青春ヲカケル旅人   作:物好きな人

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 日常回突入。
 時系列とアンケート結果の兼ね合いでこのお話が最初になりました。


慣レテきたニチジョウ
「先生とヒッサツワザ」


 アビドス高校ヘノ長期出張から数日、ボクは傷が完治スルまで安静にしておくように言わレテ、病室のような場所デ休んでイタ。

 

 先生たちがちょくちょく見舞いに来てくれたカラ、ソコまで退屈スルようなことは無かった。アビドスのミンナもたまに来てくれたシネ。……色々と忙しいダロウ二。

 

 ア、ソウソウ、一回カヤが事情聴取に来たネ。大体は事実確認だったケド。去り際に話してくれたケド、前にボクが起こした事件の捜査はこれといった成果が出なかったラシイ。

 

「先生が無理やりに判決を出させたので、判決後も捜査を行うという歪な状態だったんですよ。捜査期間が終わったので通常の体制に戻ってますが。あ、そういえば、証拠品の返還を求めていたとのことだったので、シャーレに送付しておきましたよ」

 

 なんてコトをカヤが言ってイタ。……カンナはちゃんとボクの頼み通りに動いてくれたんダネ。マァ、あのハンマーは飾りぐらいにしかならないと思うケド。

 

 そんなコトがあったりしたケド、それでも一人になる時間の方が多くて、安静にしてナキャいけないカラ、することも無ク。

 

 つまらないカラ一度抜け出そうとしたコトもあったケド、体の所々が痛んだカラ実行に移すようなコトはしなカッタ。……あの時、ケッコウな無茶をしたからネェ。

 

 天井の電灯が眩しいくらいにボクのコトを照らすのヲ見ながら、思考ヲ続ケル。……何もすることが無いカラ、考えるクライしかすることないんだよネ。

 

 マァ、ソンナ事は置いといテ。

 

 アノ時の無茶、もとい「マホロア砲」ヲ使ったコト。ショージキ、今のボクじゃ使えないダロウナ、というのは感覚的に分カルンダ。それは、単純に今ボクが不調ダカラ、とかそんな理由じゃナク、実力の話デ。

 

 アノ技はボクの中で必殺技ミタイナ扱いヲしてイル。理由はトッーテモ単純で、魔力をタクサン使うケドその分威力もある技ダカラ。今は銃もアルけど、今までの魔力主体のボクからしたら魔力切れは戦闘モ出来ない状態になるコトに等しい。

 とどのつまり、ハイリスクハイリターンな技が必殺技というコトダネ。

 

 そして絶大な魔力を使う以上、必殺技は制御も難しい訳ダ。実際、アノ時の制御しきれてなかったシ。

 

 ただ、チカラを失った今のボクじゃ、そもそも使うコトすらできなかったんじゃないノカ、という話ダ。

 

 奇跡、といってしまえばそこで終わりなんだろうケド、ソンナ事ばかり言ってタラ一生成長できないからネ。チカラを取り戻していれば、カイザーにアンナ苦戦する必要もなかった訳ダシ。

 

「やっぱり、試してミルしかないカ」

 

 さすがのボクもここでマホロア砲を使うような馬鹿じゃナイ。こんな所で使えば、確実にボクは矯正局行きになるだろうからネ。ただでさえ経過観察中ナノ二。

 

 幸い、先生の配慮で退院スル日は非番になってイル。

 

 その時に色々試してみようカネ。

 

 

 

───

 

 

 

 デ、特にこれといった出来事もナク退院した後、ボクはシャーレの射撃場に足を運んでイタ。

 

 ア、ちなみにボクの銃は先生がメンテナンスに出してくれていたラシク、退院スル時に来ていた先生からしれっと渡さレタ。……これから魔法を使うようになる分、コッチも強化しないとナァ。

 

 その時の先生はむっちゃ疲れてるように見えたネ。少なくトモ、からかう気になれないくらいニハ。

 

「前も言ったと思うけど、退院する日に仕事ってのもあれだから、今日は当非番にしてるよ。ゆっくり休んでね」

 

「ウンウン。ゆっくり休ませてもらうヨォ。ケド、大丈夫カイ?」

 

「何が?」

 

「イヤ、ものすごく疲れてるヨウニ見えたカラ」

 

「ああ、大丈夫だよ。ちょっと仕事が溜まっててね……」

 

「ソウカイ」

 

 明らかに大丈夫な雰囲気じゃないケド、先生の配慮を無下にする訳二もいかないシ、ボクはそれ以上追及シナカッタンダヨネ。

 

 閑話休題。

 

 ひとまず、最初はボクが「マホロア砲」を使えるかテストする必要がアルネ。

 

 そんなコトを考えてるうちに、ボクはシャーレの射撃場に着いた。中には誰もいないヨウで、静まり返った空間の中で無数の銃創をつけた標的が突っ立っテイルだけダッタ。

 

