【更新一時停止】8人の転生者が大海賊時代を生き抜くお話 作:星野林(旧ゆっくり霊沙)
ある日、ニュース・クーが飛んできたので新聞を買って皆で回し読みをする。
今までこのメルヴィユでは購読者がいなかったのでニュース・クーも水と体を休める為に偶に立ち寄るくらいの頻度でしか来なかったが、ジパン商会が毎回買うようになったので2日に1回来るようになっていた。
外の情報が脚色されているとは言えわかるのでありがたい。
この日に買った新聞には手配書が付いており、ジパン商会全員が指名手配されたことがわかった。
「オハラの生き残りってだけで本当に懸賞金懸けられるのか···」
「それもそうだけど、他のメンバーも一律1000万ベリーかかってるし、死んだアルビオにも懸かってるって···」
ハシラマとハルが反応する。
「でもだいぶ遅かったですね。潜伏してもう9ヶ月になりますよ」
とメアリーも言う。
メアリーは続けて
「でも懸賞金が付いたってことはヨシカゲさんの言ったことは全て本当で、恩赦を受けるために七武海をぶっ倒すくらいしないといけないって事ですか···元海兵が懸賞金かけられてから七武海の部下ルートって絶対に今まで無いですよね」
と言う。
勿論そんなルートを辿った海兵等居ない。
海兵から海賊になったり、海賊から海兵になるのはあるが、七武海の部下なんてウルトラCはまず起こらない。
「ジパン商会の総懸賞金額4億7000万ベリー···これ普通に新世界で活躍する期待の新人海賊並みには高額だな」
「アタシの経歴が更に面白くなったね!」
ムザンとアンもそう言う。
この頃にはアンのお腹は臨月となり大きく膨らんでいた。
「でも船長、どんどん強くなってると思うけど、シキ倒してフワフワの実手に入れたら、島をでるんですよね? 次に行く場所とかあるのですか?」
「生活水準を上げるために上に行く」
ミラの言葉にマイトは空を指差す。
「うえ?」
「空には島がある。空島って言うんだが、そこにはダイアルと呼ばれる特殊な貝が生息しているんだよ」
「オハラの知識か?」
マイトの言葉にアンが反応する。
「ああ、そうだ。色々な文献に空島の事が書かれていた。運が良ければ神と呼ばれる種族を仲間にしたいとも思っている」
「神?」
コノが疑問を投げかける。
「まぁこれは居たら良いなぁ程度の者だ。大昔に絶滅した種族らしいが···目撃情報だけで1億ベリーの額が政府から支払われる種族だ。そんな種族が生き残っているとしたら空の上くらいとは思わないか?」
マイトが話すのはルナーリア族であり、原作ではビッグ・マムの情報網に引っかからなかった···百獣海賊団のキング以外には天然のルナーリア族は出てきていない超希少種族である。
世界政府は三つ目族とバッカニア族、そしてルナーリア族を周到に消すか管理下に置こうとしており、ワンピース世界の謎として語られている。
世界政府でも手出しできていないのは空の上···空島くらいで、翼の生えた種族なので、生きているとすれば空島の僻地か、地上でも情報が全く無い場所だろう。
それこそニュース・クーも来ないような···
「とりあえず空を目指し、ある程度滞在したら七武海になるための活動を始める。早く懸賞金を外したいだろ?」
「それはそうだ」
と皆頷く。
「さて、この新聞を島民に見せるわけにはいかないから燃やして···そろそろシキが来るはずだ。準備しておこう」
とマイトは締めくくった。
「おい、Dr.インディゴ、そろそろだ。進化の島メルヴィユに到着するぞ」
ペプペプと変な足音を鳴らしながらインディゴがシキの所に寄ってくる。
「ん? ピエロ?」
「インディゴだよ!」
といつものノリでコントをやるくらいにはDr.インディゴとシキの仲は良好であった。
「進化の島メルヴィユ、そこにある植物を使えば強力な動物の兵隊を集めることはできると思いますが···」
