Skibidi_Toilet Multiverse〜Alternative〜 作:犬社長
おまたせしました!
……赤茶色の荒野に降り立った俺達を、吹き荒れる砂嵐が出迎える。
「うお…風強ぇ…。」
俺は思わず顔の前に手を翳して、砂埃から頭を守った。
…パチパチと砂が体に当たり、コートがバサバサとはためく。
「上空からでは分かり難いが、地上は風が強い。ーーーーーコレを使え。」
そんな声と共に、プランジャーマンが俺へ黒いウィンドブレーカーのような物を手渡した。
「ーーーーーコレは…?」
「防塵コートだ。…俺たちの体は元々防塵仕様だが、用心に越したことは無い。」
「なるほど。」
俺は頷き、彼から防塵コートを受け取る。黒いコートにはカメラのマークが記章として刻まれており、かなり頑丈そうだ。
「アイボにもやろう。」
「ワン♪」
そう言って、プランジャーマンはアイボにも専用の防塵コートを着せる。ーーーーーアイボ用の防塵コートは透明な素材で出来ており、見た目はまるでペット用合羽を着た犬の様だ。
「ほわぁぁ〜♡防塵仕様のアイボちゃん、かわちいねぇぇぇぇ!?抱っこさせて〜〜♪♪」
「ワフゥン?!(蘇るトラウマ)」
シーちゃんがアイボに抱き着こうとしたが、彼は素早い身のこなしで彼女から逃れる。
因みにそんな彼女も防塵コートに身を包んでいた。…更に何故か彼女のコートはシールでデコられている。
……渡された時には何も無かったはずなので、その後から貼り付けたに違いない。
ーーーーー彼女は、どんな時でも可愛さを追い求めるタイプなのだ。
「……他の仲間達も準備が出来たようだ。ーーーーーお前等、行くぞ。」
戯れる彼女達の横で、プランジャーマンが防塵コートに袖を通しながら告げる。
「ーーーーーおう。了解。」
「は〜い♪」
俺とシーちゃんが同時に返事を返し、そして作戦行動が始まった。
ーーーーー今回の目的地である〈旧アライアンス基地〉は、砂嵐吹き荒れる荒野のど真ん中に有る。
元々は街へ繋がる道路もあったそうだが、トイレ軍との戦争で破壊されて使えなくなっているらしい。
何れ、街の中だけでなく周辺の安全まで確保できるようになれば、道路も作り直すつもりだとプランジャーマンは語っていた。
…もっとも、その予定自体はまだ先の話だが。
「ーーーーー必要なのはタイタンだ。…やはりアレが居るのと居ないのでは、戦力にも士気にも大きな差がある。」
目的地目指して歩きながら、プランジャーマンが俺にそう語る。
「トイレ共の戦力はまだ膨大。我々の街を支配していた〈デスクロー・ギガトンスキビディトイレ〉でさえ、トイレ軍の中の数居る1幹部に過ぎない。…
「それは……絶望的だな…。」
ーーーーーアレを止める為に、ラージカメラマンやラージスピーカーマン達が何人も散っていった。完全武装した屈強なラージ系が、何十人と束になって戦って足止めがやっとだったのに、アレよりも強いのが後に控えているとは気の滅入る話だ。
「ーーーーーそういえば、街の外に追い出されたギガトントイレはあの後どうなったんだろうな。」
俺がなんとなしに疑問を呟くと、プランジャーマンは考え込むように腕を組んだ。
「……この3週間、敵は何もしてこなかった。今は情報網も何も無いゆえに、敵の行動は読めない。どうなったかまでは分からないな。」
「…トイレ軍が、このまま大人しくしてると思うか?」
「思わんな。」
首をふるプランジャーマン。…即答だった。
「ーーーーーだからこそ、一刻も早く新タイタンを建造する必要がある。タワーの修復から施設装備の移設…3週間でやり遂げられたのは僥倖だった。だが、これ以上は時間は掛けられん。」
そう呟いてから、ふと彼は足を止める。そして、俯きかけていた顔を前へ向けた。
「…?」
ーーーーー釣られて俺も顔を前に向けると、吹き荒れる砂嵐の中に何かが黒々と浮かび上がって見えている。
アレは………建物ーーーーー??
