【更新一時停止】8人の転生者が大海賊時代を生き抜くお話 作:星野林(旧ゆっくり霊沙)
「どっこらせっと」
ライザはアトリエのとなりの生活スペースでホムンクルス達の事を考える。
「彼女達には意図的にワンピースに関する原作の知識を消しているからねぇ···ただフウカの記憶と魂の転写をしたから似せているだけでワンピースの記憶の無いフウカなんだけど」
ワンピースに関する記憶があればライザも何処かでポロッと原作の事を話してしまうかもしれない。
現にランがそれでヨシカゲに大目玉を食らった過去があるので記憶を消した。
まぁその分ヘイローと身体に引っ張られてブルアカキャラっぽくなっているが。
「···強い反応がした。空からくる!」
ライザは白衣から戦闘服に着替え、ホムンクルス達のカプセルの培養液を抜き、カプセルから外に出す。
「ペッペッ···何事!?」
「説明は後、白衣があるからそれに身を包んで森に隠れていて···話していたシキが来た」
ライザは大剣の布を解きながら外に飛び出した。
空飛ぶ船から降りてきた2人の男は地面に降り立つと臨戦態勢のジパン商会の面々に囲まれた。
「ジハハハハまさか先客がこんな辺境に居たとは」
「ピーロピロピロ、シキ様、最近の手配書に見覚えがあります···オハラの生き残りです」
「オハラ? 学者の島か?」
「ピロピロ、何でも古代兵器の在処を突き止めてしまったらしくバスターコールを受けて滅亡したらしいですよ」
「それの生き残りが何でこんな辺境にいやがる」
シキからの問いかけにマイトが答える
「なぜって? シキ、お前から悪魔の実の力を貰うためだ」
「ジハハハハ」
カンカンとインペルダウンから脱獄する際に両足を切断した為か刀を義足の様にしているため、地面に当たって金属音がする。
「笑わせる。新世界にも来てねぇ雑魚が俺を倒す? 寝ぼけた事を言ってるんじゃねぇ! まぁ良い、インディゴ···インディゴ?」
カハとインディゴの口から大量の血液が吹き出しており、地面から木の槍がインディゴの首を貫いていた。
「ちぃ!」
シキがフワフワの実の力で急浮上する。
「させん」
木遁の奇襲でインディゴを仕留めたハシラマがシキを木遁で生やした木を使い追いかけるが
「邪魔だ!」
シキは義足代わりの刀で木を細切れにする。
「悪魔の実の力···にしては妙だ。生やした場所が海面から。海の中は無警戒だった···チィ、インディゴが死んだら計画が更に遅れるじゃねぇか」
シキは覚醒したフワフワの実の力で砂浜の砂を操り、地面に居るジパン商会の面々を拘束しようとする。
「させないよ!」
ライザがツチツチの実の力でシキのフワフワの実の力をレジストする。
パン
カン!
ハルが狙撃を試みるが、シキは足の剣で弾丸を弾き飛ばす。
「足場を作ります! アメアメのスキャフォールド!」
アメでできた足場がシキに向かって伸びる。
レント、アン、メアリーは一斉に足場を駆けて、シキに近づく。
「雑魚どもが! 邪魔だ!」
シキは足場を剣で切り落とそうとするが剣がアメに突き刺さった瞬間に固まった。
「斬れねぇだと!?」
「···液体の蜜蝋は切れないよー」
コノがアメの足場の下を蜜蝋を這わせており、シキの攻撃を先読みした。
シキは無理矢理剣を引き抜くと、足技でレント、アン、メアリーの攻撃を捌き切る。
「おっと! おっさん見えてねぇな」
「あん!?」
アンがシキに弾かれて地面に落下しながら懐にしまっていた拳銃でシキの右手を撃ち抜く。
「ぐっ!」
シキは痛みで一瞬顔を歪める。
落ちるアンをランが月歩でキャッチする。
「お腹に子供が居るのに無茶するねぇ」
「やっべぇ、今ので破水しちゃった」
「何してんの!?」
ランはムザンにアンを渡す。
ムザンはこんな時にと言いながらランを抱えて森に消える。
「ジハハハハ! お前ら俺の部下になれ!」
「やなこった」
