【更新一時停止】8人の転生者が大海賊時代を生き抜くお話   作:星野林(旧ゆっくり霊沙)

23 / 52
メアリー驚き3連発

 まぁ新入り恒例の船内の設備で驚くのはカットして、航海士としてメアリーにグランドラインで航海するうえで必要な事を転生者達幹部メンバーは聞く。

 

「まずこの船はカームベルトを移動できる動力船ということなので、わざわざ危険なリヴァース・マウンテン(グランドラインの入口)に突入する必要は無いです。で、カームベルトは基本海王類の巣になってるんですけど、レッドラインの本当に近く···具体的には壁との距離が1kmから2kmくらいの間であれば海王類も壁に激突するのを恐れて海王類の数が少ないという海軍の研究結果がでてます」

 

 とのことなので、メアリー曰く、レッドラインに沿ってカームベルトを横切ればグランドラインにリヴァース・マウンテンに突入するよりは安全に入れるらしい。

 

 ただカームベルトは海軍の軍艦でも横断するのに1週間近くかかる広大な海かつ、レッドラインが近いので操作に失敗するとレッドラインに叩きつけられたり、船が座礁する危険性があるので注意しなければならないらしい。

 

「海軍と政府御用達の船ならばレッドラインを通るトンネルから安全にグランドラインに侵入できるんですけどね···普通の商船だと片道1億ベリー取られるので、グランドラインに入るだけなら先程言ったルートをおすすめします」

 

 と説明された。

 

 またメアリーは覚えている限りでグランドラインの海軍基地のある場所も書き起こしてくれた。

 

 メアリー的にはこの基地があるルートを通れば海賊と出会う確率が減るというルートだが、転生者達にとっては逆で、このルートを通れば海軍と接触する確率が高まるルートなので行くことはできない。

 

 また、カームベルトはなるべく早く抜けるが吉なので、ハシラマが

 

「となると動力周りの整備をして更に速度が出るようにした方が良いな」

 

 と言う。

 

 速度は海軍から逃げるためにも速度強化は必須で、どこかタイミングを見てバビエカにある船のドックでグランドラインに向けた改造を行う必要がある。

 

「入念に準備をしてから突入しよう」

 

 マイトの言葉に皆は頷くのだった。

 

 

 

 

 

 

 アンとメアリーの歓迎会をした翌日、戦闘員としての活躍も期待している2人に対して鍛錬が始まった。

 

「たはー! キツイ! でも良いねぇ!」

 

「呼吸法だけでもこんなにも身体に影響があるんですね」

 

 波紋と全集中を合わせた呼吸法の習得からまずは始まるが、アンは感覚派、メアリーは理論派の為、アンにはとにかく体で覚えてもらい、メアリーにはムザンが医療的観点から呼吸法の利点と作用を説明する。

 

「今までナイフを刺したり銃をぶっ放せば人は死ぬと思ったけど···そうか、鍛えまくるとそもそもナイフやサーベルは刺さらないし、弾丸も弾くのか!」

 

 新人にお馴染みとなった船長マイトへ実弾発砲による覇気の認知会にて、アンが嬉々としてマイトに至近距離で拳銃を発砲したが全く効いていない。

 

 今やっている授業を段階踏めば弾丸をも効かない肉体を手に入れられると説明するとアンは大興奮。

 

 刺激を求めて上流貴族という地位を捨てるような女だ。

 

 覚悟が違うし感性も違う。

 

 一方メアリーはなるほどと呟いていた。

 

「海軍では悪魔の実を食べたり、六式という技術を覚えれば少将までは上がることができると聞いていたんですが···なるほど中将以上に上がる条件が覇気でしたか」

 

 と納得していた。

 

「悪魔の実ってなんだ? メアリー」

 

 とアンが聞いてくる。

 

「悪魔の実とは悪魔が宿る実···食べると悪魔の様な様々な力を宿すことができるのです。犬の様な嗅覚を得たり、鳥のように空を飛ぶことができたり」

 

「ちなみに悪魔の実を食べた人は能力者と呼ばれるんだ! 私もその実を食べて土人間になったんだ」

 

 とメアリーの解説にライザが追加で言う。

 

 ライザの腕が土に変わったのを見てメアリーが滅茶苦茶驚いていた。

 

「ろ、ろろろロギア系!? 伝説の!?」

 

「なんだぜ? ロギア系って。アタシにもわかるように説明してくれよ」

 

 アンが驚いているメアリーに質問する。

 

「悪魔の実でも滅茶苦茶珍しい種類の悪魔の実なんですよ! その実1つで5億から10億の値段がオークションで付くと言われてるんですよ!!」

 

 と、興奮して説明する。

 

「ちなみに悪魔の実1つの相場が1億ベリー、希少と言われるのでも10億ベリーが天井だね。ツチツチと私は凄まじく相性が良いから10億の価値があっても食うことを選んだんだ」

 

「う、うちの旦那が海賊と癒着して稼いだ金が2億ベリー···あわわわわ」

 

「ん〜でも10億程度なら貴族なら買えるんだぜ? 何かデメリットでもあるか?」

 

 高額過ぎて壊れたメアリーを横目に元上流貴族のアンがライザに質問する。

 

「泳げなくなる。悪魔の実を食べると母なる海に嫌われるからカナヅチになってしまうんだよ」

 

