Skibidi_Toilet Multiverse〜Alternative〜   作:犬社長

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どうも。今回はちょっと早めかな()

主人公(ブレーダー)の話を進める前に、ちょっと一旦他の戦況も挟みます。一応総力戦の戦いなんでネ


…って事で宜しく〜〜


40〈The lonely fight〜孤独に、ずっと……〜〉

 

 

 

 

◇◆◇

 

 

 

 

 

 

………町は燃え、空は硝煙で曇る。

 

 

………鉄は焦げ、地は残骸(むくろ)で満ちる。

 

 

 

 最初は空で始まった争いも、次第に地上と上空で二分される様になって来た。

 

 ──満を持して輸送用カメラヘリから降下した〈地上戦闘部隊〉と、それを倒す為に集まって来たスキビディトイレ軍による地上戦が繰り広げられ始めていたのだ。

 

 

「行くぞぉぉぉ!!総員突撃ぃぃぃ!!!!」

『おおおおおおおおおおお!!!』

 

SKIBID ISKIBIDI yes yes yes(アライアンスを殺せぇぇぇぇ)!!!!!!」

『YES YES YES!!!!!!』

 

 

 サイバーシティの至る所で上がる戦火。

 

 鬨の声が大地を絶えず揺るがし、無数の重火器が奏でる重低音が天に木霊する。

 

 戦いに駆り出されているのは、サイバーシティを守護する役割をもった特殊なスキビディトイレ達だ。

 

 その中にはブレーダーカメラマンと戦った〈メカニカルトイレ〉の姿も有れば、〈SWATスキビディミュータント〉の部隊と武装した〈中型(ミディアム)スキビディトイレ〉も混ざっている。

 

 更に上空では、絶えず〈強襲型カメラヘリ〉軍団と〈飛行型(フライング)スキビディトイレ〉シリーズが戦闘を繰り広げ、互いの陣営に爆撃の応酬を繰り返していた。

 

 吹き上がる炎。連鎖する爆発。…もはやこの街に、安全な場所など何処にも無い。

 

 

 ───しかしそれでもアライアンス達の闘志が衰えないのは、ひとえに〈タイタンテレスコープマン〉が居るからである。

 

 彼ら(アライアンス)の技術……その全てを注ぎ作られた黒鉄(くろがね)の巨人は、絶えず状況が目まぐるしく変わる戦場に於いて、決して揺るがぬ唯1つの『最強』であった。

 

 

 

◇◆◇

 

 

 

ズキューーーーーーンッッッ!!!!

 

 

 無数の光線(レーザー)が雲を裂き、

 

ズガァァァンッッッッッッ!!!

 

 鉄拳が地を砕く。

 

スパァンッッッッ!!!!

 

 そして戦輪(チャクラム)が敵を斬り、

 

ズッドォォォォォンッッッ!!!

 

 巨砲が天を灼く。

 

 

 風に飛ばされる塵芥の如くトイレ達が宙を舞い、何人たりともタイタンを傷付ける事は叶わない。

 既に総力戦が始まってからそれなりの時間が経ったが、未だにタイタンテレスコープマンは健在だった。

 

 

SKIBIDI(総攻撃だ)!!SKIBIDI dop dop yes(奴に攻撃を集中させろ)ッ!!!」

「─────…!」

 

 

 業を煮やしたフライングトイレ達の中の何名かが、大量のミサイルランチャーとレーザー砲で、地上に佇むタイタンへ総攻撃を掛ける。

 

 そして、空を埋め尽くす程のミサイルとレーザーの煌めきが、タイタンへ迫り───

 

 

 ───音も無く展開された〈木星ノ障壁(ジュピター・バリア)〉によって全て防がれた。

 

 

DOP(なにぃ)ッッ?!」

 

 驚くトイレ達。

 

ズズゥン……!

 

 爆煙の中から、重々しい足音と共にタイタンがゆっくりと姿を現す。そこへ更にレーザー砲が降り注ぐが、タイタンは焦ること無く補助武装(サブウェポン)の【ヘリオスフィア・シールド】で受け止め、カウンターの〈天王星ノ滅星光(ウラヌス・レーザー)〉で空を飛ぶフライングトイレ達を撃ち落とした。

 

SKIBIDI SKIBIDI SKIBIDI(お前そろそろいい加減にs)───」

「────…。」

 

 ───バキィッ!!!