「着いたな。」
砂嵐の中に浮かぶモノを見て、プランジャーマンはポツリと呟いた。
ーーーーーすると砂嵐の勢いが少し弱まり、砂塵の中に隠されていた全貌が明らかになる。
ーーーーーソレは、大きな工場の様な建物だった。
「おお…コレが……??」
錆びた屋根から伸びる幾本もの煙突を見上げながら、俺はプランジャーマンへ問いかける。
「あぁ。ーーーーーコレが今回の目的地…〈旧アライアンス基地〉だ。」
プランジャーマンが隣で深く頷いた。そして、背中に背負っているプランジャーを静かに引き抜く。
…ほかの仲間達も、各々の武器を構えた。
「………さぁ、
「ーーーーーでは、これより突入を開始する。作戦は至ってシンプル。基地の外壁を破壊し、内部へ奇襲攻撃を仕掛けるーーーーーコレだけだ。」
遂に辿り着いたアライアンス基地の前で、プランジャーマンが仲間達へ指示を飛ばす。
そして、ロケットランチャーを装備しているカメラマン達が、外壁へと標準を合わせた。
「準備完了!」
「了。ーーーーー撃て。」
「「「
短い指示の後、発射されたロケット弾が外壁を木っ端微塵に吹き飛ばす。
吹き飛んだ破片や粉塵は、吹き荒れる荒野の風に乗って、瞬く間に消えて行った。
「ーーーーー突入っ!!」
すかさずプランジャーマンが指示を飛ばす。
そして、全部で30名ほどになる作戦参加者達が一斉に空いた穴へと駆け出した。
俺も腰に差した日本刀を抜きながら、勢い良く前へ出る。
「ーーーーーおお!?ブレーダー速いね〜!?」
ーーーーー同胞を追い抜き、シーちゃんの声を後ろにしながら、俺は壁に空いた穴へと飛び込んだ。
「
「
突然の奇襲に慌てている2人(2台?)のトイレが、目の前に見える。
建物の中は広く、電気も通っているのか思ったより明るい。
(ノーマルトイレか!ーーーーー斬るッ!!)
俺は目の前のトイレ2台を、一刀の下に斬り伏せた。抵抗する暇すら無く、2台のトイレは首を斬られて絶命する。
そして後に続く仲間達が、洪水の様に建物内へ雪崩込んだ。
「SKIBIDI SKIBIDI yes yes!!!」
「SKIBIDI SKIBIDI SKIBIDI SKIBIDI!!!!!」
「SKIBIDI dop dop dop yes yes!!!」
敵襲騒ぎに気付いた他のトイレ達が、部屋の彼方此方からワラワラと姿を表す。
殆どがノーマルスキビディトイレであり、大した脅威では無さそうだ。
「よ〜〜し♪♪私も暴れよっかなぁ〜☆ーーーーー誰一人として逃さないからぁ〜覚悟しといてねっ♪」
そんな物騒な事を言いつつ、シーちゃんが腰からぶら下がる刃ーーーー
そして、先ずは小手調べだと言わんばかりに、近くのノーマルトイレへ飛び掛かった。
「SKIBIDIッッ!!!」
「てぇ〜い♪」
軽やかに薙ぎ払われた刃が、スパンッ!とトイレの首を斬り落とす。
そうして1体目を倒した彼女は、そのまま2体目へ反対側の手に持つ刃を突き立てた。
そして返り血を物ともせず、2体目を飛び越えて3体目へ迫る。
「SKIBIDI SKIBIDIィ!!」
3体目は、俺が転生したての頃に戦った事もある〈デュアルクロー・スキビディトイレ〉の別個体だった。
「Dop dop yes!!!」
ーーーーー2本の鋭い爪付きアームが、彼女の胸を貫かんと迫る。
しかし、彼女は迫るソレを容易く双刃で捌いた。金属音が2回鳴り、火花がパッパッと散る。
そして2つのクローが弾かれたタイミングで、彼女はデュアルクロートイレの顔面へ回し蹴りを放った。
「SKIBIDIッ?!」
鋭い爪先が顔に突き刺さり、デュアルクロートイレは吹っ飛んでいく。そして壁に叩きつけられて動きを止めた。
(いや…強いな、シーちゃん!)
