【更新一時停止】8人の転生者が大海賊時代を生き抜くお話 作:星野林(旧ゆっくり霊沙)
「あの腐れ糞ビッチがぁぁぁ!」
新七武海選定会議の数日後、ニュース・クーが運んできた新聞でアマゾン・リリーの新女帝と九蛇海賊団の船長にトリトマが就任したことが判明した。
怒っている理由は、アナスタシア追放時にアナスタシアを最後まで庇っていたのがトリトマだったために裏切られたと思わずにはいられないらしい。
滅茶苦茶ブチギレて、その日はビールを3杯飲んでベロンベロンに酔っ払って、ジパン商会の食堂を任されているフウカに八つ当たりをしていた。
「ちょ、アナスタシア弱いんだから無理しちゃ駄目だって」
「トリトマ〜何故じゃ···お前だけは女帝にはならんと思ったのに〜」
「駄目だこりゃ」
ヴェインはヨシカゲとグダコに次の航海先を聞いていた。
「今の現在地が東の海に近いカームベルトでマリンフォードとレッドラインの北東地域だからこのままカームベルトを逆走して北の海を目指そうと思う」
ヨシカゲの言葉にヴェインは疑問を持った。
「このまま東に進みレッドラインを登った方が手っ取り早いんじゃねーのか?」
「いや、そこには天竜人が住む聖地マリージョアがある。そこの頭上を通ったらどんな難癖を付けられるかわからないのよね。だから一度グランドラインの入口のリヴァース・マウンテンまで戻るの」
とグダコが回答する。
「全体的に寒冷地帯で戦争も絶えない国が多く、食糧が主力商品のうちでも参入の価値は高い」
とヨシカゲが補足をいれる。
北の海は戦争が長く続いている影響か、技術力は4つの地方の海では随一であり、悪名名高きジェルマ王国も基本的にこの海で活動している。(まぁジェルマ王国はマゴニアの様に移動する国家なので各地に移動しているが)
「目的地はフレバンス王国だ」
「フレバンス王国···ああ、珀鉛の白い街か」
「知っているのか? ヴェイン」
「ああ、俺の出身海域は北の海だ。懐かしいな。あの頃は商船に乗っていたが、フレバンス王国の珀鉛でできた工芸品や武器、塗料に染料は飛ぶように売れたぜ」
「今その国が滅亡しかけているのは知っているか?」
ヨシカゲの問にヴェインは首をかしげる。
「滅亡? 何でだ? あの国はそこらの大国よりも国力が高い国だったハズだが」
「···七武海でも知らないとは深刻だな。急いで向かった方が良いな」
「おいおいヨシカゲ、一人で話を進めんなよ。フレバンス王国で何が起こってる?」
「珀鉛病という鉱毒で国中が汚染されまくり、国全体が病人だらけらしい。マイトが海軍上層部に聞いたところ王族は既に国外に逃亡したらしい」
「···王が国を捨てたか···ならフレバンス王国はおしまいだな」
「ああ、だから助けるとなれば恩を売れる」
ヨシカゲの言葉にヴェインはなるほどと頷き
「なるほど、確かにあんたらは商人だな。よし、じゃあ俺様が天候予測をするから! 北の海に行くぞ」
と北の海に向かうのであった。
ムザンは国民に治療を施しながらレポートを読んでいた。
横にはライザがお菓子を頬張っている。
「おにぃおんでるの(何読んでるの?)」
「食いながら喋るな···I.Qを使った社会実験だ」
ムザンはI.Qをベースにした薬で進化した作物を食べた場合、健康にどう影響するかを調べていた。
「I.Qを混ぜたジュースを飲んでいる人は筋力、知力共に大幅に成長傾向あり、作物だけを食べている人はあくまで栄養状態改善による健康の良化に留まる···ねぇ」
「ただI.Qも摂取量を誤れば私の様な化け物になってしまうからな」
ムザンは自身の体を用いた人体実験の結果、原作の鬼舞辻無惨の様になっていた。
「私の子供達にも遺伝して鬼の様な姿になってしまったがな···悪いなライザ」
「子供達も別に差別を受けているわけでないからOKOK」
「相変わらず気楽だな」
「そう?」
まぁ普通の人間という種族の到達点はビッグ・マムであろう。
本物の巨人族の様に寿命を長くすることは叶わないのである。
「I.Qを成長期の子供が接種すると身長が大幅に伸びることも判明した···ビッグ・マムが欲した人為的な巨人化薬も作れるかもしれんがな」
とはいえ、巨人よりは小さいが普通の人間から見たら巨人サイズにすることのできる薬はできるかもしれないが、ムザンの求める薬はあくまで成長を促す薬だったり病気に自己免疫の強化で打ち勝つ薬であり、シーザーの様な外道極まる薬物を作る気は無い。
「フレバンスを救うためにI.Qを調合した薬が必要になる。頼むぞライザ」
「量産は任せて!」
なんだかんだ良いコンビであった。
新世界、とある島にて
「親父、七武海が面白い事になってるよい!」
「グララララ、ジパン商会が元七武海の2名の船長を吸収したか」
「七武海といえばこの前来ていたクロコダイルだったか? アイツも七武海だったよい!」
1番隊隊長兼船医でもあるマルコが白ひげの健康診断をしながら新聞を渡す。
白ひげが今世界一の海賊となり、金獅子のシキの縄張りを潰しまわって吸収し、新世界最大勢力になったが、統治は基本各地の有力者に任せていた。
白ひげは家族が欲しいのであって金獅子の様に支配がしたい訳では無いからだ。
そんな白ひげでもジパン商会の名前はここ最近よく耳にしていた。
海軍の発表では金獅子を討ち取った商会であり、空飛ぶ島を本拠地に白ひげの抑止力にならんと息巻いていると聞いていたからだ。
「グララララ、退屈しねぇなこの海は! 変な所からロジャーみたいなのがでてくるかもしれねぇな」
酒を飲みながら白ひげはジパン商会が新世界に来たら揉んでやるかと楽しみにするのだった。
ちと短いけどキリが良いのでここまでで