ホシノ同級生相棒概念   作:洞鼬

281 / 335
280話 Sleeping Beauty

 救護騎士団長、蒼森ミネの朝は早い。

 

 以前からそうではあったが、ここ最近は特にそうだった。今日も、まだ日も昇らず薄暗い廊下をミネは歩く。

 

 押しているカートには、救護騎士団本部から持ち出した備品が積まれていた。回数が少ない今はまだいいが、何回も続けていれば団員たちには感づかれるだろう。

 

 何時までこの行為が続くのかが分からない。けれど、ミネは自分の信じた信念の為にも、止めるつもりは毛頭なかった。

 

 ミネは目的地である鍵のかかった扉を開け、自分が引きこもっていると思われている部屋に入る。

 

 

「おはようございます! 調子はどうでしょうか!」

 

 

 健康な生活には、まずは元気な挨拶から。勝手にそうミネが思っている持論そのままの挨拶に返って来る言葉はない。

 

 いつもと同様の反応を残念に思うが、ミネは即座に切り替えて、部屋の奥へと進む。

 

 奥にあるベッド。そこに横たわる人物へ、ミネは再度の挨拶を敢行した。

 

 

「セイアさん、おはようございます!」

 

 

 ベッドのセイアは無言だ。寝間着のまま、生気のない目で虚空を見つめている。腕を軽く抓りながらの挨拶にも反応はない。

 

 

「……意識レベルは変わらず。体温、血圧、脈拍は……平常値。呼吸数も安定、飽和度も……異常なし」

 

 

 カートに積んできた機器でのバイタルチェック中にも、セイアの様子は変わらなかった。息はしている。体温もある。ただ目覚めないだけ。

 

 最初からそうだったわけでは無い。少なくとも、あの夜にミネがセイアの部屋へと向かった時はそうでは無かった。

 

 あの夜、ミネは爆発音で目を覚ました。飛び起きたミネは、直ぐに現場へと向かったのだ。

 

 ミネは救護騎士団長。爆発ともなれば、救護を必要とする人間は必ずいる。救護第一のミネが現場に辿り着いた時、そこには部屋の主であるセイアしかいなかった。

 

 部屋は爆発により火の海で、セイアは上手くやり過ごしたのか無傷。その時点ではミネと話すこともできていた。

 

 

 ──いきなり爆発してね……

 

 

 いくら何でも、その言い訳は通らない。勝手に部屋は爆発しない。勿論、ミネはセイアを問い詰めようとした。場合によっては救護することも視野に入れて。

 

 けれど、そうしようとした矢先に。セイアは眠る様に倒れてしまった。それからずっと、セイアは眠ったままだ。

 

 

「流石に、点滴だけでは限界でしょうか……そろそろカテーテルも交換しなければ」

 

 

 セイアの身体を拭きながら、ミネは呟く。ただでさえ華奢だったセイアが一回り小さくなってしまったように見える。

 

 随分と細くなってしまったセイアの四肢。それは単純に寝たきりであるが故の弊害だ。食事もとらず、動きもしない。そんな患者が辿る末路は全身の筋力低下による心身機能の低下。それは寝たきり期間が長ければ長いほど進行する。つまりは早急なリハビリが急務である。

 

 一応は、ミネがやってはいる。今の様に身体を拭き、服を変え、避けては通れない世話もしている。それはいい。ミネが望むべくしてしていることだから。

 

 だが、流石に食事が点滴だけというのは厳しい。末梢からでは流石に限界がある。これ以上続くようなら、専用のモノを使用しなくてはならないだろう。

 

 セイアの先行きは不透明で、暗い影が落ちている。そして、ミネの先にもだ。

 

 

「……これでよかったのでしょうか。それとも、間に合わなかったのでしょうか」

 

 

 自分らしくはない声が喉から出た。あの夜に、被害を受けたのはセイアだけでは無かったから。

 

 

「あなたは、どこへ消えてしまったのですか?」

 

 

