青春ヲカケル旅人   作:物好きな人

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 キャンプ疲れで書くのが遅れた……


「ネガイ」

 トリアエズ、先生が示している道を辿ってシュウゲキした銀行から離れてイル。もちろん、共犯者のミンナと一緒にネ。

 

 見た感ジ、追手はホントーにいないみたいダネ。ボクの指示通りにしてくれたミタイで助かったヨ。

 

「このあたりまでくれば安全かな……」

 

『はい。この辺りはマーケットガードがいないみたいですし』

 

 先生の言葉にアヤネが同意スル。かれこれ三十分程逃げ続けたカラ、ちょっと疲れたネ。ミンナも同じヨウで、それぞれの荷物を降ろして小休憩スルコトにシタ。

 

「やった!大成功!!」

 

「シロコちゃん、集金記録の書類はちゃんと持ってるよね?」

 

「う、うん……バッグの中に」

 

 逃走成功二喜ぶセリカを横目にホシノが書類を担当したシロコに質問スル。質問を受けたシロコはチョット難しい顔をシてバッグを開イタ。何カ不都合デモ起きたのカナ?少し手こずってたミタイだったシ。

 

 開かれたバッグをミンナで覗き込ム。……なるほどネ。確か二、書類はちゃんとバッグの中に入っテル。デモ、それよりボクたちの目に留まったノハ、夥しいホドの万札。今回の襲撃ッテ、金目当てダッケ?

 

「……へ、なんじゃこりゃ!?バッグの中に、万札が……!?」

 

「うええええっ!?シロコ先輩、現金を盗んじゃったの?」

 

 そのお金を見た対策委員会は、シロコを問い詰めてイル。どうやら、こうなるコトを予測してたミタイダネ。少し焦った様子で、シロコが否定スル。

 

「ち、違う……目当ての書類はちゃんとある。このお金は、銀行の人が勝手に勘違いして入れただけで……」

 

「ザット一億はあるネ、コレ。……ウン、シロコが言ってるヨウに、書類はちゃんと入ってるミタイダヨ」

 

 大量の万札と一緒に詰められていた書類を取り出してミンナに見せる。目的の物がちゃんとあったからカ、ミンナ少し安堵した表情を見セル。

 

「良かった、書類はちゃんとあったのね。……よし、みんな何ぼーっとしてるの!運ぶわよ!」

 

 安心したセリカが金の詰まったバッグを持っていこうとスル。デモ、対策委員会のミンナはアンマリいい表情じゃなさソウダネ。コレは、一悶着あるカナ。

 

『ちょ、ちょっと待ってください!そのお金、使うつもりですか!?』

 

「アヤネちゃん、なんで?借金を返さなきゃ!」

 

『そんなことしたら、本当に犯罪だよ、セリカちゃん!!』

 

 アヤネがセリカの行動を咎メル。確か二、両者の言い分は一理アルんダヨ、ボクから見た視点ではネ。利益を考えるなら、セリカの意見が正しいコトにナル。アビドスの借金はひどいコトになってイルシ。この量の金が返済に充てられるナラ、復興も早まるかもシレナイ。

 

 デモ、外聞が悪くナルという意味では、アヤネの主張モ正しいンダ。書類だけナラ、マダ「悪徳企業の犯罪を暴くために襲撃した」という主張が出来ル。デモ、金まで奪って己のために使ってしまえば、その主張ノ意味が薄れる、最悪無くナッテしまウ。

 

 ……ココは、ボクが口を出すべき場面では無イナ。どちらも、アビドスを愛しているから出た意見ダ。それに、彼女たちが一番コノ問題と向き合ってイル。部外者に口出しされるノハイイ気分じゃないッテ、ボクは知ってるカラ。

 

 先生やヒフミも、同じコトを考えたのカ、見守ることに徹してイル。と言ってモ、二人とも、意見はアルみたいダネ。少なくとも、困惑してイル顔デハナイ。ボクも、どちらの方につくかは決めてイル。

 

「は、犯罪だから何!?このお金はそもそも、私たちが汗水流して稼いだお金なんだよ!それがあの闇銀行に流れてったんだよ!それに、そのままにしておいたら、犯罪者の武器や兵器に変えられてたかもしれない!悪人の金を盗んで、何が悪いの!?」

 

「私はセリカちゃんの意見に賛成です。犯罪者の資金ですし、私たちの資金ですし、私たちが正しい使い方をした方が良いと思います」

 

