制服創造の厨二系堕天王子   作:戦魔王ゼロ

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前回の続きです。次回、フリードもといヒルト回をしたあと、本編軸(Dの世界)に戻ります。なお、本編軸もオリジナル回を2、3話挟んでから授業参観という流れで話を進めていく予定です。


会談に向けて〜それぞれの動き4〜

 

「ファントムーーーまさか、複座式のコクピットとはーーー」

 

「私とヒルトは、この子に乗って、このキヴォトスに来たんだよ。搭載できる次元転移装置は1基しかないからねーーー本当なら、もう一機、ヒルト用のロボットに搭載して、次元転移させたかったみたいだけど、流石の兄さんでも予算の壁には勝てなかったよーーー」

 

「だから、複座式のコクピットなんだねーーー」

 

ゲシュペンスト内部に搭乗した魁奈と映司は、機体を本格的に駆動させた後、そのまま、シャーレのヘリポートから飛翔していった。

 

内部はSEEDFreedomに出てきたライジングフリーダムにも採用されている全天周囲モニターで、コードギアスのガウェインのような大型KMFに採用された上下複座式のコクピットとなっている。

 

ちなみに、上の部分のコクピットに映司が、そして、機体を操作する下の部分のコクピットには魁奈が座っている。

 

「ちなみに、黒い亡霊(このこ)は自律行動ができる特殊なAIを搭載してねーーー私、ヒルト、そして、護衛対象である先生やキヴォトスの学生の危機と判断すれば、私の指示なくとも緊急で転移して、その脅威を排除するために自動戦闘が行えるよ!」

 

「凄いハイスペックだねーーー他にできることは?」

 

「ある程度は私たちの仕事をサポートできるように運搬などの力仕事は勿論のこと、分析やハッキング等の演算もしてくれるよ!」

 

「うわーーー色々とできるなんて、少しアロナも見習わせたいな」

 

黒い亡霊(ファントム)ことゲシュペンストのスペックを聞き、何処ぞの青封筒しか寄越さなかった『シッテムの箱』のメインAIのアロナに呼び掛ける映司

 

『どういう意味ですか、先生!?』

 

『アロナ先輩ーーーどうやら、この前の青封筒の件、まだ先生怒っているみたいですーーー』

 

そう言って、少し青筋を浮かべている映司の心境を読み取る後輩AIのプラナ。彼らのやり取りが教師と生徒というよりかは兄妹のじゃれ合いみたいで微笑ましく感じた魁奈。とりあえず、このまま目的地のミレニアムサイエンススクールへと向かう為に進行方向を変えようとした時だった。

 

ブー、ブーとサイレン音がなる。

 

「この音は!?」

 

黒い亡霊(ファントム)のセンサーが反応した音だね。この反応ーーーあの輸送トラックからヘイローを含めた多くの生体反応を確認。先生?キヴォトスでは、輸送トラックに生徒がすし詰め状態で輸送される事はあるの?」

 

「非常時ならともかく、こんな通常時ではあり得ない筈ーーースケバンやヘルメット団なら弱冠だけど、流石に、すし詰め状態なんていうのは不可解だ。アロナ、あのトラックの身元掴めるかい?」

 

『データ照合・・・連邦生徒会及びヴァルキューレ警察学校にも登録されていない車体です。あと、カイザーグループも調べましたが、データなし・・・一応、中の生体反応も詳しく見てみますね、プラナちゃん!』

 

『了解ーーーこのヘイローの反応、今、行方不明となっている生徒達のヘイローと酷似しているのが多数確認!!』

 

『ホントですか、先生!!』

 

「うん、とりあえず、ヴァルキューレ、カンナに連絡し、あのトラックを押さえてもらおう。場合によっては、SRTのRabbit小隊、そして、各学園の治安維持部隊ーーーここからだとトリニティが近いかーーーアロナ、至急、ナギサに連絡を入れて、正義実現委員会、ツルギ達が動けるように手配して!」

 

『分かりましたーーー』

 

「魁奈、そのトラック追えるかい?」

 

「大丈夫ーーー今、ステルス状態で飛行中だったから、トラックの方も気づかれてないっぽい。そのまま追跡するーーー」

 

