透き通るような世界で何でもお手伝いできるロボットに転生したけど何とかなるはず 作:にゅんぬ
「先生、最近のキヴォトスで噂になっている白い何かについてご存じですか?」
「うーん…特に聞いたことはないかなぁ。ごめんねユウカ。」
「い、いえ…ご存じないのであれば仕方ありません。」
「でも、わざわざ話してきてくれるってことは、何か困ったことでもあったの?」
「それがですね……」
時は少し遡る…………
Q.幻想体として転生し、しかもよくわからん薄暗い路地のようなところで目が覚めた時の心情を答えよ
A.ざけんなや まともに生きれんぞ ドブカスがぁ…!
どうすんのマジで?え?俺どっからどう見てもオールアラウンドヘルパー*1(以降ヘルパー呼び)だよなぁ????
【悲報】ワイ氏、人と会ってはいけないことが確定する【やばすぎる】
転生して速攻詰みとかやってらんねぇよ。一応癒し枠(当社比)の幻想体とはいえ、ここが人間のいる世界である限り、俺のこと見たら発狂不可避なんだよなぁ…*2
と、とりあえずこの薄暗いところから出て、ここがどこなのか見ないと…頼む…!都市じゃないところであってくれ…!*3
そうして、二本の脚部の下についている滑車をころころと動かし遂にその白いロボットは日の目を浴びることになる。
だが、彼は知らなかった。転生した場所は、都市は都市でもいくつもの学園からなる都市であるキヴォトスだということ。そして彼が居た薄暗い路地がブラックマーケットのある場所だったということを…。
明る^~い
なんか明るすぎない?この空…なんか変…。まるでゲームの世界に来たみたいだ。テンション上がるなぁ!*4
ま、青空ってのは気分上がるし明るすぎるくらいなのがちょうどいいのよね。
さ、ドウスル?まずは資金調達だろ?それに居住スペースにetc…。やることが多すぎる…!
そうこう考えているうちに、雲行きが怪しくなり、やがて雨が降ってきたので彼は近くにあった建物の中へと入っていくのだった。
そこが、ブラックマーケットで武器商売をしている者がいるとも知らずに…。
「おや、今まで体が黒いロボットのやつらはたくさん見てきたが……お前さんみたいな、白色のロボットは初めて見たなぁ。」
びっくりした!?ってかここ人いたの!?やばいじゃん俺、不法侵入じゃない?大丈夫?
「あぁ、なるほど。お前さんはあんまり意思疎通ができない感じかぁ。まぁいい。予想はつく。雨宿りしに来たんだろ?」
……多分怒ってなさそうですね…。おそらく…。てゆーか、この全身犬みたいなおじさんどこかのゲームで見たことあるんだよなぁ…どれだったけ…。
「ま、ゆっくりしていけ。ここには、退屈をしのげそうなものはないが…まぁ雨が止むまでの間、休むといいさ。なにせここはキヴォトスの暗黒街。ブラックマーケットなんだからよ。」
キヴォトス…犬…ブラックマーケット……思い出したぞ…!
ここ、ブルーアーカイブの世界じゃねぇか!!!*5
それから数分が経ち。
どうすっかなぁ…ここ、ブラックマーケット地域なんだろ?普通に生きて帰れるか不安なんですけど。
それに資金面も早急に集めないとなぁ。いつまでもここら辺にいるわけにもいないし。
………そういえば、俺のこのアームについてる鋭い刃物ってとれるんか?一応試してみるか。
そうして、彼の後ろから四つのアームが出現し、たちまちカランコロンと刃物が落ちていく。
取れたわww。まぁ、もともとは清掃ツールが取り付けられる部分だったし取れて当然か。
これって売れるんですかね?一応幻想体由来のものだし、なんなら普通の人間くらいなら簡単にぐちゃぐちゃにできるんですけど、そこんとこどうなってるんですかね?犬のおじさん。
「……まさかだとは思うが、お前さん、これを売る気かい?」
声が出せないので顔を上下に動かす。
「…分かった。お前さんが売るってなら、こちらも見させてもらうさ。どれ見せてみろ。」
そうして、おじさんの前に刃物を置く
「素材的には、鉄みたいだが、また違う何かだな。こればっかりはわからねぇな。なぁお前さん、これちょいと試し切りしてきてもいいか?どれくらい切れるのかみてぇ。」
別にパクられてもどうせ殴り勝てるので、また顔を上下に動かし了承のサインを送る。
「ありがてぇ。ならさっそく試してくるわ。」
「鉄のようでまた違うだが本質的には鉄に似ている。何よりこいつからは得体のしれない魅力だか魔力だかわかんねぇが、魅入られるような危うさがある。これは少し慎重に振るわねぇとな。」
と、店主が刃物を振るう構えを取り、そして振るうと、建物が二つに割れた。
「は、はは……こりゃあまいったなぁ…まさか、こんな代物をあんな人畜無害そうなやつが持っていたとはなぁ…。本来ならこのままパクっちまうところだったが、そんなことをしたら殺されちまうな。あいつに。それに何より…これがありゃぁもしかしたら過去との因縁を断ち切れるかもなぁ。」
覚悟は決まった。
「おう、戻ったぞ。こいつ結構すげぇもんだな。お前さんの要望通り買い取ってやる。だが俺が買い取るのはあくまでこの二つだけだ。残りの二つはお前さんに返す。」
さっき大きな音がしたけど大丈夫何ですかね?まぁ気にしてなさそうなんでいいかぁ!それより買い取ってくれて感謝感謝。二つだけなのは不服だが、買い取ってくれただけマシだって考えればいいか。
それで買い取り額はおいくらなんですかね?
「もうさっそく買い取り額を知りたいって感じだな。いいぜ教えてやるよ。こいつの買い取り額は………」
200億だ。
え?は?200億?聞き間違いじゃねぇよな?たかが刃物二つが200億?頭がおかしくなるって!
「この刃物には、それほどの価値があるってことだ。ほれ、これが200億だ。受け取れ。」
そうしてヘルパーの前にどさっと金の束が置かれる。そして瞬く間にその金の束はヘルパーの体に吸い込まれ消えていった。
俺の体怖すぎ。でも、感覚的にちゃんと200億持ってるってわかるのほんとに怖いな。なんだこの体。あ、幻想体か。
「なんとも不思議な体をしてるもんだ。ま、これで取引は終了だ。ちょうど雨もやんだしこれでおさらばだな。ちょっとの間だったが楽しかったぜ。じゃあな。」
こちらこそ本当にありがとう。マジであなたが居なければ、俺は今後生きていく自信がなかった。本当に感謝してる。
そうして、白いロボットはブラックマーケットを出る。
翌日、ブラックマーケットの一部が消し飛んだというニュースがテレビで流れた。
怖いなぁ。やっぱブラックマーケットは関わるんじゃないね。あ、コーヒー淹れないと。
おうちがあるってさいこー!
ご都合主義さいこー!