「ほらね!これさえあれば、学校の借金をかなり減らせるんだよ!?」

 

 どうやらセリカとノノミはこのお金を持って帰るコトに賛成してイルようダネ。それでアヤネは反対ト。残る二人はどう思ってイルのカナ?ウーン、ボクも話したいネェ。黙るのは疲れるヨォ。デモ、ここは我慢ダヨ。

 

「んむ……それはそうなんだけど……シロコちゃんはどう思う?」

 

「……自分の意見を述べるまでも無い。ホシノ先輩が反対するだろうから」

 

「へ!?」

 

「さすがはシロコちゃん、私のこと、わかってるねー。マホロアちゃんはどう思ってるの?」

 

「エ!?ボク?」

 

 いきなり話を振られたノデ、ちょっと驚イタ。てっきり対策委員会の中で解決するものだと思ってたカラネ。

 

「マホロアちゃん、ずっと話したそうにしてたからさ。何か言いたいことがあるなら、言っておきな~」

 

 ホシノにそう促されたノデ、話すことにスル。ミンナに配慮して黙ってたケド、頼まれたナラ、話すしかないよネェ!マァ、なんとかなるデショ。

 

「分かったヨ。……ウーン、ボクはまだ日が浅いからネ。ミンナがドレクライ苦労してお金を貯めてるカとかはゼーンゼン知らナイ。デモ、ボクも話したいコトがあるから、聞いてもらえるト助かるヨ。」

 

「コレは、とある会社のお話何だけドサ。その会社ハネ、トンでもない資金難に追われてたンダ。ソレで、協力してた他の会社がお金を横領していたッテ分かると、証拠を摘発するついでに、今まで横領された金を全部奪っていったンダ」

 

「そしたら、こんな噂が広がるンダ。『あの会社、運営資金が足りなくなると近くの他の会社を襲撃してお金を奪うんだって』『なんでも、昔借金してた時も同じ方法で解決してたみたいだよ』なんていう荒唐無稽な噂ガネ。ホントーは一度しかしていないノニ、こんな噂が立って会社の信頼はガタ落ち。そして、倒産しちゃったンダ」

 

「それって……」

 

 ノノミが反応スル。これはキヴォトスで実際に起きたコトじゃないハズなんだケド。ボクが伝えたいノハ、噂というものハひどいモノだっていう話。それは、ボクが経験シテルコト。()()()()()()()()()()()()()()

 

 ミンナはボクが言いたいコトが分かってイルみたいダネ。難しい顔をしてイル。

 

「ここまで言えばもう分かるカナ?ボクは、アビドスにコンナ道を歩んでほしくないんダヨ。ッテ言っても、こんな未来にならない可能性だって全然あるんだケドサ。先生はどう思うノ?」

 

 折角ボクに話が振られたんだシ、先生にも話を振ル。先生は、話を振られるコトを予測してたノカ、特に驚きモせずに話を始メル。

 

「そうだね……みんなは、アビドスをこれからどういう場所にしたいのかな?」

 

 質問スルコトにしたミタイダネ。それを受けた対策委員会の面々は、口々に自分が作りタイ学校の形を語ル。その表情は理想を語るようなモノダッタ。

 

「おじさんは、昔のような活気を取り戻して、たくさん人がいてくれる、そんな場所に戻ってほしいかな~」

 

「はい☆私も同じ気持ちです!たくさんお店が出来て、たくさんショッピングができるような場所にしたいです!」

 

「私も、みんなが言うような賑わう場所にしたい」

 

「私も、早く復興させて、栄える街にしたいわ!そのためにも、これは……」

 

『今のアビドスは砂だらけですが、いつかはみんなで協力して、砂嵐に立ち向かえるような街にしたいです!ですが、なぜいきなりそのようなことを……?』

 

 対策委員会が語る理想は、かなり似通ってイルモノダッタ。ミンナ、復興したい気持ちは同じなんダネ。先生は、対策委員会の話をうなずきながら聞いてイル。

 

「うんうん。じゃあ、そのバッグは置いていこうか」

 

「え!?どうしてよ!」

 

 先生もボクと同じ意見カナ。唐突に言われた言葉にセリカは納得いってナイミタイダ。先生は、続けて言ウ。

 

「みんなが言ってくれたことは、とっても良いものだと思うよ。でもね、その街がこんな方法で得たお金で作られたってなると、私としてはあまり嬉しくは無いな。マホロアが言っていたような噂が立つかもしれないしね」

