ドンドン!!
1045号室の扉を相川清香と谷本癒子が全力で叩く。
「本音!早く起きないと遅刻するよ!」
しかし中からはまったく反応が無い。
癒子がダメ元で扉を開けようとすると、アッサリ空いた。
中に入ると、本音とバサラがそれぞれのベッドで幸せそうに寝ている。
(え!?えっ!!何この状況?本音。大人の階段登っちゃったの!?)
パニックに陥り二人とも別々のベッドで尚且つジーンズにタンクトップのバサラはともかく着ぐるみの様な格好の本音も乱れなく着けている事すら理解できていない。
二人でパニックになってる清香と癒子の音でバサラと本音が飛び起きる。
「なんだよ、朝早くから。」
「なぁ〜にぃ〜?どうしたの〜?」
二人の声を聞き落ち着きを取り戻す癒子。
「朝早くもないしどうしたもこうしたも、時間ギリギリよ。」
二人は頭が働いてないらしく
「「……………………………………」」
キョロキョロと辺りを見回し時計に目をやる。
「「あーーーー!!」」
慌ててベッドを飛び出す。
授業には間に合ったものの朝食は食べることができなかった。
1年1組のHRの時間、千冬の一言をきっかけによって荒れることとなる。
「今から来月に行われる、クラス対抗戦の代表者を決める。自選他薦は問わない、ふさわしいと思うものを選べ。」
教室は一瞬、静かになったが爆発した様に手を上げだす。
「はいはーい!織斑君を推薦しまーす!」
「私はやっぱりバサラ君かなー?」
女子達のワイワイとした推薦に慌てて一夏は立ち上がり抗議をしようとするが、
「その様な選出納得できませんわっ!!どうして男を代表者にするのですか!こんな野蛮で品の無いだけの存在ですのに!」
セシリアが心底嫌そうな顔をしながら言う。
その言葉にムッとした一夏は言い返す。
「自分の高慢ちきなところを棚に上げてよく言うぜ。そうやって喧嘩腰の方が野蛮じゃないのか?」
セシリアは目をキッと一夏を睨み顔を真っ赤にして返す。
「 だいたい貴方は自覚が足りませんのよ!男でISを動かしたからと言うだけで入った様なものじゃありませんか!参考資料も読まないで捨てたような人に言われたくありませんわ!」
ヒートアップしクラスが不安に覆われ始めた時今まで寝ていたバサラが起き二人の間に立った。
「お前ら争いなんてくだらねぇぜ!俺の歌を聴きやがれぇ!」
『突撃ラブハート』
歌い出すバサラその様子を見たセシリアは赤くしていた顔を完熟トマト様に赤くし叫ぶ。
「〜〜〜〜〜〜〜っ!!なんなのですか!ふざけるのも大概になさい!二人まとめて決闘ですわ!!」
その言葉を聞き千冬が待ってましたと言わんばかりに喋る。
「良いだろう。ただし2vs1ではなく、バトルロイヤルでだ。織斑、熱気、オルコットの三名で戦い残ったものが代表だ。いいな!」
「「はい!」」
一夏とセシリアがお互いを噛み付かんばかりに睨みながら返事をし、バサラは歌に夢中で返事はしない。
「はぁ…。まあいい、試合は一週間後だ。わかったな、ならこの話は終わりだ。ほら熱気歌うのをやめて席に戻れ!」
千冬の話で一触即発の空気を紛れさせ、バサラを(不満そうにしているが)席につかせる。
学校が終わり、夕食を食べるために一夏、バサラ、箒、本音は食堂に向かう。
「今日はとんだ災難だ…。」
疲れた様に一夏は呟く
「一夏よ、勝算は有るのか?」
箒は心配に声を掛ける。
「ぐっ…。全くない…。バサラの方はどうなんだよ?」
「はぁ?くっだらねぇ、俺のISは戦いの道具なんかじゃねぇんだよ。」
何を当たり前のことをと言ってるかのようである。
「つまり何も無いわけか…。」
ハッと気づいたのか本音が聞いてくる。
「そういえば、バサラン?"俺の"って事はバサランも専用機持ってるの?」
激辛カレーを食べながら答える。
「あぁ。」
「おぉ!それは、凄いな!一緒に特訓してくれないか?」
一夏は興味津々のようである。
「嫌だね。言っただろ俺のISは戦いの道具なんかじゃねぇって。そこの…「篠ノ之箒だ!」箒に特訓付けてもらえよ。なんかやってるんだろ?」
「成る程!!箒、頼めるか?」
「し、仕方あるまい///お、幼馴染が情けない戦いをしたら恥ずかしいからな///」
箒は頬を薄っすらと赤らめそっぽ向きながら答える。
「本当か!!ありがとう、箒!」
「オリムー達アツアツだね〜。んでバサランは結局どうするの〜?」
「ん?何をだよ?」
「代表決定戦だよ〜」
「んなもんバーっと行って俺の歌を叩きつけるだけだ!!」
「バサランは相変わらずだね〜」
次の日から一夏はひたすら剣道を、バサラは部屋で作曲を当日までして過ごした。
代表決定戦当日
「織斑、お前の専用機だ。壊すなよ。」
千冬が面白そうに言う。
「ありがとう千冬ねぇ!」
「一夏、お前の力を見せてこい。オルコットも熱気も手強いぞ。」
「一夏、特訓の効果は必ず出るはずだ!全力を尽くせ!」
「箒もありがとうな、特訓の成果見せてやるぜ!」
「よし!それじゃあ行って来るぜ!」
そうして一夏は手に入れたばかりのISで意気揚々に出て行った。
一夏を見送りながら千冬はバサラの入試の時の模擬戦を思い出す。
(熱気の相手は山田君だ、普段は気が弱くともこのIS学園の教師であり元日本の代表候補生だ、ごく最近触った程度のものでは勝つことは無理と言っても過言では無いであろう。アクシデントを除けばではあるが…。
熱気と山田君の模擬戦、結果はよく言って引き分け悪く言えば山田君の負けだった。山田君も手加減はしていたのは確かだが…それでも…あり得るのか?全ての攻撃を避け続け全く攻撃せず試験官が根をあげるまで続ける何てことは…。)
千冬は血の滾りを感じながら今にも始まるであろう模擬戦をモニター越しに食い入る様にみる。
試験官を倒したエリートと試験官が自滅した始めての男子IS操縦者そして歌う愚か者、各々の思いを乗せた戦いが始まる。
to be continued...
次回
セシリア「ついに始まりましたわ。身の程を教えて差し上げますわ!」
箒「一夏だってただ遊んでいたわけでは無い。そう簡単には負けんさ。」
本音「バサランだって負けてないよ〜。ずっと新しい曲を作ってたもん!」
セシリア・箒「「えっ!?」」
バサラ「次回、三竦みの代表決定戦 後編!俺の歌が暴れるぜ!!」
次回ようやくバサラのISと戦闘シーンです。