、光彦が出て来る。
元太「おせーぞ、コナン!」
勇儀「いや、怒るのはこっちだぞ坊主」
伊御「無断使用は駄目だよ」
待ちくたびれたと言う元太に勇儀と伊御が注意する。
その間に真宵は横転してるスノーモービルを見る。
真宵「あーこれは駄目じゃね…」
勇儀「直せない感じかい?」
なんとも言えない声で呟く真宵に勇儀は声をかける。
真宵「手持ちの道具じゃ無理じゃね」
コナン「んじゃ電話しないとダメだね」
この場での修理は無理と言う真宵のに決めたコナンの判断に元太はえーとなる。
元太「博士達に知られたくねーからコッソリ助けに来て貰おうとしたのに」
勇儀「それは無理だね」
伊御「悪いことは隠しちゃだめだよ」
げんなりする元太は勇儀と伊御のにさらに肩を落とす。
勇儀「ま、一緒に乗っちまったあんた等にも非があるからね」
歩美&光彦「ごめんなさい……」
コナン「とにかく、無事で良かったよ。お前等に何事もなくてさ……」
口元をフッと緩めて笑うコナンに哀も頷く。
そんなコナンと哀や元太達を見てふっと笑った後に勇儀はしっかしと横転したスノーモービルを見る。
勇儀「こいつはこのままここに放置かねぇ……」
真宵「それだと交通の邪魔になっちゃうんじゃよ」
んじゃあと勇儀は横転したスノーモービルに近づく。
勇儀「公道から少し離れた場所に置くしかないさね」
伊御「そうですね」
コナン「え、運べるの?」
光彦「大人でも数人じゃないと無理じゃないですか?」
戸惑う光彦に大丈夫さ、とスノーモービルを掴もうとして、自分達が来た方とは反対方向へと顔を向ける。
勇儀のに伊御達も視線を向けると走行音と共に明かりが見える。
伊御「明かりってことは車かな?」
真宵「丁度良かったんじゃよ。理由を話して子供達を乗せて貰うんじゃよ」
そうだね、と真宵の提案に伊御と勇儀も同意した所、少し離れた所で車は停車し、運転席から男性が出て来る。
男性「おいおい、こんな所で何をしてるんだ?」
真宵「いやー、実はちょっと事情がありまして…」
伊御「実は……」
スノーモービルを見て戸惑う男性に伊御は事情を説明する。
男性「成程な、なら丁度良かった。ロッジで人と会う約束をしていてな。そのついでに乗せて行ってやるよ」
光彦「ホントですか!」
真宵「ありがとうございます!」
男性の心遣いに誰もが頭を下げる。
勇儀「なあ、縄はあるかい?」
男性「?トランクに万が一を考えて入れてはあるが……」
伊御「…勇儀さん、まさか…」
なんでそんな事を?と首を傾げながら聞く男性であるが伊御と真宵はまさかと勇儀を見る。
真宵「そのスノーモービルを持ち上げ…」
勇儀「おう、んで、あんたの車の屋根に置かせてくれないかい?」
男性「お、俺の車の?い、いや流石にスノーモービルを持ち上げるには人数が……」
目を丸くしてから無理だと言う男性だったが……次の光景にコナンともども目を点にする。
勇儀「よっと」
一声と共に勇儀はスノーモービルをひょいと持ち上げると男性の車の屋根に慎重に前部分を乗せると今度は自分が屋根に飛び乗り、スノーモービルを落ちない様に少し前に引っ張り、縄をとお願いし、戸惑う男から渡された縄で固定する。
男性「ま、マジか……;」
コナン「(鬼パネェ;)」
元太「すっげぇ勇儀の姉ちゃん!!」
光彦「スノーモービルを軽々と持ち上げるなんて!!」
歩美「凄い凄い!!」
伊御「う、うん。凄いね…」
哀「」ドン引き
真宵「流石は怪力乱神の二つ名を持つお方;」
子供達がはしゃぎ、大人+αは呆気に取られる中で勇儀はあっはっはっ、と笑う。
☆
暫くして、子供達を男性、武藤岳彦の運転する車に乗せて、伊御はスノボー、勇儀と真宵はバイクに乗ってロッジに戻って来た。
入り口には待っていただろう小五郎やつみき達が立っていた。
榊「無事に見つかったんだな」
伊御「ああ。ただ…」
つみき「……壊れちゃったのね」
そうなんじゃよ~と真宵は勇儀によって降ろされているスノーモービルを見る。
