Skibidi_Toilet Multiverse〜Alternative〜 作:犬社長
気が付いたら、前回の投稿からそろそろ1ヶ月が経とうとしていた…。
ちょっと時が経つの早スギィ!光陰矢の如し…はっきりワカンダフォーエバー()
取り敢えず最新話見て、どうゾ↓
───砲弾飛び交う空中から離れ、地上へと足を下ろす。
着地すると同時にジェットパックのエンジンを切り、俺は小脇に抱えたままだったアイボを地面に下ろした。
「ワフルル…!」
体をブルブルと振って何度か瞬きを繰り返すアイボ。
その横で、俺は刀の柄に手を添えながら辺りを見渡した。
「……今んとこ誰も居ないな。」
「クゥ〜ン。」
───俺とアイボが着陸したのは、曲がりくねった路地の様な場所だ。
曇り空のせいで辺りは薄暗く、空で起きている激しい戦闘の音だけが、引っ切り無しに聞こえて来ている。予想に反して路地は無人で、直ぐに戦闘が始まるようなことは無かった。
「……さて。キャッスルの方角は、アッチだったか…?」
空から俯瞰した時の記憶を頼りに、俺は歩き出す。日照権なんて知らんと言わんばかりに建てられた建物のせいで、視界が遮られてキャッスルが見えないのだ。
「にしても、随分と雑に建てたものだな…。家の上に家を重ねてるじゃないか……。」
路地に響く戦闘音のエコーを聞き流しつつ、俺は路地の両脇に建っている建物へ目を向ける。……乱雑に建てられた其れ等は、デザイン性も機能性も備わっていない様に見えた。
そして、至る所に落書きや貼り紙が目立つ。
その殆どがスキビディ語(トイレ達の言語)で書かれていて、内容を読み解く事は出来なかった。
「……生活感は確かに有るけど───んん?」
──ふと、貼り紙のうちの1つが目について、俺は足を止める。
その貼り紙は大分とボロボロだったが、ソレには1つの絵が書いてあった。…赤丸の中に描かれた横向きのチェーンソーらしきシルエット。下にはスキビディ語では無く英語で、【WANTED】と書かれている。
他の貼り紙が、特に絵の無いスキビディ語の物だけであるが故に、そのチェーンソーのシルエットが描かれた貼り紙はやけに目立った。
「……てか、シルエット変じゃね…?」
俺は貼り紙に顔を近づけつつ、疑問を独り言として呟く。
……よくよく見て見れば、チェーンソーの下に黒いコートの様な物が描いてあるのだ。
………コレは、まるで──チェーンソーの下に首と胴体が有る様で───
「──SKIBIDI SKIBIDI…!!」
「ーーーーッ!!」
「ワン!!!」
突如として背後から聞こえたスキビディ讃歌。
勢い良く振り返ったその先に、10体のスキビディトイレがゆらりと姿を見せる。────何処に隠れていたのかは知らないが、全員が此方へ殺意の籠もった瞳を向けていた。
「──やっぱり居るよな…!スキビディトイレ!!」
敵の出現に寧ろ安堵しつつ、俺は刀を抜刀する。同時にオートスキャンが発動し、スキビディトイレ達の情報を視界へ表示した。
【個体名:メカニカルスキビディトイレ
状態:通常
戦闘シュミレーション結果:勝率75%
説明:サイバーシティの技術で、体の一部を機械化したスキビディトイレ。ノーマルトイレと同じ見た目に騙されてはいけない。】
「──『体の一部を機械化』…?」
説明を読んだ俺は軽く首を傾げる。…と言うか、何時から説明なんてモノがスキャンで出る様になったのだろう。最初は無かった筈だ。──が、その疑問は直ぐに解消される事となった。
「SKIBIDI SKIBIDI…!」
「Dop dop yes!」
「yes yes yes yesッ!!」
「なに…?」
なんと、メカニカルスキビディトイレ達が耳障りなスキビディ讃歌を歌いながら、ガチャンガチャンと
頭がパックリと縦に割れて、中から機関銃が飛び出し、便器は変形して4本の脚となった。……そして、変形が完了した彼等の瞳に電子的な輝きが宿る。
───グポーーン……!!