 もう一つの爆発があった部屋の住人を思い出す。セイアとは違って、カヤツリは見つからなかった。影も形もなく消えてしまった。

 

 

 ──随分とまぁ、分かりやすい人間だな。話が通じやすくていいか。

 

 

 初めて会った時の。そんな呆れたような、感心したようなカヤツリの顔を覚えている。そんな言葉と反応が物珍しくて、ミネは不思議に思ったのだ。

 

 ミネは話が通じない……らしい。少なくともそう言われたことは何度もある。確かにヨハネ分派の首長に就任する際、ティーパーティへ参加しない事をグチグチと言われたが。それよりも救護騎士団で活動する方がミネにとっては重要だった。

 

 ティーパーティの中で政治をするより、現場で救護を実行する方が有意義だ。そういったミネなりの理屈をこんこんと説いたのだが、意味不明な顔をされた。冗談でしょうと言われても、同じ説明をすれば、恐怖の混じった顔をされた。

 

 ミネとて、バカではない。自分自身のやり方が異端であることは分かっている。本音をぶつけて、正論で問い詰める。それが、ここトリニティでは普通ではないことくらい。

 

 でも、ミネはそれが嫌だった。嘘の中から要望を見つける事から始めるなんて、時間の無駄でしかない。そんな無駄なやり取りをしている間に、何人の生徒を救護できるだろうか。それなら、現場で救護をしている方が万倍もマシだ。

 

 だから、ティーパーティのホスト、サンクトゥス派からの使いだというカヤツリが来た時。何時ものようにミネは応対した。

 

 

 ──政治に興味はありません。私は救護活動で忙しいのです。

 

 

 中々の発言だと、ミネ自身も思うが。あの時はそれが正しいと思っていたのだ。そうすれば大体の人間は諦めて帰っていく。話の通じない狂人。そうやって思い込んで。

 

 でも、カヤツリは違った。ミネに合わせた方法で聞いてくれた。ミネのドストレートの正論を受け止めて、余計な装飾を加えずに言ってくれたのだ。

 

 そのおかげか、ミネは現場の出動頻度を減らさずにティーパーティへの要望を出すことが出来た。他の派閥、正義実現委員会との中継ぎもやってくれるし、ミネとしては大助かりだった。

 

 その代わりと言っては何だが、エデン条約に関しては反対はしなかった。好きなようにすればいいとも思っていた。寧ろ、あそこまで慎重にならなくてもとすら思っていた。

 

 

 ──トリニティとゲヘナは何もかもが違う。

 

 ──同じです。同じ救護対象ですから。その事実の前に、ゲヘナもトリニティもありません。

 

 ──それが、積み上げてきた誇りと信念って?

 

 ──ええ、そうです。今まで、私はそうやってきました。これからも、そうするでしょう。それが、今の私を形作っている。

 

 ──現場で動くことだけが救護じゃないと思うがね。それこそ、政治で大元を改善するってのも救護なんじゃないのか?

 

 ──あなたが今、それをやってくれている。私はそれでいいんです。あなたなら、悪いようにはしないと信じています。

 

 ──しょうがないな……

 

 

 そうして、カヤツリが仕方なさそうに笑うのがいつもの日常だった。それは、あの爆発があった日もそうだった。

 

 カヤツリが忙しそうに、大聖堂の方から古書館へと消えていくのを見た。すれ違ったミネに挨拶もない。らしくなく、随分と焦っていた。そして、その夜の爆発だ。何かがあったと察するには十分すぎるほどだった。

 

 だから、ミネはセイアを療養中と言って隠すことにしたのだ。状況証拠から、誰かが故意に爆弾を仕掛けたのは明白。それもセイアとカヤツリ、両方を狙ったモノ。

 

 ティーパーティのホストを狙うなど、生半可な覚悟ではない。必ず二の矢が飛んでくる。犯人はどこに潜んでいるかもわからない。もしかしたら、救護騎士団や正義実現委員会、ティーパーティの中に居るかもしれない。そう判断したミネは、一先ずセイアを死んだことにした。

 

