Skibidi_Toilet Multiverse〜Alternative〜 作:犬社長
【些細なお知らせ】前回ラストに登場した新キャラ君の口調を変えました。(数日前)ちょっと砕けた感じになったかも?
では、最新話です。よろしくお願いします↓
────アライアンスによるスキビディサイバーシティ攻略戦。その最初の火蓋が切って落とされたのは、サイバーシティから5キロ離れた空の上であった。
「前方より、飛行型トイレ多数接近!!総員迎撃準備せよ!」
アライアンス達の部隊を先導する〈強襲型カメラヘリ〉から、後続の輸送機団へ接敵の通信が入る。
…進行方向を見てみれば、アライアンス達の行く手を阻むようにして、大量のフライングタイプのスキビディトイレが立ちはだかっていた。
「……おお…。凄い数だ…。」
【突入部隊】のメンバーと共にヘリの窓から前を見た俺は、前方に展開するトイレ達の数に舌を巻く。
「──敵の第一陣だ。先ずは此処を超えなければな。」
同じ様に前方を睨むプランジャーマンが小さく呟いた。
同時に、迫りくるフライング・ボンバースキビディトイレの軍団から、此方へ向かって無数のミサイルが発射される。
「──撃ってきたぞ!!」
「回避ッッ!!!」
通信無線が飛び交い、先を行く強襲型カメラヘリが一斉に回避行動を取った。白煙を引くミサイル群が、誰も居なくなった空域を掠めていく。
そして、今度はコッチの番だと言う様にトイレ達へカウンターを行った。
──強襲型カメラヘリの武装は主に、両サイドに取り付けられた4門(片側2門の計4門)のミサイルランチャーと、機体下部に備え付けられた機関砲である。
ミサイルランチャーは機内から弾丸の装填が可能で、意外と継戦能力に優れているのが特徴だ。
そして今、そのミサイルランチャーがフライングトイレ達へ向けられ、一斉に火を噴いた!
──シュボボボボボンッッッッ!!!!
放たれたミサイルは凄まじい速度で天空を駆け、続々とフライングトイレ達の軍団へ突っ込んでいく。
──ズドドドドドンッッッ!!!!
連鎖する爆発。
吹き散らされる白い雲。
真紅の火球が青空に次々と浮かんでは消える。
だが思いの外、フライングトイレ達の数は減らなかった。依然、奴らはこの大空を我が物顔で飛翔している。
…此方の攻撃が効かなかったか、或いは、あの程度の攻撃では覆せないほど数に差があるのか────
「まだだ!!もっと撃てェ!!」
「「「了解ッ!!」」」
無線が再び入り、2度目の一斉射撃が行われた。
同時にフライングトイレ達もミサイル砲を再び放ってくる。
両者の間で交差するミサイル弾。
互いの陣営でほぼ同時に爆発が連鎖して生まれ、三度蒼穹が真紅に染まる。
そして一部のミサイルは、ブレーダー達を乗せた輸送機にも飛来して来た。
「──ッ…!回避行動に移ります!」
迫りくるミサイルの雨から逃げるべく、パイロットが輸送機の速度を大きく上げる。
「ッ!」
「うおっと…!」
グンッと強いGが機内に掛かり、全員が蹌踉めいた。
窓の外を見てみれば、既に敵と味方が入り混じった混戦状態となっているらしく、空の至る所でカメラヘリとフライングトイレ達のドッグファイトが繰り広げられている。
「ココで数を減らされる訳にはいかん…!──タイタン!!活路を開いてくれ!!」
状況を把握したプランジャーマンが、揺れる機内から通信を飛ばした。──通信の相手は、ミサイルの雨霰から歩兵輸送機を守っているタイタンテレスコープマンだ。
そして、通信を受けたタイタンテレスコープマンが、その鋼鉄の両腕をサッと前へ突き出す。前へと伸びた10本の指先に青い光が渦巻いた。
ドキュ────────ンッッッ!!!!
──放たれたのは極細の光線、【
空を光の速度で翔けたソレは、立ちはだかる無数のフライングトイレ達を貫き、彼等の軍団に風穴を開ける。
更にタイタンテレスコープマンは両手を大きく左右に広げ、一気に目の前の全てを薙ぎ払った。
ズドドドドドドドンッッッ!!!!
