【更新一時停止】8人の転生者が大海賊時代を生き抜くお話   作:星野林(旧ゆっくり霊沙)

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ヨシカゲの気持ち 現地民の才能

「ごめん、オハラの事をミラに話しちゃった」

 

 緊急集会が開催された食堂にてランが開口一番にそう話した。

 

「なんで話したの? ワシ達の覚悟が無に帰すかもしれないんだが?」

 

「本当にごめんさない。実力をつける理由の話になった時についオハラから逃げるためって言っちゃって···」

 

「それで全部ぶちまけたと」

 

「一部ぼかしたけど、ほぼ言っちゃった」

 

「「「···はぁ」」」

 

 皆頭を抱える。

 

 ランが話してしまった事はもうどうしようもないが、これでロビンを保護できなくなったのが問題だ。

 

 こちらは考古学者達が空白の100年の研究をしていたことを知っていることになるからだ。

 

 そしてそれを知っていて仲の良かったロビン、そして家族を捨てて出航したという事実が付き纏う。

 

 これをロビンが知ったら裏切りよりも酷い話である。

 

「ランもそうだがグダコもだ。前の悪魔の実奪取の件、私は怒ってるんだからな」

 

 とヨシカゲが言う。

 

 ヨシカゲは家族を捨てることに一番葛藤していただけに、リスクの高い行為をしたグダコ、治療したからと仲間をいきなり増やしたムザンとマイト、そして今回の件でランに不信感を持っていた。

 

「転生者という絆があるのはわかるが···日本人としての価値観やこちらの世界で生きていく覚悟が足らないのではないか?」

 

 ヨシカゲはそんなに甘い世界ではないぞと再度皆に忠告する。

 

 山賊や海獣を一方的に倒せたことで何処か調子に乗ってしまっていた皆の気持ちが引き締まる。

 

「そもそもオハラ消滅後にグランドライン突入なのだから言わなくても良い話だったろ。私達の今の目的地はバビエカだ。それだけを伝えておけば良かったものを···」

 

「危機感が足りないのはヨシカゲが思っている通りだろうね。皆気が緩まってる。私自身もそうだけど」

 

 とフウカが言う。

 

 大きな火種になる前に対応するのが吉である。

 

「マイト、船長はお前なのだ。お前がしっかりしてないと船員はバラバラになる。今回みたいに可哀想だからで船員を増やせるほど俺達に余裕があるわけでもない」

 

「ごもっともです」

 

「···過ぎてしまったことはどうしようもない。ミラもそれを他の人に話すような恩知らずの常識無しなら容赦なく殺す。それは覚えておけよ···」

 

「「「気を付けます」」」

 

 ヨシカゲが緩んだ気をしっかり締め直した。

 

「こんな時に言うのはなんだけど、ワンピース現地モブがどれだけ強くなれるかの実験は継続で良いんだよね?」

 

 とランが皆に聞く。

 

 自分達は才能限界が取っ払ってしまっているので、転生者が知りうるジャンプ修行法を試すとどうなるか、どれなら習得できるのか、ワンピースの六式や覇気の教え方はこれで良いのか等調べることは沢山ある。

 

「勿論調べろ。それは私も興味がある」

 

 とムザンが言う。

 

 ムザン曰くトリオン器官はワンピース世界の住民にもあるらしいので、見えない臓器は人間なら共通に持っている物らしい。

 

 転生者は才能付与でジャンプの漫画の技術は習得可能になっているが、現地民はどうなのかは試さないと分からない。

 

 教育責任者は引き続きランが受け持つこととなったのだった。

 

 

 

 

 

 

 

「納得できるか!」

 

 皆の前では納得した風に装ったヨシカゲであるが、船室に戻らずに操舵室で怒りをぶつけていた。

 

「ワンピースは! そんな甘い世界ではないだろ!」

 

「俺達は家族を犠牲にして生きることを選んだんだぞ!」

 

「それを···それをあんな簡単にバラして良いはずが無いだろ!!」

 

 行き場の無い怒りを言葉にすることで発散する。

 