シキが叫んでいる時に一瞬で近づいたグダコが大盾でシキを地面に叩きつける。
「マイト!」
地面に落下していくシキを待ち構えていたマイトが拳を振るう。
「テキサススマッシュ!」
右ストレートがシキの顔面に叩き込まれる。
顔が歪みながらシキは砂浜を弾みながらヤシの木に激突して止まる。
「ジハ、ジハハハハ! ペッ!」
シキは笑いながら血塊を口から吐き出し
「見せてやるよ! ロジャーと戦った俺様の力を!」
とアンに撃たれて血が出ている右手に力を込めて地面に触れる。
すると島全体が揺れ始める。
「島全体を浮かせる気だ!」
ランが叫ぶが
「シキ、貴様の時代は終わったのだ」
と気配を消して森を駆け抜けてマイトが殴って吹き飛ばすだろう位置に先回りしていたヨシカゲが拳に武装色を纏い殴りかかる。
しかし、シキはそれを察知してフワフワの実の力で砂を浮かせてガードしたかに思えたが、脇腹を何も無いのに抉られた。
「!?」
「キラークイーンに触れたな金獅子のシキ!!」
ヨシカゲは叫びながらこう宣言した。
「キラークイーンに触れた物は爆発する!!」
次の瞬間シキの体が爆発した。
しかし流石ワンピースの世界の住民かつロジャー時代を生き抜いた伝説の海賊である。
キラークイーンの爆発に原型を保つどころか生きている。
「見えない攻撃···お前も能力者か!」
「さて、どうだろうな!」
ヨシカゲは更に追撃をする。
シキはそれを砂でドームを作り防ぐが、スタンドはスタンド使い以外に見ることができない。
もしシキが見聞色の覇気が万全に使えたのなら感じる事は出来たが、頭に突き刺さった舵輪による障害で覇気がうまく使えなくなっていた。
これにスタンドであるキラークイーンは抜群に相性が良い。
「スタンドは物質をすり抜ける! キラークイーン!」
キラークイーンはシキに再び触れる。
「キラークイーンに触れたな!」
ドゴンと爆発が発生する。
シキは2度目の爆発で意識を失いそうになるが、気合で踏ん張り、空へと逃げる。
「キラークイーン第二の爆弾! シアハートアタック!」
スタンドがシキの自動追尾を始める。
熱源に反応するスタンドで人間が複数人居た場合、ヨシカゲがロックした対象を優先的に追尾するように改良されていた。
しかし、焚き火とかをされているとそちらに突っ込むが。
「ぐわぁ!?」
空に逃げ、何もない場所でいきなり爆弾が直撃する。
シキは今までに感じた事の無い未知への恐怖が湧き上がってきていた。
「ヨシカゲナイス!」
「よくやった!」
ヨシカゲの連続爆破により意識が、ヨシカゲに集中していたため、気づくのに遅れたシキにマイトとグダコが襲いかかる。
「カリフォルニアスマッシュ!」
「勝利の盾!」
マイトの拳とグダコの巨大な盾がシキを挟み込む。
拳と盾の攻撃をもろに受けたシキは地面に落下していく。
落下中のシキに対してトドメにライザが大剣で穴の空いた腹部に大剣を横に薙ぎ払う。
シキは上半身と下半身が分裂し、臓物を周囲に飛び散らせながら木に激突してぐったりとする。
誰の目から見ても致命傷である。
シキはか細い声で
「大海賊の最後が···辺境の地で···死を残せずに···消えるのか···ロジャーとは最後まで対照的か···」
と言って絶命した。
近くで射撃機会を狙っていたフウカが持ってきていた果実の1つが悪魔の実に変化する。
フワフワの実である。
食べるのは前から決まっていた。
「この姿になってからこの実は食べたいと思っていたんだ」
マイトがフウカから悪魔の実を受け取り、口にする。
「うん、不味いな」
オールマイトの姿、オールマイトの師匠が浮遊の個性だったので、余計に狙っていた。
「さて、メルヴィユでの目的は達成だ! 能力を掌握したら空を目指すぞ!」
「「「おお!」」」
こうして人知れず金獅子のシキとDr.インディゴは歴史から姿を消すのであった。