 

「私はアビドスさんの事情をよく知りませんが……このお金を持っていると、何か他のトラブルに巻き込まれるかもしれません。災いの種、みたいなものでしょうから……」

 

 先生の言葉に加えて、今まで見守っていたヒフミも懸念を話ス。ホシノは頷いてイル。……これはもう、ほとんど決まったカナ。

 

「そのと~り。私たちに必要なのは書類だけ。お金じゃない。たとえ今回が良かったとしても、その次は?こんな方法に慣れちゃうと、ゆくゆくは、きっと平気で同じことをするようになるよ」

 

「そうやって学校を守ったって、何の意味があるのさ。マホロアや先生が言っていたように、悪評でも広がったら、私たちの願いだって実現しないかもしれないんだよ?それって、本末転倒じゃない?」

 

「こんな方法を使うくらいなら、最初からノノミちゃんが持っている燦然と輝くゴールドカードに頼ってたはずー」

 

 ホシノが説明スル。委員長ナだけアッテ、貫禄がアルネェ。コレ、最初からホシノが説明すれば良かったんじゃないノ?

 

「……私もそう提案しましたが、ホシノ先輩が反対されて……。先輩の気持ち、分かります。いくら頑張ったって、きちんとした方法で返済をしない限り、アビドスがアビドスじゃなくなっていまう……」

 

「うへ、そういうこと。だから、このバッグは置いていくよ。頂くのは、書類だけね。これは委員長としての命令だよ」

 

 どうやら、これで議論は決着したミタイダネ。やっぱり、偶然降って湧いたようなお金は使わないに限るンダヨネ。また、そのようなコトがアッタ時、あてにしちゃうカラ。

 

「……仕方ないですよね。このバッグは、私が適当に処分します」

 

「ほい、頼んだよー」

 

「うわああっ!!もどかしい!意味わかんない!こんな大金を捨ててく!?変なところで真面目なんだから!!」

 

 セリカは納得してなさそうだケド、バッグを持つのをやめた辺り、ちゃんと分かってるみたいダネ。じゃあ、話し合いも済んで、足も休まったシ、アビドスに戻ろうカナ?

 

「ヨシ、これの扱いモ決まったことダシ、アビドスに……」

 

『……!!待ってください!何者かがそちらに接近しています!』

 

「……追手のマーケットガード!?」

 

 モウ、ナンダヨ。ついてないナァ。ここで出くわすナンテ。シロコがアヤネの報告に反応しながら覆面を被りダス。ア、ソウ言えバボクたち変装してたんダッタ。ミンナも覆面を被ル。先生は近くの遮蔽に身を隠シテイタ。

 

『……い、いえ。敵意は無い様子です。調べますね……あれは……べ、便利屋のアルさん!?』

 

 エ、便利屋?そうイヤ、さっき銀行で見かけた気がスルナァ。デモ、銀行からの依頼なら敵意があるハズダシ、どうしたのカナ?

 

「はあ、ふう……待って!!」

 

「……!!」

 

「あ、落ち着いて。私は敵じゃないから……」

 

 そうこうしてイルト、段々と見えてきたヒトガタ。やっぱり、便利屋ダネ。アト、敵じゃないミタイダ。

 

 それを見てホシノたちがひそひそ話てイル。背の高さの関係で、良く聞こえないネェ。どうするか考えてイルみたいダケド。

 

「あ、あの……た、大したことじゃないんだけど……。銀行の襲撃、見せてもらったわ……。ブラックマーケットの銀行をものの五分で攻略し見事に撤収、しかも、その後すぐに動けないようにケアまでするなんて……あなたたち、稀に見るアウトローっぷりだったわ」

 

 イヤ、本業の人に褒められるのは嬉しいんだケド、ナンカずれてるヨウナ?わざわざここまで追いかけて伝えるようなコトでもないシ。対策委員会のミンナも困惑してるヨォ。

 

「わ、私も頑張るわ!法律や規律に縛られない、本当の意味での自由な魂!そんなアウトローになりたいから!そ、そういうことだから……な、名前を教えて!!」

 

「名前……!?」

 

 面識あるンダヨネ?初対面の人に対する話し方、というかもともと敵だったものに話す口調じゃないと思うんだケド。……もしかして、気付いてナイ?