……こうして、10体のメカニカルトイレ達は、あっという間に4脚ロボと化した。
…変形に伴って身長も伸び、全員が通常のサイズより一回り大きくなっている。
「コイツら…変形しやがった…!」
「ワン…!!」
思わず半歩後退りつつ、俺は啞然と呟いた。(…ちょっとカッコいいと思ってしまったのは内緒)ーーーー兎にも角にも、視界が悪くかつ狭い路地で10体の機関銃持ちと戦うのは分が悪い。…ココは戦う場所を変えた方が良いだろう。
「──せっかく変身してくれたところ悪いけど、河岸変えさせて貰うぞ…!」
俺はそう言って、勢いよくその場から跳び上がった。──そして、乱雑に積み重なる住居の屋根の上に着地すると、そのままパルクールの様に屋根から屋根へ跳び移って移動を始める。…ちゃんとアイボも側について来ていた。
「──SKIBIDI SKIBIDI!!」
「「yes yes!!!」」
逃げていく俺を見て、メカニカルトイレ達が一斉に動き出す。
4体ほどが地上に残って射撃を行い、残りのトイレ達は更に二手に分かれ、俺と同じ様に屋根の上に跳び上がってきた。
こうしてサイバーシティを舞台とした、俺VSメカニカルトイレ達による屋根上の追いかけっこが始まる事となる───
「SKIBIDIッッ!!」
「…っと!危ねえ!」
屋根から突き出る歪んだ煙突を遮蔽にして、機関銃を回避。更に反対側からも迫る銃弾を、傾斜のある屋根の上を滑り落ちる様にして避ける。
──ガリガリガリガリガリィッ!!!!
屋根の瓦が音速の銃弾で抉られ、埃と破片が俺の後を追うようにして次々と飛び散った。…だが、俺には当たらない。
「怖っ!こんなSASUKEみたいな事するなんて…!思っても無かったけど、よッ…!」
滑り落ちる勢いそのままに跳躍し、道路を挟んだ反対側の家の屋根に着地。…そのまま瓦を蹴って、全力ダッシュで銃弾を避け続ける。
「ワン!ワン!!」
アイボも吠えながらしっかり俺に付いて来ているらしい。それを確認した俺は更に足を速めることにした。
「このまま、戦い易い場所に出たいな…!屋根の上からなら、キャッスルも見えるし…!」
───追いかけて来る敵もセットとは言え、屋根の上を行く選択を取ったのは良かったかもしれない。…あの狭い路地を彷徨うより、屋根の上の方が自分が何処に向かっているか分かりやすいし、何より路地では家々に遮られて見えなかった〈デジタル・キャッスル〉が見えるからだ。
「とは言え…流石に、キャッスル付近にまでコイツらを引っ張って来る訳には行かねぇからな…!」
そう言いつつ、俺は家から張り出したベランダへ着地。そこを横切って、隣の家の2階へ窓ガラスをぶち破ってダイナミック侵入する。
───ズガガガガガガガッッ!!!
その家の壁を次々と突き破って飛んでくる弾丸。…壁自体が元々薄いのか、あっという間に俺が飛び込んだ家は、蜂の巣の様に穴だらけになった。
「どんだけ撃ってくるんだ…!弾無限か…?!」
飛び散る建材の破片から手で頭を守りつつ、俺は穴だらけになった2階から外へ飛び出す。──そこへ待ち構えていたメカニカルトイレが、地上から機関銃をぶっ放してきた。
「うおっ?!」
【報告:右肩被弾 可動に支障はありません。】
完全な出待ちに回避が一瞬遅れ、右肩を銃弾が掠めていく。…掠めるだけで済んだのは、意外とメカニカルトイレ達のエイム力が弱いせいだろう。
しかし、下手な鉄砲も数打ちゃ当たる。…残弾が幾つかは知らないが、先程から射撃に止まる気配が微塵も無い。
「ワンワン!」
「アイボ…!ーーーーお前の〈盾〉を使えってか?」
「ワフ!」
「──いや…、今は辞めとこう…!アレはバッテリー結構持ってかれるだろ?ーーーー使うなら、キャッスルに入ってからだ…!」
「…バウ!」
──並走するアイボから、〈レーザーシールド〉の使用を勧められたが、俺は首を振って却下した。〈レーザーシールド〉なら銃弾を防げるだろうが、代わりにアイボのバッテリーを消費する。…キャッスルの中での戦闘に備えるのなら、今ここでアイボを消耗させるのは悪手だ。
(だから、早く広い場所に出ときたいんだけどな……!)
