青春ヲカケル旅人   作:物好きな人

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 今回の話を投稿するにあたり、「アンチ・ヘイト」タグを付けました。


Vol.1-1「ネガイ」
「ショルイ、シュッコウ」


 夢ヲ見てイル。

 

 コレは、アナザーディメンション?ボクとカービィが、その中で相対してイル。まるで、アノ時のヨウに。

 

 デモ、アノ時の戦いとは違う点が幾つもアルンダ。

 

 ボクはアノ時よりモ、随分大掛かりで戦略の一つモ考えていないような立ち回りをしてイルシ、それに対応するカービィはアノ時よりも疲れているように見えタ。ア、でもコピー能力ハ「ハンマー」で一緒みたいダネ。

 

 デモ、アノ時より「ハンマー」が活かせてナイ。ボクが狂ったように動きまわってイルからかもしれないケド、ボクと戦ってイタ時、カービィは一度も「ハンマー」のコピーをはがされるようなコトなんてナカッタから。はがされて、またコピーし直して、隙が出来ル。……悪循環ノ繰り返しダネェ。

 

 カービィが狂ったボクにだんだん傷つけらレル。ボクは、コンナにカービィを追い詰めたかった訳ジャない。コンナにカービィを追い詰められる訳もナイ。

 

 だから、コレはただの悪夢。そして、コレ以上見たくないトモ思う。

 

 デモ、ソンナボクの意思に反して、夢は終わらナイ。

 

 カービィの真似事デ、さらにカービィを攻撃するボク。そして、さらに傷が増していくカービィ。

 

 誰が優勢ナノかハ、一目瞭然ダッタ。

 

 ……初めて思ったヨ。これほどまで二、ジブンに負けてほシイナンテ。デモ、夢はソンナボクの願いを踏みにじるよう二、カービィに傷を付ケル。

 

 ヤメロ。ヤメロヨ。

 

 ボクのカラダなのに、マッタク制御が効かナイ。カービィも反撃はしてイタケド、夢のボクにはあまり効いてナイ。「おにごろし火炎ハンマー」じゃなかったカラカ。……そこは忠実に再現するのかヨォ。

 

 完全にカービィを追い詰めてシマッタ。モシ、次の攻撃が当たれば、ソレで決着が付くような、ソンナ疲れた顔をしているカービィ。対して、余裕ソウなボク。

 

 夢は終わらない。

 

 そのカービィは最後の力を振り絞って、「ジャイアントスイング」をする。ボクにはマッタク当たらないほど離れてイルノニ、そんなコトをシチャッタラ……

 

 ヤッパリ、それを見て、攻撃するだけの知能はコイツにはアル。夢のボクは、ここぞとばかりにカービィに襲い掛かる。

 

「で~やぁ!」

 

 カービィのその叫びを聞いて、ボクの夢は終わッタ。カービィのその叫びは、悲鳴では無く、切り札を切るような、勇敢な掛け声ダッタ。

 

 

 

───

 

 

 

「カービィ!……ヤッパリ夢だったカ。にしても、トンだ悪夢だヨォ」

 

 シャーレの仮眠室で起きる。ボクはここで寝泊まりしてるンダ。……にしても、悪い夢だったナァ。アンだけカービィが傷つくのを見せられたノニ、最後まで見せてくれないナンテ。

 

 テナワケデ、マホロアなんだケド……今日ハ、普通にシャーレに出勤だヨネ。なノニ、ナンカ嫌な予感がするヨォ。何もナイトいいケド。悪い夢ヲ見ちゃったシ。

 

 そう思いなガラ、シャーレの執務室を開けル。そして、目の前にアッタ光景ハ、もぬけの殻。いつもナラ、先生がいるハズなんだケド、おかしいナァ。寝坊でもシチャッタのカネ。

 

 イツモのように積まれた書類ヲ見なガラ、そう考エル。連邦生徒会モ、先生の負担を考えナイよネェ。キヴォトスのゼンブを統治してルんだから、この仕事量モ当然かもしれないケドサ。長期出張とかにナッタラ、どうするんダロウネ?