真宵「んじゃあっちで修理してくるんじゃよ」
正邪「おー、頑張れよー」
勇儀と共に離れる真宵から正邪はこっちだなと元太達を見る。
元太&歩美&光彦「ごめんなさい!」
小五郎「お前らな!武藤さんが通りがかってくれなかったら危なかったんだぞ!!」
キクヱ「まーまー。毛利さん」
阿笠「このとおり、3人とも反省しとるようじゃし……」
頭を下げる3人に小五郎は引率者として怒るのをキクヱと阿笠は宥める。
蘭「ありがとうございました……わざわざ送っていただいて」
バディア「本当に感謝する」
武藤「いや……丁度このロッジに用があったもんでね。じゃ、オレはこれで」
礼を言う蘭とバディアにそう言って武藤は先にロッジの中へと向かう。
咲「危ないことはしちゃだめよ」
姫「次は大人の人にちゃんと許可取ってくださいね」
元太&歩美&光彦「はぁ~い……」
レティ「じゃあ武藤さんにお礼を言いましょうね」
促されて3人はありがとうございました、と武藤にお礼を述べ、武藤は安心させる様に微笑んで手を振る。
武藤「もう皆に心配かけるなよ!」
元太&歩美&光彦「はぁーい!!」
コナン「(元気は良いよな。元気は;)」
伊御「(あははは;)」
元気よく返事をする3人にコナンは呆れ、伊御も苦笑する中、蘭に促されて、他のメンバーも中に入る。
小五郎「……」
なお、振り下ろしそびれた拳をどこに降ろせば良いか分からず、小五郎はやけくそ気味に噛んでから後に続く。
???「おい、武藤!こっちだ!!」
武藤「!おぉ、氷川、久しぶりだな」
中に入ると待ち人を探していた武藤は呼ばれた先を見て、そちらに向かう。
チラッと伊御は見てみると、そこにはコの字に備えられたソファに座る4人の男女がおり、男性組がお昼に村役場で見た2人組で、女性組は1人はお土産を見に行く前にコナンがスノーシュートレッキングについて聞いていた受付の女性で、もう1人は伊御は知らないが昼に元太が世話になった看護師であった。
気づいた歩美があっ!と声をあげる。
歩美「昼間の看護師さんだ!!」
佳奈「あ、ほんとだ!」
針妙丸「こんばんわ!」
女看護師「こんばんは。お腹の具合はどう?」
元太「全然大丈夫!」
自慢げに言う元太にあのね……と哀は呆れる。
レティ「あぁ、あの時の」
眼鏡男性「ああ、昼間の眼鏡の少年と一緒にいた」
その後にレティも氷川と武藤に呼ばれた眼鏡の男性に気づき、相手も同じ様に気づく。
ツンツン髪男性「あのぉ……そちらにいる方は、もしかして名探偵の毛利小五郎さんじゃ……」
小五郎「え?あ、オホン!いかにも私は名探偵の毛利小五郎です!」
そんな眼鏡の男性の隣にいたツンツン髪の男性が小五郎を見て言い、いきなりだったので小五郎は呆気に取られたがすぐさま咳払いして肯定する。
武藤や女性陣は有名人だったのに驚いたのか、え?と声を漏らしている。
ツンツン髪男性「やっぱり……で、こちらへは何かの事件の調査で来たんで?」
小五郎「いやぁ、事件の調査で来た訳じゃないんですよ」
阿笠「それに子連れで仕事には来んよ」
みいこ「ちょっとした旅行ですよね」
続けて問うツンツン髪の男性のに小五郎は照れ臭そうに返し、阿笠とみいこも続いて言う。
京谷「(いえねぇ……;)」
咲「(私達の方は紫さんにお願いされてのもあるものね;)」
つみき「(…さすがに言えないわね)」
バディア「(うむ……)」
そんな後ろではつみき達が外面すまし顔、内心バクバクだったのは彼らだけのお話。
その中で伊御とコナンだけは違った。
仕事で来てないと聞いたツンツン髪の男性がどことなく安堵していた感じに見えたのだ。
まるで探られる訳じゃないと知って良かったと言う感じだ。
伊御「(…なにか探られたら困ることでもあるような感じだな)」
眼鏡男性→氷川「いやあ、それにしてもこんな所で名探偵に会えるなんて、あ、オレは氷川尚吾と言います。折角ですので紹介します。オレの隣に座っているのが山尾渓介、その向かい側に座っている女性が遠野みずき、その隣に座っているのが立原冬美……そして」
