【完結】俳優、女子中学生になる~殺された天才役者が名家の令嬢に憑依して芸能界に返り咲く!~   作:朱音ゆうひ

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160、ピカチュウの君へ。これから本番です。

【生放送は危険だ】葉室王司ちゃんを応援するスレ!part99

 

222:名無しのファン名無しのファン ID:QmlkecH68

王司ちゃんが懲りずに生放送でやらかす気満々な件

 

223:名無しのファン ID:vYKRYIyMz

王司ちゃんSNSの出演告知が「一家勢ぞろいで参加してきます」なんだけど

 

224:名無しのファン ID:JTiSQLntS

>>223

一家勢ぞろい?鈴木家?

 

225:名無しのファン ID:ST8ZTA8Rg

>>224 鈴木家ではないだろw

 

226:名無しのファン ID:dG77ZdPVE

怖ろしいことに駄犬も「息子と出演する」と言っているんだ

オラわくわくしてきたぞ

 

227:名無しのファン ID:wFqv2okQT

>>226

>息子と出演する

あの二人はファミリー番組に出しちゃだめだろ?

 

228:名無しのファン ID:ALMs5w7Q7 

>>226

どうして出演できてしまうのか

 

229:名無しのファン ID:vKITCpQKr

王司ちゃんの一家勢ぞろい、華麗なる一族を連想してしまった

 

230:名無しのファン ID:/tsgZi+ZJ

華麗なる一族のリアリティショー?

 

231:名無しのファン ID:Gi4VP2NV6

芸能人ファミリー特番ってもっと理想の家族みたいな人達が出るもんじゃないのか

 

232:名無しのファン ID:SC6NsYWTD

たぶん理想的な家族を見る番組だよ

 

233:名無しのファン ID:tsLPM/JgR

ところでこいつを見てくれ

>『あの険悪な男女が白昼堂々急接近!? トーク内容は中年のお悩み…指にはペアリングが輝く(画像付き)』

 

234:名無しのファン ID:kzkMtadqf

>>233

あっ

 

235:名無しのファン ID:ASnAVZjVd

>>233

これは…

 

236:名無しのファン ID:6jHG+w7O9

>>233

>君のシミが息子に見えて愛しい

ホラーな口説き文句だな

 

237:名無しのファン ID:hPGdJy9vX

打犬はおかしい

 

238:名無しのファン ID:9/cEYT0mH

じゃあこっちも

>『ホラー祭最大のホラー案件! あの火臣家と葉室家が一緒に映画鑑賞!? なぜか八町大気もいる』

 

239:名無しのファン ID:YskWdBAIQ

もはや存在がホラーとなっている両ファミリー

 

240:名無しのファン ID:sApNV+IEK

俺わかったわ

芸能人ファミリーに出るからだわ

 

241:名無しのファン ID:V97nuwf/8

謎が全て解けた!?

 

242:名無しのファン ID:jPi3KxMYc

ホラーなことに変わりはない

 

243:名無しのファン ID:a9kEzceZL

謎は解けてないよ

そもそもなんで出るんだっちゅーの!

 

244:名無しのファン ID:Qr17+JvvA

それな

 

245:名無しのファン ID:PN9LmnlZQ

「一家勢ぞろい」=火臣家と葉室家の合体ファミリー?

 

246:名無しのファン ID:qWNzA/bsT

まさかそんな>>245

 

247:名無しのファン ID:3JD4X91Us

そんなまさか

 

248:名無しのファン ID:lG18br9wG

王司ちゃんなら「そんなまさか」をする

 

249:名無しのファン ID:IdITrSnfO

王司ちゃんだもんな

 

   ◆◆◇◇◆◆◇◇◆◆

 

――【葉室王司視点】

 

 『芸能界ファミリー大集合!』の日がやってきた。

 

 私とママが過ごす楽屋の隣に火臣家がいるのだが、挨拶に行くとなんと庭に住み込みしているカメラマンのパトラッシュ瀬川がいる。

 

「撮りま~す。撮ってま~す。みんなスマイルっす~。チェック柄の家族コーデがよく似合ってま~す」

 

 パトラッシュ瀬川が動画を撮っている。ネットで公開するんだろうな。

 

「打ち合わせしようと思ってきたんですけど、動画止めてもらってもいいですか? というか、どうしてパトラッシュ瀬川さんがいるんでしょうか。本番も付いてくるの……?」 

 

 疑問を口にすると、火臣打犬が説明してくれた。

 待て、さりげなく肩を抱こうとするな。

 

「彼はペットだよ、王司ちゃん」

「それ、本番で言わないでくださいね。人権侵害発言で燃えますからね」 

 

 打犬の腕から逃げて背中側にまわると、奴の背中には貼り紙があった。

 貼り紙というか、ゼッケンみたいにも見える。『江良九足』とか書いてある。

 