彼女の戦いを観戦していた俺は、その手際良さに舌を巻く。
2本の剣に分解した〈断鉄鋏・チョキチョキラー☆〉を淀み無く使い熟す彼女の姿は、まるで舞を踊っているようだ。
「うりゃうりゃ〜〜!!連続キ〜〜ック!!!」
…足技もよく繰り出しているので、舞というよりかはブレイクダンスかもしれないが。
……一方で、離れた所では
「ショットガン最強!ショットガン最強!!ーーーーーさぁ、テメェもショットガン最強と言え!!!!」
なにやら訳分からない事を叫びながら、彼はトイレをショットガンで粉砕していく。
素早い身のこなしでトイレへ近付き、精々3メートル位の超至近距離から散弾銃を叩き込む戦闘スタイルは、
……正直ちょっと怖い。
「
そんな彼の前に、1体のスキビディトイレが立ち塞がる。…他のトイレ達とは違い、便器や頭部に装甲を纏って防御力を高めている様だ。(名付けるなら、アーマード・スキビディトイレだろうか。)
「誰がショッカスだ!!」
叫び返した
しかしアーマード・スキビディトイレは、敢えて自分の頭を便器の中に引っ込め、更に便器の蓋も閉じる事で散弾銃を防いだ。
「へぇ…!なるほどな。」
しかし、
「ーーーーーテメェが硬いのは分かった。だが、流されるのには弱いだろう?」
そう言って、彼はアーマード・スキビディトイレの背後へ回ると、タンクに付いているレバーへ手をかけた。
…スキビディトイレ達は、背中のタンクに付いているレバーを引かれると、大便の如く綺麗に流されてしまうのだ。
ーーーーーが、しかし。
「
「…!コイツ、レバーをボルトで固定してやがる…!」
ーーーーーなんと、アーマード・スキビディトイレのレバーは、金属ボルトでガッチガチに固定してあったのだ。…これを引く為には、ボルトを専用の器具で取り外す他無い。
「ならーーーーー」
しかし、
「ーーーーー俺の踏み台になっとけ。」
「
彼は、便座の蓋を閉じたままのアーマード・スキビディトイレの上に跳び乗ると、閉じた蓋の上で立ち上がった。
「
困ったのはアーマードトイレだ。
蓋の上に
「ん〜〜、ちょっと揺れるが、意外と立ち心地良いじゃねぇか。」
そんな彼を他所に、便座の上で
そして、そのまま周囲のスキビディトイレ達を散弾銃で攻撃し始めた。
アーマードトイレも彼を振り落とそうと、碌に前も見えない中で体を左右に激しく動かす。
しかし彼はタンクにしっかりと手を掛け、振り落とされないよう耐えていた。
「いやぁ、この
「
…ついでに煽るのも忘れない。
「………っと、弾切れか。」
ーーーーーふと、彼は手元のショットガンに目を落とした。そして、落ち着いた手付きで弾丸をリロードしようとして、ふと手を止める。
「……コッチにするかぁ。」
そう小さく呟いて、彼は
そして、蓋を開けようと必死になっている足下のアーマードトイレを見下ろし、徐ろに蓋から飛び降りる。
「
突然彼が退いたので、勢い余って長々と便器から頭を飛び出させてしまう、アーマードトイレ。
そんな彼が最後に見たのは、空中に居る
「お望み通り、退いてやったぜ?ーーーーーあと、コッチはプレゼントだ。」
引かれるトリガー。
ーーーーーそして放たれたのは、凄まじい炎の渦だった。
「〜〜〜〜ッッッ?!?!?!?!」
一瞬にして頭部が炎に包まれ、悶絶するアーマード・スキビディトイレ。散弾を防げる硬い装甲も、高温の炎を直接ぶつけられたのでは、意味を成さなかったようだ。
「……
倒れるアーマード・トイレを見下ろしながら、
「……上手に焼けました〜…ってな。」
そして彼は身を翻すと、再び戦いの最中へと突っ込んでいくのだったーーーーーーーーーー。
煽ってくるショットガンナー嫌い(直球)
特に連射式SGで死体撃ちしてくる奴はタヒね(過激派)
……はい。
取り敢えず29話でした。ーーーーーで、ちょっと残念な(?)お知らせが1つあります。
えー…………一旦、更新ストップします。(ゴメンナサイ)
安心して下さい。
(嫌になったとかそんなんじゃ)無いです。
(この話をエタらせるつもりは)無いです。
必ず戻って来るんで、ちょっとマってて下さい。
サラダバー\(^o^)/