Skibidi_Toilet Multiverse〜Alternative〜   作:犬社長

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後半は少しギャグ成分を含みます。ご了承して、どうぞ




16〈site of one's destiny〜宿命の地〜〉

 

 

 

 

 

ーーーー中に入って直ぐ目に飛び込んできたのは、だだっ広いホールの様な空間だった。

 

 タワーの1階は、エントランスの様になっているのだろう。…電気が通っていないせいで内部は暗く、しかもあちこちヒビ割れて、ボロボロになっている。

 

そして、意外にも誰も居なかった。

そのせいか、無人のホールはやけに広く感じる。

 

「ーーーーてっきり、トイレ達が大量に(たむろ)してるのかと思ってたが、誰も居ないんだな…。」

「…夜だからな。こんな時間に、態々1階にいる奴は居ない。」

 

 すこし拍子抜けした俺の言葉に、隣のデッキブラシマンが答えた。

 

「……でも、上の階には居るって事だよな。」

「あぁ。…上階では戦闘が予想されるぞ。気を引き締めろ。」

「もちろん。」

 

 彼の助言に頷きを返し、俺は仲間達と共にエントランスを横切っていく。

 

 道中でエレベーターを見つけたが、誰もそれを使わずにスルーしていった。どうやら、階段で上に上がっていくらしい。

 

「エレベーター使わないのか?」

「エレベーターは移動先の階が丸分かりな上に、この人数を一度に運ぶのは無理だ。順番待ちしている間に上階の守りを固められたら困る。」

「なるほど。」

 

 会話を交わしながら、俺は皆の後に続いて階段を駆け上がった。

 

 すると、少し上の方から、何かが閉まるような重々しい音が聞こえてくる。

 

「…?」

「階段前のドアを封鎖されたのだろう。ーーーー音からして、5階から6階に繋がるドアだな。」

「また、なんでその階を閉じたんだ?」

「……5階は広い空間が多い。ーーーーそこで展開し、俺達を迎え撃つつもりなんだろう。」

 

 階段を駆け上がりながら、デッキブラシマンが答えてくれた。

 

「……良く知ってるんだな。」

「当たり前だ。此処は、トイレ共の手に堕ちる前までは我々の拠点だった。内部構造は、全て把握している。」

「あぁ……そう言えばそうか。」

 

納得しつつ、俺は階段を駆け上がり続けた。

 

 他の仲間達も同様に2階3階と駆け抜けて行き、そして早々に問題の5階へと辿り着く。

 

 足を踏み入れた時点から、俺は強い殺気のようなものをひしひしと感じていた。……トイレ達の、隠しきれぬ殺意だ。

 

「コレは沢山居るだろうな…。」

「だな。」

 

 そう思わず俺が零すと、デッキブラシマンも賛同の意を示すように頷いた。

 

「てか、封鎖の扉は壊せないのか??入る時はグレネードで吹っ飛ばしたけど。」

「…崩落の危険性がある。恐らく10年前に起きた戦いの影響で、このタワーは相当劣化している筈だ。トイレ共が補強工事などしているとも思えないし、爆発物は屋内では使いたくない。」

「マジか。」

 

 ボロボロだった1階を思い出しながら、俺は納得して頷いた。全階があんな感じだとするのなら、確かに爆発物を使うのは危険かもしれない。

 

 トイレ達が、わざわざ自分達にとって何の利益も無い建物を補強するとも思えないし、そのまま放置してあるのも納得ではある。

 

 

ーーーーそんなこんなで5階へと足を踏み入れた俺達は、踏み入れた瞬間に強烈な洗礼を浴びる事となった。

 

 

「SKIBIDI dop dop Yes Yes!!!!」

「SKIBIDI SKIBIDI yeeees yeeees!!!!!」

「SKIBIDISKIBIDISKIBIDI!!!!!」

 

 スキビディ讃歌を歌いながら、無数のトイレ達が俺達の前に現れる。

 

 彼等はノーマルサイズのトイレ達と、それより少し大きい【ミディアムスキビディトイレ】達で構成されている様だ。

 

 中には、アームクローや銃で武装しているトイレも居る。

 

「数が多いな!!ーーーーま、予想してたけど!!」

 

俺は素早く刀を構えた。

 隣でデッキブラシマンも、背中のデッキブラシを大振りに振って構える。

 

 そして、集団の先頭を走るプランジャーマンとナイフマンが、真っ先にトイレ達へ攻撃を始めた。

 

「退け!!」

「邪魔だ。」

 

 プランジャーマンのプランジャーが、一番前に立ち塞がった【ポリス・スキビディトイレ】を殴り飛ばす。

 

 同時にナイフマンが投擲したナイフが、近くのミディアムスキビディトイレの目に突き刺さり、動きを止めた。

 

「ーーーー総員ッ!プランジャーとナイフマンの後に続けぇ!!!」

 