「打犬さん……なんですか、それ」

「おや、知らないのかい王司ちゃん。国民的レジェンド俳優の名前だよ」

「名前はわかりますが、なんで背中に貼ってるのって話です」

「推しだからテレビでアピールしようかと思って」

 

 こいつは何を考えてるんだ。

 一般人が推しの名前書いたグッズ映して満足するのと同じムーブを芸能人がやるなよ。

 

「外してくださーい」

 

 剝がせ、そのゼッケン。

 ぺりっと剥がすと、ゼッケンはもう一枚あった。

 『父ノ背中』と書いてある。

 

「打犬さん。なんですか、これ」

「これも推しの名前だよ。会話に困ったときやちょっとした隙間にネタとして使おうかと仕込んでみたんだ」

「もっと芸能人の自覚を持って」

 

 なんで芸歴1年目の14歳がおじさんに芸能人の自覚を説かないといけないんだろう。

 変なゼッケン仕込みやがって。

 

「恭彦お兄さんは、眠そうですね。緊張して眠れなかったとかですか? ……なんで塩を盛ってるのか聞いてもいいですか?」

 

 恭彦は、なぜかテーブルの上にティッシュを敷いて塩を盛っていた。

 そして、塩に向けて両手を合わせて拝んでいる……。

 

「葉室さん。俺、祟られたと思うんです。江良さんが憑依したとか調子に乗ったから、江良さんが怒ったんです」

「はい?」

「昨夜、寝ているときに金縛りに遭ったんです」

「へえ」

「なので、江良さんが怒って俺を祟ったのではないかと」

 

 このお兄さんは何を言ってるんだ。

 一回金縛りに遭っただけで江良の祟り認定しないでほしい。

 

 私が呆然としていると、打犬が割り込んで来た。

 

「王司ちゃん。息子は怖がりなんだ。この前も映画館で怖すぎて寝てただろ。ナイーヴなんだよ」

「あれ怖くて寝てたんだ……?」

「ほら恭彦。江良は父さんが背負ってるから大丈夫だ。江良は父さんに夢中だぞ」

「ゼッケンは外せと言ったのになんでまた着けてるんですか」

 

 祟れるものなら本当に祟ってやりたいよ、この二人。

 タンスの角に足の小指をぶつけて悶絶しろ。

 

「ええい。なんかそっちのお家のお話を聞いていると頭がおかしくなりそうなので、もういいです。打ち合わせをしましょう!」

 

 『芸能界ファミリー大集合!』は、三連休の初日に放送される特番だ。

 出演家族は業界で一定以上の知名度がある芸能人と、その家族たち。

 両親が揃って芸能人だったり、子供が芸能界で売り出し中の二世タレントだったりすると、オファーが来やすいらしい。

 当たり前だけど、家族のいない江良には縁のなかった長時間番組だ。

 

 最強のコネクション『業界人の家族』――羨ましいことなんだぞ、恭彦。

 例えその『評価されている業界人の家族』が背中に推しの名前を書いた二重ゼッケン貼ってても……。

 

「番組の構成としては、一部、二部、三部とコーナー分けしてあって、一部はスタジオで、出演者の紹介を兼ねてのトークパートです。事前にアンケートに答えたりしたのをトークのネタにするみたいですね。二部はロケで、カメラがついてくる中をファミリー単位で好きな場所で自由に過ごす。お家に行って『ここが我が家です』とやってもいいし、事前に許可をもらってきて公園やテーマパークで楽しむ姿を見せてもいいようです。ここでの注意点は、健全で理想的な家族を演じるという点ですよ。NO変態YES健全です。これすっごく大切です!」

 

 台本を見ながら要点をまとめると、ママは真剣な顔で「わかったわ」と返事をしてくれる。

 ママは真面目でマトモだな。

 

 恭彦も神妙な顔でノートを広げてメモを取っているようだ。

 偉い、偉い……いや待て。

 「ピカチュウの君へ。これから本番です。俺は応援してくれる君のために頑張ります」?

 何を書いてるんだ、何を。

 

 あ、しかも、撮るなと言ったのにパトラッシュ瀬川はカメラを回している。

 八町に言いつけるぞ。

 

「そろそろ時間かしら。ママ、緊張してきたわ」 

「ママはいつも通りでいいと思う。お芝居をしようとすると逆にぎこちなくなると思うし、自然体で楽しんで」

「わかったわ、王司。ママ、普段通りに気に入らない家族を訴えていくわね」

 

 ママの『普段通り』は殺伐としているなあ。

 

「打犬さんは無口なくらいでいいと思うんです。なぜなら、あなたが話すと燃えるから」

「やだ」

 

 この人今、やだって言った?

 

「お、お兄さん……」

「すみませんでした」

「まだ……何も言ってません……」

「すみませんでした」

 

 LINEじゃないのにBOTみたい!

 

 もう、いいや。なるようになるだろう……。

 

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