【更新一時停止】8人の転生者が大海賊時代を生き抜くお話 作:星野林(旧ゆっくり霊沙)
「しっかしこの商会は商売上手だぜ!」
運命の日(オハラバスターコールまで)まで1年を切ったある日、海賊狩りをするために海に出ている時にアンが甲板で休んでいたグダコに声を掛ける。
「それまたなぜ?」
「ライザの錬金術、あれが一応この船の生命線だろ? ツチツチの実の力も合わせて火薬や染料を作っているが、ライザの部屋見せてもらった時に思ったが、見たこともない道具や薬品が並んでいたからそれ以外も作れるんだろ?」
「まぁそうね」
とグダコが同意する。
「アタシも元々上流貴族だ。貴族が欲しがる品ってのもわかるが、この商会はそういう高級品には手を出さないよな? それでも利益が出るからなのか? どうなんだぜ?」
グダコはアンを見て、コイツ戦闘狂のバーサーカータイプなのにめっちゃ頭回るやんと思う。
「···確かに様々な色合いの食器や船でも使っている寝具なんかは貴族や王族でも納得がいく品物だと思っているよ。でもアンが一番わかってるんじゃない? 上に気に入られるとどうなるか」
「ああ、なるほど。確かに御用商人になれば利権は大きいが、自由に商売はできなくなる···か。グランドラインで商売も難しいだろうぜ」
「そゆこと。ただ火薬は利益率の良い消耗品だから今の時代売れなくなるってことはまず無いからね···」
「なるほど、理解できたぜ」
と、アンは納得したらしい。
とある日、今日も今日とてジパン商会は海賊狩りを行っていた。
というか今日は大物でガレオン船5隻の船団率いるバカリャウ海賊団で団長、副団長、船長5人にそれぞれ懸賞金が掛けられており総懸賞額5500万ベリーかつ、船員の数も500名近くいる。
バカリャウ海賊団はジパン商会とは知らずに船に近づいて威嚇射撃をし、降参するなら積み荷を全部寄越せと警告するが、ジパン商会のメンバーはやる気マンマンである。
まずハシラマがガレオン船を木遁の術で連結させて身動きができなくすると、橋をかけてガレオン船に乗り込めるようにした。
ハルとメアリーを留守番役に他のメンバーは嬉々として敵船に突入する。
アンは覇気未習得だが、サーベルとピストル片手に突っ込んでいき、幹部メンバー以外のメンバーもライザ特注のサーベルや銛だったりピストルを持って突撃する。
初期メンバーは全員素手だが。
「おい団長! 最近暴れ回ってるキチガイ集団のジパン商会だ!」
「なに!? 海賊を皆殺しにするで有名のか!?」
「うわぁ! モーリス副団長が木に変えられた! 能力者が居るぞ!」
「うぎゃぁぁあ! 拳圧で2番船の奴らが壊滅した!?」
「3番船土に埋もれて生き埋め多数!」
「···ええい! うるさい! 黙れ! 能力者には能力者だ! ギフテッズ兄弟を出撃させろ!」
「あのヤク中奴隷をですか!?」
とバカリャウ海賊団の船員が悲鳴をあげる
「化け物には化け物だ! 逃げられないなら奴らを皆殺しにしろ!」
ちょうどその船に乗っていたグダコとコノが合流する。
「コノ下がれ!」
「グダコ姉さん?」
「能力者だ。警戒しろ」
ポタポタと液体を垂らしながら2人の男が歩いてきた。
「あ~」
「殺す殺す殺す」
見るからにラリっている。
「賞金首じゃないけど···コノ、武装色を解くなよ。一気に持っていかれるぞ」
「はい!」
緑色の男と黄色い男が暴れ始める。
「キャンディ! ハニー! 俺たちゃ味方だ! 敵はあっちだ!」
「駄目だラリって聞こえてねぇ! うぎゃぁぁ!」
味方もろとも殺しにかかる姿とヤク中と聞いてグダコは
「ち、ドラッグ決めてんのかよ。味方でも使い潰すか···流石海賊だな」
と言い、
「コノ、どっちを殺りたい」
「え?」
「コノならこの程度の能力者ならやれる。片方任せる」
「···じゃあ黄色いのやる」
「じゃあ緑は私が殺る」
コノは一気に走り出して武装色を纏った拳で黄色い男を殴りつける。
黄色い男は倒れそうになりながら、液体を操作して無数の槍を作り攻撃してくる。
「殺す殺す殺す殺す殺す」
「死ぬのはお前だ!!」
コノの拳は黄色い男の胸にめり込み、黄色い男は真っ赤な血を口と胸から吹き出した。
そのまま顔面に膝蹴りを入れて顔面を甲板に叩きつける。
