残りの対策委員会の皆さんはvol.1-2の完結後になります。
アビドスの運動場。元より砂だらけナ場所だケド、さらに砂が積もったコトによって、少し運動にハ適さないヨウナ環境になってイル所。
ソンナ所で、己の銃を持って対峙する二つノ人影。それを見守るように、五人のヒトガタがグラウンドの外に立ってイル。
見守る者たちの表情は様々ダ。はらはらしているのもいれば、楽しそうに見てルのもイル。
デ、その五人ノ中の一人が声を張り上げてイウ。
「それじゃ、今からシロコちゃんとマホロアちゃんの模擬戦を始めるね~。二人とも、準備は良い?」
「ん、大丈夫」
「コッチも大丈夫だヨォ」
ソウ、対峙する二つの人影はボクとシロコ。そして、見守る五人は対策委員会と先生。ボクとシロコはこれから模擬戦をスルコトになったンダ。
どうしてコンナことにナッタのカネェ。
───
コトは昨日に遡ル。
昨日のボクは思い出した過去のおかげで必死に努力して、何トカ「レボリューションボウル」を習得出来タんだケド、その「レボリューションボウル」が倉庫を破壊しちゃって、ネェ。
モチロン、そのことは対策委員会にキチンと話したヨォ。「魔術の習得に熱中していたら、倉庫をぶっ壊シチャッタ」ッテ。雨の中でやってイタからか、ミンナからは呆れたような視線を向けられたヨ。
マァ、見てみたら壁の一部に穴が開いたレベルだったカラ、大問題、ッテいう感じじゃなかったケド、罰としてまた掃除をやらされるコトになったンダ。
掃除、掃除ネェ。最近日課になりつつあったケド、今回命じられたのはプール掃除。アノ広さを一人で掃除シロ、というコトらしい。罰としては成り立ってるヨネ。どれくらい時間がかかるか分かったモンじゃないヨォ。
デ、ボクが思いっきり嫌そうな顔をシテルと、それを見たシロコがこういったンダ。
「マホロアは不本意だったんでしょ?なら、チャンスも無しに掃除させられるのは少しかわいそう。そこで、チャンスとして私とマホロアが対決していみるっていうのはどう?」
「それ、面白いね。採用~」
何やら期待のこもった目でコチラを見テいたシロコの提案ハ、ホシノによってスグに可決サレタ。……ボクの意見とか聞かない感ジ?マァ、アソコを掃除しなくてもイイならなんでもいいんだケドサ。
「マホロアが鍛錬をしてたって言ってたのなら、その結果で処遇を決める方が自然。そう思わない?」
「いや、シロコ先輩が戦いたいだけじゃ……」
そうツッコミを入れるセリカを無視しながら、シロコは続ケル。
「ルールは簡単。私が負けたらマホロアの罰は無し。マホロアが負けたらプール掃除をしてもらう。それでいい?」
「何カすいすい決まっちゃったケド、ボクは大丈夫ダヨ」
その後も反対意見が出なかったカラ、この案が実行されるコトになったンダ。
───
そんな訳で、今しがたその戦い、というか模擬戦が始まろうとしてイタ。
「マホロア、頑張れー!」
「シロコちゃんも、頑張ってください☆」
完全に観客気分になってイル外野から応援が飛ンデ来ル。ボクと対峙しているシロコは全然気にしてなさそうダ。ボクも、その内気にしてる余裕なんて無くナルんだろうネ。