そのまま輸送トラックの追跡に入るのだった。

 

 

追跡に入ってから、15分くらいが経過した。トラックに気づかれることなく、そのまま上空から追跡していたシャーレ一行。そんな中、映司のタブレットに連絡が入る。

 

『ヴァルキューレのカンナさんから連絡がありました。トラックが通過すると予測される地点の封鎖完了。あとトリニティのナギサさんから正義実現委員会、委員長のツルギさんを含めて、いつでも強襲できるよう配備が完了したとーーー』

 

「ありがとう、アロナ・・・魁奈?トラックの動きはどうだい?」

 

「ーーー気づかれたぽい。急にトラックが速度を上げてきた」

 

「どう動くと思う?」

 

「あのトラック、分析してみたところーーー輸送用のトラックにしては、考えられない程硬くて重い素材が使われている。キヴォトスの輸送と考えても、明らかに重装甲過ぎる。下手すると封鎖地点に突っ込んで無理矢理突破するかもしれない」

 

「カンナ達なら大丈夫と言いたいけど、リスクが大きい過ぎるかなーーー何とかできないかな?」

 

「一応、無くはないかなーーーただ、結構衝撃くるから、先生はちゃんとアロナちゃんバリア貼って、身を護ってね!」

 

そう言って、黒い亡霊(ファントム)のステルス状態を解除した魁奈は、そのまま、この機体を、更に上空へと飛翔させる。

 

そしてーーー

 

「究〜極!!!ゲシュペンスト、キッーーーク!!!」

 

コクピット内でも響き渡る大きな掛け声で、この機体の必殺技の一つーーー究極ゲシュペンストキックを叫ぶ。どうやら、音声入力のコマンドを起動するタイプで、魁奈の掛け声と共に黒い亡霊(ファントム)も技の構えを取り、そのままトラックの進行方向に向けて、ライダーキックもといゲシュペンストキックを放った。

 

ブースターによる急加速によって、とてつもない衝撃がコクピットに伝わるーーーアロナバリアを展開しても感じられる大きな衝撃と共に機体と道路の激突音がキヴォトス一帯に拡散した。

 

ゲシュペンストキックにより、道路は大きく陥没し、走っていたトラックも、その陥没穴に巻き込まれて落下する。

 

その後、コクピットから飛び出した魁奈は、即座に人器の創界銃(セイクリッド・レイズライザー)をホルスターから抜いて構えた状態で、落下による衝撃で動けなくなっていたトラックの背後のドアを蹴破って突入する。

 

目を疑う光景だった。

 

そこに居たのは生徒ではなくーーー赤い帯が巻かれている生徒をかたどったようなアクスタが入った箱が大量に置かれていた。

 

それにーーー

 

「襲撃者、確認ーーー迎撃する」

 

「エージェント!?まさか、このアクスタはヒトプレスされた生徒たちなの!?」

 

魁奈はトラック内部にいた全身が黒い装束にカラスのような仮面をした男と女の戦闘員を見て、ある者達を連想する。

 

「現在やっている仮面ライダーガブに登場する怪人ーーーグラニュート、そのグラニュートでも闇菓子と呼ばれる違法薬物同等も言える菓子を創るメーカーの創始者の一族、ストマック家。その者達が生み出した眷属がエージェントと呼ばれるショッカーでいうところの戦闘員ーーー」

 

そう言って、襲い掛ってきたエージェントと格闘する魁奈。2体1ではあるものの覇気と六式を習得している魁奈に苦戦はなく、その攻撃を簡単にいなしていた。

 

「常盤首相達によって、Dの世界及びキヴォトスの地にグラニュートがいないことは確認されている。考えられるとすれば魔獣創造(アナイアナレーション・メーカー)を使って創られたかーーー」

 

攻撃をいなしながら、今の状況を分析する魁奈

 

その時だったーーー

 

「動くな!!こっちには、人質がいるぞ!!!」

 

突然、トラックの外から声が聞こえた。

 

一度、外に出てみるとーーー

 

「先生!?」

 

「ごめん、魁奈。まさか、トラックの運転手が人質を用意していたとはーーー」

 

