「ここは…どこだ?」
光が見当たらない。室内だ。無造作に散らばった木の椅子。壊れかけの柱。どれも見覚えがない。何も知らない。
「オレはいつから此処にいる?」
ずっと前からここに居たようた気がする。それにしては、あまりにも居心地が悪い。
「そもそもオレは…誰だっけ…?」
右手に意識を向ける。暗くてよく見えないが、なにか物を持っているようだ。
「木の…棒か?」
暫く目を凝らして姿を現したそれはなんの価値もない木の棒。まるで散歩に連れてきた犬が咥えて持ってきたかのような、その程度のモノ。だが不思議と目が離せない。何故だろう。オレはコレを知っている?
「左手は…えっ…?」
蓋だ。鍋の蓋を持っている。これまた木製の、料理にしか使わない筈のモノ。分からない。益々分からない。疑問が増殖する。頭が割れそうだ!オレは狂ってるのか?だって、この組み合わせはまるで…
「あぁ……?」
錯乱した脳内と視界の隅に映る、人。人がいる。壁に寄りかかって、眠っているのか?
おぼつかない足取りでゆっくりと進む。進む。進んでいく。もう目の前だ。
「あの………!」
「嘘だろ…これは」
〔へんじがない。ただのしかばねのようだ〕
これは死体だ。人ではない。見慣れない服装に包まれた、女性だったもの。それを証明するかのように、彼女の周りの地面は血の赤色でいっぱいだ。
「どうして…こんなことに」
その端正な顔立ちは何も答えない。何も語らない。オレが抱く疑問を。遠い日の思い出を。確信に変わりつつある使命を。
そして見つけた。信仰の言葉を。
「この文字は………!」
エルデの王に、おなりください
たとえ導きが壊れていても
頭の中に声が響く。脳裏に文字が刻まれる。そうか。そういうことだったのか。
「オレは勇者だ。そして君を救えなかったのか」
疑問が理解に変わる。思い出が価値を失う。使命が導きとなる。ならばその上で、誓わなければ。
「名も知らぬ人。故も知らぬ人よ。その願いはきっと叶わない。何故ならオレは王の器ではないからだ」
そうだ。オレは決して王ではない。王でないなら、
「オレは ゆうしゃ。世界を救い 悪を敷く。」
握りしめろ。オレの 剣と 盾を。
「世界の痛みも 哀しみも 今 この刻を以て 最後にすると 誓う。」
歩き出せ。前を 向け。
「だから 見ていてください。」
大扉に両手を当て 力を 込める。
「この先に なにが 待ち受けている としても」
「オレは 必ず 心折れぬ。」
差し込む光を全身に浴び、進む一人の姿。人々はそれに様々な意味を見出す。大いなる罪、破滅、時代の終わり。あるいは始まりを。
現在の勇者のスペックなど書いていきます。
ステ振りと初期武器、装備はオリジナルです。
初期レベルは1で、レベル上限は99までとします。
勇者ですから。
現在レベル1
生命力11
精神力11
持久力9
筋力12
技量10
知力10
信仰10
神秘7
装備:ぬののふく
武器:ひのきのぼう おなべのふた
「ひのきのぼう」
なんの変哲もない木の棒
打撃武器として振るうことができる
これを手にする者は少なく
正気をなくした亡者か
王から賜った者でもなければ
使う者などいないだろう
戦技「会心の一撃」
あらゆる時代の勇者が振るったとされる戦技
構えの姿勢から力強く踏み込み斬り下ろす
一定の確率でダメージが倍になる
「おなべのふた」
狭間の地で料理に使用される木製の鍋蓋
小盾の中で最も軽い
盾として使うこともできるが
期待するのはやめておくべきだろう
戦技「盾ガード」
盾をどっしりと構え攻撃を受け止める戦技
確率で攻撃や魔術、祈祷のダメージを0にする
「ぬののふく」
粗末なぬののふく
狭間の地にはない素材で作られたもの
或いは狭間の外にもないだろうか