ココは開けた運動場だから、遮蔽ナンテ物はナイ。お互い、身を曝しての戦イ。風が吹いて、砂埃が上ガル。まだ、始まりの合図はナイ。
コノ戦闘で使えるとしたら、やっぱりコノ砂になるんだろうネ。巻き上がった砂を見ナガラそう考エル。
そうこうシテいるウチに、風が止んダ。同時に、ホシノが開始の合図を行ウ。
「じゃあ、始め!」
「フッ!」
その掛け声とともにこちらに駆ケ出すシロコ。手に持った銃で弾丸を乱射しながらこちらに詰め寄ってクル。
対するコッチは出来うる限り弾を避けながら、対抗するように弾を放ツ。シロコの顔を銃弾が掠めるガ、目立った傷はナイ。対するコッチは結構被弾してイル。クソッ、まずいネェ。
「何ノ!」
シロコがリロードしているわずかな隙をついて再び弾丸を放ツ。デモ、焦りカラか、その弾丸は見事にシロコを逸れるように飛んで行ク。
「避けるまでもない」
「クソッ……」
そのまま一直線に距離を詰めたシロコは、そのままトドメと言わんばかりにボクに銃口を当てようとスル。
至近距離デノ接射。モシ受けたら、ひとたまりもないだろうネ。……コイツ、スグに終わらせるつもりダナ。そうはさせないヨォ。
銃を持ってない方の手で、「まりょくきゅう」を生成。そのまま、シロコに向けて投げ付ケル。
「カンタンには勝たせないヨォ!」
「ん……」
突然飛んでキタ飛び道具。もちろん、銃弾よりかははるかに遅いケド、だからこそ調子を崩セル。現に、シロコを後退させるコトが出来タ。
後退したシロコはまた詰めてクルようなコトはシナカッタ。近距離だとアレを使われると見たのカ、ボクとは十分距離を取ってイル。
むしろ好都合ダヨ。ナンテ思って、銃を撃とうとしたら、ある物が目に留まッタ。緑色の、丸い物体。
シマッタ、これは……。グレネード!?
もう起爆寸前だったソレハ、ちょうどボクの足元にアッタ。ナルほど、後退したのはコイツから離れるためカ。
「ソウ……リャ!!」
ソウ納得しながら、ボクは魔力を込めて思いっきり跳躍シタ。
そのすぐ後に爆発するグレネード。その余波で舞う砂埃。思いっきり飛んだオカゲで、何トカ被害は減らせたケド、それでも痛いナ。
「飛んでる……!?」
砂埃が晴れ、仕留めきれなかったボクを見て、少し驚いたような表情を見せるシロコ。ア、ボクが飛んでることに驚いてイルのカナ?ブラックマーケットの時は飛ばなかったしネ、ボク。
デモ、ソンナ表情もすぐに消して、こちらに掃射してクル。ウーン、反撃シタイケド、ふゆうしながらの銃撃は慣れてないんだよネェ。マァ、ものは試し、カ。
こちらも銃撃を行ウ。「まりょくきゅう」も混ぜて。ウンウン、コイツを混ぜたから、シロコも弾丸を完全に補足できてないネ。サッキよりは当たってル。
……もうそろそろカ。
ふゆう出来る時間が無くなってキタ。コレ以上は空中には居座れないナ。六方向に移動できるカラ、シロコの弾を回避できたのにネ。自分の魔力量に悲しくなるヨォ。
マァデモ、無いモノねだりは良くないシ、今あるモノで戦うしかないカ。シロコは高度が下がッテいるボクを見て着地狩りをしようと画策しているヨウだ。銃撃を止めてこちらに備えてイル。
マァ、そんなコトさせないけどネ!