そう言って、悔しそうな表情を取る映司。彼の視線の先にはーーー

 

『はっははーーーこいつらを壊されたくなければ、武器を置くんだなーーー』

 

「ハウンドグラニュート・・・第一話に登場したグラニュート。お前が、持っている帯が巻かれたアクスタは、まさか!?」

 

『はっははーーーさっき、確保した奴らだよ。確か、トリニティの放課後スイーツ部だったか?菓子に夢中で、隙だらけだったぜーーークククッ、ヒトプレスするのは楽勝だったぜ』

 

「この外道・・・」

 

『フフフ、何とでも言え。さぁ、武器を置け。こいつらを壊されたく無ければなぁ!!!』

 

「くっーーー」

 

魁奈は悔しそうな表情で、人器の創界銃(セイクリッド・レイズライザー)を地面に置く。ハウンドグラニュートが持つ帯が巻かれたアクスタはグラニュートが持つ腹の口部分から出たおぞましい舌によって捕らえた人間を圧縮した状態をヒトプレスといい、それを壊されれば文字通り、そのヒトプレスされた人間は死ぬ。

 

それを知っていた魁奈は人質にされている放課後スイーツ部の面々に危害を加えられないように、ハウンドの指示に従った。

 

思わず、悔しくなりーーー目に涙を浮かべる魁奈。その様子を見たハウンドは大喜びした。

 

「いい涙だね。唆るよ、お前もーーーコイツラと同じようにヒトプレスしてやるよ!!!」

 

魁奈をヒトプレスしようと腹の口から舌を伸ばして、捕らえようとする。魁奈もやられると思い目を瞑るーーー

 

 

だがーーー

 

「詰めが甘すぎるぜ、魁奈のお嬢ーーー」

 

その声と共にーーー

 

ハウンドグラニュートの腕と舌がぶった斬られていた。

 

『い、痛てぇぇぇ゙ぇ゙!!お、俺の腕と舌がァァぁぁ!!!』

 

いきなり生じた斬撃によっておきた痛みでのたうち回るハウンド。すると、斬られた腕が上空に舞う。斬られた腕にはヒトプレスされた生徒達が握られている。

 

「ほい!先生、その帯を斬れば、ヒトプレスは解放される筈だ。ミレニアムの技術なら元に戻せると思うぜ」

 

「助かったよ、ヒルトーーーそれにしても凄まじい剣技だね」

 

そう言って、上空に舞った腕を粉々に斬り刻んだヒルトは、そこからヒトプレスされた放課後スイーツ部の面々を回収し、映司に渡す。救出された彼女達に傷が一つも入っていなかった事からヒルトの放った剣技が、常人離れしている事が分かる。

 

「ーーーお嬢、大丈夫か?」

 

「ーーーありがとう、大丈夫。それと、ヒルトーーー」

 

そう言って、魁奈はヒルトが持つ剣に注目する。剣というよりかは細くて全身が黒いーーーどちらかというと刀に近い武器

 

「確か、それって魁人兄さんが『ワールドトリガー』のブラックトリガー風刃を真似て創った人器(セイクリッド・デバイス)だよねーーー確か名前はーーー」

 

嵐刃(ストームエッジ)だ。本家の風刃同様、遠隔斬撃を放つ以外にもーーー」

 

「ーーー斬った対象物の切断面に一瞬で近づける所謂、短距離転移(ショートワープ)の力がある」

 

『えっ!』

 

腕を斬られたハウンドに一瞬で肉薄したヒルトは、そのまま、ハウンドの首を嵐刃(ストームエッジ)で刎ねたのだった。

 

それを見た魁奈はーーー

 

「ヒルト、アナターーー今日何処で何をしてたの!?幾らなんでも強く成りすぎじゃない?」

 

「簡単に言うと剣豪や剣聖達による地獄という名の扱きを受けてた」

 

そう言って、悲しそうな表情で、魁奈の問いに答えるヒルトであった。

 

 

 

 




今回、最後の辺りで活躍したヒルト。何故、ヒルトが、このような活躍をできたのかは次回明らかにします。

お楽しみに!!
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