制服創造の厨二系堕天王子   作:戦魔王ゼロ

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最初、木場視点から話が進みます。

なお、1話に収まりそうにないので前後編分けています。


対コカビエル戦会議前編

 

魁人がリアス・グレモリー等の悪魔勢及びスサノヲを含めた日本神話の剣の達人達と共にいる頃、木場祐斗は転移で逃げていったコカビエル達を追って、駒王学園に向かっていた。

 

「バルパー・ガリレイ・・・あの男が、聖剣計画の首謀者にして、同胞達が命を落とす原因となった・・・必ず、僕の手で・・・!!」

 

駒王学園に通じる道を、全速力で駆け抜ける。その道中、潜伏していたと思われるコカビエルの配下の堕天使や、はぐれ悪魔祓い(エクソシスト)の集団に襲われるが・・・覇気を習得しているコカビエル、フリードに比べて覚えていないのか、苦戦することなく倒している。

 

「ここまで、数十人斬り合ってるのに、疲れるどころか息切れもしていない・・・」

 

自身のスタミナが低いことを自覚している木場は、ここまでに、何度も敵と遭遇しているのに、疲れていないことに驚いていた。

 

原因を考えるとすれば、僕が纏っている制服・・・確か、白の剣士(ホワイト・セイバー)だったかーーーとんでもない力を持っているようだ。身体が軽くなったような感覚なのか、普段出せるスピード以上に動ける。それに、体格差がある相手にも力負けしない程のパワーが出せたり・・・何より、先程から頭の中に流れ込んでくる数多の剣士たちの激闘シーンが、自身の持つ剣技を最適化されるほど参考になる。

 

無論、参考になるのは剣技だけではない。

 

創造(クリエイト)神器(セイクリッド・ギア)が持つ力は、創造する過程、構造等がしっかりしていれば、どんな敵にすらも通用する自由かつ万能な力となること、一部の例外を除いて、型に嵌まったような同じものばかりを創り続けると、その創造の豊かさが失われていき、量産品のように安定はするが、贋作やガラクタすらにも劣ってしまうものしか創れなくなること・・・

 

僕が纏う、この白の剣士(ホワイト・セイバー)は、ある作品で登場する主人公達が通う学園の魔剣を操る剣士達が所属している魔剣科と呼ばれる学科の制服をモデルにしているらしい。

 

ちなみに、この制服と対となる制服が黒の術師(ブラック・ソーサラー)と呼ばれる黒の制服で、同じ小説に登場する学園の魔法を操る術士が所属している魔導科の制服をモデルに創られている。

 

この制服は、白兵戦特化の白の剣士(ホワイト・セイバー)とは別に魔法戦を強化する為に様々な強化機能が施された制服で、数多の魔法耐性は勿論のこと、自身の魔力強化、術式構成速度上昇、詠唱速度上昇等の、魔法戦をするあたって必要な強化機能が施されており、魔法使いにとっては喉から手が出る程欲しい、鎧に匹敵する礼装であることが、僕が纏っている白の剣士(ホワイト・セイバー)から関連情報として流れ込むように伝わっていく。

 

魁人さんが創った制服と僕自身が創った魔剣・・・いざ、比較してみると、構成、質、強度、ユニークさを含めた完成度は全て、魁人さんの制服が圧倒している。本人の戦闘スキルを含めて、これらの制服が効率的に使われていれば、どんな相手すらも圧倒してしまうのは想像に難くない。

 

そんな魁人さんすらも警戒するコカビエル、そして、コカビエルに鍛えられたフリード、聖剣計画の実行犯であり、まだ力を見せていないバルパー・・・また、それ以外強者が駒王学園に待ち構えている可能性もある。

 

そうでなければ、師匠を含めた剣の頂点にいる超越者達が、まとめて、この地に来ることはあり得ないのだから・・・

 

「せめて、この襲撃者達を糧に、少しでも、その実力差を埋められれば・・・」

 

襲撃者達と、戦っていて気付いたことが複数ある。

 

