【更新一時停止】8人の転生者が大海賊時代を生き抜くお話   作:星野林(旧ゆっくり霊沙)

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海軍の事情と西の海の現在

 ジパン商会がメルヴィユで楽しく修行をしていた頃、世界政府はジパン商会を探し回っていた。

 

 まず世界政府は前々からクローバー博士に目をつけていた。

 

 というのもクローバー博士は若い頃考古学者として大冒険をしていたが、政府の不都合な場所にも入り込んで調査をしていたため、10回も逮捕歴がある。

 

 そんな人物をオハラに戻ってからノーマークであったかと言われたら、勿論そんな事はなく、サイファーポールがオハラの町民に混じって監視を行っていた。

 

 で、転生者達が学者達に気に入られて全知の木に出入りしていた事も世界政府の方に報告されており、ニコ・オルビアの一件とバスターコール直前の問答で世界の真実に仮説ではあるが行き着いていたことが判明し、赤犬の暴走もあり、バスターコール中に脱出できたのはロビンとサウロの2名のみだった。

 

 サウロも瀕死の重傷を負っており、政府に見つかるわけにもいかないので隠れながらエルバフを目指し、ロビンは兄貴分であった転生者達を求めてバビエカを目指す。

 

 ただロビンの逃避行は真っ直ぐバビエカに行けるような簡単な航海ではなかった為に様々な寄り道をしたため、バビエカに到達するのに5年の歳月が経過してしまうのだった。

 

 で、問題なのはジパン商会で、考古学者達にジパン商会幹部メンバーは勉学を教わったと世界政府に伝わっていた為、バビエカの海軍支部に逮捕命令がバスターコール数日後に出された。

 

 この僅かなタイムラグがジパン商会を救うことになる。

 

 バビエカの海軍はジパン商会は1度航海に出ると1週間から1ヶ月帰ってこないため、今回も帰ってくると思い、待ち構えていたが、2ヶ月経過しても帰ってこないので逃げたことが確定。

 

 この2ヶ月と言う間にジパン商会はメルヴィユに向けてグランドライン前半を長距離航海中で、完全に行方を晦ませており、政府がジパン商会がグランドラインに入っていた事実を掴むのに約9ヶ月もかかってしまった。

 

 その頃にはジパン商会はメルヴィユで修行中。

 

 政府が探す目印にしていたクロス号は海の底···ジパン商会と証明できるのは一応保管してある商会の結成手続きの書類のみ。

 

 生死不明で完全に雲隠れしてしまったが、ジパン商会がバスターコール後直ぐに危険を察知して逃げたこと、西の海ではなく海軍の手が回りにくいグランドラインに逃げたこと、捕まえた海賊の情報でクロス号と思わしき船と海上で取り引きした事実から、ジパン商会のメンバーは世界の裏を知っているからこの動きをしていたと世界政府は深読みした。(これがまさかの正解)

 

 なのでジパン商会のオハラ出身メンバーに一律5000万ベリー、他のメンバーに1000万ベリーの懸賞金をバスターコールから1年後に懸けることになる。

 

 転生者メンバーが万が一とか最悪を色々想定し動いていた(たまにポカするが)のが現実となる。

 

 ちなみに手配書はもう死んだアルビオの分もあり、いかに政府が混乱していたかがよくわかる。

 

 というか大海賊時代の一番海賊が増えたのは海賊王が死んだ直後ではなく1年後から3年後の2年間であり、どれぐらい増えたかというとグランドラインに行きたい海賊が多すぎてリヴァース・マウンテンで船同士の玉突き事故が複数件起こったくらいには増えていた。

 

 というのも海賊になりたくても造船される船の数には限りがあり、船用の金が貯まるのに1年以上かかってしまった海賊や造船の順番待ちで出港できなかった海賊に順番がようやく回ってきたのがこの時期なのである。

 

 なので小物の海賊が一攫千金を求めてワラワラと湧いてきてしまい、海軍のキャパを超えてしまっていた。

 

 そんな最中、オハラでバスターコールをしてから、どこに行ったか分からないジパン商会がグランドラインに居るらしいことを突き止めただけでもサイファーポールは優秀である。

 

 最もサイファーポールも目撃情報が海上で8ヶ月前に消えているので何らかの理由で死んでいるだろうと本気で思っていたし、今から発行する手配書に何の意味があるのか、そもそもグランドラインで船の形は似ていたが、ジパン商会なんて名前は一切出てきてないので本当はグランドラインではなく西の海に潜伏しているのではないかとサイファーポール内部でも揉めていた。

 

 海軍本部のガープは馬鹿馬鹿しいと一喝、センゴクもこの手配書を作る金の方が無駄と言うくらいジパン商会は死んだものとして扱われていた。

 

 

 

 

 

「泣きたいのはこっちだ馬鹿野郎」

 

 と言っているのは、物語でちょびっと登場···というか1回しか出てきてないバビエカの海軍本部所属基地長キール大佐である。

 

 バビエカや近海の商人や島民にとってジパン商会は海賊を手当たり次第殺してくれる英雄であり、殺し回ってくれるおかげで西の海唯一の黒字航路かつ安全航路として保険金が下がるくらい活躍してくれていた商会だった。

 

 海軍の被害も海賊が減れば減るし、バビエカの火薬需要の7割を支えていた商会である。

 

 そんな商会が逃げてしまったことは町民で噂になり、海賊達も噂を聞いて活動が活発化。

 

 一気に周辺海域の治安は悪化し、バビエカの軍艦の1隻が前に西の海だけで1億の懸賞金が懸けられたという海賊との決戦に負けてしまい、海兵諸共殺され、破壊される事件が起こる。

 

 色々やりくりしてきた基地長のキール大佐は心が折れてしまい、島の治安維持だけに注力し、周辺海域の治安は捨てるという行動をしてしまう。

 

 と言うかそうしないと火薬が足りない。

 

 で、キール大佐は島の治安を必死に守ったのに周辺海域を見捨てたとして別の支部に左遷されるという酷い話が起こったり···

 

 で、そんな海が無法地帯になれば儲けるのは裏社会···ギャングが作る密造武器が売れに売れ、この時は下っ端のカポネ・ベッジが史実よりも恩恵を受けることになるのだった。

 

 周辺海域の治安維持放棄によりレント、エンゼルとハル出身の島は海賊に占領され、レントとハルの家族も離散する結果になる。

 

 つまりジパン商会のメンバーは帰るべき場所をアン以外は失ったのだった。アンも帰る気は無いが。

 

 

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