Skibidi_Toilet Multiverse〜Alternative〜   作:犬社長

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お待たせ致しました!!!!
お待たせ過ぎたかもしれん!!!(前回の投稿から14日経過)

いやぁ、お盆は忙しい!!!(死んだ目)

…ハイ。という事で10話目です。
今回は、実質的に本家エピソード57の文字起こしみたいな感じになってます。(先に言っとくと、次回もそうなりそうです。)

原作と展開が違う重要な部分は 斜めにしてある ので、原作との違いが分かりやすいかなぁ、って思ってます。
今回の話を読めば、何故タイタンスピーカーマンの洗脳が解けなかったのか、分かるようになる……かも。




10〈Turning・Point〜運命転換点〜〉

 

 

 

「……プロトタイプ………」

 

 

 

 オウム返しに呟いた俺の言葉が、薄暗い倉庫の中にこだました。

 

 目の前のパイプ椅子に座り込むブルースーツカメラマンが、静かに頷く。

 

「その通り。ーーーー当初、現れたスキビディトイレ達の前に、人間と言う種族は無力だった。…だから彼等は抑止力を求めたのさ。その為の前段階が、〈七人の機士〉だ。」

 

「なるほど………。」

 

ーーーーコレで〈七人の機士〉が何を指す言葉なのかは分かった。だが、依然としてエージェントが彼らの捜索を俺に命じた理由は不明のままだ。

  その疑問をブルースーツカメラマンに話すと、彼は少し考えこんだ後、そっと話し始める。

 

「……コレは推測になるけどーーーーエージェントは〈七人の機士〉を、再び僕達の戦力に組み込むつもりなのかもしれない。」

「…プロトタイプを??」

 

俺の言葉に、彼は頷いた。

 

「うん。…〈七人の機士〉は確かにプロトタイプだけど、だからと言って性能が低いわけじゃない。寧ろ逆…高性能な機体が殆どなんだ。」

 

「それはまた…どうして?」

 

「ーーーーテストタイプも兼ねていたからさ。彼等は、スキビディトイレ達との実戦データを収集する役割も担っていたんだ。

 僕達のような汎用型の量産機では無く、戦い続ける事だけを目的として造られたから、高機能な機体が多いのさ。」

 

「……なるほど。確かに、データを取るための機体がすぐに壊れたら困るもんな。」

 

 俺は納得して頷いた。…つまり、正規実用型に比べて高コストかつ汎用性に欠けるが、個々の能力は高い所謂ワンオフ機……そう言うことなのだろう。

 

ーーーーそして、彼ら〈七人の機士〉が集めた実戦データなど元に造られた〈量産型〉が、今のカメラマンやスピーカーマン達であるーーーーそういうわけだ。

 

「エージェントは、今のアライアンス達ではトイレ軍に勝つのは厳しい…と考えてるんだろう。ーーーーだから〈七人の機士〉の捜索をキミに依頼した。…そんなところだろうね。」

「なるほど。理解した。ーーーーところで、今〈七人の機士〉はどうなっているんだ??」

 

俺の問いに、彼は首を捻った。

 

「………正直、分からないんだ。僕達【第2世代】が生まれた時点で、〈七人の機士〉は任務を終了したからね。その後の足取りは追えてないし、詳細な記録も残って無い。ーーーー僕の方こそ質問したいんだけど、エージェントは何か言ってなかったのかい?…居場所のヒントとか。」

「…いや…何も。」

 

俺は首を振る。

ーーーーエージェントは、何も言ってはくれなかった。…ただ、探せと言う任務を与えたのみで、ヒントなどは何も無かったのだ。

 

(もうちょっと説明してくれよな……。世界の運命が掛かってるんだろ…??)

 

 そう愚痴ってみたところで、エージェントに届くはずも無く、此処でこの話は一旦終わりとなった。

 

 

 

 

◇◆◇

 

 

 

 

「ーーーーま、七人の機士についてはこの程度にしておいて……他に何か聞きたいことは??」

 

 

 モヤッとしてしまった雰囲気を取り払うように、ブルースーツカメラマンが次の話へと移る。

 

「あぁ。次だな。次はーーーーーー」

 

ーーーー実は、次に聞きたい事はもう決まっていた。ソレもまた、自分の任務に深く関わってくる事だからだ。

 

 

「ーーーー〈タイタン〉だ。……タイタン達がどうなったのか。()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()。ーーーーコレが知りたい。」

 

 彼等がトイレ軍に負ける事となった〈あの日〉。ーーーーもう一つの任務である『全てのタイタンの解放』ーーーーソレを成し遂げるためにも、敗北の日に何が起きたのか、しっかり俺は知っておかなければならない。

