ホシノ同級生相棒概念 作:洞鼬
衝撃は思ったよりも強くなかった。きっとあの仮面のお陰だろう。
全身を地面に叩きつけられたにもかかわらず、カヤツリは意識を保つことができたからだ。
降りた場所を見上げれば、こちらを覗き込む人影が複数見える。
幸いにも闇夜だ。あの距離ではこちらの姿は見えない筈で、カヤツリは地に伏せ、声を押し殺しながら辺りを見渡した。
「ああ、クソ。久し振りにしくったな……」
何とか見つけた廃墟の一つに忍び込んで一息つく。既にけたたましいサイレンが鳴り出していて、辺りは騒騒しい。完全に追手がかかっている。
こんな状況は、本当に久し振りになる。それこそ、アビドスに入る前、一人でいる時くらいにまで遡れるだろう。
──今更になって、ホシノの有り難みを実感するとは……
崩れた壁にもたれながらも、そんな事を思う。スイッチが切れた今なら、振り返りに意識を割くまでもなく、カヤツリ自身の立ち回りは反省点が幾つも思い付く。
一人でいた時にはもう少し慎重に立ち回っていた。それが出来なくなっていたということは、きっとカヤツリはホシノに甘えていたのだ。
事実、前提条件を全て無視して、ここにホシノが居たのなら。あの四人は楽々突破出来た。ここで痛みに呻きながら一人反省会などする必要もない。
そうなってしまったのは、カヤツリがそれに慣れてしまったからだ。それに気づかないくらいに、昔のことだと思えるようになった。
──何が必要無いだ。笑けてくるね。
ここに来る前の、自身の言動を思い出し、カヤツリは自嘲する。あまりにも愚かとしか言いようが無い。
一人で何とか出来ると思い込んで、鈍っていることにも気づかない。そもそも、一人ではここまで来れていないのに。
ホシノがキレたのも、八つ当たりだけではなかったような気さえする。無意識に頼っていたカヤツリにその自覚が無いのだから、怒りたくもなるだろう。
──私も悪かったからさ。時間もなさそうだし、今はそれで納得するけど……後でお話しね。ゆっくり、じっくり、納得するまで終わらないから。
後に待つだろう何かに身震いしつつ、とりあえずカヤツリは電話での一件を一先ず忘れることにした。
「王女」
ずっと黙ったままの王女へと、声を飛ばす。返事はない。
それでも、カヤツリは続ける。
「王女、助けが必要だ」
カヤツリは諦めずに、声を飛ばし続ける。無線の奥からは王女の呟きが聞こえるからだ。そして、王女が聞こえているのに返事を出来ない理由も分かっていた。
これはカヤツリの招いた事だ。初めから素直に王女を連れてきていれば防げた事態。そうであれば、同じことが起きていても、王女はここまでパニックにはならなかった。
絶対に、無理矢理について来た王女のせいで起こったことではない。だから、カヤツリは何度も呼ぶ。
今の自分一人ではこの状況を乗り越えるのは難しい。でも、王女が居れば何とかなるとも思っていた。
その為に、二人でこの仕事を満了する為に、カヤツリは諦めない。
□
『王女』
そう自身を呼ぶ声は、はっきりと耳に届いていた。けれども、王女はそれに対して、返事を返せなかった。
意地悪や拗ねているだとか、聞こえていないだとか。そんな理由では全くない。今の王女には返す返事がないのだ。返す返事がないのであれば何も言えない。
──バカですよ。本当にバカです。
良くもまぁ、あんな偉そうなことを言えたものだ。本当にバカだったのは、王女自身だったのに。さっきまでの醜態を思い出して、王女は膝を抱える。
──私は……なんで何も……
さっきまでの、現在進行形で続いている醜態を思うだけで顔が歪む。言葉の通りに、王女は何もできなかったのである。
あの時、突然に視界が滅茶苦茶になった。それはカヤツリが狙撃され、着弾の衝撃でヘッドセットごと頭が揺さぶられたからだ。それを認識しただけで、王女は頭が真っ白になった。
その理由としては、自分の予想外の事が起きたのが一つ。着弾したのが頭だったことと、その銃が大型火器だろうということが二つ。そして、これは王女の所為だというのが三つ。
──何が、ちゃんと説明して下さいですか……