一つ目は、駒王学園に近づけば近づくほど、襲撃者の実力が上がっていること。二つ目は、これだけ激しい戦闘が行われているのに、その音に気付いた一般人達が現れないこと・・・流石に、ここまで一人も一般人に遭遇しないのはあり得ない。術を使っていたとしても気配すら感じないのは、おそらく、その一般人達は、何処かに隔離されている可能性がある。

 

その可能性として挙げられるのが、先程、発生した霧ーーー僕の考えが正しいのなら、あの霧は魁人さんの言う通り、数多の結界を創造する創造(クリエイト)神器(セイクリッド・ギア)にして神滅具(ロンギヌス)の一つである絶霧(ディメンション・ロスト)による転移及び創造された結界の中に隔離されているということだ。

 

その可能性が正しいなら、一般人に遭遇しないのも説明がつく。無論、その一般人達が無事である保証は無いが、少なくとも、僕達の戦闘に巻き込まれる可能性がないと言える。

 

「この状況、活用しない手はない。不謹慎ではあるが、エクスカリバーを完全に壊す為に、君たちには、僕の糧になってもらおう!!」

 

そう言って、木場は少しでもフリード達の実力差を埋めるべく、迎撃から研鑽へと戦術を切り替えて、襲撃者達に向かっていくのだった。

 

一方、魁人達はーーー

 

「どうやら、一般人達は、先程の霧で、何処かに隔離されているみたいです。ちなみに、『四季彩』のマスター達は無事で情報及補給の支援すると連絡がきました」

 

「日本神話の神器の加護があるとは言え、流石はマスター達だな・・・とりあえず、いざという時の安全地帯として使わせてくれと連絡してくれ」

 

周囲の状況の確認及び、これからどうするか情報を交換しながら話し合っていた。

 

なお、『四季彩』にいたマスター及び従業員達は、かつて日本神話の主神アマテラスが、神器『八咫鏡』を通じて送った結界の加護により、霧が跳ね除けられて、転移に巻き込まれずに済んだ。状況の解決のため、魁人の持つ情報端末を通じて情報支援及び『四季彩』を利用した補給支援してくれる事を約束してくれた。

 

「はい。あと、怪我人である教会の戦士たちの保護も・・・」

 

とりあえず、コカビエルの襲撃で重度の怪我を負った教会の戦士二人を保護してもらおうとしたが・・・

 

「・・・その必要はない。完全に気絶して、聖剣を失っているイリナはともかく、私にはあれがある・・・」

 

そう言って、ボロボロな状態となっているのにも関わらず駒王学園に向かおうとするゼノヴィア。流石に無謀すぎるので、止めようと魁人は動く。

 

すると・・・

 

「せめて、その傷を治してからにしなさい・・・アーシア!」

 

「はい、リアス姉様・・・少し動かないでください」

 

そう言って、ゼノヴィアに両手を翳したのか、アーシアと呼ばれる金髪の少女・・・

 

「彼女がアーシア・アルジェントかーーーそして」

 

「嗚呼。アーシアの神器(セイクリッド・ギア)、あらゆる怪我や病を癒やすと言われている治癒系神器聖母の微笑(トワイライト・ヒーリング)ーーーあんた達の組織にいたレイナーレが狙っていた・・・」

 

そう言って、思い出したかのように魁人を睨みつける兵藤一誠。アーシアがレイナーレにされた所業についてのことで、一言言いたいのだろう。

 

それを察した魁人は・・・アーシアに頭を下げた。

 

「謝って済む問題でないのは承知している。アーシア・アルジェントさんーーー貴女に対して、レイナーレ及び、その配下が貴女に行った所業によって、一度、命を落とすことなってしまったこと・・・神の子を見張る者(グリゴリ)の総督である父アザゼルに代わり、謝罪する・・・誠に申し訳ありませんでした」

 

「あ、頭を上げてください!魁人さんについては朱乃姉様から話は伺っています。それに、長期的な任務で忙しい中、私たちを助けるために、この町に向かってきてくれたことも聞いています。それに、レイナーレ様にもお世話になったところもあるのです。ですから、もう、この話は大丈夫です!!」

