Skibidi_Toilet Multiverse〜Alternative〜   作:犬社長

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お待たせしました(約一ヶ月)

忙しかったんだ………許せ。サスケ…






2章〈スキビディ・サイバーシティ編〉
37〈Offensive〜攻勢〜〉


 

 

 

 ────青い空に無数の黒い機影が浮かび上がる。

 

 

 機首を揃え、ただ一点を目指して飛ぶ機体達。それ等は全て、スキビディサイバーシティを目指すアライアンス達の航空機だ。

 

 

 ──部隊を構成するのは、対地対空武装を増設した〈強襲型カメラヘリ〉と人員輸送用の〈カメラ輸送ヘリ〉及び、新造された支援機の〈スピーカーヘリコプター〉と、超大型輸送機〈スピーカーキャリア〉である。

 

 そして其れ等に護衛される様にして、遂に()()()となった〈タイタン・テレスコープマン〉が、背中のブーストスラスターで空を飛んでいた。

 

 

 ───完成形になった事で、タイタン・テレスコープマンには幾つかの変更点が生まれている。

 

 

 そのうちの1つが、3つ目の主武装(メインウェポン)の実装である。

 

土星ノ戦輪(サターン・チャクラム)】【水星砲(マーキュリー・キャノン)金星砲(ヴィーナス・キャノン)】に次ぐ第3の主武装。────その名も【海王星ノ剛鉄球(ネプチューン・フレイル)】。

 

 見た目は、鉄製のグリップに鎖で繋がれた鉄球という、所謂〈モーニングスター〉に酷似した外観で、普段はタイタンの腰に収納されている。

 

 タイタンの掌にあるコネクタと、グリップのコネクタを接続する事で〈バルジ・コア〉からエネルギー供給を受け、鉄球に破壊のエネルギーを纏わせた攻撃が可能だ。

 

 その時の【海王星ノ剛鉄球(ネプチューン・フレイル)】は鉄球部分が青く光り輝き、まるで海王星そのものを振り回しているようにも見えるという。

 

 そして、タイタンの武装はコレだけでは無い。

 

 今回から、タイタンの戦闘を補助する為の【補助武装(サブウェポン)】が追加されたのだ。

 

 その1つ目が、左腕に装着されている円形の盾──【ヘリオスフィア・シールド】である。

 

 ──見た目は小さいが、中に内蔵されているレーザー発生装置からレーザーシールドを張る事が可能で、タイタンの前面を広くカバーすることが出来る物だ。

 

 防御能力ならば、全方位を守れる【木星ノ障壁(ジュピター・バリア)】が既に有るが、アレはタイタン自身のエネルギーを消費して使うので、タイタンがエネルギー不足に陥ると展開出来ないと言う欠点があった。

 

 一方【ヘリオスフィア・シールド】は内蔵装置からエネルギーを得るので、タイタンのエネルギーを消費しない。

 

 故に、性能は少し落ちるが、使い勝手が良いという利点があった。

 

 

 ────そして2つ目は、腰に差してある小型のビームナイフこと【クエーサー・ブレード】だ。

 

 グリップからレーザー刃を展開して攻撃を行う、超近接戦闘用のサブウェポンである。リーチは短いが、レーザー刃は鉄すらも容易く溶断してしまう程の威力を持っており、近接戦闘において最も効果を発揮するだろう。

 

 そしてコチラも〈バルジ・コア〉からエネルギー供給を必要としない武器なので、万が一のエネルギー不足にも対応が出来る事が強みである。

 

 

 ────また細かな変更点として、胸の〈バルジ・コア〉を守る為のカバーが取り付けられたほか、初戦では剥き出しだった身体の配線も内部へと収納され、更に素体の上に特殊生地から作られた黒いコートを羽織る事で、耐久性の向上も行われた。

 

 

 この主武装(メインウェポン)3つと補助武装(サブウェポン)2つ。其れ等全てを身に着けた今の姿こそが、〈タイタン・テレスコープマン〉の完成形なのである。

 

 

 

 

 

◇◆◇

 

 

 

 

 

「────間もなく街から10キロ圏内に入ります。皆さん戦闘の準備を。」

 

 

 ……カメラ輸送ヘリのパイロットが、機内のアライアンス達へ告げる。

 

 機内に居るのは、プランジャーマンによって選別された【突入部隊】のメンバー達だ。

 

 人数は8名。

 

 総大将でもあるプランジャーマン。

 

 主力戦闘員として期待されているブレーダーカメラマン。(+アイボ)