アライアンスの誰かが、銃を手に取り叫ぶ。

 

 

「「「おおおおおッッッ!!!!」」」

 

 

 そして、それに応えた大勢のカメラマンとスピーカーマン達が、其々の武器を構えて走り出した。

 

 

「ーーーーSKIBIDI SKIBIDI!!!!!!!」

 

 

「「「YES YES!!!!!!!!」」」

 

 

 トイレ達も一斉に床を滑るように動き、アライアンスへ突撃して行く。

 

 

 

 そして両軍は遂にエネルギータワー内部(宿命の地)で激突したーーーーーーーー

 

 

 

 

 

 

◇◆◇

 

 

 

【場面転換】

 

 

 

【タワー奪還部隊激突とほぼ同時刻】

 

 

 

【場所:郊外発電所】

 

 

 

【POV:ブルースーツカメラマン】

 

 

 

 

ーーーーーブレーダーカメラマン達が、エネルギータワー内部で戦闘を開始した頃、其処から遠く離れた郊外の発電所でも、遂に戦闘が始まっていた。

 

 

「うおおおおおおおおおおおッ!!!!」

「覚悟しやがれトイレ共ぉ!!年貢の収め時だぁぁぁぁ!!!!」

「今まで散々好き勝手やってくれたなぁぁぁぁぁ!!!!」

 

 そんな雄叫びと共に、大勢のアライアンス達が発電所へと猛攻を仕掛ける。

 

それに相対するは、発電所を守っていたトイレ軍だ。

 

「SKIBIDISKIBIDISKIBIDISKIBIDI!!!!」

「SKIBIDI dop dopYes Yes!!!!」

「SKIBIDI wwww Yes Yes!!」

 

 

ーーーーー発電所の敷地内の至る所で、激しい戦火が上がる。

 

 ハンドガン、ボルトライフル、ロケットランチャーに小型レーザーブラスターまで、ありとあらゆる兵器が火を吹き、正に総力戦の様相を呈していた。

 

 

 

ーーーーーこの奪還戦に於いて、アライアンス達が奪還すべき場所は大きく分けて4つある。

 

 

 その内の3つが、発電を行うタービンが格納された【発電機格納庫】。

 そしてもう1つが、生み出された電気をコントロールする【電力管理室】だ。

 

 

 それらは、発電所の広大な敷地内に、バラバラに別れて建っている。

 

 発電所奪還部隊は、この3つの発電機と電力管理室を手中に収めるべく、部隊を更に細分化して行動に当たっていた。

 

 因みにブルースーツカメラマンは、〈第一発電機格納庫〉を奪還する小部隊に参加している。

 

 

 共に行動する仲間は、ハチマキを巻いたスピーカーマン(以下、ハチマキマン)

・忍者の様な格好をしたカメラマン(以下、ニンジャマン)

・サプレッサー付きのピストルを武器に戦うカメラマン(以下、サプレッサーマン)

・何故かバク転しながら動くスピーカーマン(以下、バク転マン)

 

ーーーーーーーーこの4名である。

 

…………どれも個性が強すぎる気がするが、この際気にしない事にしておこう。

 

 

 

 兎にも角にも、彼等は既に数多のトイレ達を倒し、〈第一発電機格納庫〉の手前まで来ていた。

 

 

yooooooo(ヨーーーーー)!!!ーーーーー見つけたZE!!アレが発電機の有る格納庫だな!!」

 

 ブルースーツカメラマンの先を、バク転しながら突っ走るバク転マンが、格納庫の扉を見つけて大声を出す。

 

「あぁ!誰か、扉を破壊してくれ!」

「任されたでござる!!」

 

 ニンジャマンが、懐から取り出したトイレットペーパー爆弾を放り投げ、格納庫の扉を吹き飛ばす。

 

ーーーーーズドーーーン!!!、と音を立てて扉が吹っ飛び、格納庫の内部が露わになった。

 

()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()姿()()

 

「ーーーーー!!……やっぱり、ガン待ちされてたか…!!」

 

 ブルースーツカメラマンは足を止めて武器を構えた。…トイレ側も、コチラの狙いは把握している。ココで戦闘が起きる事は、覚悟の上だ。

 

「「「SKIBIDI SKIBIDI SKIBIDI!!!!」」」

 

待ち構えていたトイレ達が、一斉に此方へ向かってくる。

 

 それに向かって、ブルースーツカメラマンは手に持つボルトライフルを連射した。

 

ズガガガガガガガァンッッッ!!!

