【更新一時停止】8人の転生者が大海賊時代を生き抜くお話 作:星野林(旧ゆっくり霊沙)
グランドラインとある船にて
「多数決の結果、船長はこのラカム様だ! 腰抜けヴェインの野郎に付いて行く奴は船から降りろ!」
「おい、正気か? 俺の航海術と七武海の看板があって初めて成り立ってるんだぞ!」
「うるせぇ! 腰抜け! お前は海賊じゃねぇんだよ! 政府の犬がよぉ!」
で、七武海のヴェインは部下たちの多数決に負け、暴れたが新船長になったラカムに決闘で負け、部下に見捨てられて無人島に置き去りにされるのでした。
海軍からの七武海緊急招集で最初の議題がヴェインの処遇決めであった。
マイト達ジパン商会幹部は伝書バットの報告を見て反乱で船長降ろされるのかよ···しかも七武海になった海賊のキャプテンが···と困惑。
アンとレントは爆笑、メアリーも七武海制度始まって以来の事件だと話す。
とりあえず他の七武海に顔を見せる為に出席することは決定済みなので、伝書バットに参加すると返事を送り、マイトはマゴニアでカームベルトを通り、海軍本部のあるマリンフォードに近づけてから、マゴニアを着水させ、単身小船に贈り物を詰め込んで基地に向かった。
マリンフォードの基地では魂の抜けた顔をしている男と、根暗そうな女が部屋の隅に座っていた。
マイトは部屋に来ていた大将のセンゴクさんに
「あれなんですか?」
と贈り物を渡しながら聞いた。
「魂の抜けた様な顔をしているのが部下に裏切られたヴェインだ。隣の女はアマゾン・リリーの女帝だったユキユキの実の能力者のアナスタシアだ」
「だった?」
「海賊に負けて部下を海賊に捕らわれ、奪還に失敗して更に被害を出した事でアマゾン・リリーでクーデターが起きて先々代女帝(グロリオーサ)が代理で国内を掌握した」
原作ではニョン婆と呼ばれる人物がまさかの女帝代行で復帰していた。
というか原作だとニョン婆がアマゾン・リリーを飛び出したのをハンコックの先代···たぶん目の前の女性の寛大な処置で許されたという話じゃなかったっけ?
何処かでバタフライエフェクトが起こったか?
「すみません···」
「妾も部下がもう居ないんじゃが···」
七武海がこんなざまじゃ、四皇が生まれますわ。
「他の人たちは?」
「新世界組のクロコダイルはまだ白ひげと抗争中、デイヴィスはビッグ・マムに敗れ支配地域と配下を失い、本人も生死不明だ」
新世界組は物理的距離で来れず、ノーチラスとロドスキーは参加を拒否。
残ったのは新米のマイトと産廃2人という有り様である。
「どうするんですか? 七武海が機能不全を起こしてるじゃないですか!」
「頭を抱えているのは海軍の方だ!」
この事態は流石のセンゴク含めた海軍上層部も困惑していた。
両方とも実績は凄いのに、部下に裏切られているのがなんとも···
「ちなみにこのままだとこの2人どうなるんですか?」
「2人共にインペルダウン行きだ」
と処刑よりも厳しいインペルダウン行きを言われ、2人はセンゴクに泣きつく。
「お願いします。インペルダウンだけは···まだ処刑の方が···」
「妾も嫌じゃ! そんな場所に行ったらより強い者に輪姦される!」
「黙れ海の屑ども! お前らは政府にとってお荷物でしかないんだよ! 今日で七武海の地位は無くなるからな!」
「「そ、そんな~」」
ちなみに世界政府からこの2名の七武海の地位剥奪はもう決定済みらしく、本題は空いた七武海を誰にするかである。
「なぁセンゴク大将、この2人うちで働かせて良い?」
「なんだ情でも湧いたか?」
「いや、こっちは人手不足だから使えると思って···」
「マイト商会長! 真面目に働きます! もう海賊稼業から足を洗います! 航海術には自信があります!」