 

 冷静沈着な実力者、ナイフマン。(ダークスピーカーマン)

 

 潜入任務で得た情報を活かして、チームを先導するブルースーツカメラマン。

 

 トリッキーな断鉄鋏の使い手、シザース・カメラウーマン。

 

 デッキブラシを武器に戦うデッキブラシカメラマン(デッキブラシマン)(久しぶりの登場である)

 

 散弾銃の扱いならNo.1のSG(ショットガン)スピーカーマン。

 

 そして、卓越したエイム力と消音器(サプレッサー)付きピストルを武器とする、サプレッサーカメラマン(サプレッサーマン)だ。

 

 

 此等【突入部隊】の目的は、目標である〈スキビディ・サイバーシティ〉の中心部に位置する敵の本拠地、【()()()()()()()()()()()()()()】を攻略する事にある。

 

 そして、何を隠そう【デジタルキャッスル】こそが、〈サポートAI・MIKU(ミク)〉のデータが封印されている場所であり、ブルースーツカメラマン達が最初に潜入して壊滅状態へ追い込まれた場所なのだ。

 

 勿論、攻略が簡単に行く筈も無い。

 

 デジタルキャッスルは、()()()()()()()()()〈スキビディ四天王〉が1人──【〈機械王(サイバーロード)〉ジーニアス・サイエンティストスキビディトイレ】の牙城であり、彼も含め、トイレ軍の中でも上澄みの戦力が揃っているのだ。エネルギータワー攻略とは訳が違う。

 

 故に、デジタルキャッスル攻略には精鋭を揃える必要があったのだ。

 

 

「────10キロ圏内に入りました。…敵レーダーの感知距離内です。」

 

 パイロット係の少し緊張感の滲む声が機内に響く。

 

「──あぁ。気をつけろ。手筈通りに頼むぞ。」

 

 プランジャーマンが親指を立てて、パイロットへエールを送った。

 同時に、周囲を飛ぶアライアンス達の航空部隊が編成を大きく変える。

 

 移動時のフォーメーションから、戦闘態勢へ。

 

 そして、航空隊に守られるように飛んでいた〈タイタン・テレスコープマン〉が、逆に航空隊を守るように前へ大きく出た。

 

「………さぁ。始まるぞ……。」

 

 窓越しに其れ等を眺めながら、俺──ブレーダーカメラマン──は、小さく呟いたのだった────……

 

 

 

 

◇◆◇

 

 

 

 

 

〜同時刻〜

 

 

 

「……SKIBIDI??」

 

 プランジャーマン達がサイバーシティへと近付いた頃。

 

 サイバーシティの中枢である【デジタルキャッスル】内部にある〈監視室〉にて、1人のノーマルスキビディトイレがシティへ近付きつつある複数の反応を発見した。

 

「…SKIBIDI SKIBIDI(索敵レーダーに反応あり)…Hmmmm…dop yes yes(一体何が)…?」

 

 彼は訝しみながらも、探知レーダーに上がった情報を纏め始める。すると、みるみる内に彼の顔色が悪くなり始めた。

 

「oh…!SKIBIDI(なんてことだ)…!dop dop(コレは)──!!」

 

 彼は慌ててデスクの上の赤いスイッチを伸ばした頭で押した。

 

 瞬間、サイバーシティ全域へ緊急警報が鳴り響き始める。コレは敵襲を知らせる合図であり、そしてこの街が出来てから未だ1度も使われた事の無い物であった。

 

SKIBIDI dop dop yes(サイバーシティ全域に告ぐ)!!!────SKIBIDI (敵襲)!!!SKIBIDI(敵襲)!!!──SKIBIDISKIBIDISKIBIDI(至急、迎撃態勢へ移れ)ッッ!!!』

 

 ──警報と同時に、サイバーシティ内の全てのトイレ達へ敵襲の情報が伝えられ、デジタルキャッスルから早くも【フライング・ボンバースキビディトイレ】の連隊が次々と緊急発進(スクランブル)を始めた。

 

 同時に、デジタルキャッスル及びサイバーシティの至る所で対空砲を含めた都市防衛用兵器が稼働を始める。

 

 砲身を展開しながら、仰角を合わせ始める対空砲。その側を、重火器類で武装したトイレ達が通り過ぎて行く。

 

 そして鈍色の雲が垂れ込める空に、無数のサーチライトが光の柱となって現れ、一瞬の内にしてサイバーシティは厳戒態勢となった。

 

 

 