あの時の王女は、またカヤツリの悪癖が発動したと思った。また、カヤツリ流の理屈で説明しないのだろうと思った。そう思って反抗した。
でも、今なら違うと言える。カヤツリの対応は間違ってなどいなかった。あれが最善だったのだと今なら言える。
カヤツリは気づいていた。あの時にはすでに囲まれていたことではない。勘で、この部屋に留まってはいけないと勘づいていた。だから一刻も早く、あの部屋から脱出しようとしたのに。それを王女は拒否した。説明するまで動かないというような態度すらとった。
そして、それがこの事態を引き起こした。それで何も起きなければよかったのに。現実はそう終わらずに、カヤツリは対戦車ライフルの銃弾を躱せなかった。直撃はしていない点が、唯一の救いのように聞こえるも、この事実が、王女をここまで苦しめていた。
──言うことを聞いておけばよかった。
あそこで王女が駄々を捏ねなければ、カヤツリの注意を王女へと向けさせなければ、きっとあの初撃をカヤツリは躱せたはずだからだ。直撃しなかったのは、途中で気づいて回避行動をとったからという事実が王女を責める。
──なんという体たらくでしょうか。何が王女ですか。私はただ、何も……
あまりの情けなさに膝に顔を埋めても気分は晴れない。王女はミスをした後も、ミスを重ね続けた。自身のやらかしたことを飲み込もうとするので精一杯で、飲み込めない分は膝を抱えてメソメソすることしかできていない。今も、カヤツリが王女と呼んでいるにも関わらず。
──あの女と、こんなものさえなければ……!
王女は恨めしくも頭上を見上げる。頭上のサンクトゥムタワーが恨めしくて仕方がない。このせいで、王女は何もできず、こんな惨めな気持ちになっている。
サンクトゥムタワーによって、名もなき神々の王女の力は機能不全を起こしていた。近場ならいざ知らず、ここからアリウス自治区まで力を届かせることはできない。勿論、ここから脱出することもだ。抜け道も幾つかあるが、先日の連邦生徒会長へのマウントのせいで、対策された今回はそのどれもが使えない。使えるにしてもそれは最終手段で、今は無線を繋ぎ、ヘッドセット経由での干渉が精々だ。
もしも、力が使えたなら。あの紅ショウガや生徒たちを、たちまちのうちに地面のシミへと変えることが出来た。あんな風にカヤツリを傷つけさせもしなかったし、直ぐに
今の王女は無力だった。誇りさえ抱いていた力を取り上げられた今の姿がこれだ。あまりにも情けない。
そして何より救えないのは、そのことに不満を覚えている王女自身だ。名もなき神々の王女の力目当ての人間を嫌悪していたくせして、その力が通用しないともなればこう。力だけを目的にされるのは気に入らないというのなら、力以外を見て欲しいことになる。それを王女自身は望んでいた。力しかないと薄々分かっていたが、そうして欲しかった。
だが、どうだろうか。いざ、力が通用しない状況になればどうだろうか。今の王女はどうだろうか。力以外の物があるだろうか。それ以外の物があると、胸を張って宣言できるだろうか。
その答えは、今の王女の醜態が良く表していた。力以外の物をと言いながら、力を使うこと以外の発想が全く浮かばない。何をするべきかが全く分からず、膝を抱えて座っていることしかできない。
──なんですか。勝手についてきて、怒って、そのくせ足手纏い。こんなの……
『役立たずだって?』
「なんで……」
王女は息をするのも、俯くのも忘れて顔を上げた。
『全部声に出てる』
「え……」
慌てて口をふさぐも意味は無い。バタバタと王女が身じろぎする物音が向こうに届いたのか、カヤツリが笑いを我慢するような音がする。
『だから、返事をしなかったのか?』
次の言葉は、王女にとっては刃物だった。下手に触れば血が出て痛い。そんな代物。けれど誤魔化すことも、見ないふりも、もうできない。
「だって、どうすればいいんですか……」
王女は言いたくも無いことを口に出す。情けなくて涙が出そうだ。
「私は役立たずじゃないですか。何もできなかった。尤もらしく、偉そうなことを言って、貴方の邪魔をした」
口に出すと言うことは、頭の中でそれを反芻することに等しい。おかげで王女の気分は最悪だった。王女自身にとって不都合な事実しかここにはない。