 死んだ人間を殺すことはできない。よって、セイアの安全は少なくとも保たれたことになる。目を覚まさないセイアは、ミネが護衛がてら面倒を見ればよい。表向きの発表はティーパーティがやってくれる。それで、犯人の反応も探れるだろう。

 

 そして、目を覚ましたセイアから事情を聴き、問題の元凶に対処する。それがミネの計画であった。しかし、目を覚まさないセイアによって、それは頓挫していた。

 

 残る手がかりはカヤツリだ。けれども、カヤツリは姿を消してしまっていた。現場は荒れ果てていて、何も分からない。カヤツリはどうなってしまったのか。それが、ずっとミネの胸に引っかかっている。

 

 ミネがセイアの救護をしている時、もう一度爆発があった。それが、カヤツリの部屋を吹き飛ばした爆発であったのは後から知った。そこで思ってしまったのだ。

 

 

 ──自分がもっと早く来ていれば。

 

 

 分かっている。ミネはあの場では最善の行動をしたことは。でも、思ってしまうのだ。何かできたのではないのかと。それこそ、少しくらいは政治に興味を持っていれば違ったのではないかと。そして、二度目の爆発の時にカヤツリを優先すればカヤツリはここにいたかもしれない。そんな、絶対にすべきでない想像がついて回っていた。

 

 

「いけませんね」

 

 

 ミネは首を振って、セイアの処置へと意識を戻す。対症療法しかできないのは歯がゆいが、救護には根気が必要な時もある。そう考えなおして、拭き終わり、綺麗になったセイアの身体へ服を着せていく。

 

 カヤツリが居たら、何と言ってくれたのだろうか。そんな事を思いながら。

 

 

 □

 

 

「十分に上手くやった。そう言えるのではないかな?」

 

 

 セイアは、どことも知れぬ空間で会話を繰り返していた。他にやることがあるだろうと言われそうだが、ここではそれしかやることが無いのだ。

 

 ここには何もない。いつもの夢と同じようなトリニティの自治区がずっと広がっているだけだ。最初の内は、色々と歩き回っては見たものの。現実世界のトリニティと変わらない事が分かってからは、専ら自分の部屋で同じことを繰り返している。いつも頭に停まっているシマエナガもいないのだから仕方が無い。

 

 

「アリウスからの刺客を説得し、襲撃を切り抜けた。襲撃場面と、襲撃者の未来という断片的な情報から、よくぞここまでやったものだよ。自分が恐ろしくなるね」

 

 

 うんうんと、セイアは頷く。セイアは頑張ったのだ。降りかかる火の粉を見事振り払ってのけた。

 

 襲撃場面の予知夢では、襲撃者は迷っているようだった。ヘイローを破壊する爆弾を持っているのだから、即起爆すればいいのにしなかった。つまり、襲撃者であったアリウスの白洲アズサは、人を殺すことに怯えていたのだ。

 

 だから、セイアはぶっつけ本番で。アズサを説得することにした。それはとても上手くいった。アズサは、セイアの提案であるトリニティ生として生きるという案を呑んでくれた。お互いにwin-winという奴だ。

 

 

「そうだろう? 褒めてくれてもいいと思わないかい。なに? 何で今は寝ているのか? 嫌なところを突くじゃないか。実に君らしいね。カヤツリ」

 

 

 セイアは頑張ったのだ。そう言う事を言われると、いい気分が台無しで。セイアは頬を膨らませる。

 

 

「それは勿論、予知夢があの瞬間に発動したからさ。よりにもよって、転入書類を用意し、白洲アズサを逃がした直後にミネ団長が飛び込んでくるとはね。あのタイミングでよかったよ」

 

 

 もう少し早かったら、アズサとミネが鉢合わせていた。そうなれば、非常に面倒なことになっていただろう。実に運がいい。日頃の善行の賜物だと、セイアは胸を張って言う。

 

 

「彼女は話を聞かないからね。君の言う事は聞くとは、一体何をしたんだい? 小一時間問い詰めてもいいんだ。なにせ、時間なら沢山あるからね。なに? 話を逸らすなだって?」