そう思いつつも、俺は路地からの脱出を目指して走り続ける。──屋根、看板、煙突、電柱……ありとあらゆる物が乱雑に突き出したこの場所は、幸いにも足場には困らない。
………そして、長く続いた鬼ごっこも、まもなく終盤を迎えようとしていた。
◇◆◇
「お…!あそこ、広いな…!」
電柱の先端を踏んで大きく跳び上がった先ーーーー進行方向の近くに、俺は大きな十字路を見つけた。
…程良く広く、窮地に陥った時に避難できる建物も近くにある。──
「よし…。」
──スタンッ!と十字路の中央に降り立ち、俺は遠くから迫るメカニカルトイレ達へ向かい合う。
「SKIBIDISKIBIDISKIBIDI!!!」
スキビディ語で叫びながら、機関銃を乱射してくるメカニカルトイレ達。そして、撃ちまくりながらも此方へ真っ直ぐ突っ込んできた。
「───良く考えれば、遠距離攻撃持ちがそんな近付いて来ちゃあマズイんじゃねぇか…?──まぁ、近付くことで弾丸を当てやすくしてるんだろうけどよ…!」
彼等の短絡的な行動に疑問を呈しつつ、俺は地面を蹴って動き出す。……いくらエイム力が低くとも、機関銃相手にただ突っ立っているような真似をするのは愚行であろう。
(さぁ…これほどの弾幕を捌いた経験は無いが……やってやるッ!!)
───2歩目より3歩目、3歩目より4歩目と、俺は走る速度をどんどん上げていく。さらに途中で兎顔負けな直角ターンを繰り返し、広い十字路のスペースを存分に使った立ち回りで、張り巡らされる銃弾の包囲網を俺は掻い潜っていった。
なにも難しい事は無い。タワー奪還の際にデスクローミュータントと再戦した時の、あの相手の行動を『
「先ずは1体目だぁッッ!!」
声を張り上げ、1番近くまで迫ったメカニカルトイレの首を真横に薙いで斬り飛ばす。
更に、そのまま1体目の死体を盾にして、他のトイレからの射撃を防御。銃撃の隙間を縫って飛び出し、2体目も斬り倒す。
(…後ろッ!)
背中から感じる殺意の気配に身を翻し、
「
…軽く10メートルは飛んだ刀は3体目の首に突き刺さり、その動きを止める。
「SKIBIDI dop dop yes yesッ!!」
「SKIBIDIィッッッ!!」
(2体同時か───)
右横から4体目、斜め左後方から5体目が近づいて来ているが、問題ない。──『理解』している。その銃口の向き、弾丸の軌道──全ては『予測』済みだ。
故に当たらない。もう、掠りもしない…!