武藤「俺はさっき名乗ったから紹介は良いぞ氷川」
楽し気に紹介する眼鏡の男性、氷川は武藤のにそうかと笑う。
氷川「みんな、元の北ノ沢村の出身で、オレと山尾は記念式典に出席するために東京から出て来たんですよ」
キクヱ「つまり皆さん幼馴染ってことなんですのね」
みいこ「どれ位の時から一緒だったんですか?」
冬美「小学校の同級生です」
武藤「と言っても村の分校なんで、同級生は俺達5人だけどな……」
締め括った氷川のにキクヱは感心し、みいこが聞くと冬美が答え、武藤が付け加える。
元太「たったの5人かよ」
榊「こらこら;」
氷川「まぁ、村の子供は結構少ない感じだったりするからな。実はと言うとこの5人が揃うのは8年ぶりなんだよ」
チルノ「8年も会ってなかったの?」
針妙丸「結構久しぶりなんですね」
意外そうに言う元太を榊が窘めるのに氷川は苦笑して言った事にチルノと針妙丸はビックリする。
コナン「でもさ、どうして8年間も会わなかったの?別にその間でも会えるよね?」
つみき「…運が悪かったとか?」
京谷「確かに、遠いけども、休みを取れば会えそうだよな?」
気になったのかそう聞くコナンに伊御達も気になっていると気になるよな、と氷川はそう言って手帳を取り出し、そこから紙片を取り出す。
氷川「その理由は、これだよ」
取り出した紙片を開いた氷川のに、山尾は苦虫を噛み潰した様に顔を歪めて紙片から顔を反らし、みずきもまた悲し気に顔を反らす。
氷川が見せた紙片には新聞の見出しが印刷されており、赤い丸で強調されている内容は山尾が轢き逃げをした事に関連するのであった。
冬美「ちょっと、止めなよ氷川君!!」
園子「え?それって……」
榊「轢き逃げの記事?」
それに慌てて止めようとする冬美だが氷川は一同に向けて語りだす。
8年前、東京に暮らしていた山尾はまだダムが出来る前の旧北ノ沢村に住んでいた祖母の元に向かっていた。
事故が起きたのはその道中、上京する為に駅に向かおうとしていたみずきの妹なつきを轢いてしまった。
罪に問われる事を恐れた山尾は息絶えた彼女をそのまま放置して村へと逃げた。
氷川「……が、その数時間後、山尾は思い直して警察に自首したんだ」
コナン「え?自首したの?」
正邪「ふーん……」
付け加えられた事に目を丸くするコナンの隣で正邪は観察する様に山尾を見る。
山尾「ああ……その事故ので車も大分壊れてたし、逃げきれないと思ってな……」
氷川「その頃コイツったらギャンブルでサラ金に借金を作ちゃってたのもあって生活が荒れててね……裁判じゃスピード違反に酒を飲んでたのもあって飲酒運転、みずきの妹さんを轢き逃げした時は免停中だったもんで諸々プラスされたもんだから、今年の夏にやっと出て来られたって訳」
バディア「(ぬぅ、知ってはいたがこうやって改めて告げられると酷いもんであるな……;)」
つみき「(違反のオンパレードね)」
ぺらぺらと喋る氷川を横目で睨む山尾を見てバディアは呻き、つみきはあきれ果てる。
武藤「山尾が刑務所にいる間にダム建設の話が起こって、前の村はダムの底に沈んだんだ……」
冬美「山尾くんのおばちゃん、孫の事件のショックで倒れて、そのまま息を引き取ったわ……」
姫「そ、それは…;」
佳奈「うわぁ;」
誰もが衝撃的過ぎる話に無言になる。
京谷「(ちょっと…どう反応すれば良いか困る話だな;)」
榊「(だよな。ってか8年ぶりに会って話す事じゃねえよな;)」
と言うかプライバシー護れてなくね?と呟く榊の言葉に京谷は頷く。
無言の空気を壊したのはみずきであった。
みずき「山尾君……私、今でもあなたの事、許してないよ」
山尾「……」
改めてきっぱり許せないと言われて顔を伏せる山尾を見ていた武藤は直後に氷川は睨む。
武藤「許せねーのは俺も同じだ氷川!」