 

 次は、ボクのデスクの方に向カウ。このデスクも、もう見慣れチャッタよネェ。先生の方よりチョット少ない書類をミル。……アレ、一番上のコレは、メモ?

 

 内容を確認してミル。……なるホド、ソウかそうか、先生ハそんなヤツだったンダナ。今日はトコトンついてナイネェ。……むしゃくしゃしてキタナ。どうやら先生ハしばらく来ないミタイダシ、シャーレでボクのチカラでもチェックしちゃおうカナ。

 

 まずは「まりょくきゅう」。コレの生成モ、だいぶスムーズになったよネェ。キヴォトスにイルト、段々体のチョーシが良くなってる気がするンダヨネ。大気に漂ってる魔力が、他の星よりもズーット大きいからカナ。

 

 シャーレの執務室の壁にぶつける。今回モ焦げ跡しかつかなかったケド、焦げ跡が心なしか大きくなってル気がスルヨォ。これなら、アノ技も使えるかも?

 

 そう思って、「まりょくボム」や「レボリューションボウル」を試したケド、ナーンカ出来そうでできないんだヨネ。もどかしいナァ。「まりょくボム」はそもそも作れないシ、「レボリューションボウル」はただの「まりょくきゅう」になるシ。……あまり進展はなさそうだネェ。

 

 最後のチェックに「ふゆう」を試す。チョット飛べたケド、スグに魔力切れになって、飛べなくナル。……チョットは飛べタネ。コレは、進歩と言っていいんじゃナイ?このペースで回復するなら、完全復活するマデハ、キヴォトスにいてもいいカモネ。

 

 ア、ヤベ。「レボリューションボウル」の練習で出た「まりょくきゅう」のせいで、そこら中が焦げ跡だらけだヨォ。もし、当番の生徒が来ちゃったラ、どうすレバ……

 

「おはようございます。今日のシャーレの当番を担当する、早瀬ユウカです。って、マホロア?それに、何この状況……」

 

 間に合わなかったカ。

 

 

 

───

 

 

 

「なるほど……。マホロア、ちょっと時間頂けるかしら?」

 

 ボクが成り行きでシャーレのコトを荒らしチャッタことを詰められてたんだケド、これゼッタイ怒ってるヨネ。笑顔が怖いヨォ。

 

「イ、イヤデモ、今のボクの現状を知りたかったシ……」

 

「射撃場でやればいいじゃない!何も、執務室を荒らす必要は無かったはずよ」

 

 ごもっともだネェ。ホントーは、チョットむしゃくしゃしたからやってたんだケド。大体先生のせいだヨネ。マァ、アトシマツはチャンとヤッタから、これで一件落着だヨネ。

 

「っていうか、先生もいないし……。マホロア、何か知ってる?」

 

「知ってるも何モ、これを見たらわかるハズだヨォ」

 

 ボクのデスクに置いてアッたメモをユウカに渡ス。

 

 そのメモに書いてアッタ内容は……

 

 

『マホロア、それから当番の生徒へ。私は、急な依頼が入ったので、アビドス高等学校へ長期出張へ行くことになりました。急な事で迷惑をかけるかもしれないけど、その間、シャーレに入ってきた依頼とか書類の処理をしてくれると嬉しいです。アビドスは過酷な環境らしいので、探すことはせずに、帰りを待ってもらえると助かります。……絶対戻るから、本当に探さないでね?先生より』

 

 要するにコレ、長期出張に行くカラ、その間シャーレに舞い込んだ仕事をゼンブ丸投げされてるんだヨネ。先生はそんなつもりで書いたワケじゃないと思うケド。だから、チョットは魔力のテストをしても許されるヨネ?

 

 あと「アビドス高等学校」ッテいうのが出てキタから、調べてみたんだケド、随分衰退シテル学校みたいダネ。今ハほとんど砂漠に飲み込まれちゃっテルから、先生モ「来るな」って言ってるのカナ?

