別・原神の世界に転生したので自由に生きたい 作:ヘルメットのお兄さん
僅かながらに要素が含まれてる可能性がありますが別に前作は見なくても大丈夫です(恥ずかしいので)
目が覚めたら、奇妙な空間に居た。
上を向けば空を覆いつくす木々。
下を見れば宇宙の様に暗黒の中に光が煌めいていた。
そして自分の感覚を信じるならば、地に足が付かず浮いているようだった。
「目は覚めたかな」
突然どこかから声をかけられる、それは上からかもしれないし後ろからかもしれなかった。
ふと前を向けばそこに居たのは中世的な顔立ちをした人物が豪勢な椅子に縛られていた。
……縛られたと表現したのはその人物が鎖や紐、果ては手錠らしきもので徹底的に繋がれていたからだった。
「あの……ここは何処なんですか? それに俺は一体……?」
今の自分は曖昧だった、記憶は無いが知識はある。名前も出身も、好きな物もわからないが基本的な社会知識や料理といった細かな物は知っている。
そんな自分を見ると縛られた誰かは顔を歪ませ舌打ちをした。
「
誰かは自分を指差すとめんどくさそうに口を開いた。
「私はお前達が言う所の神だ、何の神だとかは聞くな。そしてお前は死んだ、だが私が生き返らせる。私の頼みを聞かせるためにな」
────―理解が追い付かなかった。
一つずつ読み解くと、目の前にいる人物は神様で、そして俺は死んでいる、しかしこの目の前にいる人物が生き返らせてくれるらしい、条件付きで。
「えっと────―」
「待て、質問するな。答えてやるから、まずなぜお前なのか、それはお前が
「枝葉?」
「理解はするな、それで私の頼みというのは私の力を回収して貰う事だ」
力の回収? と口に出そうになったが、今度は口を閉じ黙っておく。
「学習が早いな? 私が神だという話はしたが別の神との争いで負けた、死にこそしなかったが大きく力を削ぎ落とされたのだ。だが……」
そこまで言うと神は大きく顔を歪ませ苛立たしいと縛られた全身で表現する。
「あの神は! 私の力が落ちているのを良い事に私をバラバラにしあらゆる世界にばら撒いた!! あの物事を享楽で判断する奴のせいで!!」
息を荒くする神に自分は何もいう事は出来ず黙って聞いていた。
「はあ……そして私は何百年も力を回収し続け、ついに最後の世界だけとなったのだ! ……だがその最後の力を得ようとした時、また邪魔が入ったのだ!! 奴は私の力の一端を使い私の認識から除外した! つまり私はもうその世界を探す事が出来なくなった!!」
神は頭をかきむしろうとしたが、手錠がそれを阻み顎のあたりで手が止まる。
「……なので私も対抗手段を用意したそれが!」
「俺……という事ですか」
「そうだその通りだ」
わからないなりに事情は把握したが、なんというか自分にメリットが無いと感じた。
神からすればいつでも自分を消す事は出来るのだろうが、それでも何もなしにこれをやれというのは何となく不満が漏れる。
「は、何もお前全てに任せるつもりは無い。私も
神はそう言うと指を鳴らす、その音は不思議と意識を奪い段々と視界が滲んでいく。
完全に意識が遮断される直前、
「おっと、意識が消える前にこの不動の星神の名の下にお前に名を与えよう────―セスよ」
そして俺は、テイワットに生まれ落ちた。
「空間はその本性において、外界のいかなるものとも関係がなく、常に同じままで、不動」