氷川「え!?}
まさか自分が責められるとは思ってなかったのか驚きの声を漏らす氷川に武藤は続ける。
武藤「ダム建設の話が起こった時、真っ先に賛成して代替地を高く売って、さっさと東京へ出て行ったお前の一家が許せねえ!」
氷川「おいおい武藤……」
怒る武藤を宥めようとする氷川だが武藤はまくし立てる。
武藤「そんな知恵を親に付けたのはお前だろう!!お前は俺達の大事な故郷を売ったんだ!分かってるのか!!」
氷川「フン!世の中、利口に立ち回らなきゃダメなのさ」
なんだと!?と強く睨む武藤に対し、氷川は涼し気に返す。
小五郎「さあ、もう良いだろう。そろそろ部屋に戻るぞ」
阿笠「毛利君の言う通りじゃな。これ以上は皆さんの邪魔になるじゃろうしな」
先程までなごやかと思われたのがギスギスしたのに変わったのを見て、流石に子供達をい続けさせるのはいけないと感じたのか小五郎のに阿笠も乗って促す。
お邪魔しましたと伊御達はその場を離れる。
つみき「……どうかしたの?伊御」
伊御「ん、ちょっと気になってさ」
歩いていてペンギンを撫でながら考え事していた伊御はつみきに聞かれてそう返す。
つみき「気になる事?」
伊御「山尾さんの反応がちょっとね…」
反応?と首を傾げるつみきに伊御は頷く。
伊御「山尾さんの視線が記事の表じゃなくって裏を見ていた気がしたんだよ」
つみき「……そう言えば、あの角度じゃあ山尾さん、さっきの記事のは見えない」
うんと気づいたつみきに伊御は頷いた後に考える。
伊御「(一体、何の記事に反応してたんだろう…)」
気になるな……と考えた後に次に冬美を思い出す。
彼女も何やら話を聞いていた際、始終暗い顔をしていた。
伊御「(彼女にも何か秘密があるのかな?)」
考えようにも情報が足りないので寝る事にするかと考える。
京谷「んじゃあおやすみ」
佳奈「また明日ー!」
針妙丸「おやすみなさい」
各々の部屋に分かれ、伊御は榊と同室なので一緒に入る。
榊「1日目で色々とあったな」
伊御「一日でするにはすごい量だけどな」
ベッドに寝転がる榊のにペンギンと猫を愛でながら呟く。
榊「なあ伊御、お前的にさ、冬美さんの妹のなつきさんの事故についてどう思う?」
伊御「どう思うって?」
聞かれた事に首を傾げる伊御に榊は頭を掻く。
榊「場所のは聞いてなかったけどよぉ、轢かれるって急に飛び出さなきゃ起こらなくないか?」
伊御「状況によるけど運転ミスで車が突っ込んだ可能性もあるんじゃないかな?」
お酒を飲んでいたって言うんだし、と付け加える伊御のに榊はうーむと唸る。
榊「地元だから慣れた道を行くからの油断って奴か……そうなるとなつきさんの行動ので違和感感じねえか?なんで駅に行く為に公道の方を歩いたんだろうな」
伊御「それはちょっと気になったけど、流石に情報が少なすぎるからな」
そうだけどな……と引っ掛かるのか唸っている榊に伊御も改めて考える。
伊御「(氷川さんが持っている記事の裏側、どうにか調べれないかな)」
あの時の山尾の反応からして、轢き逃げに関わる事が書かれているのかなと考えていると榊が何か思い出したのか、伊御と何かを投げ渡し、伊御は投げ渡されたのをキャッチして見ると探偵団バッジであった。
榊「博士が俺達用にって用意してくれたので伊御の分だ。クローバーヒルズの件を考えるとあっても損じゃねえだろうし」
伊御「わかった。後でお礼言わないとな」
確かにクローバーヒルズでは暗号カードでしかやり取りが出来なかった状況なので通信できるのはありがたいと思い仕舞うと榊は欠伸する。
榊「さて、俺は寝るわ」
伊御「そうか。おやすみ」
おうと寝転がる榊に、自分もそろそろ寝るかと猫とペンギンを寝かしつけてから眼鏡を外してベッドに入る。
伊御「(……明日、何も起きなければいいけど…)」
そう思いながら眠りに付く。
……そんな伊御の願いは、あっけなく壊される事となる。
不可解な事件によって……