 

ーーーーー放たれたボルト弾が次々とトイレの顔面に突き刺さり、格納庫前の通路が血に染まる。

 

「加勢するッス!」

 

更に隣からサプレッサーマンが、ピストルを連射する。

ーーーーーその狙いは正確で、トイレ達の眉間に次々と銃弾が吸い込まれて行った。

 

…そしてその銃弾飛び交う中を、ニンジャマン、バク転マン、ハチマキマンの3人が走り抜けていく。

 

「お覚悟ぉぉぉぉぉッッッ!!!」

「SKIBIDI?!?!」

 

ハチマキマンが吠えると、その顔のスピーカーから大音量が発せられ、近くのトイレ達が怯んでいく。

 

 そしてその隙をついて、ハチマキマンは腰に付けていた太鼓のバチを取り出し、トイレ達の頭を太鼓のように叩き始めた。

 

 

ドンドン ドンドコ ドンドンドン!!

 

「どっこいしょ〜!!ドッコイショ!!」

 

ドコドコドコドコ ドコドンドン!!!

 

「ソーラン!!!ソーラン!!!」

 

ドンドコ ドンドコ ドンドンドン!!

 

「わっしょい!!!ワッショイ!!!」

 

 

「…………祭りの会場かよ。」

 

 独特のかけ声と共に、バチでトイレを屠って行くハチマキマンの姿を見て、思わずブルースーツカメラマンは静かなツッコミを入れた。

 

「まぁ……血祭りではあるッス。」

 

 横でサプレッサーマンが軽く頷く。確かに撲殺されたトイレ達の死体があちこちに転がる様は、血祭りと言っても過言では無いとは思うが…………

 

「むむむッ!なんか、キャラの濃さで負けてる気がするでござる!!…拙者も負けないでござるよ〜〜〜!!!」

 

 ハチマキマンの奮闘を見て、何を思ったかニンジャマンがクナイ片手にそんな事を叫んだ。そして、クナイを構えてトイレ達の中へ突撃して行く。

 

「張り合うな!キャラの濃さで!!てか、語尾に『ござる』は十分キャラ濃いから!!」

 

ツッコミに回るブルースーツカメラマン。

 

「オイオイオイオイ!!それじゃあ、四六時中バク転してるこのオレが、一番キャラ薄いみたいになるじゃねぇか!?ーーーーそんな事認めないZE!!!」

 

 しかもバク転マンまでそんな事を言い出し、事態は更に混迷を極めだした。

 

「だからキャラの濃さで張り合うなって!!!」

 

 ブルースーツカメラマンのツッコミも届かず、彼等は誰のキャラが一番濃いかで揉めながら戦い続ける。

 

 

「拙者、知ってるでござるよ?!バク転マンは、実は側転をしている事もあるって!!ーーーーーバク転マンって言う名前してるくせに側転なんてして、恥ずかしく無いのでござるか!?」

「はぁぁぁぁ?!ーーーーーじゃあ言ってやるけど、お前ニンジャマンなんて名前のくせに、伊賀忍者と甲賀忍者の違い知らねーだろ!?」

「そ、そそそ、それぐらい知ってるでござるるるる(汗)」

「図星かよ!!!!」

「わっしょい!わっしょい!ソーラン!ソーラン!!」

 

 

「…………なぁ、コレってアライアンスの運命を決める決戦の筈だよなぁ??」

 

 ヒートアップして行く彼等の後ろで、ブルースーツカメラマンはサプレッサーマンに話し掛けた。

 

「そう…ッスね。」

 

 後頭部(カメラの後ろ)を掻きながら、サプレッサーマンが呆れたように答える。

 

…一応、言い争いをしながらも、彼等のコンビネーションは息ぴったりであり、現在進行系でトイレ達は次々と撃破されていっている。…この調子なら、格納庫内を守っているトイレ達が一掃されるのに、そう時間は掛からないだろう。

 

 

………そうブルースーツカメラマンが思った時だった。

 

 

「ーーーーーSKIBIDI!!!!」

 

 

ーーーーーズガーン!と激しい金属が爆ぜるような音を立てて、ニンジャマンとバク転マンの前に、黒い影が舞い降りる。

 

……その数、3。

 

「うお?!」

「ござるっ!?」

 

 その影が着地した時の衝撃で、2人は軽く吹き飛ばされて床を転がった。

 

「ーーーーッ!!…ノーマルトイレだけでは終わらないか!」

 

 その姿を見て、ボルトライフルを構え直すブルースーツカメラマン。

 

「……SKIBIDI SKIBIDI。」

「SKIBIDI dop dop…。」

「………Yeees Yeees。」

 

 

 

 現れたのは、ミュータントスキビディトイレ。ーーーーーしかも、いわゆる〈S()W()A()T()()()()()()()()()()()()()()()〉と呼ばれる、重装備で武装したミュータント達であったーーーー。

 

 

 

 







オリキャラが濃い!



次回は発電所奪還部隊サイドの続きと、デスクロー・ギガトンスキビディトイレ陽動部隊サイドを書く予定です。

既に少しだけ書いてあるので、次回は早く投稿………出来ると良いね()

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