何故、ノアが魁人に囚われているのかーーーそれは、魁奈、ヒルトがキヴォトスに行く数日前に遡る。
「闇オークションが、日本で行われているから潰すの手伝えて、今、俺は公安0課じゃねえんだけどーーー」
それは魁人に、掛けられた電話でのことーーー魁人に掛けてきたのはーーー
『今は部外者でも、かつては0課で一緒に暴れてたじゃねえかーーー麻羽』
「そう言っても、こっちは学生生活でも忙しいのよーーーそれに、今は転生悪魔ーーー昔と違って、俺も契約として仕事を受けないと、今の上司に怒られてしまうよ」
『遠山と同じ一般人を装うじゃねえよ』
「俺が居なくてもあんたら動けばお釣りが出てくるぐらいの戦果を出すのによーーーそれこそキンジや静刃でも十分でしょ」
『あいにくアイツ等も手が空いてなくてなーーーそれに、俺もこれからヨーロッパに出張だ。ちなみに、キンジも、こっちのメンバーだ』
「はぁーーー他にも公安以外の特記戦力がいるだろうに、そんなに手柄が大事か、獅堂さんーーー」
『大事だと言いたいが、お前に投げる理由はーーー
そう言って、先程のおちゃらけた態度と一変して、真剣な声色で話すのは、かつて魁人も席を置いていた警視庁公安部に所属する表向きには存在しない部署ーーー通称、公安0課。
その上司であった獅堂
この男もキンジ同様に神器を宿してはおらず、変わりに『先天性筋形質多重症』という通常の人間と比べての力の出力が256倍出せて、なおかつ、ちょっとした刃物や弾丸を通さない屈強な身体を持っている『呪術廻戦』に出てくる伏黒甚爾のような天与呪縛によって得たフィジカルギフテッドみたいな化け物の一人である。
「ーーー
『嗚呼、それ絡みだ。最近、異能もとい神器を狙った拉致事件が多く発生しているのは知ってるなーーー』
「当たり前だ。そして、その犯人とされているのが、
『嗚呼、そうだな。ここからが本題だ。どうやら、拉致した神器や異能使いに当たり外れがあるらしくてなーーーそのまま闇オークションという形で、裏に関わるロクデナシに売りつけてるらしいんだよーーー』
「反吐が出るなーーー」
『お前さんのことだから奴隷服はあるのかと聞くと思ったぜ』
「巫山戯るな。俺だって、場をわきまえるわーーーそれで、何故、日本で行われるのが分かった?仮にも、この国は他の国と比べて、その出入りは厳しく見てるだろうにーーー」
『ーーー政治絡みと言えば良いのかね。与党の一部の議員が、
「なるほどなーーー既に、その議員は?」
『常盤首相及び検事総長殿の手腕で、既に御用となってる。なお、流石に大きな混乱に繋がるとして、それらは別の事件の関与という形で、報道されている筈だ』
「今朝のニュースの裏金事件は、そう言う事か。
『まぁ、そこは常盤首相と、その側近や我が国の優秀な大臣たちで何とかしてくれとしか言えんな。それで、さっきの話の続きだがーーー』
「受けるしかないだろう。唯でさえ、こっちは
『最初からそう言うってのーーーあと、人員は送れないが大丈夫か?』
「その人員なんだがーーー俺が個人的に選出したメンバーで大丈夫か?」
『
「無論、連れていく者もいるが、あとはグレモリー及びシトリー眷属から連れていきたい奴らがいる。それでーーー」
『一応、内閣府の特命管理室という部署に言えば、今回の件の報酬が出る筈だ。だけど、予算の関係上、そこまで出ねえと思うがーーー』
「人員は、俺を含めて4人だ」
『何か企んでそうだなーーーまぁ、受けてくれるならこっちも文句は言わねえよ。詳しい情報は、あとで乾が持ってくる筈だ』
「乾さんね、了解ーーーまぁ、あんた達のことだから大丈夫だと思うがーーー死ぬなよ」
『誰に言ってやがるーーーまた、次の時ーーー呑もうな』
そう言って、電話が切れる。
電話が切れたあとーーー
「こっちは高校生で、しばらくは禁酒中だ。馬鹿野郎ーーー」
元上司の無事を祈りながら、禁酒中であることを毒づいていた。
それから2日後ーーー
日本のとある山岳地でーーー
「ーーーとりあえず、今回、お前たちを連れてきたのは、今後、
「だから、イッセーくんや部長ではなく、僕とゼノヴィアーーー」
「シトリー眷属から巴柄か」
「私だけは力不足だと思うけど、
そう言って、巴柄は魁人を見て、覚悟を決める。
今回、この闇オークションを抑える為に魁人はグレモリー眷属の木場祐斗、ゼノヴィア・クァルタ、そして、同じシトリー眷属であり、新たに
「今回の闇オークション会場とされている場所は、この山岳地にあるペンションとされている。無論、偽装されており、おそらく、そこから転移系の能力で、本来の闇オークション会場に行くという形だろう」
「ーーー潜入ですか。変装とかするんですか?」
「いや、一応・・・君等には所属がバレないように普段の制服や戦闘服ではなく、朝の修練で着てもらっている
「この制服も目立ちませんか?」
そう言って、木場は着用している
「フフフーーー潜入は俺だけでする。なお、君たちは俺の力を使って・・・移動してもらう」
そう言って、素敵な笑みを浮かべる魁人。その様子に3人は、思わず首を傾げている。
「まぁ、話すより体験して貰った方が早いーーー
その掛け声と共に魁人から闇を彷彿とさせるいくつもの黒い布のような物が出てきた。
「この布は!?」
思わず、剣を構えてしまう祐斗。それ程おぞましいと言えるほど黒い禍々しいオーラを纏っていた。
「俺が元々宿していた
黒い布に包まれていく魁人。まるで、闇を纏うような姿に思わずーーー
「かっこいいーーー」
と零す巴柄。そして、魁人を全て包み込むとーーー姿が変わり始めてーーー
『
黒い外套に、いつの間にか被っていた顔を覆い尽くす暗い銀の仮面を纏った姿ーーー
「カッコいい、兄様!」
「震えが止まらない。これが本来の
「大げさと言いたいけど、ゼノヴィアーーーそれで、僕達を、俺の力で移動させると言いましたが、魔法を使うのですか?」
そう言って、魁人に尋ねる祐斗ーーーだが、魁人は首を横にして、祐斗の考えを否定する。
『ーーーこの布は、俺の想像次第で、どんな姿にも変わる。そして、それは、布の性質や状態すらもだ』
そう言って、魁人は、更に
するとーーーまるで闇に吸い込まれるように3人には
そして、気がつくとーーー
『もしかして、布の中にいるの?』
『嗚呼。
『とんでもない布だなーーーちなみに、私たちの声は漏れないのか?』
『思念として変換するから音は出ないぞ』
『滅茶苦茶すぎじゃないですか?この
『嗚呼。だからこそ、恐れられた。そして、サタナエルーーークソ師匠に利用されたーーーとりあえず、その話は一旦置いて、向かうとするか』
そして、闇オークション会場とされるペンションがある集落に、堂々と向かっていくのだった。
その頃、闇オークション会場にてーーー
「ーーーノア、大丈夫?」
「うん。オーちゃんも大丈夫?」
「うん、我、大丈夫ーーー」
商品として売られる者達が収容される檻で奴隷のような格好をした
今回は、ここまでーーー次回、ノアとオーフィス、そして、魁人達が邂逅します。
次回もお楽しみに!