銃をしまい、ふゆうの魔力を切って、一目散に落下スル。そして、落下しながら、魔力をチャージする。イメージするのは、昨日覚えなおした技。
「シッ!」
それと同時に、シロコもボクの落下予測地点の近くへと駆ケル。
……狙い通りダ。
ボクが「レボリューションボウル」と名付けたそれを、
「ッ!!」
「ヨイショ、ト」
途端に巻き上がる砂埃。サッキのグレネードよりちょっと少ない気がスルケド、それでもボクの位置を悟らせないグライの量はアル。
ソウヤッテ着地し、再び銃を取り出シテ、リロードする。砂埃が晴れるまで、まだ時間はアル。「まりょくきゅう」をチャージして、銃を構えながらシロコを迎え撃つ準備をスル。
デモ、シロコは砂埃が晴れる前に仕掛けてキタ。
『目標の反応を検知。ミサイル発射』
機械的な音声が聞こえたカト思うト、砂埃をぬって小型のミサイルが姿を現シタ。
「ワァオ」
ナントカ「まりょくきゅう」を投げて抵抗するモ、ミサイルを数発爆破させたダケで、数十発モ放たれたミサイルを防げる可能性も無ク。
いくら逃げてもちゃんとボクを追っテくるミサイル。それなら……。
銃を投げ捨て、両手デ魔力を込めル。モチロン、「レボリューションボウル」の構え。
ミサイルが到着するギリギリでなんとかチャージが完了シ、「レボリューションボウル」で迫りくるミサイルを全部破壊する。これで仕切り直しカナ。
「隙あり」
「ウワァアブねぇ!」
いつの間にか至近距離まで来テいたシロコに銃撃をもらいソウになったガ、ナントカ回避。クソ、ミサイルに気を取られてやられるトコロだったネ。
「しぶとい……!」
「コレでも元サイキョーの魔術師だったンダ。そう簡単にやられはしないヨォ」
デモ、ボクの銃はシロコが回収シタ。ア、そういや「レボリューションボウル」の時に捨てちまっタ。これでボクは丸腰にナル。
「でも、ここまで。あなたの銃は私がもらった。それとも、その魔術でまだ戦う気?」
シロコがソウ淡々と述ベル。どうやら、ボクに降参するように言ってイルみたいダネ。……まだ万策尽きたわけではナイ。
「キミなら、ボクがナンテ言うか分かると思うケド?」
「ん、降参するんだね。分かった」
「違うヨ!継続ダ!継続!!ボクをドンナ奴だと思ってるんダイ……」
「じゃあ、続ける。……後悔しても、遅いよ」
マッタク、最近のヤツは……ッテ、老けたコト言ってる場合ジャねえナ。シロコがまた攻撃してきてル。
今度は「まりょくきゅう」で戦うことにナッタけど、スピードが遅いから、見てから回避余裕何だヨネ。一発モ当たらナイ。
……コイツは、まずいネ。のんびりチャージする時間も無いカラ、「レボリューションボウル」も撃てナイ。弾幕に応戦しつつ、考エル。
ウーン、って、グレネード!?
今度は思いッきり後ろに飛ぶ。ケド、さっきよりも離れられズ、割と重めの爆発を貰っちゃッタ。
コレは、秘策を使うしかないネ。
グレネードで飛ばされ、起き上がって身動きを取らないボクにシロコが話しかけてくる。
「降参する気になった?」
「マサカ」
ソウ言って、「まりょくきゅう」を生み出す。
「それはもう見てる。その球体で抵抗するくらいなら、降参した方がいい」
「なるほどネェ……」
シロコにソウ言われたボクは不敵にほほ笑む。
「
「ッ!!?」
それを聞くや否や、すぐに銃を構えるシロコ。すぐにでも撃たれそうダネェ。
……ショージキ、試したコトないカラ、やりたくなかったんだケドネェ。思い出すのは、スズミの閃光弾。アノ時、ボクはアレをナントカ再現できないカナって思ったンダ。
それが、ボクの秘策。手に浮かべた「まりょくきゅう」ヲ、限界まで圧縮スル。それはやがて赤みを帯び、そして白くナッタ。ほんの数ミリぐらいの大きさに縮まったそれを、ボクは解き放ツ。
「レボリューションフラッシュ!」
ボクの視界を白い光が覆うのと、銃声が聞こえたのはほぼ同時ダッタ。
───
後日。
ボクはプールにイタ。何故って?ソリャ、掃除スルために決まってるダロ。
……アア、負けたヨ。チクショウ。今のボクのゼンリョクだったんだケドナァ。悔しいネェ。
ウーン、ボクはまだ弱いみたいダネ。魔力をほとんど失ってるシ、当然っちゃ当然なんだケド。
ア、ソウソウ。「レボリューションフラッシュ」は結局失敗したヨ。……イヤ、正確ニハ、成功したんだけど、まともに使い物にならナイ。