「貴方だけで、最初から貴方だけでここに来たのなら、こうはならなかった。私にはあの力しかなくて、それが使えない今じゃ……」
『役立たずだと。だから、そこでうずくまって、泣き言を言っている。王女はそうすることしかできないと』
王女の言葉をかみ砕くように、カヤツリは事実を羅列する。その後に、呆れたようなため息が聞こえた。
『さっきの言葉を返すよ。バカだろう。本当にバカだ。終わったことを考える程どうしようもないことはない』
カヤツリは優しいらしい。聞こえたのは慰めの言葉だった。でも、王女の心は晴れやしない。
「終わったこと? それは何かを持っている人間の言葉です。他人に拠らない何かを持っている人間の。私には力しかない。それを認めろと貴方は言うのですか? この仕事を終わったこととして諦めれば、私は力がなければ何もできない役立たずだと認めることになるじゃないですか」
終わったことを考えるな。その言葉は、王女にとっては眩しすぎた。
王女には今しかない。この王女にとっては初めてのこの仕事しかない。この失敗を終わったこととして流してしまえば、王女には何も残らない。カヤツリにそれを強要されるのは、王女にとって死刑宣告にも等しかった。
『……まだ終わってないだろう? まだこの仕事は終わっていない。むしろ、順調ですらある』
「何を言っているんですか? そんなわけ、あるわけないじゃないですか」
慰めも度が過ぎれば怒りに変わる。カヤツリの言うことは滅茶苦茶だった。
「侵入は初めから発覚していました。貴方は奇襲を受けて満身創痍。今も貴方を捕獲しようとアリウスが捜索中なんですよ! これのどこが終わりじゃないんですか! 一番危険な貴方が、どうして! これは私の所為なのに!」
『終わりじゃないだろう』
そこまでしてもらう価値は王女にはないのに。そうされるのが余計に惨めで、声を抑えなければならないのに、王女は大声を出してしまう。それなのに、カヤツリは終わりではないと言う。
『この仕事の達成条件は?』
「……オーパーツの回収です。それが、どうしたんですか」
『仮面は回収したが、もう一つあるだろう』
王女は息を呑んだ。この男は、この期に及んで仕事を完了しようとしていた。残る一つ、巡航ミサイルを回収しようと言うのだ。
「何考えてるんですか!? ここはあの女ですら権力が届かない場所なんですよ!? 命が惜しくないんですか!? アリウスはあなたを殺すつもりですよ!」
さっきの戦闘を見れば分かる。アリウスは全員が全員、カヤツリを殺そうとしていたことくらい。捕まれば、それは死を意味することに他ならない。そこまでする義理は、カヤツリにはどこにもない。一つの心当たりを除いては。
「私が言ったからですか!? 初めての仕事だと、そう言ったからですか!?」
『それもある』
平時なら嬉しかった言葉だが、今は全く嬉しくない。そんなものよりも、カヤツリが無事である方が、王女はずっと嬉しかった。
「いいですか! 私の事は良いんです! だから、早く──」
『──前提として』
カヤツリの言葉に、王女は何も言えなくなった。語気も口調も勢いもないのに、どこか言い返せない凄味があった。
『前提として、帰ろうにもカタコンベは使えない。真っ先に奴らはあそこを封鎖するだろうし、向こうの方がカタコンベの周期に詳しいだろう』
カタコンベの周期は、一部を解明したに過ぎない。普段から利用しているであろうアリウスの方が詳しいのは自明の理。監視の目を潜り抜けて、追いつかれずに逃げ切れるかは運だった。
『次に、ここへの移動手段は本当にカタコンベだけなのかという仮説がある』
「どうして、そう思うんですか」
『あの巡航ミサイルや倉庫、さっきの教会も、なんだか変だとは思わないか』
王女は頭を巡らせる。変だと言われても、どこが変なのか王女は判断が付かなかった。あのミサイルはオーパーツでしかないし、あの形式の教会など生まれてこの方訪れたことは無い。大体が、一部分の階層が座敷牢になっている教会の時点でおかしいだろう。窓をつけずにいる時点で異常だ。その代わりに全部を電灯にするところも。
──電灯?
