【更新一時停止】8人の転生者が大海賊時代を生き抜くお話   作:星野林(旧ゆっくり霊沙)

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バリウッド王国 チュートリアルの山賊戦

「おじさん高くない!?」

 

「お嬢ちゃん武器類は今高止まりなんだよ。特に銃やサーベルは人気が高くて直ぐに売れちまうんだよ」

 

 ライザとフウカがバリウッド王国の武器屋に行くと、殆どが売り切れの立て札が置かれており、そうでなくても相場の2倍から3倍の値段になっていた。

 

「海賊王が死に際に言った言葉で新しい時代が始まっちまったからな。護身用に武器が大量に売れるんだよ。悪いな」

 

「いえ···それなら仕方がありません。出直します」

 

 ライザとフウカは買うのをやめて、船に戻る。

 

「となると信用性が低くても私が作るしかないか」

 

「信用性を気にしていたの?」

 

 ライザの言葉にフウカが反応する。

 

「勿論、銃は信用性が第一だからね。なるべく市販の方が信用性が高いかもと思ったけど、売られている銃は火縄銃の延長線で、濡れたら使えない、弾丸がどこに行くかわからない品なら、まだ私が作った方がマシかな」

 

「ライザ色々と考えていたんだね···」

 

「フウカ!? 私だって考えるよ! 仲間の武器なんかだから余計にね!」

 

 ライザはフウカに希望する銃の形を聞く。

 

 フウカは原作のフウカが使っていたH&K MP7を希望した。

 

「う、うぐ···フウカ、今回はボルトアクションライフルにしてくれない? サブマシンガンは今の施設と私の能力が足りてない」

 

「ごめん無理言った···」

 

「···あ! そうだ! トリオンで作る武器ならいけるかもしれない!」

 

「あ、たしかにそれなら!」

 

 とトリオンでの武器を作ることにした。

 

 トリオン体だと身体能力が大幅に増加するが、トリオンという膜で体を覆う為にチャクラや念、覇気等が体から発せなくなるデメリットがある。

 

 しかも船のエネルギーとしてトリオンを消費しているので、原作の訓練生の様にトリガーに武器を1つセットするのが関の山であり、他のメンバーは早々にトリオン技術を使った武器の使用は諦めている。

 

 ただフウカの場合はトリオン総量が他の皆より少し多い事と、直接殴る蹴るが苦手なので、武器を使った戦いをしたいと考え、元海自のグダコに木銃を使い、銃の構え方などを教わっていた。

 

 トリオン銃はすぐにできる。

 

 内部構造も本当の銃よりも簡単だし、いつもはトリガーというスマホ程度の大きさの長方形の軽い板を持ち歩くだけで

 

「トリガーオン」

 

 と言えば直ぐに武器になる。

 

 ただ一種のエネルギー弾なので、フウカの弾丸の総数は1日800発が限界。

 

 トリオンの回復は眠ることで回復する。

 

 銃撃戦中眠ることはできないが、個人携帯できる弾丸量を考えれば破格である。

 

「できたはできたけど過信はしないほうが良いよ」

 

 とライザに言われた。

 

「うん、気をつけるようにします!」

 

 こうしてMP7をフウカは手に入れたのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「駄目だ、食料や消耗品も軒並み高くなっている」

 

「ハシラマの方も駄目か」

 

 買えなくは無いが、食料や医療品などは買い占めが起こったらしく、どこも品薄状態で金額が高くなっていた。

 

「次の島まで持ちそうか?」

 

「オハラで多めに補充してきた大丈夫だけど、他の島でも同じなら内陸の村に直接買いに行った方が良いかも」

 

 バリウッド王国は大きい国なので村や町が島に沢山ある。

 

 港町では品薄でも内陸の村や町に行けば安いかもしれないとランが言い、マイトとハシラマ、ランが買い出しに行くことになった。

 

 

 

 

 

 

「へへ、おい、兄ちゃん達痛い目見たくなければ金を置いていけよ!」

 

 まぁ海賊が増えた事で衛兵の手が回らないのか山賊が普通に出てくるくらい治安が悪化していた。

 

 ざっと20人はいるだろう。

 

「さて、マイト···チュートリアルの時間っぽいよ」

 

「強そうなのはいないが殺しに慣れてそうな連中だな」

 

 ラン、ハシラマがそれぞれ言う。

 

「ならば殺ろう」

 

「あ?」

 

 前に居た山賊が何か言う前にマイトは顔面を掴んで地面に叩きつけた。

 

 海獣の顔面が陥没するような一撃である。

 

 普通の山賊に防ぐ手段は無く、顔面が地面に埋まるというよりトマトの様に潰れて、地面にクレーターができる。

 

「木遁·黙殺縛りの術」

 

 ハシラマは腕から木を伸ばし、次々に山賊をぐるぐる巻きにして捕縛する。

 

「指銃!」

 

 パパンとランは指銃で山賊の心臓を次々に刺殺していき、山賊は数秒で壊滅した。

 

「ひ、ひいい!」

 

 捕縛された山賊達は悲鳴をあげ、恐怖で尿や便を漏らす。

 