「愛人枠でもなんでもいいので···インペルダウンは嫌じゃ! 死ぬのも嫌じゃ」
センゴクを含めた海軍上層部は2人が罪の無い人々に同じ事を言っても聞く耳を持たなかっただろうと正論でぶん殴るが、マイトは元七武海を傘下に加えればマゴニアに喧嘩を売る馬鹿の抑止力に少しでもなればと思っていた。
ジパン商会の名声はまだ低いし···。
「とりあえずこの産廃2人は引き取ります」
「良いだろう」
今まで喋ってなかったコング元帥が許可を出して産廃2人はジパン商会預かりになった。
で、空いた七武海の選定となる。
「候補的にはこの辺りだ」
と書類が出されるが聞いたことの無いような存在ばかりである。
これならうちの転生者を複数人擁立した方がマシじゃないかと思えてくる。
「ま、マシなのが居ねぇ···」
「だろ?」
とセンゴク大将がマイトの言葉に突っ込みを入れる。
新世界でまともに活動しているのは白ひげの傘下に入ってるし、ビッグ・マムは論外、カイドウは既に七武海入りを蹴っているので対象外(というか元ロックス系列は海軍は外したいらしい)。
「き、巨人海賊団は···」
「海軍の巨人達と仲違いを起こしているから無理だな。関係が更にややこしくなる」
「魚人と融和でそれらしいのを祭り上げません?」
「魚人では世界政府が頷かんだろうな」
「み、ミホーク」
「誰だねそれは?」
「もう海軍から特殊部隊を作って七武海に置いた方がいいんじゃ···」
「兵が居ない。海軍も人材枯渇で困っているくらいだ! 海軍大将をガープが断り続けるせいでセンゴク1人で回しているのが良い例だ」
と、マイトの提案はことごとくコング元帥に断られ、リストにある中から選ぶしかないが、どいつもこいつも小粒である。
「海軍的にまともなの選んでくださいな。こっちは候補にできそうな人がいません···」
とマイトは匙を投げた。
一応この中ではカタギに手を出してない人格面でまともなホルフォード船長(懸賞金2億1000万ベリー)と本当に消去法で、一番海軍的に厄介と判断されたイーストウェル船長(懸賞金6億9000万ベリー)が産廃2人の代わりに七武海に任命された。
というか白ひげの懸賞金50億の次点のビッグ・マムがこの頃はまだ25億の時点でお察しである。(ロジャー、金獅子、白ひげの3強体制が崩壊したのと大海賊時代で新規が流入し過ぎてグランドライン前半で共食いが多発していたのが原因)
「苦労が絶えませんね···」
マイトがそう言うと、コング元帥はため息をつきながら
「まぁジパン商会には悪いことをしたからな。真っ当に稼いでくれれば何も問題ない」
と言われた。
とりあえず話し合いは終わったので小船に産廃2人を乗せてマゴニアに帰った。
ジパン商会に雇われた元七武海の2人は普通に有能だった。
「この風だと北西に嵐が吹いているな。ルートを変更した方が良いぞ」
とヴェインは航海士とて超一流であり、天候をほぼドンピシャで当ててくる。
覇気も短期間で覚え、普通に戦力になったし、
「ふむ、今日の勉学はここまでじゃな」
伊達に女帝をやっていたわけではなく、基本的な教養とアマゾン・リリーの教育に力を入れていた女帝なので教師としての適性が高く、しかもユキユキの実の力で山の中に大きな雪室を作り、食糧の長期保存に大きく貢献した。
あと宣言通りにマイトの妾になった。
彼女も普通に戦力として有用で、原作のユキユキの実の能力者であるモネよりも大規模な能力行使が可能であった。
「うめぇ~! フウカの料理めっちゃウメェ!」
「ほほぉ! 洗濯機にダイアルコンロとな! 便利じゃな!」
と食事の豊かさと生活の便利さで2人はマゴニアとジパン商会に直ぐに馴染むのであった。