 

 突進してきた重装甲の大型(ラージ)サイズのスキビディトイレを無言で蹴り飛ばし──

 

SKIBIDI yes yes yes(コレでも喰らえぇ)!!」

 

 ──近くのビルの屋上から射撃してきた〈SWATミュータント〉の一団を、屋上ごと左手で叩き潰す。

 

SKIBIDI DOP DO(ならば自爆特攻d)───」

 

 そのまま流れる様に近くの別のビルを基盤ごと引っこ抜き、それを振り回して接近してきたフライングトイレ(自爆型)を打ち落とした。

 

「─────ッ!」

 

 更に引き抜いたビルを投げ槍の様に構え、別のフライングトイレへ投擲する!

 

DOOOOOP(嘘だろおおおおお)!?!?」

 

ガシャァァァァンッッッ!!!

 

 まさかの〈投げビル〉と言う変態的(とんでも)攻撃を食らったフライングトイレは、それ以上先は何も言えずに音速レベルで飛来したビルに押し潰された。

 

S()SKIBIDI(駄目だ)SKIBIDI(強過ぎる)…!」

「yes…yes…。」

 

 恐れを成すように、タイタンを取り囲んでいたスキビディトイレ達が後退る。

 

 

 

 ───そして、ソレを遠くから冷やかに眺める者の姿があった。

 

 

 

 

〜場面転換〜

 

 

 

hmmm(ふーむ)………。やはり、そこらの雑兵如きでは『アレ』は止められないか。」

 

 

 ーーーー場所は変わって〈デジタル・キャッスル〉の最上階。

 

 巨大なモニターで、タイタンテレスコープマンとスキビディトイレ達の戦いを見ていた〈()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()〉は、そう呟いて冷たく微笑んだ。

 

「まぁ、あれで止められるとは最初(ハナ)から思っていないがな…。」

 

 そう独り言を漏らしてから、彼は細い針のようなアームで目の前の仮想ディスプレイを叩き始める。

 

「さぁ…。アライアンスが新タイタンで〈ギガトンデスクロー2.0〉を倒した報告を聞いた時から、俺様は興味を持っていたのだ…。」

 

 そう宣う彼の目線の先にあるのは()()()()()()()

 

 ……1つは、今まさに市街地で戦っている〈タイタンテレスコープマン〉。

 

 そしてもう1つは、遥か頭上の雲海に身を隠して『刻』が来るのを待っていた〈()()()()()()()()()-(トイレット)()()()()〉である。

 

 その両者をディスプレイ越しに見ながら、ジーニアスは邪悪な笑みを浮かべて狂気的な叫び声を上げた。

 

「気になっていたんだよ!!──()()()に手中に収めてから、改造に改造を重ねて強化した〈タイタンカメラ〉とアライアンス(お前達)が新しく造り上げた〈タイタンテレスコープマン〉!!そのどっちが強いのか!?それをずっと検証してみたかったんだよなぁぁ!!!」

 

 次の瞬間、ポチッとホログラムのボタンが彼の(クロー)によって押される。

 それは、空に佇む〈タイタンカメラマン〉への攻撃指令の発信を意味していた。

 

 

「さぁ行け!タイタンカメラマン!!史上最大の実験を始めようじゃないか!!!」

 

 

 狂気と狂喜に満ちた声でジーニアスが叫んだ。

 

 そして、天に座す『堕ちた巨人』が動き出す。──変わり果てた身体を震わせ、埋め込まれた殺意を宿し、嘗ての同胞達へその牙を向くのだ。

 

 

 

 

◇◆◇

 

 

 

 

「…?!───上から何かが……」

 

 

 最初に気付いたのは、空で戦う〈カメラヘリ〉のパイロット達だった。

 

 ふと見上げた視界の先、雲の中から巨大な影が迫る…否、落ちて来る。

 

「んな?!?!アレは────」

 