 マァ、「するな」って言われたらしたくなるノがボクなんだケド。今回ハ、先生が悪いしネェ。マァ、デモ結局は人助けっぽいシ、少しは勘弁してやろうカナ。

 

「な、何よこれ……。長期出張?それなのに、シャーレは普通に仕事するの?大丈夫かな……」

 

 どうやら、ユウカも同じ結論にたどり着いたみたいだネェ。やっぱりそう見えるよネェ。ボクがおかしい訳じゃなくて安心したヨォ。

 

「まぁ、長期出張なら仕方ないか……。でも、戻ってきたら、ちょっと『お話』する必要がありそうね」

 

 先生に対して、怖い事を呟くユウカ。キミも、割と容赦ないネェ。ボクも同じ気持ちだケド。

 

「マァ、仕方ないシ、今日は、ボクたちだけで仕事をする必要がありそうダネ」

 

「ええ、不本意だけど、そうするしかなさそうね……」

 

 やっぱり今日ハ、ロクでもない日だったヨォ。

 

 

 

───

 

 

 

 それから、仕事を続けてたんだケド……

 

「ネェ、ユウカ。この書類なんだケド……」

 

「ああ、それも先生の確認が必要なやつね。もう、なんで先生は長期出張なんかに行っちゃったんだろう……」

 

 先生の確認が必要な書類が多すぎて、出来る仕事モ出来なくなっちゃっテル。いかにシャーレが先生の存在に依存してるかがわかる一日だったヨネ。

 

 気が付いたら、もう日が暮れてたシ。

 

「先生は長期出張だから、おそらく明日もこんな感じになるでしょうね。……こうなるぐらいだったら暫く、シャーレは活動休止にしてもいいんじゃない?」

 

「そうしたいんだケドネ……マァ、いいカ。ボクから他の生徒に連絡しておくカラ、ユウカはモウ帰ってイイヨ。ボクの家は、シャーレだからネ。帰る必要が無いンダ」

 

「分かったわ。マホロアも無理しすぎないようにね。それじゃ、お疲れ様」

 

 ソウ言って、ユウカは帰ってイッタ。そのアト、他の生徒にも連絡して、事情を説明しといたヨ。ミンナ、心配してくれたヨネ。優しいナァ。

 

 さて、後残ってイル一番の問題ハ、やっぱりあれだヨネ。

 

 

 

───

 

 

 

「ごめんください。連邦生徒会の七神リンです。シャーレに未提出の書類が溜まっている件について、話に来ました」

 

 来タカ。

 

 それから数日後、連邦生徒会への連絡先は持ってないカラ、仕方なくボクが処理できる書類だけを処理して過ごしテタンダケド、どうしても提出できない書類があるカラ、こういう視察がクル事を予測してたんだヨネ。

 

 コッチの大義名分はアル。アトは、アッチの出方次第だネェ。

 

「アア、開いてるから、入ってもらって構わないヨ」

 

「では、失礼して。……先生はいらっしゃらないのですか?」

 

 そういいながら入ってキタのは、白い服を着た、眼鏡をかけてイル「七神リン」。先生が良く話題に上げてる生徒ダネェ。かくいうボクも、雷を落とされてるんだケド。今も、その気が満々っぽいヨ。眼鏡、光ってるシ。

 

「先生はネ、今長期出張二出てるンダ。だから、流れてきた書類を処理できていないんダヨ」

 

「なるほど。そうでしたか」

 

 リンの表情は変わらナイ。まだ足りないカ。……それナラ。

 

「イヤァ、ボクも大変だったんダヨ?先生の確認が必要じゃないのを見分けて、処理してたんダカラ。ダカラネ、許してほしいナ、ナンテ」

 

「確かに、先生の確認が必要じゃないものだけが提出されていたので、妙だとは思っていましたが……それとこれとは、話が別です」

 

「デモ……」

 

「本来であれば、今回のような長期出張に出る際は、この『出張届』に記入してもらう必要があるのです。これが提出されていれば、私たちもシャーレに仕事を割り振らないようにすることができますから。それに、緊急時は記載されている場所に使いを送れますし」

 

 ヘェ、なんで先生はそれを出さなかったのカナ?それを出してタラ、ボクはこんなに苦労するハズもナカッタのに。

 

「先生には、もし学園の問題などに深く関わる際は、必ずこれを提出するように何度も言ったのですが……忘れていたようですね」

 