この魔術を作る上で、一個忘れてたコトがあったんだよネェ。それは、「ジブンもこの魔術をくらうコト」。イヤァ、スズミが閃光弾の中を突っ切る姿しかみてなかったカラ、完全に失念してたヨォ。
おかげで、シロコに普通に取り押さえられて、決着シタ。
「あ、いた。マホロア」
そんな感じで一人反省会していると、ボクを負かした張本人が現れた。
「ナンダヨ。ボクを嘲笑いに来たのカイ?」
「いや、そんなつもりじゃなかったけど……気に障った?」
「イヤ、大丈夫ダヨ。ちょっとからかったダケだカラ。それで、どうしたんダイ?」
ちょっと嫌味っぽかったカナ。とりあえずシロコに用件を聞く。
「模擬戦の感想を伝えに来た。正直、マホロアは立ち回りが結構雑。空中に浮いたのは驚いたけど、所詮それだけ?って感じだった。ホシノ先輩とかだったら、速攻で撃ち落されると思う。もうちょっと敵を攪乱する手段とかを増やした方がいいかも」
「オウ……」
どうやら、ボクの悪かった所を伝えてくれてるみたいダネ。それなら、コッチも伝えるべきカナ。
「デモ、それはキミにも言えるんじゃナイ?最初とカ、キミは一直線に突っ込んでキタよネ?多分アレは、ボクのようなエイムの悪いヤツにしか通用しないと思うナ。電撃戦ヲするんダッタラ、他にも方法がアル。グレネードも、アンナに近付いてから使う必要もナイシネ」
「ん……」
ソレからも、互いに悪かったところや、良かったところを指摘し合ってイタ。
「でも、マホロアも結構強かった。まだ私には及ばないけど」
「クックック、ソンナこと言えるのも今のウチだヨ。次は勝ってやるからネェ」
「うん、楽しみにしてる」
ソンナ感じで結局、三十分ぐらい感想を伝えあって、ボクはシロコと別れた。
ウーン、これで結構課題点とかモ見つかったシ、また始めようカナァ。修行。長年こうやって真正面から戦ったコトが無かったからネ。……ア、マスタークラウンのヤツは例外ネ。ソレで、鈍ってるところもアッタのカモ。
実際、今回ボクは防戦一方だったしネ。攻めに転じれなかったカラ、あまり搦め手モ使えなかったシ。
マァ、それはそれとして、これからプール掃除カァ。自業自得とはイエ、これは骨が折れそうだナァ。
依然として砂だらけのプールを見て、ボクはソウ思ッタ。
登場人物紹介等
「マホロア」
今回模擬戦で負けた。まだ弱い。
くやしさもある一方、課題点も見つけられたため、為になった。
罰としてのプール掃除を頑張っている。
「砂狼シロコ」
実は割と好戦的。
ブラックマーケットでしかマホロアの戦いを見ていなかったため、今回マホロアと戦って色々驚きがあった。
マホロアと感想を伝えあって結構参考になった模様。
「見物人の皆さん」
盛り上がっていたが、遠いのと、二人とも集中していたため聞こえなかった。
先生が対策委員会にマホロアの魔術を自慢げに解説していたらしい。
「レボリューションフラッシュ」
オリジナル技。原作にこんな技は無い。
閃光弾級の光を出すが、本人が爆心地にいるため自分もくらう欠陥技。
圧縮した魔力球は手元でしか制御できないため改良の余地はあまりない。
小説って難しいと思う今日この頃。
ブルアカのメインストーリーでどの章が一番好きですか?
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Vol.1 対策委員会編
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Vol.2 時計じかけの花のパヴァーヌ編
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Vol.3 エデン条約編
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Vol.4 カルバノグの兎編
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Final. あまねく奇跡の始発点編
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Vol.5 百花繚乱編
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EX. デカグラマトン編