 ヘリを動かす彼が最後に見たのは、自分に向かって迫る〈タイタンカメラマン〉の握り拳だった………。

 

 

『UAAAAAAAAAAAAA!!!!!』

 

 

 数多のカメラヘリを打ち砕き、歪んだ咆哮を上げながら地へ迫る〈タイタンカメラマン-(トイレット)カスタム〉。

 

 その身は純白の装甲(アーマー)に彩られ、コアと(レンズ)は狂気的な黄色い輝きを宿している。

 …足や腕に纏わりつく装甲(ソレ)は拘束具の様でもあり、元々巨大な彼を更に巨大に見せていた。

 

 

「──空から……!白いタイタンカメラマンがッ?!」

 

 地上からそれを見たカメラマンの1人が、頭を抱えて叫ぶ。

 …彼等からしてみれば、タイタンカメラマンは大事な仲間。それが洗脳された挙げ句に謎の改造を施されているとくれば、頭も抱えたくなる。

 

「…………!」

 

 タイタンカメラマンの接近を感知したタイタンテレスコープマンが、空から迫る白い巨体を睨み付けた。

 

 

 そして、迫る勢いそのままにタイタンカメラマンがタイタンテレスコープマンへ飛び掛かる!

 

 

「AAAAAA!!!!」

「─────ッッッ!!」

 

 

 その瞬間、90m近い巨躯を持つ両者が正面から激突し、爆発のような凄まじい衝突音が生まれた。

 

「うわッ?!」

「SKIBIDIィィ?!」

 

 2人の激突は、衝撃波を伴って市街地全体を揺らす。

 

 そして、それに巻き込まれたアライアンスとスキビディトイレ達は、大地震に遭ったかの如く宙に投げ出された。

 

 

 ……そんな彼等を他所に、2つのタイタンは街の中心で体勢を立て直して向かい合う。

 

「……………。」

 

 無言で腰から〈海王星ノ剛鉄球(ネプチューン・フレイル)〉を引き抜くタイタンテレスコープマン。更に、空いている方の手に〈土星ノ戦輪(サターン・チャクラム)〉を握り戦闘準備を万全な物とする。

 

 相対する〈タイタンカメラマン-(トイレット)カスタム〉もまた、背中から巨大な〈メカニカルハンマー〉を取り出し、更に左腕の白い装甲を変形させた。

 ───変形した白い装甲は、恰も巨大な〈パイルバンカー〉の様な形を取り、彼の左腕と完全に一体化する。

 

 

「……………。」

「……………。」

 

 

 そのまま無言で睨み合う両者。

 熱を孕んだ風が2人の間を吹き抜ける。

 

 

 そして、お互いの間の空気が歪んでいくような緊張感が走り───

 

 

 

「オオオオオオォォォォッ!!!!」

「AAAAAAAAAAッ!!!!」

 

 

 

 刹那、黒と白の巨人達は同時に激突した──!

 

 

 

 

 

 

◇◆◇

 

 

 

 

 

〜場面転換〜

 

 

 

 

 

 

 ーーーーーーーー2つのタイタンが激突するその少し前。

 

 

 市街地の中心部に近い十字路に、ブレーダーカメラマンの姿が有った。

 

 …その近くに居るのは、両手と頭がチェーンソーと化しているアライアンスこと、〈チェーンソーマン〉だ。

 

 今しがた出会ったばかりの2人は、互いに話を交わしながら十字路から伸びる道を歩いていた。(アイボは少し先を索敵してくれている。)

 

 

「───んじゃあ、お前は〈ファースト〉じゃねェんだな???」

 

 チェーンソーマンの言葉に、ブレーダーは首を横に振る。

 

「おう。……てか、誰なんだ?その〈ファースト〉って…。」

 

 話が読めない彼の問いに、チェーンソーマンは腕を組みながら答えた。

 

「ファーストってのは、〈試作型(プロト)カメラマン〉の事さ。()()()()()()()()()だな。だから1番目(ファースト)って俺は呼んでた。」

「…なるほど。そうか…7人の機士がアライアンスのプロトタイプなら、カメラマンの試作型が居るのも当然か…。」

 