「SKIBIDI YES YES………()()()現れたな。アライアンス共…!」

 

 

 ──場面は少し変わり、デジタルキャッスルの()()()

 

 街全体を一望できる最上階に、1体のスキビディトイレの姿があった。

 

 …サイエンティストスキビディトイレと似たようなグレーの便器に、複数のメカアーム。

 

 まだ若い相貌に邪悪な笑みを浮かべ、彼は空の一点を睨む。

 

「──くっくっく……。〈デスクローギガトントイレ(あの使えないデカブツ)〉を奴らが倒した時から、何れやって来るだろうとは思っていたよ。…少し前には忍び込まれてもいたしなぁ…。」

 

 そう言って、彼────スキビディ四天王〈ジーニアス・サイエンティストスキビディトイレ〉は嗤った。…その嗤い声は、誰に聞かれる事も無く最上階に木霊する。

 

「まぁ、そちらから来てくれるのは好都合だ。纏めて潰してやろう…。この天ッッッッ才である俺様の手に掛かれば、あの程度造作も無い…!!見せてやるよ!!」

 

 嘲笑う様な言葉を紡ぎつつ、手元のスイッチを力強く押し込むジーニアス・サイエンティスト。

 

 ──すると、2つの事が同時に起こった。

 

 

 先ず、デジタルキャッスルの城壁の一部がスライドし、その中から巨大な影がゆっくりと姿を現す。

 

 ……妖しく金色に光る〈コア〉。同じく金色に染まった()()()()()()

 

────変わり果てたソレは、嘗ての敗北の代償────

 

 

「…さぁ……征け!()()()()()()()()()()…!!そして蹴散らしてしまえ!」

 

 

 余裕綽々といったジーニアス・サイエンティストの声が最上階に木霊し、現れた巨影改め──【()()()()()()()()()()(トイレット)-()()()()】が、その姿を誇示するようにサーチライト舞い踊る空へ飛び立った。

 

 

 続いて、彼の直ぐ側にホログラムウインドウが出現し、その中に1つの映像が投影される。

 

『…敵襲ですか?』

 

 聞こえるのは、抑揚の無い機械的かつ女性的な()()()()()()

 その声を聞いたジーニアス・サイエンティストは、ますます笑みを深めて、ホログラムの向こうへと語り掛けた。

 

「あぁ。そうだ。──だが問題無い。ココには俺様と、オマエが居るのだからな。」

 

 ──彼が話し掛けるホログラム。それに映し出されているのは──………

 

 

「────ともに敗北者の亡霊共を滅ぼそうじゃないか。………()()……。」

 

『はい。承知しました。』

 

 

 …ツインテールの片方を失い、薄い影のような色に全身が染まった〈ミク〉であった。

 

 

 

 

 

 〈ミク〉、〈タイタンカメラマン〉、そして〈試作型(プロト)・クロックウーマン〉。

 

 攻勢へ出たアライアンス達の前に立ちはだかるのは、嘗て奪われた自らの仲間達。

 

 

 決して敗北の許されない戦いが今始まろうとしていた。

 

 

 

 

 

 

 

◇◆◇

 

 

 

 再び場面は変わり、此処はサイバーシティの辺境。

 

 

 街の最果てでもある広大なジャンクヤードにて、()()が空を見上げていた。

 

 ボロボロでツギハギだらけのコート。

 カラダの至る所に黄ばんだ包帯が巻いてあり、オイル臭い臭いを常に漂わせていた。

 その頭はカメラともスピーカーとも違う、また異形のモノ。

 

 ………少なくとも、生身の人間では無い。

 

「……敵襲警報。」

 

 重くて低い男性の声が、鈍色の空に溶けて消える。

 

「…〈アストロ〉が封域から抜け出した、とかでもねェよな。────ならば、アライアンスなのか………???」

 

 半ば茫然と呟くその声は、まるで夢を見ているかのような戸惑いの声であった。

 

「アライアンス………あァ……そうか…アライアンスなのか…!」

 

 アライアンスの名を何度も繰り返し呟く人影。

 

 やがて、彼は弾かれたように顔を空へと向けた。…その声に、隠しきれない喜色が現れる。

 

「十年………。信じてみるもんだなァ………ミク………。」

 

 

 

 ……垂れ込める雲の隙間から、陽光が一瞬だけ差し込む。その一瞬の陽光に照らされ、()()()()()()()()()()()()()()()()()────。

 

 







此処から物語は大きく加速する……!!
(というか加速させないとヤバい)


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