 

「その、組織っていうか、チーム名とかあるでしょ?正式な名称じゃなくてもいいから……私が今日の雄姿を心に深く刻んでおけるように!!」

 

「……はいっ!おっしゃることは、よーくわかりました!私たちは、人呼んで……覆面水着団!」

 

 ノノミがノリノリで話し始メタ。……ソウ言う事カ。ナラ、もう少し口調を借りようカナ。

 

「……覆面水着団!?やばい!超クール!かっこよすぎるわ!」

 

「お、分かってくれるのサ?今日は緊急だったから正装じゃなかったけど、分かってくれる人がいて安心したのサ!」

 

「うへ~、ちなみに正装はスクール水着に覆面だよ~」

 

 こんな感じで、ノノミ、ホシノ、そしてボクの悪ノリによってどんどん設定が加えられる覆面水着団。

「目には目を、歯には歯を。無慈悲に、孤高に、我が道の如く魔境を行く」とかイウそれっぽいモットーができタリ、「マルク」がリーダーのファウストの弟子になっタリ、ノノミが「クリスティーナ」になっタリ、普段はアイドルだったりと割とハチャメチャな設定が加えらレタ。

 

 それでも、アルは、目を輝かせながらその話を心に刻むように聴いてイタ。……子供を相手にシテルミタイダネ。全然悪い気はしないんだケド。

 

 最後はホシノの「行こう、夕日に向かって!」とイウ言葉にリーダーが「いや、夕日、まだですけど……」とツッコミを入れて別レタ。

 

 

 

───

 

 

 

 そして、アビドスに戻ってキタ。

 

 アル以外の追手はいなかったカラ、トーッテモ楽に帰れたネ!イヤァ、目的も達成できたし、良かったネ!これから報告会兼会議ヲするらしい。

 

 というところで、一つ気づいたコトがアッタ。……お金、忘れてるナ。同じタイミングで、ノノミも気付いたみたいダ。

 

「あれ?……現金のバッグ、置いてきちゃいました」

 

「えーっ!?」

 

「うへ~、別にいいんじゃない?どうせ捨てるつもりだったんだし、気にしない、気にしない」

 

 マァ、元々使わない予定だったシ、ダイジョーブ、ナノカナ?とりあえず、今後について会議しに行こうカナ!

 

 そんなボクたちを照らしていたのは、いつの間にか傾いていた夕日だっタ。もうこんな時間カ。今回の会議は、短くなりそうダネ。

 




登場人物紹介等
「マホロア」
 今回、倒産した会社の話をした。
 妙に現実味があるようでないような……
「マルク」の演技は楽しかったらしい。

「先生」
 生徒たちの願いは全力でサポートするが、それはそれとして汚れた方法で実現してほしくないと思っている。
 今回でも、そのような理由で反対した。

「小鳥遊ホシノ」
 アビドスが「今回だけ」という考えで借金し没落していったのを知っているため、当然反対。
 後輩はそのようになってほしくないと思っている。

「十六夜ノノミ」
 アビドスの復興を早めたい思いから、賛成した。が、ホシノの考えを聴いて納得した模様。
 覆面水着団の話をアルに十分伝えられてご満悦。

「砂狼シロコ」
 ホシノの人となりを知っているため、反対した。
 本人もそのつもりは一切なかった模様。

「黒見セリカ」
 バイトでお金を稼ぐ辛さを知っているため賛成。
 口では納得していないが、本心ではホシノたちの主張も理解している。

「奥空アヤネ」
 色々と先を見据えた上で反対した。
 マホロアの話がアビドスでも十分あり得ることだと感じていた。

「阿慈谷ヒフミ」
 今回は、ほぼ静観を決め込んだが、先生に合わせて自分の意見も言った。
 覆面水着団のリーダー兼師匠として、これからもいじられる運命にある。

「陸八魔アル」
 覆面水着団の強盗に一人感心していた人。
 置いていかれたバッグは便利屋が貰っている。
 他の皆さんは少し離れているところから見守っていた模様。


 原作とは少し違いますが、今回がキリ良いので、vol.1-1はここまでです。
 次から、ちょっとだけ日常回挟んでvol.1-2に突入します。

早く書きたい所を書きたい……でも、プロットが……

ブルアカのメインストーリーでどの章が一番好きですか?

  • Vol.1 対策委員会編
  • Vol.2 時計じかけの花のパヴァーヌ編
  • Vol.3 エデン条約編
  • Vol.4 カルバノグの兎編
  • Final. あまねく奇跡の始発点編
  • Vol.5 百花繚乱編
  • EX. デカグラマトン編
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