Skibidi_Toilet Multiverse〜Alternative〜 作:犬社長
おまたせしました。
今回はデスクロー・ギガトンスキビディトイレ陽動部隊サイドのお話です。
どうかお付き合いください…!
ーーーーー『
【最上級監視者】と言う称号を与えられ、力を手にし、
数多の同胞を引き連れ、この街は自分の意のままに出来るーーーーーそう思っていた。
……今日までは。
「SKIBIDI……??」
そんな彼が異変に気づいたのは、エネルギータワーの方角から爆発音が聞こえて来た時だった。
エネルギータワーは、アライアンス達のかつての拠点である。まさか、アライアンスの残党が動き出したのだろうか。
「……SKIBIDI。」
彼は、疑惑を胸に動き出す。
ーーーーーこの街にアライアンスの残党が残っている事は理解していた。
そもそも、自分に【最上級監視者】と言う称号が与えられた理由は、この街に残るアライアンスを見つけ出し、見つけ次第殲滅する為の役割を与えられたからなのだ。
ーーーーーこそこそ隠れていた残党共が動き出した。……だが、何故いまさら……?
そう思った所で、別の場所から自分に向かって通信が入って来た。
……どうやら、発電所に配備させていたSWATミュータントからの通信らしい。
『
「……!!」
発電所襲撃。その報告に、動きが止まる。そして、疑念は確信へと変わった。
本当にアライアンス達が動き出したのだ。
「
2箇所同時襲撃とは考えた物だ。自分が出れば、彼等の襲撃を鎮圧するなど訳も無い。しかし、自分は1人しか居ないのだ。
ーーーーーまず、何方を鎮圧すべきか。
短い思案の末、彼は発電所へ向かう事にした。タワーは、最悪奪われても構わない。アレだけを奪った所で、起動する電力が無ければ何も出来ないからだ。
最悪は、発電所もタワーも奪われる事。……それは避けなければならない。
そう思考を巡らせながら、彼は最短距離で郊外の発電所へ急ぐ。ーーーーーまだしぶとく建っている廃墟ビルを薙ぎ倒し、瓦礫を盛大に撒き散らしながら、彼は進撃して行った。
ーーーーーしかし、ここで彼の真正面に異変が起きる。
夜の闇の中に、ポツポツと小さな光達が現れ始めたのだ。そしてソレは、真っ直ぐ自分を目指してくる。
「…SKIBIDI?」
アレは………
そう思った瞬間、自分に向かって夥しい数のロケット弾が飛んできたーーーーーーーーーー
「ーーーーー喰らえデカブツぅぅぅぅぅぅぅぅぅッッッ!!!!!」
そう叫んで、両肩に構えたロケットランチャーのトリガーを引く。
ーーーーーボシュボシュウッ!!!と音を立てて、ランチャーからロケット弾が放たれた。
同じ様に、周りに居る仲間達もロケットランチャーを撃ち、あっという間に出来た何十発もの弾幕が、前方に佇む【デスクロー・ギガトンスキビディトイレ】へ飛翔する。
ズドドドドドドドドォンッッ!!!!
ーーーーーそして凄まじい数の爆発が、デスクロー・ギガトンスキビディトイレの顔面を包み込んだ。
夜の街が一瞬で明るくなり、爆発の閃光に照らされた廃墟が光の中に浮かび上がる。
「まだだ!!攻撃の手は緩めるな!!撃ち続けろッ!!」
誰かがそう叫び、手に持つ大型のレーザーブラスターを照射した。それを聞いた他のラージカメラマンやラージスピーカーマン達も、装備しているマシンガンを片っ端から撃ち始める。
ドガドガドガドガドガドガドガズドドドドドドドドドドドドドドギュラギュラギュラギュラギュラギュラギュラ!!!!!!!!
