ONE PIECE - A TOYED WITH STORY 作:ウェイブロック
神々が生き住んでいる天上界。
そこでこんな話が湧き出ていた。
それは神がミスを犯して本来死ぬ筈ではなかった人間を死なせて、その詫びに死んだ人間に特別な力を与え物語の世界に転生させる。そこで転生者が無双する、心持ちがいい人生を送る――
という人間達の妄想話だった。
その話に関して神々は本来死ぬ筈ではない人間を死なせてしまうミスを犯すのはまずあり得ない(人間の運命に干渉するのは非常事態でなければ許されない掟であるからだ)として――人間を物語の世界に転生させるのは面白い試みだと考えた。
「じゃあ!我々が本当に人間を物語の世界に転生させてやろうのではないか!」
「それもただ転生させて、その様を見物するだけではなく自ら選んだ人間達を競わせるんだ!そして賭け合うんだ!そうすればますます楽しめるんだろ!」
一人の神がそう提案した。
その提案に神々は――
乗った!
その遊戯に参加しようと決めた神は全員で25柱。すなわち25人の転生者達が競う事になるのを意味する。
さっそく転生先である物語の世界――ちょうど海神の祭り事が行われようとしている時期だったので海つながりとして海を股にかけていく海賊の物語の世界――「ONE PIECE」世界を創造した。
その次に人間が死後に行き着く先――冥界に住んでいる人間達から転生させる人間――後援する神、つまり自身を勝たせる結果を示してくれる、楽しませてくれるであろう人間を探し出す。
自らが主人公として、もしくはその身近で無双したい男――
物語に関係なく安らかに生きたい男――
自らの力だけを信じて生きる少年――
全ての愛を手に入れたい女――
物語そのものをめちゃくちゃにしたい男――
それぞれ神々が気に入った、見込んだ人間を次々に「ONE PIECE」世界へ転生させていった。
そうして始まった「ONE PIECE」の新しい物語を――選ばれた人間が己の考えを通そうとする、己の欲望を満たそうとする、彼らの存在と動きに伴い登場人物が本編ではあり得ない動きをする新たな物語を神々が己の希望を賭けながら見物するのだ。
「この遊戯…我が野望を叶えるチャンスになりそうだ…」
「ククク…この遊戯を利用して、あれこれを…ククク!」
だが、しかし――どうやら、その遊戯には何やら黒き思惑が渦巻いているようだ――
選ばれた25人の人間による新たな「ONE PIECE」の物語と25柱の神々がそれぞれの思惑を抱えて競い合う遊戯が幕を開ける――