 その中でボクは、「マホロア砲」の構えを取って、標的に照準を合わせる。

 

 集中。ジブンの中にある魔力を手に集めて、魔法陣を展開スル。普段より一回り大きい魔法陣を見て、ボクは魔力を解き放った。

 

「ハァ!!!!」

 

 パリン、というガラスが割れたような音が響く。その音は、魔法陣が壊れた音ダ。

 

 ……ソウ、今のボクじゃマホロア砲を完全に制御スルことはできない。だから、その出力に耐えきれなかった魔法陣が壊レタ。

 

 コレが、普通なハズなんダ。

 

 予想はしてたケド、あまりにあっけなく壊れるもんダカラ、ちょっとショックダネ。

 

 マァ、ここからが本題ダ。

 

 じゃあなぜ使えたノカ?

 

 アノ時の情景を思い浮かべル。ほぼ切れかけの魔力に、倒れ伏す対策委員会と便利屋。そして、カイザーが爆弾を投げている、アノ光景。

 

 思い出すほど、いかに絶望的な状況だったか分かるネェ。

 

 ……そういえば、アノ時は無我夢中で空気に離散している魔力も使ったッケ。

 

「もう一度ヤッテミヨウ」

 

 再びマホロア砲の構えを取る。

 

 ……今度は、空気にある魔力も利用スル。サッキと同じように魔法陣を作り、それをコーティングするように空気中の魔力を使う。

 

「キツイナ……!」

 

 当然、ボクへの負担は大きくナル。ボクの中にある魔力だけならまだしも、その外にある魔力まで制御するとナレバ、並の魔術師では無理がアル。

 ボクは元サイキョーだから何とかなってるケド。

 

 ただ、魔法陣ヲ維持するのに精一杯デ、マホロア砲を発動させるコトは出来なカッタ。

 

「クソッ……」

 

 仕方なく、魔法陣を解除する。恐らくあれで発動すればマホロア砲を撃てるんダロウネ。

 

 ……魔法の修行をしてた時を思い出すヨォ。アト少しダケド、出来ないコノ感覚ガ。最近で言えば、レボリューションボウルの時と同じダ。

 

 今までの経験から、諦めないコトが大事だってよくわかってるつもりダ。……諦めたからこそ、アンナ事になったコトモ。

 

「もう一度ダ」

 

 

 

───

 

 

 

「もう一度……!」

 

 小一時間程、ぶっ通しでマホロア砲の練習をシタ。

 

 何度も、何度も、色んな方法を試したツモリダ。わざと解き放つ魔力を少なくしてみたり、発動する瞬間に魔力で魔法陣を補強しようとしてミタリ。

 

 できるコトは全部やったツモリダ。でも、その全てが失敗に終わっタ。

 

 それでも続けてイタのは、半分は意地だったのかもシレナイ。出来ないということを認めたくなかったのかもしれナイ。

 

 もう一度、マホロア砲を放つための体勢をとる。

 

 そして魔法陣を作ろうと集中した矢先に、射撃場の入口辺りから声が聞こえた。

 

「あ、マホロア。調子はどう?」

 

 そういいながら射撃場に入ってキタのは、先生ダッタ。……仕事中じゃないノカ?

 

「アレ、先生ジャン。仕事はどうしたのカイ?」

 

 あいさつ代わりに先生へそう聞いてミルと、明らかにぎくっ、といった反応をした後に少し顔を背けて、

 

「ま、まあ、少し休憩がてらにね。それより、マホロアは大丈夫?退院直後だし、あまり無理はしないようにね」

 

 という。明らかに仕事から逃げてるような雰囲気だケド、問い詰めないでおくカ。ボクはジブンのコトで忙しいシネ。

 

 ……ソウダ、一回相談してミルカネ。先生もボクがマホロア砲を使った所は見テル訳ダシ。

 

「無理はしていないヨ。ただ、ちょっと困った事がアッテネ」

 

「困った事?」

 

「ウン。アビドス高校を守ってた時、ボクがビームみたいなのを放った時があったでショ?」

 

「ああ、あのビーム!あれが逆転の一手になったもんね」

 

「デ、そのビーム……『マホロア砲』を再現したいンダケド、今の所上手くいってないんだよネェ。どうしたらいいカナ?」

 

「うーん……」

 

 ひとしきり話すと、先生は悩み出した。……やっぱり、相談しない方が良かったカナ。分からないことを聞いても迷惑になるだけダシ。

 

 少し後悔したけど、割と先生からの応答は早かった。

 

「マホロアはその『マホロア砲』を放った時、何を考えてたの?」

 

 何を考えてたって、ソリャ……

 

「エーット、まず魔法陣を構成して、カイザーの爆弾を狙って……」

 

「いや、ちょっと聞き方が悪かったね……。マホロアは、どういう気持ちで『マホロア砲』を使ったの?」

 