「それは大きなデメリットだぜ···特に海に出る商売ならなおさら」

 

「あとは異型になったり動物的な特徴にもなるから貴族が手を出すのは珍しいんじゃないかな? ただ能力者は珍しいからヒューマンショップのラインナップでも能力者は時価ってなっているし」

 

「ふーん」

 

 とアンは納得したらしい。

 

 壊れたメアリーを直して、メアリーに覇気を扱える場合どれくらいの海兵のレベルになるか聞いてみる。

 

「私もそこまで上の階級ではなかったので憶測になりますが···将官クラスかと。准将辺りじゃないですかね?」

 

「なるほど···」

 

 理由を詳しく聞くと少将以上は六式を習得していて、1億クラスの海賊を捕獲することがあるので、西の海の海賊相手で楽勝でもグランドラインでは苦戦すると思うので推定でメアリーはそれくらいかなと説明する。

 

「少なくとも支部の支部長よりは強いです!」

 

 とメアリーは断言した。

 

「まぁ皆には銃弾が効かない体を手に入れてからグランドラインに突入しようと思っている。なに、半年あれば覇気に目覚める方法はうちの船では確立しているから安心して鍛錬してくれ」

 

「おー! やってやるぜ!」

 

 とマイトが言ってアンがやる気になるのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「へぇこうすると雨や湿気っても銃が撃てるようになるんですね」

 

 メアリーはジパン商会の船員に支給される銃について説明された時にすごい感心していた。

 

 アンも海賊としての戦闘経験があるだけに海での銃の扱いが凄く難しい事を口にし、メアリーも同意した。

 

 ベガパンクが科学技術を引き上げたのだと思うが、大海賊時代初期の銃の信頼性は低かった。

 

 雨や海水を被れば発射せず、大海賊時代到来で粗雑なマスケット銃が出回り、暴発して指や腕を切断しなければならなくなる事例が相次いでいた。

 

 狙撃銃を作れるくらいの腕の良い職人も存在したが、ごくわずかであり、この時代の銃は殺傷能力は高いがサーベルや刀の方が実用的といった感じである。

 

 ジパン商会ではライザが錬金術で作った特殊合金と時計職人だったエンゼルの努力によりライフルマスケット銃が作られており、量産はできないが、強力な銃であった。

 

 特に紙製薬莢を油でコーティングすることで水を弾くようにすること着火点である火打ち石部分を防水加工することで嵐でも銃を撃てる仕組みを作っていた。

 

 ちなみにワンピースの2年後編でも海軍の主力銃はフリントロック式(火打ち石式)のマスケット銃なので有効射程、威力共に段違いである。

 

 まぁベガパンクが海賊に技術が流れないように意図的に封印した可能性やそもそも銃が効かない人が多すぎて銃の価値が低下している可能性すらあるが···

 

 つまりこの時代での銃は殺しの道具というより脅しや牽制の為の道具であり、火薬需要が高いのは大砲を放つための方が主流で、難聴になるまで銃を撃つハルは異質さが際立つ。

 

 もっともハルの難聴も見聞色の覇気と全集中の呼吸常中習得により回復していた。

 

 トレードマークになったヘッドホン型の補聴器はまだ愛用していたが。

 

 アンとメアリーは短期間で鈍った射撃の腕を取り戻し、直ぐに狙撃が可能な戦闘員になり、初期から戦力として役立つのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

「この大砲は?」

 

 甲板に並べられた移動式の大砲にメアリーが疑問を持ち、ハシラマに聞いた。

 

 船の規模に対して大砲の数が少ないのと、砲撃の跡が全然無いのが気になった原因だ。

 

「そもそもうちだと砲撃はしない。乗り込んで倒した方が敵船が傷つかんからな」

 

 とまさかの牽制用であることが判明。

 

 ちなみにワンピース世界での普通の海賊や軍艦は砲撃で敵船を沈めるのが一般的である。

 

 メアリーの学んできた基本教本も海賊と出会ったら威嚇砲撃をして降伏を促すのが普通である。(ルフィの頃には警告無しの砲撃が主流になっていたが)

 

「そもそも最初のクロス号は大砲が買えなかったから木砲に色を塗って大砲に見せかけていたくらいじゃからな。砲弾もマイトとかになると投げた方が強いし」

 

「伝説になったガープ中将の戦い方じゃないですか···砲弾を投げて当てるって」

 

 とメアリーが驚愕するが、ハシラマは

 

「いや、初期メンバーは全員できるぞ。なんなら命中率ならグダコが一番良いし」

 

「じ、常識が···海軍での常識が崩れれれ···」

 

「また壊れた。常識人はこの大海賊時代を長生きできんぞ···というか旦那が海賊と癒着した奥さんとは思えないくらい常識人じゃな」

 

「私だって旦那がまさか支部に異動したら直ぐに汚職に手を染めるとは思わなかったんだよ!」

 

 メアリー魂の叫びである。

 

「じゃから大砲は飾りじゃな」

 

 クロス号時代は本当に大砲は飾りで、わざと大砲の数を少なくして海賊を引き寄せる作戦の為に、同じくらいの大きさの海賊船が30門の大砲を積んでいるところ、クロス号は8門という少なさであった。(ちなみに海賊なのに4門という大砲の少なさでグランドライン中盤まで航海したマジキチが麦わらの一味である。正気か?)

 

 

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。