幾つもの爆発が空を染め上げ、範囲内の全てが粉々になっていく。重く垂れ込める雲でさえもが、【
「つんよ……もうアイツ1人で良いんじゃないかな…。」
目に見えて数が減ったフライングトイレ達を見て、俺は半笑いで呟く。
その横で、サプレッサーマンやデッキブラシマンがコクコクと頷いた。
「──タイタンが抉じ開けた包囲網の隙間を逃すな!!突っ切れ!!」
「「「了解!」」」
「スピーカーキャリア最大船速!このまま突っ切るぜ!!」
「やはりタイタン…!タイタンは全てを解決する…!!」
すかさずプランジャーマンが全軍へ指示を飛ばし、それに応えたアライアンス達が次々と航空機を加速させていく。
それを横目に、タイタンテレスコープマンがフライングトイレ達を、正確無比なレーザー射撃で撃ち落としていった。
時折トイレ達の攻撃がタイタンに向かって放たれるも、左腕の
「敵第一陣突破!──損害状況報告!」
敵の包囲網を抜けた段階で、プランジャーマンが全軍へ報告を命じる。すると、続々と報告の無線が入ってきた。
「強襲部隊損害無し!」
「スピーカーキャリア被弾ゼロ!」
「輸送機団被撃墜ゼロ!負傷者無し!」
「────よし。まだまだ行けるな!」
「「「勿論ッ!!」」」
聞こえてきた結果に、満足気な頷きを見せるプランジャーマン。なんと、最初の戦いで損害は一切発生しなかった。──コレも、アライアンス達の練度の高さとタイタンの力が成せたモノだろう。
そして、全ての航空機が包囲網を抜けたタイミングで、プランジャーマンはタイタンへ指示を飛ばす。
「もう良いぞタイタン!──残った敵を掃討するんだ!」
瞬間、キュピーン!と、タイタンテレスコープマンの顔のレンズに光が宿った。
そして、タイタンは輸送機団を追い掛けるフライングトイレ達目掛け、両手の【
ズド────────ンッッ!!!
空を斬り裂く
ズドドドドドドドドドドドドド!!!!
更に射撃は1度では終わらず、文字通り空に残る全てのトイレを殲滅せん勢いで、レーザーと波動弾が狂った様に乱射される。
それは正しく『
────フライングトイレ達の妨害を退けたアライアンス達は、空を覆う灰色の雲の中を征く。
恐らく、先遣隊が倒された事を向こうも悟っているのだろう。比較的直ぐに飛行型トイレの第2陣、3陣が送られて来たが、其れ等はタイタンテレスコープマンの敵では無かった。
──こうして全員が驚く程アッサリと空戦を制し、気が付けば目的地である〈スキビディ・サイバーシティ〉が既に目と鼻の先となっていたのだ。
しかし、アライアンス達の部隊は此処でサイバーシティからの(物理的に)
「サイバーシティまで残り1.5km!対空攻撃対処の準b──おわっ?!」
報告中に先遣隊に向かって攻撃が飛んできたらしく、無線の声が途中で途切れた。
同時に、此方へ向かって無数の曳光弾がパラパラと飛んでくる。
「──敵の対空砲かッ!?なんて精度だッ…!」
「高度を上げろ!!捉えられるな!」
「…チィ!すまん!翼をやられた!──脱出する!!」
「気を付けろよ!?無事降りたら街へ向かえ!」
慌ただしく飛び交う無線。
その間にも、サイバーシティから飛んでくる対空砲が、曇り空に幾つもの曳光の残像を描き出す。
その精度はかなりの物で、今まで無傷で敵の猛攻を切り抜けて来たアライアンス陣営に、何機かの被弾者が出始めていた。
更に次々とミドルタイプの飛行型トイレが行手に現れ、街へ近付くアライアンス達へ無数のミサイルや銃弾を放ってくる。
「実に熱烈な歓迎じゃないか!花束とウェルカムドリンクなら良かったんだけどなッ!」
回避行動の為に激しく揺れる機内で、デッキブラシマンが皮肉めいた台詞を吐いた。
「激しく同意ッス!」
それを聞いたサプレッサーマンが何度も頷く。
その横から、パイロットのカメラマンが焦った声を出した。
「──敵の弾幕が濃すぎます!当初の予定より、少し手前で降りる事になるかもしれません!」
「……仕方の無い事か…!──構わない。出来る限り近付けてくれ。」
「勿論です!」