 納得したようにブレーダーは頷く。そんな彼を、チェーンソーマンはマジマジと見つめて呟いた。

 

「んでも…お前、無茶苦茶似てるんだよなァ。…〈ファースト〉は、ある日突然行方知れずになっちまったもんで、俺ァてっきり何処かでくたばったと思ってたんだけどよォ。」

「行方知れず…?」

 

 ブレーダーの声にチェーンソーマンは頷いた。

 

「あァ。…なんだったかなァ…?『えーじぇんと』?って奴を探すとか、会いに行くとか…。そんな事を言ってた気がするぜ?なんか、俺達全員に関する『重要な事』を聞き出すんだとか…なんとか。」

「エージェント…?」

 

 ブレーダーは一瞬歩みを止めかける。

 

 エージェントとと言えば、彼をこの世界に転生させて任務を与えた張本人に他ならない。

 

 一体、ファーストは何の為にエージェントに会いに行ったのだろうか……??それに、彼が聞きたかった『重要な事』とは何なのだろうか?

 

(…………まぁ…今は考えても仕方ないか…。)

 

 暫く考え込んだ後で彼はそう結論を下した。隣のチェーンソーマンも良く覚えていないようだし、これ以上考えても答えは出ないだろう。

 

 

 行き詰まった話を変えるべく、彼は別の話題を出す。幸い(?)にも、チェーンソーマンとはまだ出会ったばかりだ。聞きたいことは沢山あった。

 

「なぁ。アンタはいつからサイバーシティに居るんだ?」

「ん?…もうずっと前からさ。」

 

 チェーンソーマンは懐かしむように答えた。

 

「ずっと前…か。この敵だらけの場所で、今までずっと?」

「いや1人じゃねェ。」

 

 そう言ってチェーンソーマンはコートのポケットから、1台のスマホを取り出す。…そして、そのバキバキに割れた画面を此方へ見せてきた。 

 

「…?」

 

 一体何なのだろうか、と訝しみながらブレーダーは画面を覗き込む。

 すると、割れた画面に白い光が走り、その中に1人の人影が映し出された。

 

「…………は?」

 

 その姿を見て、ブレーダーの動きは今度こそ止まる。何故なら、その画面に映し出された人影に()()()()()()()()()()()()

 

『あ……。…もしかして、アライアンスの方…ですか?』

 

 ………割れた液晶の先に佇む()()が、音色の様な声で此方へ話しかける。

 

 その声とブルーグリーンの髪。そして、袖のないグレーの服と水色のネクタイ。……見間違える筈は無い。そこに居るのは───

 

 

「ミク…!?」

 

 

『はい。────ミクです。』

 

 

 なんと、ブレーダー達が探し求めていたサポートAI〈ミク〉の姿が、其処には有ったのだ。

 

 

 

 

 

◇◆◇

 

 

 

 

 

「ちょ…!ミクじゃんッ?!──デジタルキャッスルに封印されていたんじゃ無いのか?!解放されてたの!?」

 

 驚きの余り、スマホへ食い入る様に近付くブレーダー。…すると、チェーンソーマンがスマホを彼から少し遠ざけた。

 

『いえ、ごめんなさい……。()()なんです。』

 

 スマホからミクの申し訳無さそうな声が響く。

 それを聞いたブレーダーは首を傾げた。

 

「まだ…?それってどう言う事だ…?」

『…今の「私」は、本体から分離した分体(コピー)のような物なのです。なんの権限も機能も持たない、ただ言葉を紡ぐことしか出来ない無力なAI……。ですので、お役には立てません…。』

 

 そう言って、画面の中のミクは頭を下げる。…今気付いたが、彼女の頭には本来ある筈のツインテールが無く、唯のサイドテールになっていた。

 

「…彼女を分離させたのは俺だ。」

 

 チェーンソーマンがそう言って、その顔を遠くへ向ける。…その視線の先には、ブレーダー達が目指している電脳要塞〈デジタル・キャッスル〉が黒々と曇天の中に浮かび上がっていた。

 

「あの忌まわしき城…。彼処には元々〈デルタヒルズラボ〉っていう名前の研究施設があった。だがスキビディトイレ共がラボを占拠し、解体してあの城を建てやがったんだ。」

 