 自然と涙が出てくる。

 

「少なくとも私は今世の家族を愛していた···転生者の仲間と共に行くことを最後まで悩んだ。ワンピースを知っているから、赤犬や青雉の理不尽な強さを知っている···知っているからこそ今の我々では敵わないから逃げることを選択したんじゃないのか?」

 

「それなのに危険な事を皆しまくる···なんでだよ。同じ気持ちじゃないのかよ!」

 

 一通り言い切った後に

 

「五老星や天竜人の自警団神の騎士団···海軍にCP達···オハラ出身というだけでこれら全てに狙われる可能性がある。これらに対抗できる戦力は···今はどこにもない。未来の革命軍や黒ひげならば渡り合える可能性が高いが···」

 

 神となったルフィとも戦える戦力が世界政府にはゴロゴロ居るという事実がヨシカゲの恐怖心を煽る。

 

「落ち着け···ふう、上を見始めたらキリが無い。ルート分岐した今後を考えろ」

 

 こうなった以上、現地民で信用できる仲間を集めるのと同時に、自身の才能をコピーしたクローン兵を量産するためにMADSと接触する必要がある。

 

 そうなれば戦力の目処が立つ。

 

「ルフィの物語である以前に、私達が居る。それでもう原作は変わってしまう···原作である知識をフル活用して強くなろう。それしかない」

 

 ヨシカゲはさらなる想いを秘めるのだった。

 

 

 

 

 

 

 ランは2人の教育を担当しているが、まず覇気を開花させるのに念の精孔を開く技術を転用させるのが有用であることは2人が無事に武装色と見聞色の覇気のきっかけを掴んだ事で判明した。

 

 精孔を開くは漏れ続ければ生命の危機に陥る為に擬似的な臨死体験ができるので覇気に目覚めるのにはうってつけであるという仮説が立証されたことになる。

 

 ただミラには気絶と言ったが、毎回死にかけていたのを医療忍術による生命エネルギーの付与で無理やり蘇生させて開花させたので、コノが1発成功したが、普通の人であるミラは本来覇気の才能を開花すること無く一生を過ごしたのだろう。

 

 で、2人は念には目覚めていないのがポイントだ。

 

 体内からエネルギーを取りだせてはいたが、それが念とかチャクラに変化することなく、全て覇気のエネルギーに変換されていた。

 

 今は全集中と波紋を混ぜ合わせた呼吸法を習得させようとしているが、コノがこれも短期間でコツを掴みかけているので習得は可能だろう。

 

 ここからエネルギーの変化系はワンピースの現地民は基本ワンピースの世界のエネルギーとなり、呼吸法等の体術に近い物は別の作品でも流用する事が可能の可能性が高くなった。

 

 となると先に教えるのは順番が逆で、呼吸法を教えて体ができてから精孔を開き、覇気習得に挑む方が良いのだろうとランは考える。

 

 あとはひたすら鍛錬して食べる。

 

 ワンピースでもトリコの様に食事により強く、美しくなれる? (カマバッカ王国の料理など)で描写があるので、強くなるために食事は重要なのである。

 

 トリコのグルメ食材みたいなもワンピースには存在しているが、そういう食材はグランドラインがメインなので、今はハシラマとライザが品種改良した作物が可能性を秘めているが···

 

 とりあえずランや他のメンバーもコノは天才タイプで戦闘に対して天賦の才があり、ミラはごくごく普通のワンピースの一般モブであることがよくわかった。

 

 まぁ血統背景が無くても覇気を使いこなせれば海軍中将クラスの戦力にはなれるだろう。

 

 というか多分中将の下位···懸賞金だと2億から5億が誰でもなれる【可能性】がある領域で、そこから一段上に行くには悪魔の実だったりといった外付けの何かが必要になってくるだろう。

 

 コノはこの一段上に行ける可能性を秘めているとも言える。

 

 勿論普通は覇気が使えないのでここまでも行かない。

 

 あくまで可能性の話で確証ではない。

 

 しかし、まだ期間は少ないが良いデータを知ることができたとランは喜ぶのであった。

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