 どういう気持ちだったか、カ。アノ時は、確か……マルクとのことを思い出して、ソレで……

 

「ゼッタイにアビドスを壊させない、って思ってタネ」

 

「うん。だから使えたんじゃないかな」

 

 ボクがゼッタイにアビドスを壊させないって思ったカラ使えた?……気持ちの問題ってことカナ?それで解決するなら苦労はないケド。

 

「火事場の馬鹿力なんて言葉があるように、本当に譲れないことがあった時、人は自身の能力を超えることがあるんだ。きっとマホロアもそうだったんだと思う」

 

「たったそれダケデ……?」

 

「想い、っていうのはそれくらい計り知れないものだから。私も、生徒たちのためなら何だってするつもりだしね。昔だったら、三徹も出来なかっただろうし」

 

 そう語る先生は、いつもより大人びて見エタ。まさしく、生徒を導く「先生」のような雰囲気ダ。……後半のはちょっとアレダケド。

 

「……まあ、私から言えるのはこのくらいかな。ごめんね、魔術にはあまり詳しくないから、そっち方面のアドバイスが出来なくて」

 

 まさか精神的な問題だったとはネェ。今までずっと理論的な方で見てたから新しい視点ダッタ。

 

 一回、見てもらおうカナ。……ソンナすぐに出来るようなモノじゃないケド。

 

「いやいや、十分参考になったヨォ。……一回、見ててほしいナ」

 

「分かった。ちょっと下がっておくね」

 

 先生が下がるのを横目に、魔法陣を構成スル。今回は先に空気中の魔力を使って魔法陣を強化、そして制御を行ウ。

 

 先生が言うニハ、「想い」というのが重要ラシイ。あの状況はそうそう起きないカラ、今のボクが想うノハ……。

 

 カービィたちのコト。あの四人で協力して困難を乗り越えてボクを助けてクレタ、在りし日の光景をイメージスル。その恩返しとなるようにという「想い」を込めて、マホロア砲を放つ。

 

「マホロア砲!!!」

 

 ただし、その声とは裏腹に、放たれたノハ「()()()()()()()()()()()()」だった。……ウーン、()()()()()()失敗カ。

 

「やっぱり、そう上手くはいかないよネェ」

 

「ごめんね……あんまり力になれなくて……」

 

 先生の方もちょっと落ち込んでるミタイだ。マァ、でも先生の助言があったからこそ、進展したんだヨネ。

 

「いや、先生は十分チカラになってくれてるヨ」

 

「え?」

 

「さっきボクが使ったノ、まだコッチで一回も使えなかった技ダカラネ」

 

 そのおかげで、いきなり「レボリューションフレイム」を使えたんだからサ。

 

 「想い」ってのは理論では表現できないみたいダ。ウーン、普段ナラこんな不安定なモノには頼りたくナイってのが本音ダケド、不思議と使いこなせるカモ、なんて身も蓋もない期待も持ってイタ。

 

 

「ん?どうかしたの?」

 

 少し考えていると、先生がこっちをみながらそう言う。

 

「アア、先生といると面白いナって思ったンダ。これからもヨロシクネ、先生?」

 

 ホントーに面白いコトが起きるもんダヨォ。マホロア砲の魔法陣からレボリューションフレイムが放たれるなんてサ。

 

 それを可能にするのも「想い」ってヤツなのかネェ。




登場人物紹介等
「マホロア」
 マホロア砲は普段使いできるようにはなっていない。
 ただ、「想い」が強い時には使えるのではないかと先生は推測した。
 先生のアドバイスで計らずも「レボリューションフレイム」を使うことができた。
 
「マホロア砲」
 原作ではワザエナジーというゲージが溜まった際に使用できる大技の一つ。必殺技の扱いを受けており、そうポンポン放てるものではない。全盛期ではポンポン放てたらしい。

「レボリューションフレイム」
 レボリューションボウルの強化版。電気属性から火属性に。
 原作ではとある技が強すぎるせいであまり使われない。
 タメが長い。タメがとっても長い。が、使えるだけ魔力がもどったともとれる。

「先生」
 先生なりにマホロアの相談に乗った。
 あの後人の事を言ってられないと仕事しに戻ったが、当番の生徒からお叱りを受けた。
 疲れているのはカイザーの件と長期出張明けで仕事がたんまりあったからである。


 一区切りついたのでアンケートがまた変わりました。今回のやつは特に作品に影響しません。(書く順番は決めてるので)

ブルアカのメインストーリーでどの章が一番好きですか?

  • Vol.1 対策委員会編
  • Vol.2 時計じかけの花のパヴァーヌ編
  • Vol.3 エデン条約編
  • Vol.4 カルバノグの兎編
  • Final. あまねく奇跡の始発点編
  • Vol.5 百花繚乱編
  • EX. デカグラマトン編
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