 

「…………。」

 

 俺の言葉を聞いたブルースーツカメラマンのレンズが、微かに陰りを見せた。……思い出すのが、少し心苦しいのかもしれない。

 

「…そうだね。ソレは話しておかないと。」

 

 そう呟いてから、彼は自分の膝の上に肘をつき、両手を顔の前で組んで話し始める。

 

 

「忘れもしない。……()()()()()()()()()()………」

 

 

ーーーー今までの何よりも真剣な口調で、決して覆ることの無い忌まわしき過去を。

 

 

 

 

 

◇◆◇

 

 

 

 

 

 

【記録:2023/08/14 ep:57】

 

【POV:ブルースーツカメラマン】

 

 

 

 

ーーーーその日、とある大都市の中心地で()()()()は行われていた。

 

 

 かつて、トイレ軍の【パラサイト・スキビディトイレ】によって洗脳されてしまった【タイタンスピーカーマン】を奪還する為の、一世一代の大作戦が。

 

 

 

 

ズド──────ンッッッ!!!

 

 

 

凄まじい爆音と振動と共に、無数の瓦礫が宙を舞う。

 

 

ーーーー自分が隠れているビルの上までは届かない筈なのに、ブルースーツカメラマンは思わず身を屈めた。

 

 巻き上がる爆炎と煙の中に、今の一撃で倒された同胞達の残骸が垣間見える。

 

 

「アァァァアァァァァアアァァァァア!!!!!」

 

 

曇り空に響く、耳を劈くような絶叫。

 

 ソレを上げるのは、自らが作り出した破壊の痕の中心に立ち、両手を広げて獣の如く空へ吠える【タイタンスピーカーマン】だ。

 

 彼の足元には無数の炎が上がり、倒されたカメラマン達の骸が無数に転がっている。

 

 彼等は皆、タイタンスピーカーマンの洗脳を解く為に今日この場に集っていた。

 しかし、頼みの綱の【レールガン】が戦闘前に敵によって破壊され、【大型洗脳解除銃】も効果が無く、ただただ蹂躙されるだけとなってしまっている。

 

「くそッ!【タイタンカメラマン】はまだ来ないのか!このままじゃ、俺たち全員殺られちまう!!」

 

 ブルースーツのとなりで、別のノーマルカメラマンが絶望したように叫ぶ。

 

 カメラマン達が打つ手なしとなった今、頼りに出来るのはもう1つのタイタンーーーータイタンカメラマンしか無い。

 

ーーーーその丁度正にその時、空の彼方からジェットの鳴る音が聞こえて来た。

 

「…!」

 

音が聞こえた方へ顔を向けるブルースーツカメラマン。

 

 曇った空を裂いて、青い光をまとった巨影が飛んで来る。こちらを目指して、真っ直ぐに。

 

ーーーー間違いない。アレがカメラマン達の最後の切り札。【タイタンカメラマン2.0】だ。

 

「来た………!来てくれた…!やった……。」

 

 思わず、彼は安堵の声を漏らした。まだ、勝負は何もついていない筈なのに。

 

 

ギュオンッッッ!!!

 

 

 重く立ち込める爆煙を吹き飛ばし、タイタンカメラマンが大地に降り立つ。

 着地の衝撃で地面が陥没し、ド──ンと巻き上がった土塊が周囲に降り注いだ。

 

「オオォォォオォォ……ッ!」

 

ーーーー現れたタイタンカメラマンに対し、唸り声を上げながら両手のプラズマブラスターを構える、タイタンスピーカーマン。

 

 一方のタイタンカメラマンは、窘めるかのように指を振ってタイタンスピーカーマンを挑発した。

 

 

ーーーーズドドドドンッッ!!!

 

 

ーーーー挑発に乗ったタイタンスピーカーマンが、チャージされたブラスターを乱射する。

 

 放たれる真紅のプラズマ弾を、左手に構えた盾でガードするタイタンカメラマン。

 

 周囲の建物や、盾に直撃したプラズマ弾が次々に炸裂し、辺りに爆発が連鎖して巻き起こる。

ーーーーその爆発を掻い潜り、タイタンカメラマンはタイタンスピーカーマンへ右拳を叩き付けた。

 

ガツンッッッ!!!

 

殴られたタイタンスピーカーマンが怯む。

タイタンカメラマンは、すかさず左拳で追撃を放った。

 

バキィンッッ!!!