マシンガンとレーザー銃と、他にも色々な重火器の発砲音が重なり、鼓膜があったら秒で破れそうな大轟音が街に響き渡った。
もう、デスクロー・ギガトンスキビディトイレの顔は、硝煙と爆炎で完全に隠れてしまっている。
そこら辺のビルなら、もう木っ端微塵になっていてもおかしくは無い、圧倒的集中砲火。
それでも彼等は射撃を止めない。
ーーーーー皆、知っているのだ。……あの【デスクロー・ギガトンスキビディトイレ】がこの程度で倒れる筈が無いと言うことを。
……そして、少しでも攻撃の手を緩めれば、待っているのは死なのだと言うことを。
夜空に響く、怒りの絶叫。
次の瞬間、デスクロー・ギガトンスキビディトイレの便器の両側から伸びる長いロボットアームに光が宿り、その先端から真紫のレーザーが放たれる。
「ーーーーーッッ!!総員、回避ィィィィッッッ!!!!」
迫る紫の閃光を見て、地上のラージカメラマン達は一斉に身を翻した。ジェットパックで空を飛んでいるアライアンス達も、勢い良く回避行動に移る。
ーーーーーギュインッ!!!と、夜の空を紫の光線が薙ぎ払い、巻き込まれた高層ビル群が木っ端微塵に砕けて倒壊した。
レーザービームを避けれなかったアライアンス達が、一瞬の閃光に包まれて蒸発して行く。
………そう。
「うわぁぁぁぁぁぁ!?!?」
「瓦礫がーーーーーぐはっ!!!」
更に、倒壊したビルの瓦礫が頭上から落石の如く落ちて来て、何とか攻撃を避けれたアライアンスへ襲い掛かった。
「頭上に気を付けろッ!ジェットパックを持ってる奴は飛ぶんだ!!」
指揮を執るPOVラージスピーカーマンは仲間達へ叫ぶと、自分もジェットパックの出力を最大にして、降り注ぐ瓦礫を避けながら飛翔する。
そんな彼に向かって、更にレーザーが飛んで来た。…さっきのような光線では無く、弾丸の形をしたレーザー弾のようだ。
「くッ!!!」
空中で体を捻り、自分の身体ほどもある巨大なレーザー弾を、何とか回避する。
更に第二射、三射が迫りくるが、斜めになったビルの廃墟を盾代わりにして、なんとかコレも躱した。
「ーーーーー射撃再開だ!!撃ちまくれぇッ!!!」
夜空に響く叫び声。そして、同じ様にジェットパックで空を飛ぶ仲間達が、再び攻撃を開始する。
「……DOP DOP…!!」
……………コォーーーーーーン…………!!
鐘が鳴るような音と共に、デスクロー・ギガトンスキビディトイレの顔の周りに、紫色のバリアが出現した。…そして全ての攻撃が、紫色に輝く障壁に阻まれて無効化される。
「バリアッ!!」
歯噛みするPOVラージスピーカーマン。ーーーーーそして、彼の近くを飛んでいたラージカメラマンが、巨大なロボットアームで大地へ叩き落された。
「ーーーーーラージカメラ…!!…くそ!!」
ーーーーー同じ様に、空を飛ぶ仲間達も次々と叩き落されていく。…体格差も相まって、まるで蝿を叩いている様だ。
「クローの届かない所まで一旦引け!!其処ならーーーーー」
そう言いながら距離を取ろうとしたラージカメラマンは、異常な程に長く伸びたアームで捕らえられ、一瞬で握り潰された。
「
握り潰したラージカメラの残骸を大地に投げ捨て、デスクロー・ギガトンスキビディトイレが嘲笑う。
………ヤツのロボットアームは、伸縮自在なのだ。
(ただデカいってだけでも脅威なのに、あれ程自在に動かされては避けようが無いなッ!!)