 

 

 逸らすも何も、カヤツリの悪行についての話以外にすることは無い。ここで少しくらいは振り返った方が良いと、セイアは思う。

 

 

「逸らしているのは君だろう? だから、ミカに説教されるんだ。そろそろ、年貢の納め時という奴だよ。ほら、私とじっくり話そうじゃないか。……ここから、いつ出るのか?」

 

 

 セイアの浮ついた気分が急速冷凍された。心なしか、声も冷たくなる。

 

 

「出ないよ。出られないんだ。仕方がないだろう? この能力は私にはどうしようもできないんだ。さっきも話したじゃないか……逃げるな? 君がそれを言うのかい?」

 

 

 セイアの冷たい声に、今度は熱が入る。本当に、カヤツリには言われたくないのだ。よりにもよって逃げるな、なんて。

 

 

「君は、逃げればよかったんだ。私なんか置いて逃げればよかった。いつもみたいに私を放っておけばよかったんだ……」

 

 

 そろそろ、セイアは自分が誤魔化せなくなってきていた。だから、こんなことになるのだ。

 

 

「どうして、私を助けになんか来ようとしたんだ……そんなだから、君は……」

 

 

 もう、カヤツリからは答えは返ってこなかった。それも当然だ。初めに言ったはずだ。ここにはセイアしかいないと。

 

 あんまりにもここにいるのが耐えきれなくて、想像の中のカヤツリと話していただけだ。案外楽しくて、ずっとそうしていた。ずっと、そうしていたかった。

 

 だって、アズサを逃がして、ミネに不出来な言い訳をした直後の予知夢。予知夢というにはあまりにも遅すぎたそれは、カヤツリが爆発に巻き込まれる場面だった。

 

 カヤツリはアリウスだろう生徒の一人を盾にしていた。普通なら、それでよかっただろう。それが、普通の爆弾だったなら。

 

 でも、アズサは言っていた。ヘイローを破壊する爆弾を持ってきたと。セイア用に持ってきたのなら、カヤツリ用にも持ってくる。セイアを襲うならカヤツリもだ。それは自明の理でしかない。

 

 

「そうさ。予想してしかるべきだったんだ。私を狙ってきたのだから、君にだって刺客が来ることくらい」

 

 

 それを、セイアは考えもしなかった。それどころか、都合が良いと思ったのだ。

 

 

「どうして、あんなことを言ってしまったのだろうね。都合が良かったからか。……そうかもしれないね。私は君に白洲アズサを説得する場にいて欲しくなかったんだ。これだけは信じて欲しい。私は君を巻き込みたくなかった」

 

 

 そうだ。予知夢ではそうだったからだ。セイアは怖かった。勝算もあったが、失敗するかもしれないという恐怖があった。カヤツリを爆発に巻き込む危険があった。だから、あんな事を言って部屋から遠ざけた。

 

 

「もし……もし、私があんなことを言わなければ、私に勇気があれば。君を呼んでいたのに。私は君を信じなかった……私には夢から覚める勇気もないんだ……」

 

 

 今更後悔しても、もう遅い。その選択肢はもうない。そして、セイアは前に進むこともできない。

 

 どうしてセイアの目が覚めないのか。それはセイア自身が良く分かっている。目覚めたくないからだ。目覚めてしまえば、嫌でも辛い現実と向き合う事になる。

 

 ここに居れば、何時までも夢の中だ。このままずっと、カヤツリの幻影と話すのも悪くなかった。でも、自分を誤魔化せない所まで来ている。そして、そろそろ最悪の時間が迫ってきていた。

 

 

「……嫌だ、止めてくれ……お願いだ」

 

 

 セイアの祈りも虚しく、周りの光景が切り替わり始めた。予知夢の前兆だ。

 

 ここは夢の中だ。だから、予知夢を見るのは当然。そして寝ているがゆえに、見る事を拒否できない。もう何回も予知夢は訪れている。

 