 

ーーーー堪らず、背中に装備しているジェットパックを起動して距離を取るタイタンスピーカーマン。

 だが、ソレを許すタイタンカメラマンでは無い。ーーーー素早く右手に装着してある【磁石武装】を起動し、タイタンスピーカーマンを地面に引き摺り戻した。

 

 そのまま右手を振って、磁石に引き寄せられたタイタンスピーカーマンを勢い良く廃墟ビルへ叩き付け、ダウンさせる。

 

 凄まじい轟音が轟いて、タイタンスピーカーマンが大地に倒れ込んだ。

 其処へ追い打ちをかける為にタイタンカメラマンが近付く。しかし、此処でタイタンスピーカーマンがタイタンカメラマンに向かって、爆音で反撃を行った。

 

 

「ーーーーオオォォォオォォンッッ!!」

 

 

 放たれたのはただの音だが、タイタンスピーカーマン程の規模となれば、ただの音だけでも強力な衝撃波となる。

 

 それを至近距離から受け、後退を余儀なくされるタイタンカメラマン。

 しかし直ぐに持ち直すと、起き上がろうとしているタイタンスピーカーマン目掛けて蹴りを放ち、再びタイタンスピーカーマンを地に押し倒す。

 

(良いぞ…!このまま押していけば…!!)

 

 ビルの上から戦況を見守っていたブルースーツカメラマンは、タイタンカメラマンの果敢な攻勢に、心の中で喝采を送っていた。

 

ーーーーだが、此処で戦場に新たな敵が現れる。

 

 

「ーーーーーーーーSKIBIDI SKIBIDI SKIBIDI。」

 

 

タイタンに匹敵する巨体。

目に掛けたサングラス。

便器の両側に並ぶ、6つのレーザー砲。

 

(…なっ?!ーーーーアイツは…()-()M()A()N()だと!?)

 

ーーーーそう。トイレ軍を率いるリーダーたる【G-MANスキビディトイレ3.0】が、戦いに乱入してきたのだ。

 

「くそ…こんな時に……!」

 

歯噛みするブルースーツカメラマン。

 

「SKIBIDI!!!!!」

 

 G-MANスキビディトイレが、自分の便器の両側に取り付けてある6門のレーザー砲で、タイタンカメラマンを妨害する。

 

「ーーーーーーーー!!」

 

 背中にレーザーを受けたタイタンカメラマンは、グルリとG-MANスキビディトイレへ振り返ると、背中のジェットエンジンを起動してG-MANスキビディトイレへ躍りかかった。

 

「SKIBIDI SKIBIDI!?」

 

飛び掛かられ、ビル群へと墜落するG-MAN。

 

 しかし、タイタンスピーカーマンがその隙に体勢を立て直してしまう。

 

 そして、タイタンスピーカーマンはG-MANと戦闘を繰り広げるタイタンカメラマンに向かって、プラズマブラスターを構えた。

 

「マズい…!」

 

 焦るブルースーツカメラマンへ、ノイズ混じりの通信が入る。

 

『ーーーーソレは、させない…!』

 

この声は、プランジャーマンの声だ。

 

「プランジャー!?」

 

 見ると、タイタンスピーカーマンが立つすぐ背後の廃ビルの屋上に、プランジャーマンが立っている。

 

ーーーー彼の手に握られているのは、真紅のプランジャー。そして見つめる先には、彼に背を向けているタイタンスピーカーマン。

 瞬間、ブルースーツカメラマンは、彼が何をしようとしているのか理解した。

 

「ッ!ダメだプランジャー!ーーーー無謀過ぎる!!」

 

 慌ててプランジャーマンへ呼び掛けるブルースーツカメラマン。

 

『ーーーーそれでもだ!』

 

 しかし、プランジャーの意思は変わらず、彼はタイタンスピーカーマンへ向かって飛び降りる。

 

「ーーーーキュオオォォォン?」

 

 背中にプランジャーが跳び移った事に気付いたタイタンスピーカーマンは、ブラスターのチャージを中断して背中に手を回した。

 

 そして、あっさりとプランジャーマンを捕まえると、そのまま捕まえた彼を自身の顔の前へと持って行く。

………自分に立ち向かおうとした彼の勇気を、嘲笑うかのように。

 

「プランジャー!!」

 

 プランジャーマンが、手に持っていたプランジャーを投げる。ソレは、キュポンッという音を立てて、タイタンスピーカーマンの顔に引っ付いた。

 

…だが、そこまでだ。タイタンに比べて、爪楊枝程度の大きさも無いソレでは、さしたる痛痒も与えられない。

 

「アァァァァァァァ!!!」

 

 タイタンスピーカーマンが苛立つように叫び、プランジャーマンの下半身を握り潰した。

 

