(心が)逝きスギィ!   作:YMーYM

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見切り発車&初作品という最悪の組み合わせですが、楽しんでいただけたのなら幸いです。


プロローグ
プロローグ


 『ウツミちゃん!今日からね、生徒会長になったの!すごいでしょ!』

 『そう!だから責任重大!明日から頑張らなきゃ!』

 

 僕の姉───梔子ユメはお世辞にも賢いとは言えない人だった。おっちょこちょいでいつもどこか抜けてる。見え見えの嘘や詐欺にすぐ引っかかる、そんな人だった。

 

 だから生徒会長になると言われた時はすぐにわかった。押し付けられたのだと。あの泥舟を見限った奴らに。

 それでも姉さんは嫌な様子もなく「頑張る」と口にした。もしかしたら妹の僕への見栄張りだったのかもしれない。

 だけど確実に姉さんは本気で泥舟───アビドス高校を助けようとしていた。

 そして本気で助けられるとも信じていた。あの借金地獄から脱却できると。

 

 そう、姉さんは凄い人だった。どんなことでもめげずに頑張る。どれだけ難しいことでも、どれだけ複雑なことだろうと姉さんは最後までやり抜く強い人。

 僕が小学校でいじめられていた時も姉さんが奔走してくれたから解決したんだ。

 どれだけ感謝しても感謝しきれないよな。

 だって地獄から救ってくれたんだから。

 おっちょこちょい?

 騙されやすい?

そんなことは関係ない。姉さんは誰にでも自慢できる凄い人だった。

 

 そう、尊敬できる人。

 

 『ええっ!?『カイザーコーポレーション』に入社する!?なんで…』

 『『外からじゃ難しいから内から叩く。これもアビドス高校と姉さんのため』…?…よくわかんないけど…そうだよね、ウツミちゃんはみんながわからないことでも簡単にわかっちゃうくらい賢いもんね』

 『頑張って!いなくなっちゃうのは寂しいけど…応援するね!』

 

 でもお前は騙した。

 見限った。

 姉を置いて逃げた。

 あれほど尊敬してたのに、大好きだったのに。

 姉の弱さと優しさにつけ込んで嘘を信じ込ませたんだ。

 自分だけでもいい思いをしようと。あの泥舟には乗りたくないという思いで。

 

 でもいつか謝ろうと思っていた。

 『騙してごめん、本当は逃げているだけなんだ、』と。

 

 だがそんな日はもう一生来ない。

 だって姉はもう……いないのだから。

 

 『私のせいで……わたしのっ……せいで!ユメ先輩はっ……!あなたのお姉さんは……!』

 

 砂の大蛇に襲撃され、僕を庇った友の死から2日後。

 姉さんの訃報を、目の敵にしている企業の兵舎にいる僕にわざわざ届けてくれた姉の友人───小鳥遊ホシノさんは泣きながらそう言った。

 

 ホシノさんに訃報をとどけてくれたことへの感謝を述べ、兵舎へと戻る。

 

「ああ…」

 

 なんでお前は生きているんだ?

 

「ああぁ……」

 

他人に不幸を振り撒いて。

 

お前がトロかったからあいつは僕を庇って死んだ。

お前がそばにいなかったから姉は死んだ。

 

いやそもそも、お前が高校へ入る選択をしていれば誰も死ぬことはなかったんだ。

友の死も、姉の死も、ホシノさんが泣くことも、全てなかった。

 

「あ゛ぁアアアアアアアアアアアアアアアアあああああああああああああ!」

 

お前の選択が、お前の一挙手一投足が、人を殺す。

 

なあ、なんで生きてるんだ?

 

 

 

 

 

 

 

 

 




梔子ウツミ: 本作の主人公。梔子ユメの妹である。これからしんどい目に遭う。

主人公の友: PMC兵士。いろんなことがあって主人公と仲良くなる。
      これからしんどい(死ぬ)目に遭う。

梔子ユメ: うごあつをダークサイドに落とした故人。主人公の姉。
      これからしんどい(死ぬ)目に遭う。

小鳥遊ホシノ:曇らせ界隈の殿堂入りカード。星の数だけ曇らされてきた。
      これからしんどい(曇らせ)目に遭う。
見切り発車&初作品という最悪の組み合わせですが、楽しんでいただけたのなら幸いです。
おかしなところへの批判やこうすればいいというアドバイスをどしどしください。
いつでもウェルカム!
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