 そう言い終わってから、リンはため息をつく。ボクもため息をつきたい気分だヨォ。

 

「仕方ないので、今回はマホロアさんに代筆してもらうことにします。今回、先生がどこに出張しているのか、分かりますか?」

 

「ウン、先生は『アビドス高等学校』に出張してるんダッテ」

 

「では、そのように記入を。それから、その書類たちは、マホロアさんから先生に渡してください」

 

 エ、ボクが?連邦生徒会が勝手にやってくれると思ってたんだケド。不服そうにしていると、リンが補足してくレル。

 

「先生が出張に行った日、もしくは翌日に連絡をくれればこちらも対応できたのですから、マホロアさんにも責任はあります。連邦生徒会の電話番号はサイトにも載っていますから」

 

 ソウなの?スマホを取り出して調べてミル。ウワァ、ホントダ。呑気にSNSとか見テル場合じゃなかったネ。

 

「分かりましたか?どうやら、今回は先生の落ち度みたいですし、そこまで深く責める気はありませんが……先生に会ったら、『私から話がある』事を伝えておいてくださいね?」

 

 ウワ、終わったネ、先生。また眼鏡を光らせてるシ、相当頭に来てるヨ。……それはソウと、ボクもアビドスに出張カ。デモ、アビドスはスッゴク広いンデショ?地図とかあるのカナ。

 

「ネェ、リンチャン。アビドスへの地図ッテ、連邦生徒会のデータにあったりシナイ?」

 

「誰がリンちゃんですか。……そう言われると思っていたので、さっき準備しました。少し古いデータですので、地形の変化には注意してくださいね」

 

 ソウ言われて、スグにアビドスの地図データが送られてクル。こういう時ニモ、便利だネェ。持ってて良かったヨ。スマホ。あと、言い逃れの余地はなさそうだネェ。アビドスに行け、っていう意思を感じるヨォ。

 

「大方、あそこの廃校問題について調査していると思いますが、何かあれば連邦生徒会の方へ連絡してください。では、私はこれで帰りますので、くれぐれも書類の方、忘れないように」

 

「分かったヨォ。わざわざアリガトネェ」

 

 ジャア、目先の懸念点がこれで消えタシ、リンチャンにもやれって言われたから、先生に書類を押し付けるために「アビドス高等学校」へ向かおうカナ。

 

 クックック……待っててネ。先生。今から、書類たちがソッチに向かうからネ。




登場人物紹介
「カービィ」
 以前の時より疲れていたらしい。
 ちなみに、最後にしていたのは「ジャイアントスイング」ではない。

「マホロア」
 悪夢を見たので、少し機嫌が悪かった。
 今回、「出張届」の提出を忘れた先生によって苦しんだ。
 割と根に持っているので、溜まった書類は全部先生に押し付ける腹積もり。
 なお、アビドスへの道のりでも苦労する模様。

「早瀬ユウカ」
 マホロアと共に先生の出張を知った。
 この件で、マホロアから「出張届」の話を後で聞いた。
 当然、次会った時は先生のお時間をもらうつもり。

「七神リン」
 連邦生徒会の首席行政官。
 今回の件の一番の苦労人。
 未提出の文書の代替えも行っている。
 一個上の人と同じく、先生に話したい事があるようだ。

「先生」
 生徒から助けを求められたので、いてもたってもいられなかった。
 アビドスで頑張っていたら、背筋が凍りつくような予感がした。
 自業自得。
 なお、アビドスでは原作通り進んでいる模様。


 感想・評価・お気に入り登録してくれている皆様、本当に励みになってます!とりあえず、最終編まではプロットあるので、何とか走り切りたいです。……クッソ長くなりそうですが。それまでこの小説を読んでくれると、とっても嬉しいです。

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  • Vol.1 対策委員会編
  • Vol.2 時計じかけの花のパヴァーヌ編
  • Vol.3 エデン条約編
  • Vol.4 カルバノグの兎編
  • Final. あまねく奇跡の始発点編
  • Vol.5 百花繚乱編
  • EX. デカグラマトン編
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