「そういうことですか。ここはアンバランスだと、そう言いたいわけですね」
巡航ミサイルは、普通の武装とはわけが違う。あれは精密機械。適切に使う為には、適切な保管方法が必要だ。野ざらしにしていいものでは断じてない。あれが、アリウスにあるのは不思議なことではない。あれは王女側の遺産だからだ。キヴォトスのどこかに埋まっているもので、たまたまアリウスに埋まっていることもあるだろう。
だが、あの倉庫と運搬車両は違う。あれはオーパーツではない。それを、アリウスが初めから持っていたとは考えにくい。アレらはやけに新しく綺麗だった。他の建物から浮いてしまうくらいに。
「あれらは、後から新しく建てられ、製造されたもの。おそらくはミサイルを保管し運搬するためにです。そしてミサイルの管理にしろ、あの教会にしろ。電力の使用量はかなりの物でしょう。しかし、見たところそれを賄うほどの発電施設や資源をアリウスが持っているようには見えません」
アリウスは見渡す限りの廃墟だった。あのミサイルを管理する余裕はないように思えるが、事実管理できている。なら、見えない所にその余裕がある。
「アリウスは、余裕が無いのでしょう。けれど、あの大人には余裕がある。ミサイルを維持し、オーパーツをリバースエンジニアリングするほどの技術力がある」
アンバランスさの正体はここだ。アリウスの実態と歴史の矛盾。内乱と言う割には一部分だけ恵まれた施設。それは、あの大人によって齎されたものだけが新しい。そして、それらには維持コストがかかる。そのコストは踏み倒せない物で、見えるところにそれは無い。だったら、見えないところにあるのだ。
「地下ですか。地下に、発電設備か何かがある」
『それと、運搬用の手段もあるだろう。あの狭いカタコンベで資材を運搬するなんて正気じゃない。空路も今までバレずに行うのは不可能に近いだろうからな』
運搬用の何か。道路か、鉄道かは分からないが、確実に外へと続いているだろう。そして、あの大人は、そこへアリウス生たちを向かわせられない可能性がある。そうではなくとも、どこか子供を舐めた所がある様な大人だ。発覚は遅くなるだろう。
『少しは元気が出ただろう?』
「分かっているんですか? それは……」
王女は言い淀む。ここまで分かっているなら、カヤツリだけで行動できた。それなのに王女に時間を割いている。
「私に頼らなくても、何とかなるでしょう」
『なるかもだ。この追手が掛かっている状況で、どこにあるかも分からない発電設備を探すのは不可能に近い。でも、王女ならできるだろう?』
出来るか出来ないかで言えば出来る。だが、問題があった。
「でも、今の私は、貴方に見せたあの力を振るうことが出来ないんですよ?」
名もなき神々の王女の力が使えない、今の王女でも、生きている発電設備を探すことくらいは可能だ。魔法の様にとはいかないが、手当たり次第に探すよりも早く見つけられる。
でも、カヤツリはそれを知らないだろう。もしかしたら、直行できるとすら思っているかもしれない。悲しいけれど、瞬間移動は行えない。
『……そんな事を思っていたのか? そんなものに、端から期待はしていない』
「えっ……」
期待していない。予想だにしない言葉に、王女の声が無意識に揺れた。
『ああ、マズった……違う。王女に期待していないとか、そういう意味じゃなくて……』