 そして、下半身を失い傷口から炎を上げる彼を、勢い良く地面へ投げ捨てる。

 

「プランジャ──ッッッ!!!!」

 

 思わずブルースーツカメラマンは、ビルの縁から身を乗り出して叫んだ。

 

ーーーーむなしくも倒されてしまったプランジャーマンだったが、彼が稼いだ時間は無駄では無い。

 

 この間に、タイタンカメラマンはG-MANスキビディトイレとの戦闘を制する事が出来ていた。

 

 驚異的なタフネスを誇るG-MANを撃破出来たかは分からないが、巨大ハンマーと胸のコアからのブラスト攻撃まで当てれたのだ。恐らく、暫くは復帰できない程のダメージを与える事が出来ただろう。

 

 そして、再びタイタンカメラマンがタイタンスピーカーとの戦いに戻って来る。

 

「ーーーーーーーーッ!!!」

 

 倒れたプランジャーを一目見るや否や、カメラレンズに強い光を宿し、勢い良くタイタンスピーカーマンへ空中タックルを見舞うタイタンカメラマン。

 その一撃には、確かなタイタンスピーカーマンへの怒りを感じ取れた。

 

ズドォ────ンッッ!!!!

 

 タックルをモロに受けたタイタンスピーカーマンが、廃ビルを何棟も薙ぎ倒しながら大地を転がる。

爆発と粉塵が、両者を完全に覆い隠した。

 

「ッ…!!!」

 

 激突時に生じた衝撃波で、ビルの屋上に尻餅をつくブルースーツカメラマン。同じように、他のカメラマン達も揺れるビルの上に這いつくばった。

 

ーーーーズシィンッッッ!!!

 

 粉塵の中から、タイタンスピーカーマンが投げ飛ばされて来る。ーーーーその赤い身体のあちこちに幾つもの傷が入り、タイタンカメラマンの猛攻の苛烈さを物語っていた。

 

「……ォォオォォ……ッ。」

 

 ダメージが大きいのか、立ち上がる足に力が入っていないタイタンスピーカーマン。

 

「良いぞ…押してるぞ…!」

 

 それを見たノーマルカメラマンが、ガッツポーズを決めた。

 

「タイタンスピーカーマンは限界が近い。…だが一方で、タイカメ(タイタンカメラマン)は殆ど無傷!ーーーー介入してきたG-MANも、今は退けてある!障害になるものはもう無い!」

 

 その台詞を聞いて、他のカメラマン達の顔に希望の光が戻る。

 

「それってつまりーーーー」

 

「ああ。タイカメの勝ちだ…!」

 

ソレは、カメラマン達が勝利を確信した瞬間。

そして、カメラマン達が()()()()()()()()()()()

 

 

 

「……HA HA HA HA HA HA HA」

 

 

 

街に響く、不気味な嗤い。

 

 そしてタイタンカメラマンの前に、黒い渦巻く霧のような物が出現する。

 

「……?!」

 

 その場に居た誰しもが、その黒い渦に視線が釘付けになった。タイタンカメラマンでさえも、動きを止めて黒渦を注視する。

 

 

「SKIBIDI SKIBIDI SKIBIDI SKIBIDI」

 

 

 邪悪さを感じさせる嗤い声と共に、ブワッと黒渦が周囲に散った。そして、その中からタイタンカメラマンすら上回る巨大なスキビディトイレが現れる。

 

「嘘だろ…!ーーーーアイツはーーーーーーーー」

 

その姿に、ブルースーツカメラマンは見覚えがあった。

 いや、全てのカメラマン達に見覚えがあったと言っても、過言では無いかもしれない。

 

「馬鹿な。ーーーーチーフサイエンティストだと!?」

 

誰かの声が木霊する。

 

ーーーーーそう。黒渦の中から現れたのは、G-MANスキビディトイレの右腕にして、現在進行系でアライアンスを苦しめているパラサイト・スキビディトイレの生みの親、【チーフサイエンティスト・スキビディトイレ】だったのだ







コレが絶望の分岐点



………そういえば、コメントで「テレビマンはどう喋らせるんです?」ってお便りが来まして、コレに関してはアンケートを取ります。決して丸投げした訳じゃ御座いません()

ではまた次回〜〜〜

Q.テレビマンたちの会話をどう書くべきか???

  • 普通に書く(一番楽)
  • カタカナで書く(読み辛い)
  • 英文に訳しルビを振る(それっぽい)
  • 英訳文を逆から書きルビを振る(大変)
  • 好きにして、どうぞ(棄権)
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