いざ、駒王へ!
父であるアザゼルの命で、魁人(女体化)は日本の駒王町に転移した。
「ーーー転移完了!それとお久しぶり、マスター!!」
「嗚呼。任務の件はアザゼル総督から聞いているよ。一応、私の方でも、数ヶ月前からこの町で起きたことをレポートにまとめたから、珈琲でも飲みながら目を通してくれ」
「うん。マスターの珈琲はとても美味しいから凄く楽しみ!!」
魁人(女体化)はとても嬉しそうな表情で、マスターと呼んだ男性から、レポートを受け取った。
魁人が転移した場所は、駒王町で最も美味しい珈琲を出すと言われている喫茶店『四季彩』の店裏。このお店のマスターは、かつて裏の世界で知らない人は居ないと言われる程の凄腕の狙撃手で、任務中に起きた重度の怪我を切っ掛けに引退し、この駒王町に趣味だった珈琲専門の喫茶店『四季彩』を開いた。
なお、引退しても影響力は大きいらしく、
お店の中に入ると、魁人はマスターがいるカウンターで、お店の自慢の珈琲を飲みながら、この駒王で起きた事をまとめたレポートに目を通して、情報を整理していた。
「
「それは良かった。それにしてもコカビエルーーーそこまで各陣営を恨むか」
「まぁ、それがコカビエルのオジキの動機でもあるからね。愛する者を奪われた故の憎悪による戦争の再開。俺が幼い頃からちっとも変わっていない」
コカビエルが戦争の再開を望む動機は、愛する者を奪われた故の復讐。特に教会や悪魔に対しては、その憎悪深い。自身と愛しあった妻は魔女認定を受けて教会の手で火炙りにされて処刑された。その間にできた子供達も悪魔に奴隷として捕まり、惨たらしく拷問を受けて殺された。
だからこそ、その教会もとい天界と悪魔勢と休戦を選んだ父アザゼル達も恨んでいるのだろう。
「ーーーせめて、俺の手でオジキを止める。どんな手を使ってもーーー」
「君は、まだ若い。自分をあまり追い詰めすぎるなよ」
そう言って、マスターは少し冷めてしまった魁人のコーヒーを淹れ直す。
「ーーーうん、ありがとう」
新しく淹れ直してくれたコーヒーを受け摂った魁人はマスターにお礼を言った。
そろそろ、店を出て町中を捜索しようと席から立ち上がろうとする。
その時、店のドアが開きーーー
「マスター、ごめん!!5人なんだけど席空いてる!?」
「嗚呼、席は空いてるよ。窓側でいいかい?」
「うん。あと、かなりの量の食事を頼むけど大丈夫かな?」
「問題ない。魁人、すまないがーーヘルプを頼めるかい?」
「嗚呼、大丈夫だよーーーマスター・・・まさか、悪魔と教会勢が一緒に来るとは思わなかった(小声)」
店に入ってきたのは駒王学園の制服を着た3人の男女と、教会所属のローブを羽織った2人の女子だった。
駒王学園の制服を着た男女は、グレモリー眷属の悪魔で、
「ーー【斬り姫】ゼノヴィア、そして、異端殺しの娘、紫藤イリナか(小声)」
青い髪に緑のメッシュが入ったボーイッシュな少女は、かの聖剣デュランダルを継承したと言われている【斬り姫】ゼノヴィア
茶髪のツインテールの少女は、かの異端殺しと恐れられた男、紫藤トウジの娘、紫藤イリナ
二人は教会の若手の中でも屈指の実力を持つ聖剣使いで、確かエクスカリバーを持つ者だと情報部のレポートに書かれていたのを思い出した。
何故、敵同士の筈なのに、一緒に居るんだ?
魁人は思わず声に出して突っ込みたかったが、バレるといけないので、それを押し殺して、厨房の方に入っていた。
ちなみに、幼い頃に姫島家にお世話になっていたこともあり、朱璃さんから料理のいろはを叩き込まれていたので、人並みにはできる。
その筈なのだがーーー
「上手い!美味すぎるぞ、これが黄金の国ジパングの料理か!」
「そうそう!これよ、これこそ私の故郷の味よ!!!」
「ここのコーヒーと言い、軽食のサンドイッチが絶品だな!」
「パフェも美味しいです。部長もお気に入りなのは納得です」
「マスターの珈琲の味がすげぇ、美味いのは知ってたけど、ヘルプで入った子の料理がすげぇ美味いーーーだけど、この味付け、朱乃さんの料理に似てる?」
「イッセー先輩も思いますか?なんか、懐かしいような気がしてーーー」
どうやら朱乃ちゃんの味付けにだいぶ似ていたらしく、料理から自身の正体がバレるとこだった。
原作だとファミレスに連れて行くのですが、ここはあえて魁人と接点を作るために、オリジナルの喫茶店を作って、そこで食事させました。
ちなみに、喫茶店のイメージは【リコリス・リコイル】の喫茶リコリコで、マスターのイメージは【リコリス・リコイル】のミカさんです。
次回は、教会勢と悪魔勢の話し合いをこっそりと厨房裏で聞きながら料理を作っているところからです。
お楽しみに!
P.S.魁人本人は人並みと思っているが、料理の腕は木場や鳶雄に並ぶレベルの料理男子です。