「死にたくなければお前らのアジトに案内しろ」

 

 とハシラマが威圧感たっぷりに言い、1人を解放すると案内を始めた。

 

 山賊達のアジトに行くと見張りの山賊達が居たが、マイトが拳で瞬殺し、洞窟がアジトの様で、外には輪姦された女性の亡骸や身ぐるみを剥がされた男性の亡骸が転がっていた。

 

「うん、死んでおけ」

 

 捕虜にしていた山賊達を縛る木遁の木から鋭い枝を生やすと、首や心臓を貫いた。

 

 案内をしてくれた山賊もランが手刀で首をハネて殺し、アジトの中に進んでいく。

 

 すると3人ほどまだ生きている少女達や食べ物や宝物が保管されていた。

 

「う、うぅ···」

 

 少女達は12歳から同じ年くらいの15歳くらいで全員が衰弱していた。

 

「危険な状態だ。ワシはこの子達を船に運んでムザンに治療してもらう。マイトとランはここの宝物や金を回収しておいてくれ」

 

「おう、任せろ」

 

 とハシラマは少女達を木の籠を作ると中に寝かせて、急いで運んでいった。

 

 マイトとランは外に転がっていた荷車を修理して、宝物や札束、食べられそうな食料を集め、荷車に乗せた。

 

 そして外に転がっていた山賊以外の亡骸を穴に埋めて土葬したのだった。

 

 

 

 

 

 

「この子は無理だ。助からない」

 

 ムザンはハシラマが連れてきた3人を直ぐに確認すると1人は出血が酷く、直ぐに事切れるからと治療をやめ、安楽死させた後にライザに樽に土と一緒に詰めて投棄するように指示をした。

 

 残った2人はまだ助かると全力で治療する。

 

 医療忍術を駆使して出血を止め、輸血をし、手術後はベッドで寝かせて意識を取り戻すのを待った。

 

「···そうか、山賊が」

 

 ムザンはハシラマから手術後に詳しい事情を聞くと、山賊が出て、片付けたが、結構な人数が犠牲になっていたと話す。

 

「ロジャーの宣言以前から活動していた山賊だろうな。懸賞金になってないところを見ると狡猾だったのだろう」

 

「明日出直そうと思うが···」

 

「まぁその方が良いだろうな。次は私も行く」

 

 ムザンがそう言う。

 

 マイトとランは無事に船に戻ってきて、山賊から奪った宝や金しまっていく。

 

 食料は米や小麦粉等や保存食系は大丈夫だが、野菜等は保管場所が悪くて品質が悪いのでフウカの指示で海に破棄した。

 

 翌日は特にトラブルもなく村に到着し、食料の買付けをすることができた。

 

 村人達も大海賊時代が始まったことの話題で、内陸だから大丈夫だと思うが、治安が悪化するのではないかと不安が隠せていなかった。

 

 一応山賊の事を聞くと、町から流れたゴロツキが山賊をやっていて、村人は基本襲わないが、商人を中心に襲うらしいということを聞き出した。

 

 もしかしたらマフィアに繋がっているかもしれないが、末端だろう。

 

 強くも人数もそこまで多く無かったからである。

 

 村人達にお礼を言って調達を終えた私達は直ぐに船に戻る。

 

 ただ少女達が回復しないと出航できないのでどうしたものかと考えていると、翌日に少女達は目を覚ました。

 

 キョロキョロと周囲を見渡しているところを薬を飲ませるためにやってきたムザンが

 

「目が覚めたか。ここは交易船の中だ。山賊から救助して治療したのだが···話せるか」

 

「は、はい! ありがとうございます」

 

「ありがとう···ございます」

 

「お腹が空いているだろう。粥を用意する。少し待ってろ」

 

 とムザンは言い、直ぐに粥を作ると2人に与えた。

 

 2人が粥を食べるのを見て精神が壊れてないのを確認し、食べ終わってから

 

「名前を聞いてもよいか?」

 

「ミラです」

 

「コノ···です」

 

 詳しく話を聞くと2人は面識はなく、ミラは行商人の娘で山賊に襲われて両親や親族を殺されて輪姦されたらしい。

 

 コノは元々商船の性奴隷で逃げ出したところを山賊に捕らえられてしまったらしい。

 

 怖かったのか2人は涙を流しながら話し、知り合い等は居るのかと言う話に移る。

 

 ミラは一族で行商をしていたので、行商隊が全滅したため身を寄せるところが無い、コノも奴隷なので行く宛は無いと言う話になり、ムザンは困ってしまった。

 

「少し皆と相談してくる」

 

 と言って食堂に全員を集めて話し合いをする。

 

 部屋は空いているし、人手不足なのは事実。

 

 ただ逃避行に付き合わせてよいのかと言う話になるが、このままこの島に残しても身寄りの居ない2人は悲惨な末路になるのは確実。

 

「助けた以上、最後まで面倒をみるのが筋だし、それに私達と身体の違いを確認するのにも役立つんじゃない?」

 

 とグダコが提案し、2人に聞いた上で体が癒えて働くなら船に置くけどと話したら行き場の無い2人は働くことを選択するのだった。

 

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