 

そう言って、アーシアはゼノヴィアを癒しながら魁人に頭を上げるように促す。

 

「・・・分かった。ただ、神の子を見張る者(グリゴリ)は、今後、君に対しての最大限の支援をさせてもらう事だけは誓わせてくれ。これは、父のアザゼルを含めた最高幹部の総意でもある」

 

魁人はアーシアに今後の対応について話したあと、もう一度、軽く頭を下げて、スサノヲとリアスが話している所に戻っていった。

 

その様子を見ながら、ゼノヴィアはアーシアに申し訳無さそうにしている。

 

「アーシア・アルジェント。昨日の君に対しての発言、撤回する。本来なら敵である立場の私に対して、別け隔てなく、その治癒の力を使う。心優しい君に、私は酷い事を言ったーーー申し訳ないーーー」

 

そう言って、ゼノヴィアは涙を流す。今日、コカビエルによって命を落としても可笑しくなかった。だが、魁人の迅速なる救助及び処置、そして、アーシアの治癒によって、重度の怪我を負った自分の傷が、ドンドンと治っている。

 

その奇跡を、その身で持って知り、自身の命が風前の灯であったことと、それから生還したことの嬉しさで感情がボロボロになっていたこともあり、涙が止まらなかった。

 

「無事で良かったです。イリナさんも見ますので、失礼します」

 

そう言って、アーシアは横に寝かされているイリナにも、同じ処置を施す。ゼノヴィアと違って、完全に意識を失っているため、しばらくは目を覚まさないだろうが、呼吸も安定していることから、どうやら峠は越したらしい。

 

「アーシア・アルジェントーーー彼女は、紛れもなく聖女だ。なのに、何故、私達は、彼女を魔女として貶めてしまったのだろうーーー」

 

そう言って、ゼノヴィアはアーシアに対しての謝罪と戦友の無事を願い、祈りを捧げるのだった。

 

 

「・・・どうやら、コカビエルの裏にいる奴こそ、俺たちが追っている下手人だろうな」

 

「先程、思ったんですけど、日本神話最強クラスの剣士や魔王眷属最強の騎士が集まって派遣される事態って何が起きたのですか?」

 

「・・・日本神話及び地獄で管理していた神器の一部が何者かによって盗まれていた。しかも、その神器の使い手の情報も一部やられている」

 

神器(セイクリッド・ギア)じゃなく、神器っすか・・・厄介ですね」

 

「魁人さん、神器って・・・神器(セイクリッド・ギア)のことじゃないの?」

 

「ここでは違うぞ、リアス・グレモリー殿。スサノヲ様が言う神器は言わば、日本神話版の神器(セイクリッド・ギア)でな・・・武器や道具がとても長い間に大切に使われ、保管された物が付喪神となって神格化して、元々宿っていた器から離れた際に、日本神話の鍛冶神や地獄にいる歴史上の鍛冶師、技術達によって創られた剣や道具に宿ったものを神器と呼ぶ。また霊剣または霊器と表することもあるな。ちなみにギリシャは神器(パンドラ)、北欧系なら神具(ルーンファクト)、中国なら宝具(タオペイ)、インドなら真具(マントラ)とそれぞれの神話にあった神器の呼び方がある」

 

「凄い博識かつ早口ね」

 

「ふふふ、貴方の父アザゼルと同じく、兄様も中々の神器マニアですものね」

 

「ゴホン!ーーーとりあえず、何が盗まれたのですか?」

 

朱乃に指定されると魁人は恥ずかしそうに咳き込むと、即座に何が盗まれたのか話を切り替えて、魁人は誤魔化した。

 

 

「骨喰藤四郎と三日月宗近だ」

 

「どちらとも足利由来の神器だな。『逃げ若』かよ」

 

ちょっど、今の時期にやっている『逃げ上手の若君』に登場する室町幕府初代将軍、足利尊氏が、何故か頭の中で過った。

 

それが、なにか凄く不安になった。

 




次回もこのような形で話が進みます。

お楽しみに!
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