ゲームでは草の種をまとった状態で指定ポイントに重撃を加えると一呼吸遅れて草の種の追撃で指定ポイントが破壊され反撃なり強化された敵の増援が現れる。
ならば現実世界ではどうか? それすなわち元素エネルギーのコントロールだということがおぼろげながらにわかる。自らの武器に草の種を纏わせる。それをなし得るのが元素コントロールというわけだ。道理で死域に対処できる人物が少ないわけである。
……なんとなくコツが掴めそうでつかめない、成功確率50%ほどのもどかしさの中腫瘍を潰して回る。一旦戻り再補充して気がつけば草の種は残り2つ。要救助者はまだ見つからない。死域の反対側に草の種の補充箇所が見える。
思うに草の種は草神の残した死域に対するカウンターなのだろう。その割には宝箱や障害物のギミックにも使われていた気もするが……いいや。今は余計なことを考えるな。息があがっている……。死域に体が侵食されているのだろう。
反対側に抜ける際に見かけた腫瘍を潰し抜けた先で種を補充する。ざっと見渡す限り腫瘍はない。ということは枯れ木の裏とかか! ああ、めんどくさい。
見つけた! 最後の腫瘍! 木の洞の中だ! そして要救助者も。……腫瘍を挟んで反対側に! 意識は……無いようだ。
この腫瘍。破壊時に周囲に衝撃波を飛ばすことがある。そんなものに普通の人間は耐えられない。要するに助けてから破壊すれば問題ないということだ。……制限時間付きということを除けばよぉ!
コホリと咳が出る。と同時に口の中に滲み出す鉄の味。時間がない。このままでは共倒れだ。
俺は洞の奥まで行き少年を背負い込む。そしてそのまま飛び出しざまに洞の中の腫瘍を破壊。衝撃波を回避する。元素コントロールにもだいぶ慣れてきた。
「へへへ、これがラストミッションてか……」
洞から出てみれば腫瘍と同じ色に強化された敵が数体、俺達を取り囲んでいた。ゲームではコイツラを倒さないと浄化のアクションが起こせなかったが……いいやまだ時間はある、ここは切り札の切りどきだ。
俺は水、草、雷の元素エネルギーの詰まった弾丸を取り出す。狙うは超開花の元素反応だ。
「師匠、フリーナ、ナヒーダ……頼む」
俺はピストルを3連射モードにして3つの弾丸を一斉に打ち出す。が……
「付着範囲広すぎだろ……」
そうなのだ、俺は敵一体に向けて撃ったのに弾丸は広範囲に現素粒子を展開しまず大量の草原核を作り出した! そして広がる雷元素! 結果は……元素反応つおい。としか言いようがない。
自分の作ったものの想定外の働きに調べることが増えたなーと頭をひとかき。
障害もなくなったので浄化を完了すると死域の影響を浄化する灯籠が現れた。正直助かる。灯籠の明かりを少年にも浴びせしばらくすると灯籠はその力を失ったのか静かに崩れ落ちた。そして崩れ落ちたものの中から見覚えのある形のものがふわりと浮かび上がると俺の手の中に収まった。……できればもっと早くに欲しかったかな……などと思いつつ、
「神の目ゲットだぜ!」
俺は手に入れたものを高らかに掲げそう宣言するのだった。