──ブレーダーカメラマン達【突入部隊】は当初、サイバーシティの中心に有る〈電脳城塞デジタル・キャッスル〉付近で輸送機から降り、直接〈電脳城塞〉内部へ突入する計画を立てていた。
しかし敵の攻撃が想定よりも激しく、このままでは突入の前に撃墜されてしまう可能性が高くなったのだ。──故に、パイロットカメラマンは手前で彼らを降ろすプランを提案し、それは了承された。
そして、ブレーダー達を乗せた輸送機は急旋回を繰り返しながら空を翔け、飛び交う対空砲を躱しつつ勢い良く進んで行く。
既に地上に広がる街並みが、ハッキリとブレーダー達の目にも見えて来ていた。
──煩雑に交差する道路。その脇に並ぶ建物。……人の創り上げた物と何ら変わらない街並みが其処には有った。
「──おぉ……マジで街だ…!」
窓越しに地上を見下ろした俺は、少し感心して呟く。此処までの物をトイレ達が創り上げれているとは驚きだ。
「ヒトの物真似…いや、奴等も元人間である事を考えれば当然か…。」
デッキブラシマンが俺の隣で小さく独りごちた。そうしている内にも、【突入部隊】を乗せた輸送機は弾幕を掻い潜って飛び続ける。
────しかし、遂にその進撃にも限界が訪れた。集中砲火を浴びた輸送機から火花が激しく散り、機内が激しい揺れに襲われる。
「うわっ!?」
「うっひゃー?!」
恐らくプロペラのローター部に被弾したのだろう。あっという間に機体がバランスを崩し始めた。
「くっ…!此処までの様です…皆さん!脱出して下さい!!」
警報音が鳴り響く中、パイロットカメラマンが俺達を振り返って叫ぶ。同時に機体後方のハッチが開き、外の強い風が吹き込んで来た。
「──お前ら、行くぞ!!」
素早く立ち上がったプランジャーマンが、真っ先にハッチから外へ飛び出す。立ち眩みを起こすような高さだが、輸送機に乗り込む前にジェットパックを予め装備してあるので、落下死の心配は無い。
「続くッス!」
「全員ぶっ飛ばす!!」
「………。」
サプレッサーマンと
「俺も…!」
そして、俺も残りのメンバーと共に飛び降りた。(因みに、アイボは小脇に抱えている。)
────ビュウウッ!!!
「うっ…?!」
──飛び降りると同時に強い風に煽られ、俺は少しバランスを崩した。周りを見渡せば、眩しいサーチライトの光と空を飛び交う曳光弾の輝きが目に焼き付く。そして、至る所で空中戦が繰り広げられていた。
「──なんて激しい戦い……。で、俺の目指すべき場所は──」
激しい風に耐えながらジェットパックを起動し、俺は顔を前へと向ける。
────そして見た。
街の中心に聳え立つ城を。
魔王城の様に君臨する漆黒の城塞を──
乱雑な街の中央に佇むソレは、電脳城塞と言う近未来的な名前とは懸け離れた、中世チックな外見をしていた。
漆黒の城壁には幾何学模様が刻まれ、サーチライトが周囲を睨め付ける様に照らし出している。
アレが、アレこそが今回の決戦の地となる場所────
「────アレが……デジタルキャッスル…!!」
自由落下に身を任せながら、俺は漆黒の城を睨み呟いた。……これから、俺達は彼処へ向かうのだ。
『皆──聞こえるかい?!』
…と、ココで一緒に飛び降りたブルースーツカメラマンから通信が入る。
『──ジェットパックの速度では、デジタルキャッスルに着く前に撃ち落とされる可能性が高い!──だから、手前の街に降りる事にしよう!各自、纏めて撃墜されないよう散開し、個々で城を目指してくれ!────キャッスルの前で合流だ!!それで良いかい!?』
「了解した!後で落ち合おう!」
ブルースーツカメラマンからの提案に、俺は通信で肯定を返した。…ジェットパックの速度では、城に近づく前に100%対空砲の餌食となる。故に手前で降りると言う判断は妥当と言えるだろう。
「此方プランジャー。了解した。」
「おっけーッス!」
「……了承した。」
「分かったよ〜☆」
──他の仲間達も異論は無いらしい。かくして、俺達は空中でそれぞれ別々の方向へ別れ、地上からデジタルキャッスルを目指す事となったのだ。
ほんとは新キャラ君と主人公を出会わせる所までやりたかったんだけど、長くなりそうなので次回です!
更新日は未定ですが、どうかお待ち下さい…マッテテ…マッテテネ…