「なに、直ぐに動くってわけじゃねぇ。俺もインペルダウンの傷がようやく癒えた所だ」
「···頭に刺さった舵輪ですが」
「ああ、まさか頭脳障害が後からでてくるとは思わなかったぜ」
シキはロジャーと伝説の海戦をした時に舵輪の一部が頭に突き刺さってしまい、重傷を負った。
その時の後遺症が発覚したのは数カ月後。
覇気の力が弱まっていることを感じたのだ。
Dr.インディゴに精密検査をした結果、舵輪が脳の一部に到達し、その部分が壊死していると診断され、それが覇気をコントロールする部分だったのではないかとシキに告げた。
それでも覚醒したフワフワの実の能力者であるシキは能力と部下の力を使って勢力を拡大し続けたが、ロジャー逮捕によりインペルダウンに乗り込んで捕まった事でカリスマを失った金獅子海賊団はビッグ・マム、百獣海賊団、白ひげといった別勢力の台頭により崩壊。
シキは2年の獄中生活で完全に覇気が練れなくなってしまい、インディゴと合流後話し合った結果、I.Qという植物を使えば壊死した脳の治療とそこにいる生物の力を合わせれば、今度こそ世界を支配できる可能性があるとインディゴが言ったので、その言葉を信じ、白ひげと会合後にグランドラインへと移動をした。
潜伏する身なので政府に見つからないように空島経由でメルヴィユに向かい、脱獄から2年かけてメルヴィユにDr.インディゴのみを引き連れて到達するのだった。
シキが到達する少し前、I.Qの効能についての研究が進んだムザンはライザが作るホムンクルスにI.Qの成分を投入し、不完全体だった体を自己進化により一気に完成体にまでもっていっていた。
『うへ~早く外にでたいよ〜』
『そうね、ここに居ればお腹は空かないけど味がするものを食べたいわ』
『そうだね☆、私は楽しいことがしたいかな☆』
『はぁ、少しは落ち着きなさい。あなた達』
上からホムンクルス1号から4号でホシノ、ヒナ、ミカ、リオと名前が付けられていた。
頭には原作通りのヘイローが浮かび、I.Qによる自己進化でヒナとミカには翼や角が生え、より原作に近い姿となっていた。
「だーめ、最終調整中なんだから···やっぱり転生者達の魂の複製だからブルアカのキャラっぽくなってるな···フウカメインで作ったし、彼女ブルアカ好きだから滅茶苦茶キャラになりきってるのが複製体にも影響するとは」
『あはは☆でも私達にはONE PIECEの原作の知識? てのが無いんだけど』
「そりゃそうだ。だってあなた達はこちらの世界で産まれる存在なんだから【ネタバレ】は知らない方が良いこともあるじゃん」
『それもそっか☆』
ミカと呼ばれる個体が培養液の中で会話をしながら泳ぐ。
『でも良かったの? ミカなんて個体を作って? 私、原作では裏切り行為してるよ☆』
「別に大丈夫でしょ。本物のクローンじゃなくて1個体かつミカっぽい人格を宿した別人だし。まぁフウカが戦闘技能はあるのに戦闘苦手だから、その分を補ってくれると助かるわ」
『おっけー☆』
『うへ~おじさんは働きたくないな〜』
『まぁほどほどに頑張るわ』
『私原作だと引き籠もりで戦闘描写無いんだけど』
上からミカ、ホシノ、ヒナ、リオである。
「リオは戦闘よりも他のこと担当。なんとかベガパンクに接触してベガパンクの技術を吸収して貰う役割だし」
『潜入目的ですか···』
「まぁこれからホムンクルスいっぱい作るから私達の支部として働いてくれても面白いと思ってるけど」
と話す。
『じゃ、アビドスのメンバー作ってよ!』
『風紀委員会のメンバー』
『トリニティもね☆』
『ミレニアムの生徒も』
「はいはい、素材が集まればね。賢者の石はまだあるけど、他の素材が足りないし、フウカの血を培養するのにも時間がかかるんだよ!」
『あはは、ライザ頑張れ!』
ホムンクルス達は培養液の中を泳ぐのだった。