 そう言って、彼は忌々しそうに鼻を鳴らす様な音を漏らす。

 

「──ラボが占拠される時、ラボの管理AIも兼ねていたミクは、その権限を奴らに奪われそうになっていた。そこで俺がこの端末の中にミクの情報をインストールして、全ての機能が奴らの手に渡るのを防いだ…って感じだな。だがしかし………」

 

『……しかし、全ての機能を守れた訳ではありませんでした。』

 

 ここでチェーンソーマンの言葉をミクが継いだ。

 彼女は淀み無く、しかし悲痛そうな声色で話を続けていく。

 

『チェーンソーマンさんによるデータ抜き取りは妨害を受け、結果として「私」はほぼ全ての機能を封じられた存在となり、敵の手には「本体」である私が残る事になったのです。』

 

「じゃあ…本体はキャッスルに囚われたまま…って事か。」

 

『そういう事です。』

 

「なんなら、ジーニアスの野郎に弄られて敵に回ってるからなァ。…タイタンカメラマンと同じだよ。」

 

 気に食わないと言わんばかりに、チェーンソーマンがため息を吐く。そして、ブレーダーマンの方を見て言葉を続けた。

 

「俺はミクを元に戻したい。…ラボが占拠された時、俺以外のアライアンスは皆死んじまった。だが、俺だけはココで戦い続けながら待っていたんだ。──アライアンスが再び立ち上がる時が来るのをな…。」

 

「…………そうなのか。」

 

 その言葉には重みがあった。

 

 ……彼はこの10年間、たった1人で足掻き続けていたのだ。トイレ軍に全てを奪われて尚、この手の中に唯1つだけ残った(ミク)を守る為に。

 

「10年間…ずっとミクの一部を守っていてくれたんだな…。」

 

 きっと、想像を絶する戦いを繰り広げ続けていたのだろう。…その包帯だらけでボロボロの身体が、その無言の証明の様に思えた。もしかすると、ミクは彼の心の支えになっていたのかもしれない。…終わりの見えない戦いの中で、孤独に囚われてしまわない様に………。

 

『チェーンソーマンさんには本当に感謝しています。…何時終わるとも知れない戦いに、こんな私の為に身を投じてくれて…。』

 

 ミクが暗い表情で目を伏せた。…本体からコピーされた彼女は、サポートAIであるにも関わらず、彼をサポートする力を失っていた。

 そして彼女は今日と言う日が来るまでの間、ずっと苛まされていたのだ。戦いを重ねて彼が独り傷ついて行く中、何も出来ない己の無力さに。

 

「なら、随分と待たせてしまったな。」

 

 そう呟いて、ブレーダーは己の手を強く握り締めた。

 

 10年間アライアンスの復活を信じて戦い続けてきたチェーンソーマンの為に、何としてでもデジタルキャッスルは攻略しなければならない。…そう、彼は心の中で改めて誓ったのだ。

 

 

「ワン!」

 

 その時、先を行っていたアイボが此方を振り返って一声鳴いた。

 

 アイボの進む先には6車線にも及ぶ大きな道路が伸び、その道路の終着点には真っ黒な城壁を持つ〈デジタルキャッスル〉の城門が鎮座している。……いつの間にか、だいぶと近くまで来ていたらしい。

 

 

「……着いた。デジタルキャッスル…!」

 

 魔王の城にも見える漆黒の城塞を見上げ、ブレーダーは腰に掛かる刀の柄に手を掛けた。

 

 この中にスキビディ四天王〈ジーニアス・サイエンティストスキビディトイレ〉と〈試作型(プロト)・クロックウーマン〉、そして〈サポートAI・MIKU(ミク)〉の本体が居る。

 

 最終目的がサイバーシティの制圧な以上、城の中にいる全てを倒す必要があるだろう。

 

 

 

 これより始まるのは、恐らく誰にも予想できない一大決戦。……その火蓋が切って落とされる刻も近い。

 

 

 

 







次回、別ルートから来るであろう他の仲間達と合流してキャッスルへ突入します。

ではまた次回。適当にマっててね〜。
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