心の中でそう愚痴を吐いて、POVラージスピーカーマンは引き下がる。
「奴のクローを狙え!!破壊出来れば、戦闘力を大きく削げる!!!」
誰かがそう指示を飛ばし、それに呼応して無数の弾丸が左右のロボットアームへ飛んで行った。
しかし、素早くウネウネと動くアームに全てを命中させることは出来ず、殆どが命中せずに終わる。
「……
デスクロー・ギガトンスキビディトイレが顔を顰め、再びロボットアームの先端からレーザービームを放った。
「うわぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」
「ぐわあぁぁぁぁぁッッ!!!!」
「あッーーーーー!」
仲間達が1人、また1人とレーザーの奔流に呑まれて消えて行く。
「みんな!もう少し広がるんだ!!」
POVラージスピーカーマンは、レーザーに当たらないよう飛び回りながら、他の仲間達へ指示を飛ばす。
「ーーーーー俺達の目的はあくまでも時間稼ぎ!!俺達が全滅したら、一体誰がヤツを引き付けていられる?!…死なないように戦おう!!」
「「ーーーーー了解ッ!」」
指示に応じた仲間達が、次々と散開していく。そして、デスクロー・ギガトンスキビディトイレから付かず離れずの距離を保ったまま、奴へ攻撃を叩き込み続けた。
エイムは適当だが、何処に当たろうが構わない。ーーーーー肝心なのは、1秒でも時間を稼ぐ事。どれだけココに奴を引き付けていられるか、それが大事なのだ。
「…
デスクロー・ギガトンスキビディトイレも、彼等の意図は理解していた。故にいち早く彼等を倒し、このくだらない戦いを終わらせなければならない。
……しかし、アライアンス達はちょこまかと動き回り、チクチクと攻撃を加え続けてくる。
それは、無数の蚊が絶えず自分に向かってくるようなもので、とても煩わしかった。
「
ーーーーーバキンッッ!!
「ぐはっ?!」
振り回されたクローで、また1人大地に叩き落される。
「
ーーーーーズガーンッ!!
「うわぁぁぁッ!!」
別のラージスピーカーマンが、レーザー弾を食らって爆発四散した。
「ーーーーー
ーーーーーメキメキメキィッ!!
崩れかけの5階建て程度の建物を、根元からロボットアームで引っこ抜き、バットのようにして振るうデスクロー・ギガトンスキビディトイレ。
高速で振り抜かれた建物に当たって、何人かのアライアンスが纏めて大地へ叩き落された。
「ーーーーー
ーーーーーガッシャーーーンッッ!!
持ち上げた建物を真っ直ぐ振り下ろし、地上に居たアライアンスごとソレを粉砕する。
「ーーーーー
苛立ちをぶつける様に2本のアームからビームが放たれ、地上のアライアンスと空を飛ぶアライアンスが巻き込まれた。
「ぐわあぁぁぁぁぁ!!」
「うわぁぁぁぁぁあぁ!!!」
広範囲に渡って爆発が沸き起こり、何人ものアライアンスが塵となって消える。
「ーーーーー
無数のアライアンスの屍と、爆炎に包まれて戦場と化した街を見下ろし、吐き捨てる様に叫ぶデスクロー・ギガトンスキビディトイレ。
「
ーーーーーそう言葉を放つ彼の周囲に、もはやアライアンスの姿は無い。ただ無数の屍と、瓦礫が広がるのみだった。
「…はぁ…はぁ…はぁ……。」
ーーーーーいや………
(俺以外………全滅か…。)
ーーーーー傷を負いながらも立っているのは、POVラージスピーカーマンだ。
彼は唯一人、デスクロー・ギガトンスキビディトイレの猛攻を掻い潜り、まだ地に立っていた。
しかし、あれほど周りに居た仲間達はもう居ない。視界に映るのは、延々と屍が転がる炎上した廃墟のみ。
「
デスクロー・ギガトンスキビディトイレが、POVラージスピーカーマンを見下ろして呟く。
しかし、POVラージスピーカーマンは怯むことなくロケットランチャーを構え直した。更に、側に転がっていたマシンガンを拾い上げ、残弾を確認してから空いている方の手で構える。
「……
そう嘲笑う様に言い放つデスクロー・ギガトンスキビディトイレへ、彼は標準を合わせながら静かに答えた。
「………5秒ぐらいにはなるだろ。付き合って貰うぞ、デカブツ。」
そして、彼は燃料の少なくなったジェットパックを再起動させ、たった一人の決戦へ挑むのだったーーーーーーーーーー
因みにPOVラージスピーカーマンは、アイボを助けたあのラージスピーカーマンです。主人公とも、修繕室へ向かう際に1回だけ会話しています。
さぁ、この時間稼ぎを無駄にしない為に、主人公チームには頑張って欲しい所…!
ではまた次回〜〜!