 泣き叫ぶミカ、やつれていくナギサ、豹変していく二人を見せつけられるのは嫌でしかない。そして、何よりセイアが嫌なのは。カヤツリが出てこない事だ。

 

 出てこないという事は、死んでいるという事だ。出てきたら出てきたで、死体などが出てきたらセイアは耐えられない。

 

 そんな拷問染みた体験は何度やっても慣れないモノだ。目を瞑ってセイアは抵抗するが無駄だ。ここは夢の中なのだから、目を瞑ったところで関係ない。抵抗むなしく、セイアの目に未来の出来事が映し出される。

 

 

「……外? どこかな。ここは?」

 

 

 そこは、セイアが知らない場所だった。周りの高層ビルや、建造物の意匠や色を見ると、どうにもトリニティではないような気がする。

 

 どうにも騒がしいところも、トリニティとはほど遠い。数多のエンジン音がここへと近づいてきていた。

 

 その音の正体は、大型のバイクだった。セイアの目の前を高速で通り過ぎていく。

 

 

「え……?」

 

 

 セイアは目を疑った。予知夢が気を利かせたのか、そのバイクの横にセイアは並走する位置に立っている。

 

 カヤツリだ。制服を着ていないし、見たこともないような真剣な顔をしているが、確かにカヤツリだった。

 

 

「良かった……本当に、良かった……」

 

 

 へなへなと、セイアの腰が抜けて。その場に座り込んでしまう。高速移動するバイクの横に座り込んでいる絵面は中々に奇妙だが、そんな事を気にする余裕がないほどにセイアは安堵していた。

 

 

「良かった。私は、君が死んだかと思っ……て……?」

 

 

 もう一度、カヤツリを見ようとしたセイアの声が途切れる。バイクにもう一人乗っている。カヤツリの背中に抱き着いている。

 

 

「…………誰だい、その女は……」

 

 

 さっきよりも底冷えのする声が出た。

 

 菫色の髪の少女だ。白いワンピースと帽子をかぶった。如何にもな格好の。ミカでも、ナギサでも、ハナコでも、ミネでも、サクラコでも、ウイでも、勿論セイアですらない。それが、カヤツリの背中に抱き着いている。

 

 バイクに乗っているのだから、仕方がない。二人乗りはルール違反だが。セイアにとってはそれどころではない。

 

 

「君は、一体、何を、やっているんだい!!」

 

 

 セイアの中に怒りが沸き上がる。本当にあり得ない。カヤツリは自分を放って何をしているのか。今すぐにトリニティに帰って来るべきだ。どこで道草を食っている!?

 

 

「私だって、君のバイクに乗せてもらったことは無いのに! 君、黙っていただろう! 運転できる私に配慮したつもりかい!?」

 

 

 何度もセイアの車に乗せたのに。カヤツリは一言もバイクの運転が出来るなんて言わなかった。乗せてすらくれない。セイアは乗せないのに、誰とも知れない女は乗せるとは……万死に値する。

 

 

「何なんだい!? さっきまでの私がバカみたいじゃないか! 待っていたまえ! 今すぐに問い詰めてやるとも!」

 

 

 こうしてはいられないと、セイアは予知夢から覚めるために行動を開始する。どうにも方法は分からないが、どうにかして見せる。今のセイアには、目覚めるという強い決意に満ちている。絶対に出来るはずだ。

 

 

「いいさ! 自力で目覚めるとも! だがね! 負債は払ってもらうからね!? 覚悟しておくといい!!」

 

 

 眠れる姫を目覚めさせるもの。それ無しで、セイアを起こしたのだ。後払いで払ってもらう。そして、その理由と、今まで何をしていたのかを聞き出すのだ。絶対に聞き出してみせる。

 

 アリウスや予知夢の事なども、一緒に叩きつけてやる。真剣に考えて心配しているのがバカバカしくなった。最初から、こうしていればよかったのだ。

 

 全身で暴れまわるセイアからは、さっきの悲壮感はすっかり消え去っていた。

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。