「「
「それはもう読めているんだよッ!!」
困惑したような2体のメカニカルトイレへ声を掛け、俺は3体目の首に刺さった刀の所まで辿り着くと、その首から刃を抜き取る。そして、また再び銃弾の雨霰を避けながら攻勢へと転じた。
…傍から見れば、スライディングや人体では不可能な急旋回等を駆使して弾を避ける彼の姿は、正に人外のソレであっただろう。
「おらぁ!!」
「
曇天の下で白刃が煌めき、4体目の首が飛ぶ。
「───もう一丁ォ!!」
「
そのまま弾を避けつつ5体目の側頭部へ刀を突き刺し、引き抜くと同時に二太刀目で首を斬り落とした。
コレで残りは5体だが………。
「SKIBIDI SKIBIDI!!!」
「「「yes!yes yes!!」」」
「───ッ!次は5体同時か!」
大気を裂いて迫る銃弾の嵐。
───1人ずつ突撃して倒された仲間を見て、流石に単独突撃はマズイと判断したのか、残りの5体は一塊になって此方へ一斉射撃をしてきた。
更に距離を詰めることもなく、弾幕の量を活かして中距離から一方的に此方へ撃ってくる。
…こうなると流石に厄介だ。なにせ、弾数が多すぎて攻勢に出れない。回避するので手一杯になるのだ。
【報告:左大腿部・左腹部に軽度の損傷・右足被弾
HP 残り90%】
「痛って…!避けれはするが…流石にキツイな…!」
弾丸が身体のあちこちを掠め、服が裂ける。予測回避のお陰で致命的な被弾こそ無いが、このままではジリ貧かもしれない。
「ワンワン!」
視界の端に駆け寄ってくるアイボが見えた。…流石に〈レーザーバリア〉を使用した方が良いと判断したのだろう。
(アイボ…!使うしか無いか……。)
走り寄る彼を一瞥し、俺はメカニカルトイレ達へ視線を戻す。────その時、
(え?………誰だ??)
メカニカルトイレ達は俺に夢中になっていて、背後から近付く気配に気付いていない。
そしてトイレ達へ気付かれずに近付いたその人影は、徐ろに両手を振り上げ───
「死ね。」……ヴヴゥンッッ!!!
「
「
2体のメカニカルトイレが背中から火花を散らして倒れ込む。そこでやっと背後の何者かに気付いた他のトイレ達が、驚きながらも後を振り返った。
「
「お前もだ。」
…その人影を撃ち抜こうとした1体が、全身から火花を散らしてバラバラに斬り裂かれる。更に残りの2体も、一瞬の内にサイコロステーキの如く斬り刻まれて殺された。
(ッ…!!)
その荒々しい倒し方に少しの戦慄を俺は抱いた。…地面に転がるトイレ達の骸はズタズタにされていて、傷口からは火花と血が絶えず溢れ出している。そしてその惨状を一瞬で齎した主は、そんな中にあっても平然と佇んでいた。
彼の両手には、腕から直接飛び出したかのようなチェーンソーの刃があり、メカニカルトイレの返り血を受けて赤く光っていた。
体にはツギハギだらけのコートを纏い、そして彼方此方に薄汚れた包帯が巻き付けられている。
…見た目はどう見てもボロボロ。…だが、その見た目が逆に狂気さえ醸し出していた。
(まるで…狂戦士みたいなヤツだな…!それに何より───)
俺は、湧き出る筈の無い生唾が湧き出たかのような緊張感に身を震わせた。しかし…しかし何と言っても『彼』の最大の特徴は
……その頭はカメラマンの物では無い。ましてや、スピーカーマンの物でも無い。
(あ、
───その頭は、
『ピピッ…!』
唖然とする俺とアイボの前で、
【個体名:〈【7人の機士NO.05】
識別番号:A-0000005-A
状態:中破】
(〈7人の機士〉……だと……?)
ここに来て思いも寄らない
「……なに驚いた顔してんだよ。」
…目の前の〈チェーンソーマン〉が此方へ一歩歩み寄る。
そして彼は俺を真っ直ぐ見つめ(その顔に目に該当する物は無かったが)右手でぎこちない
「───漸く会えたなァ。生きてたのか…
予想だにしていなかった機士との邂逅。
───それは、波乱の幕開けでもあった───
ラストに登場した【〈7人の機士〉チェーンソーマン】は某少年ジ◯ンプのマンガとは何の関係性も御座いません()
ちょっとキャラ寄せてる感は有るけど、別にデ◯ジ君じゃ無いですから()
まぁ、詳しくは次回で語りましょうか。ではサラダバー!
(…次回は何時になるんですかね……)