【更新一時停止】8人の転生者が大海賊時代を生き抜くお話 作:星野林(旧ゆっくり霊沙)
「逆算してそろそろか···」
修行に明け暮れながらも次の歴史的ターニングポイントであるフィッシャー・タイガーの事件が間近に迫っている事を確認し、マゴニアをレッドライン、聖地マリージョアの近くに移動させた。
そして転生者達はハシラマが新たに覚えた飛雷神の術でマゴニアにマーキングを行い、海軍に潜り込んでいるミカに犬鳩(I.Qで産まれた犬の様に嗅覚が鋭く、匂いを辿る鳩)で手紙を送った。
中には本体からの緊急接触を求むという書類であり、ミカは隙を見て本体であるフウカとマゴニアにて接触した。
「フウカ、私これでも結構忙しいんだけど」
「悪いねミカ、あなた達から抜いたワンピースの知識でそろそろ大事件が起こるから海軍の情報が欲しくてね」
「へぇ〜···教えて」
フウカはミカにフィッシャー・タイガーによるマリージョア襲撃事件の概要を説明する。
「いいじゃん☆私も利用させてもらうよ。幸い私は基本マリージョアに今居るし···うん、面白い事をするよ☆」
「私達も混乱を拡大させてマリージョアにある悪魔の実を回収させてもらうから···できればマリージョアの地図が欲しいんだけど」
「覚えている限りだったら教えるよ☆」
「助かる」
変化の術で姿を変えて聖地マリージョアに乗り込んだ転生者の影分身達はミカの手引でミカが囲っている奴隷の中に潜り込み、各地に起爆札を設置していった。
火災を更に大規模にする為である。
転生者達はフィッシャー・タイガーに罪を擦り付けて目的を達成する気満々であり、ミカもそれに便乗して暗躍していた。
「グダコ、悪魔の実の場所はわかったか?」
「問題無い。ミカが描いてくれた地図に今ある54個の悪魔の実の場所を書き込んだ。影分身が指定したポイントに悪魔の実を置くから、ハシラマが飛雷神の術で全部回収すれば勝ち。オペオペの実だけは当日にオペオペの実の能力者の医者がどう動くかだけど」
クダコの問いにハシラマが
「そこだけは賭けじゃな。影分身の1体が虫に化けて見張って居るが···」
と答える。
準備は整った。
あとはフィッシャー・タイガー次第である。
ミカは更に外道な事を考えており、暴れる予定の変化した影分身と同じ死骸を整形して用意していた。
「これでよし☆」
防腐処理をして樽に詰め込んで働いている天竜人の家の近くに隠した。
準備完了から15日後、フィッシャー・タイガーがマリージョアを襲撃。
弾薬庫を爆破し、火の手が上がった。
その火に引火し、各地で影分身達が設置した起爆札が爆発。
天竜人の居住区は瞬く間に火の海となる。
まず動いたのはミカである。
「急いで逃げますよ☆」
と世話をしていた天竜人の父親と息子を助けるフリをして射殺。
「ミ···カ···」
「ごめーん☆手が滑っちゃった。気持ち悪い天竜人が2匹消えても問題ないよね☆あなたのお陰で准将まで出世できたし···これ以上は邪魔なんだよね☆アハハ、もう死んじゃったか☆」
天竜人の死骸を火の中に投げ込み証拠を隠滅。
「さて、使える子を助けて一応仕事をしたフリをしないとね···」
ミカは可愛がっていた奴隷達を開放しながら
「あなた達は天竜人の奴隷だから逃げても追われるよね☆私が匿うから海軍に入って貰うよ」
と強要。
ミカに調教されていたため、ミカの怖さを身にしみて覚えていた奴隷達はそのままミカの下に付き、ミカはフィッシャー・タイガーに同調して混乱を起こしたと偽装した死体を海軍に提出し、暴れていた者達の顔と一致するという目撃情報によりミカは現場で指揮を取り、奴隷達を使って混乱を収めたと海軍側で大きく評価される事になり、入隊から最短で中将に出世することになる。
「計画通り☆」
ミカが夜神月みたいな顔をしている頃、影分身達は悪魔の実を次々に回収していっていた。
「何者だぇぇぇ!」
治療を受けていた天竜人を殺害し、医者に近づく。
「ひ、ひいぃ! て、天竜人を殺し···かはぁ!」
医者を気絶させて誘拐する。
逃げ惑う奴隷達、泣き叫ぶ天竜人···奴隷達を逃がすために影分身達はゴンドラを起動させて下へ降りる手段を確保する。
そして
「こっちだ! こっちから下に逃げられる!」
と奴隷達を誘導し、ゴンドラで大勢の奴隷が脱出に成功する。
悪魔の実の大半と誘拐した医者を身ぐるみを全て捨て、素っ裸の状態にし、飛雷神の術で飛んできたハシラマがその場にあった全てを回収してマゴニアに戻っていった。
「作戦完了」
影分身達は一斉に消え、神の騎士団が出張ってきた時には首謀者であるフィッシャー・タイガーと奴隷達は既に逃亡に成功し、マリージョアは完全鎮火まで3日間燃え続けた。
「オペオペの実も手に入った」
気絶していた医者を殺し、オペオペの実を新しく実らせ、それをムザンは食べた。
「···ルーム」
小さい空間が出現する
「おぉ、本当にできた! そっちは回収できた悪魔の実はどうだ?」
ムザンは仕分けをしているグダコに声をかける。
「ペトペトの実、オロオロの実、イロイロの実···回収できたのは45個。流石に動物系が多いね! 面白いのもあるけどさ」
グダコはいくつかの悪魔の実をムザンに紹介する。
「マジマジの実···魔法使いになれる悪魔の実でしょ、マゼマゼの実···あらゆる物を混ぜて新しい物質を作ることができるワポメタルみたいなのを食べなくても作れる悪魔の実に、シカシカの実幻獣種モデル麒麟なんてのもあったよ」
「随分と凄い悪魔の実がゴロゴロしているな」
大収穫である。
特にマリージョアの大火災により悪魔の実が燃えてしまったと思われ、悪魔の実だけが無くなっていても誰も気が付かなかった。(というか果実なので普通は燃えて無くなると思うわな。貴重な悪魔の実を燃やして消失実験なんかする馬鹿は普通居ないし···五老星辺りは知っているかもしれないが)
真実は闇の中である。
「···とりあえずゴミの様な悪魔の実も島内に秘匿するしかねぇな。一気に能力者が増えれば怪しまれるし、換金すれば足が付く」
45個の悪魔の実のうち使えそうなのは38個で、7個はハズレ悪魔の実であった。
一応悪魔の実の実験に使えるので研究用に保管しておくとして、他の悪魔の実をどうするかである。
定期的に悪魔の実を食べたい者を募って食べさせるくらいしか思いつかないし、ドラドラの実が量産されれば下手な実を食べるより量産品を食べた方が強くなるだろう。
「それにこれでようやく抜本的な珀鉛病の治療ができるからな」
結局珀鉛病を完治させる薬の完成よりもオペオペの実が手に入ったので、そちらで元フレバンス国民の治療を行う予定である。
「半年間は私は元フレバンス国民の治療に専念する···次はどうする?」
ムザンはマイトに次の行動の指示を仰ぐ。
転生者のメンバーも注目する。
「兵力を整え、白ひげと力比べができるまで鍛える···5年だ。5年後を目処に白ひげと戦える力を付けるぞ」
「「「おう!」」」
方針は決まった。
白ひげと戦えるようにならなければ将来の世界情勢に乗り遅れてしまう。
ジパン商会は本格的に力を蓄える軍備拡張路線に踏み切った。