魔法少女リリカルなのは~Amantes Amentes~   作:鏡圭一

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今回は少しこんなのニートのキャラじゃない!って思うかもしれません。
感想よろしくお願いします!


第3話

 私が老害を殺してから2年が経った。その後、すぐに操り人形(マリオネット)を消滅しようとしたのだが、操り人形は既に暗殺されていた。

 因みに、この世界の理はマルグリットの理と同じ『輪廻転生』だ。私が自ら操り人形を殺そうとした理由はもし操り人形が生まれ変わり、思考が変わらなかった場合に『輪廻転生』の理が波洵の様に壊されてはマルグリットに申し訳が立たんからな。私ほど未来を考えている者など存在しないよ。

 そして私は操り人形の因子を見つけ、消滅させた。もう二度と波洵の様な事が起こらないよう徹底的に。勿論後の第六天・波洵の因子も消滅させた。あの存在はいるだけで害悪にしかならないからな。

 さらに、女神の呪いを解く方法を探しにミッドチルダと呼ばれる世界に転移し、無限書庫と呼ばれる所に気配を最大限に殺し、女神が言っていた『夜天の書』について調べると、現在夜天の書はバグによって本来の機能が壊れ、『闇の書』と呼ばれる存在になってしまい、世界を破壊する最悪の書と成り果ててしまったらしい。

 無限書庫の他に夜天の書の経緯を調べていると、驚くべき事実が発覚した。夜天の書を改悪したのはその当時の管理局の高官だった。

 その管理局の高官は出世が目的で夜天の書を改造したが、元々の『ロストロギア』についての知識がその高官にある筈が無く、次第に改悪され、現在の闇の書になってしまった。というのが事の真相だった。

 その高官は闇の書の暴走を止めようとしての名誉ある殉職と経歴になっているが、自業自得としかいいようがない。さらに証拠も集まった。この証拠は、もし女神を救い出せても、女神が管理局に利用されては意味がないのでな。所謂保険のような物だ。

 そして私は今日ミッドチルダからベルリンに戻り、町を歩いていると、

 「少しいいか? 道を聞きたいんだけど」

 突然道を尋ねられ、左を向くと、そこには黒髪のどこか凛々しい雰囲気の青年がいた。

 「構わないが。どこに行きたいのかね?」

 「遺産管理局ってところだ。今日からそこで働くことになったんだけど、道に迷ってな」

 青年は困ったような表情で理由を述べている。しかし、ベルリンの地理を分からないとは、まあどうでもいいことだ。

 「分かった。では着いてくるといい」

 私は胡散臭さ全開でそう言うと、

 「あんた……よく胡散臭いって言われてるだろ? なんか友達がいなそうな感じがするし」

 「余計なお世話だよ。早く着いてこないと置いて行くが良いのかね?」

 私がそう言うと、青年は慌てた表情で私に着いて来た。

 

 

 

 俺はロートス・ライヒハート。何でも俺の家系は首切り役人の名家の末裔らしい。……俺は落ちこぼれだけどな。

 俺はそんな家の跡を継ぎたいとは思わず、家から出てどこか働ける所を探して、遺産管理局というところに働くことになったのはいいんだが、ベルリンにはあまり来たことがなくて道に迷ってしまい、さらに戦争中も重なって人があまり外に出ていなかった。

 やっと見つけた人に話しかけた瞬間、失敗したかと思った。何故ならそいつは占い師のマントを羽織った見た目は若そうな男だったが、胡散臭そうな笑みを浮かべていたからだ。

 どうにか男から遺産管理局まで案内してもらうことになってほっとしたが、しばらく歩いて突然俺に、

 「君は死者蘇生という物をどう思っているかね?」

死者蘇生について聞いてきた。

 「……死者蘇生っていうのは死んだ人を蘇らせることだよな? だとしたら。精一杯生きて死んだ人が蘇ることは満足して死んだ人を冒涜しているし、そして何より蘇った奴は化け物と同じ存在だ」

 「ほう。……それで?」

 「俺達は永遠になれない刹那だ。どれだけ憧れて求めても死者蘇生なんて幻にすぎない。それは俺だって死にたくないし、永遠をずっと味わいたいさ。だけど、俺達はいつか死ぬ。だから俺達は今を懸命に生きている。後悔を残したくないからな。……これは俺の考えで誰かに強要させるってわけじゃないからあんまり気にしないでくれ」

 俺がそう言うと、男は思い切り笑っていた。まるで求めていた答えが得られたかの様に。

 

 

 

 素晴らしい。素晴らしい答えだ。まるで我が愚息のツァラトゥストラのようだ。そんな考えを持っている人物など一人しかいない。

 「名前をお聞かせ願おうか?」

 「ライヒハート。ロートス・ライヒハート。首切り人だよ。落ちこぼれだけどな。……あんたは?」

 「カール・エルンスト・クラフト。唯の占い師だよ」

 やはりそうか。ロートス・ライヒハートの顔はCS版でも明らかにされておらず、更に『メルクリウス』はロートス・ライヒハートの魂しか覚えておらず分からなかったが、なるほど。ツァラトゥストラが中性的な容姿ならロートス・ライヒハートは俗に言うイケメンだ。『永遠の刹那』。それが彼とツァラトゥストラに相応しい呼び名だ。獣殿と同じように刹那殿とでも呼ぶことにしよう。

 「貴方に敬意を表して刹那殿と呼ばせて頂きたい」

 「やめてくれ。そんな大層な存在じゃないよ俺は」

 「いいや。貴方は今、私の数少ない友人になったのだ。さあ行こうではないか我が友よ」

 私がそう言うと、刹那殿は溜息を吐きながら私に着いてくる。

 獣殿。貴方がいなくなったことで貴方との歌劇が出来なくなり何か物足りなくなったが。代わりに私は新たな友を得ることが出来た。早く貴方と逢えることを楽しみにしているよ。

 

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