甲板が耐えきれずに下の部屋に叩きつける形になったが、黄色い男はピクピクと痙攣して動かなくなった。
「や、殺った?」
パチパチと上から拍手が聞こえる。
「お疲れコノ。よく殺った。能力者をやれたじゃん」
グダコの方は先程まで緑色だった男の生首を掴んでいた。
生首は緑色ではなく肌色になっている。
「さて、じゃあ残りも殺ろうかね。コノ、この船の貨物もう漁っておいて」
「はい!」
「私は残りの賞金首倒してくるから」
切り札を失ったバカリャウ海賊団は30分もしないうちに殺されるか賢者の石の素材にされるか、海に飛び込んで集まってきたサメに喰われるかの運命を辿った。
ハシラマの判断で拿捕したバカリャウ海賊団のガレオン船は武装船として船に無理な改造がされているため、引っ張っていくよりは自沈処分をした方が良いと判断され、5隻のガレオン船はバカリャウ海賊団と共に海に消えていった。
「金は結構蓄えていたが、それ以外は目ぼしい物は無いな」
と金と食料の一部だけ回収して、残りの物資は錬金術で薬や栄養剤に変えられていった。
で、クロス号に戻ったジパン商会のすることは···そうだね、報酬の支払いと宴会だね。
「ということで、今回の戦利品の目玉は悪魔の実2個になります!」
「「「うおおおお!!」」」
グダコの言葉に皆盛り上がる。
メアリー曰く能力者の海賊は普通の手錠だと無力化できないので、海楼石の手錠がない場合は略式裁判で海に捨てるのが一般的らしい。
悪魔の実の発生条件(果実が近くにある場合その果実が悪魔の実に変わる)を知らなければ海に捨てた時点で世界の何処かにランダムポップに発生条件が切り替わる為、そりゃ能力者が無くならないハズである。
まぁこちらにはレーダー持ちのグダコがいるので直ぐに見つかるが。
「えー、まずこの黄色い方はハニハニの実で蜜人間になれます。超人系です」
「もう一つの悪魔の実はアメアメの実、体を水飴の様に変える能力です。これも超人系」
と説明する。
転生者達は食う気は無いがな、部下には食べさせておきたい悪魔の実である。
まずどちらも特殊な超人系悪魔の実に分類されること。
原作だとカタクリのモチモチ実に近く、アメアメの実は映画で登場し、十数年に渡り悪魔の実の分類考察がされていた特殊な悪魔の実である。
ハニハニの実も蜂蜜ではなく蜜になれる悪魔の実なので活用方法は多岐である。
液体になれる超人系悪魔の実は自然系の様に物理攻撃無効が強い。
覚醒しなければ大規模攻撃はできないが、覚醒すれば凄まじい脅威になるのは間違いない悪魔の実である。(例カタクリ)
「コノは能力者を討ち取ったから食べる権利はあるけどどうする?」
とグダコがコノに聞く。
「···ハニハニの実食べたい。それで更に強くなれるなら」
「はい、じゃあ決定、残りのアメアメの実だけど食べたい人いる?」
グダコの言葉にグダコは食べないのという話になるが
「訳あって私は食べるわけにはいかないんだよね」
と説明になってない理由を話す。
とりあえず討伐したグダコが食べないのならば、食べる権利は宙ぶらりんである。
転生者達は勿論辞退。
漁師のレントも泳げなくなるなら食べないと言い、新人の2人(アンとメアリー)も商会に入って直ぐに食べるのは筋違いと断り、ならこの中だと一番船に乗っているミラが食べるべきということになり、コノとミラが悪魔の実を食べることになった。
「じゃあ」
「いざ!」
2人はそれぞれの悪魔の実をかじる。
みるみる顔が真っ青から真っ白、そして土気色に変化し、無理くり飲み込んだ。
「滅茶苦茶不味い」
「···舌が馬鹿になりそう」
と、2人は慌ててオレンジジュースを飲んで口の中をリセットしていた。
「見た目変わってないと思うけど···」
「そうだね」
とミラとコノは言うが能力者のライザが
「能力はイメージ、手の形を変えるイメージをすればその通りになるよ」
と言い、2人は言われた通り手の形を変えてみると、尖ったり球体になったりと変化した。
「「おお!?」」
転生者以外のメンバーは変化に驚きつつ、これが悪魔の実の力かと感心するのだった。
アメアメの実
体を水飴の様にできる。
小麦粉で固まりダメージが入るようになる···がもっと色々解釈できそうな悪魔の実
ハニハニの実
様々な蜜に体を変化させられる。
その種類は無限大