今までで一番焦っているかもしれないカヤツリの声がする。分かっている。そんな事は分かっていた。カヤツリが王女に期待していないと言う意味で言ったわけでは無いことくらい。
『王女は何もできなかったと、そう言うけれど。カタコンベの踏破は自力じゃなかったのか? 初めから、あの大層な力なんか選択肢に入れていないし、使えないのも分かってた』
カヤツリの言い訳が、耳を通り抜けて、頭を素通りしていく。そう、これは言い訳だ。名もなき神々の王女の力が使えないなんて、言い訳だ。ただ、期待を裏切られたような声を聞きたくはなかったがための予防線だった。
でも、カヤツリは言うのだ。王女の価値は、名もなき神々の力だけではないと。王女の求めたそれは、もう目の前にあった。
『カタコンベや、さっきみたいにやってくれればいい。それだけで十分だし、俺を上手く使えばいいんだ。まだ仕事は終わっていないし、終わった過去の失敗は切り替えていけ。仕事が上手くいけば、それは失敗ではなく学びになるんだ』
「分かりました」
だから、さっきよりも力強い声が出た。
「場所は見つけられるでしょう。ですが、場所だけです。そこまでの経路は貴方に探してもらう事になります。いいですか?」
『構わない』
王女は、これから行う事を声に出す。それらを声に出す度に、無力感が消えていく。カヤツリの返答が、王女に自信をくれる。
「それでは、あの教会の方を見て、じっとしていてください。あの場所の電力を伝って、大元を探します」
教会から幾本も出ている電線。その中の電力の流れを把握する。地下を通り、カヤツリの居る場所を通り抜けた奥の奥。地下にそれはあった。
そこから何本も伸びる電線を辿る。その中に目的の物を王女は見つけた。
「……長い、地下トンネルがあります。恐らくは、運搬用の設備でしょう。通路に配置された電線の配置から逆算した入り口の範囲を伝えます」
カヤツリを案内する。期待された仕事をこなしつつ、王女は考える。
今、嬉しい。ただ、胸に暖かい喜びが渦巻いている。それは、受け入れて貰えたからだと。
王女を、素の王女を受け入れて貰えた。名もなき神々の力が無くても、それでいいと。そもそも、最初から眼中になかったのが最高だった。
だったらと、王女の正体を知っても、そのままでいてくれるだろうか。そのまま、今まで通りにしてくれるだろうか。
世界を滅ぼすための兵器。あの女。連邦生徒会長が言おうとして、口止めした正体を知ってもなお、そうしてくれるだろうか。
そうであったなら、そう出来たなら。王女は幸せだろう。きっとそうだと思える。
だから、思う。この仕事が終わったら、上手く運搬用の設備を見つけて、終わらせることが出来たのなら。王女の正体を、本当の事を話そうと思う。きっと、上手くいくと思えた。
そんな、そんな夢のような事を考えて、王女は微笑みながら仕事へと意識を戻す。
──クックック……真面目な話です。冗談でも揺さぶりでもなんでもなく。知らないようですので、カヤツリ君。取引の前に、君にお教えしましょう。貴方が王女と呼ぶ少女。その恐ろしい正体をね。
──彼女は、今のキヴォトスを。この世界を滅ぼすために、そうあれかしと。無名の司祭たちに作り出された決戦兵器なのですよ。
そう、黒い大人の言葉が耳に入るまで。王女はそんな風に思っていたのだ。