光扇ベストバトル
超常解放戦線との戦争はヒーロー側が圧倒されていた。
死柄木弔の復活による形成は逆転し、一人の怪物が動き出した。
『主の元に!!!』
眼の前の物を全て壊し只一人のもとへ向かう怪物ギガントマキア。
あらゆるプロヒーロー達が止めようと挑むが、その全てが尽く打ち砕かれる。
マキアの一挙一足が動くだけで誰がが死んでいく。
そんな姿をマキアの進行方向にある森の中から眺めている三人の影があった。
「やっぱり派手さと見栄とかで頑張ってる地力の低いヒーローはアカンね。
小蝿みたいに払われとる。」
禪院家当主補佐、禪院直哉。
「俺達を最前線に出せば良かったのに、政治か。」
禪院家「炳」所属、禪院甚壱。
「さっさと切り捨てて帰るぞ。
今日は娘達が早く帰ってくる。」
禪院家「炳」筆頭、禪院扇。
禪院家における摩虎羅に次ぐ最高戦力三人が揃っていた。
『ほな、手筈どおりに。』
直哉が胸元に手をかざすと圧縮されていた装備が全身を包んだ。
音速飛行を前提としたフルアーマー型装備、通称『至極』に身を包んだ直哉は背中のジェットパックを使用し勢いよく空を飛び加速を開始した。
「取り敢えず殴るぞ。」
目前に近付いてきたマキアの目の前に立った甚壱はその場で右腕を引いた。
甚壱の個性『流星拳』は自身の周囲に空気を圧縮、硬化させ背面を開放することで擬似的なロケットパンチを放つ個性。
性質上、森という開けた環境は甚壱が全力を出すのに困らない最適な状態だった。
『壱百八積 流星拳!』
最大展開数108の流星拳を一つに束ねる事で巨大化した拳は、ギガントマキアの大きさを優に上回っていた。
「ふん!」
放たれた流星拳はギガントマキアと真正面からぶつかり、そして勝った。
「ーーーー!!?」
ギガントマキアの巨体が数十メートル殴り飛ばされた。
「もういっちょ!」
『壱百八式 流星拳!』
108の流星拳が殴り飛ばされたマキアへと降り注ぐ。
一つ一つの大きさが、人間大の拳がマキアの全身を叩き壊す。
「…邪…魔を、するな!!!」
目の前の甚壱を障害と認識したマキアが起き上がり、巨腕により薙ぎ払おうと振りかぶった。
「隙を見せたな。」
『蒼刃抜刀』
マキアの振りかぶった右腕が落ちた。
甚壱より後ろ、マキアから数十メートル離れた場所に居た、扇が斬ったのだ。
扇の個性『炎刃』は炎の刃を創り出す個性。
熱ければ熱いほど切味が良くなるという性質を持った炎刃は扇の長年の弛まぬ鍛錬により蒼炎へと至った。
その刃に切れぬもの無し。
刃の長さも自由自在であり半径100mが彼の斬殺圏内である。
「ウデ、ガ!!!」
腕を落とされる経験は初めてなのだろう。
マキアもこの瞬間、強烈な痛みで主命を忘れて肩の断面を抑え蹲った。
「煩い。」
娘の帰宅時間が迫っている扇は容赦なく、右肩を庇っていた左腕も落とした。
「お、おお、オオオ!!」
生まれて初めて味わう両腕切断の痛みによってマキアが絶叫する。
「直哉は未だか、終わらすぞ。」
娘の帰宅時間に玄関で迎える為の時間が迫っている扇はイラつきを隠せない。
甚壱が宥めようかと思った矢先、二人の時計からアラームがなった。
「お、来るぞ。」
アラームが鳴った次の瞬間、二人の頭上を一瞬何かが通り過ぎ、衝撃波が走った。
甚壱は己の個性でガードし、扇は衝撃波を斬った。
アラームの音は直哉の加速が終了した合図である。
フルアーマーとなった直哉は自身の速度を最大マッハ25、ミサイルと同等の速さに至った。
速さは力。
それを体現した直哉の一撃はマキアの上半身を完全に吹き飛ばしていた。
「相変わらずイカれた強さだが、摩虎羅はこれにカウンター当てれるんだよな。
俺達が当主になれんわけだ。」
「ふん、摩虎羅はともかく直哉なら加速する前に斬れるわ。」
本編では叶わなかった光扇さんの活躍。
直哉のマッハ25は調べたら出てきたミサイルの速さです。
因みに本編の扇さんはだいぶ前に腐っているので光扇さんより弱いです